痩せるためには運動をして消費カロリーを増やすだけでなく、食事面からのアプローチも大切。エネルギー量や栄養バランスを意識するなど、正しい食事の知識を身につけることがダイエット成功の鍵。
本記事では、ダイエット中の食事で意識しておきたいポイントや食べ物の選び方など、痩せる食事の基本知識をご紹介。ダイエット中の人は、この記事を参考に食生活を見直してみよう。
この記事の監修者
坂本ひかるさん
管理栄養士
ダイエット中の食事の基本知識
ダイエット中の食事では、エネルギー量と栄養バランスを意識することが鍵。まずは、痩せるための食事の基本知識をおさえよう。
・栄養バランスを意識する
消費エネルギーが摂取エネルギー量を上回るように意識する
太ってしまうおもな原因のひとつに、摂取したエネルギーを消費しきれないことが挙げられる。使いきれなかったエネルギーは、体内で脂肪として蓄積されてしまう。ダイエットの基本として、摂取エネルギー量が消費エネルギー量を下回るように意識しよう。
健康的に痩せるには、1ヵ月で1~2kgの減量が身体の負担になりにくく、リバウンドしにくい。自分が1日に必要とする推定エネルギーを把握し、ダイエットアプリなどを活用して消費エネルギーを把握するのがおすすめ。
食事から摂取するエネルギーを減らす場合、1日あたり約240kcal(ご飯1杯分相当)を削減すれば、1ヵ月で約1kgの体重減少を見込める計算となります。あくまでも目安にはなりますが、どのくらい減らせばよいか分からない方は参考にしてみてください。
栄養バランスを意識する
ダイエット中はエネルギー量だけでなく、栄養バランスも意識することが大切。単に食事量を制限するだけでは、必要な栄養素が不足してしまう恐れがある。身体への負担を軽減し、無理なくダイエットを続けるためにも、バランスのよい食事を心がけたい。
栄養バランスのよい食事を摂るためには、主食・主菜・副菜を揃えることが基本。主食はごはんやパン、麺類など。主菜は肉や魚、大豆製品や卵などのメイン料理で、副菜は野菜や海藻、きのこ類の料理のことで、この3つが揃っていれば自然とバランスが整う。
また、同じエネルギー量でも、炭水化物や脂質に偏った食事よりも、タンパク質や食物繊維もバランスよく摂取した方が痩せやすくなる。
毎食必ずでなくても大丈夫ですが、理想は1日2食以上主食、主菜、副菜を揃えること。単品メニューでも具だくさんなカレーやビビンバを選ぶなど、工夫次第で3つのお皿を揃えることはできるので、必ずしも3種類の料理が必要というわけではありません。
ダイエット中のごはんの食べ方
ダイエットを成功させるには、食べるものを制限するだけでなく、食べ方にも気をつける必要がある。適切な食べ方を心がけることで、満腹感を得ながら摂取エネルギー量を抑えることができ、リバウンドのリスクも減らせる。
ここでは、ダイエット中の効果的な食べ方のコツをご紹介。正しい食べ方を身につけて、無理なくダイエットを続けよう。
・こまめに水分補給をする
・食べる順番に気を配る
・単品食べは避ける
よく噛んで食べ、腹8分目までで抑える
よく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激されて食べる量を抑えられる。自然と食事のペースも落ち着くため、少ない量でも満足感が得られるように。噛むこと自体にもエネルギーの消費効果が期待できる。
また、痩せやすい身体を目指すのであれば、常に腹8分目を心がける習慣が大切。満腹を感じるまでには、血糖値の上昇から約20分の時間差があるため、食べるスピードが速いと満腹に気づきにくく、食べ過ぎてしまう原因に。
噛む回数が増えると、胃腸が活発に動くようになります。消化液の分泌量も増え、消化を助けてくれる嬉しい効果もあるので、30分など時間を決めてゆっくり味わいながら食べてみましょう。
こまめに水分補給をする
人間の体の約60%は水分でできており、普通の生活を送っているだけで1日におよそ2.5リットルの水分が失われる。体内で作られる水分は0.3リットル、食事から摂取する水分は約1リットルのため、飲料からは約1.2L程度が望ましい。
食事の量が少ない人や偏った食事をしている人は、食事から摂取する水分量も減ってしまう。そのため、欠食のある人はそれよりも多く水分を補給する必要がある。
また、水だけでなくコーヒーなども水分補給に役立つが、カフェインには利尿作用があるので注意が必要。また、糖分の多い飲み物は消化吸収がよく、血糖値に影響を与えやすいため、水やお茶を中心に摂取するのがおすすめ。
ダイエット中の1日の水分量は、食事の内容や生活スタイルによって個人差がありますが、目安として1.2リットル程度を意識して摂取するとよいでしょう。
食べる順番に気を配る
食事の最初に食物繊維の多い野菜を食べることで、主食の食べ過ぎや血糖値の急上昇の防止につながるため、ダイエット中の食事では、野菜から食べ進めるというのも一つの手。
ただし、たとえ野菜から食べたとしても、噛まずに早食いをしてしまえば血糖値の急上昇を抑制する効果はあまり期待できない。逆に言えば、主食の食べ過ぎを防ぎ、野菜を十分に摂り、しっかりと噛んでゆっくり食べるのであれば、必ずしも野菜から食べなくてもよい。
血糖値の上昇には、食べる速度や食べる量が大きく影響します。ゆっくり味わいながら、食べ過ぎないことなどを意識して食事をしましょう。
単品食べは避ける
パンや丼もの、麺類など単品メニューばかりだと、栄養バランスが偏りがち。とくに炭水化物に偏りやすく、糖質の摂り過ぎで、太りやすくなる可能性があるため、主食、主菜、副菜の食事が理想的。
ただし、工夫次第では単品メニューでもバランスを整えることができる。
たとえば、ラーメンに野菜やゆで卵、チャーシューをトッピングする、朝ごはんのトーストにツナとブロッコリー、チーズをのせて焼くなど。麺だけ、パンだけ、にならないようにするだけでも栄養素の偏りを防ぐことができる。
単品食べにならないよう意識することは、バランスが整うだけでなく料理の味わいも豊かになるので、より楽しんで食事ができる工夫にもなります。
ダイエット中の食事に関する心構えや考え方
ここでは、ダイエット中に持つべき心構えについて、詳しく解説していく。正しい考え方を身につけて、ダイエットを前向きに続けるためのヒントを見つけよう。
・消化吸収を緩やかにする食品を摂る
・加工品はできるだけ控える
・夜21時以降は食べないようにする
・糖質を摂りすぎないようにする
・空腹や食べたいものを我慢しすぎない
・アルコールの摂取は控える
・同じものばかり食べないようにする
規則正しい食事を心がける
食事が不規則だと、前の食事から時間が空きすぎて、食べ過ぎてしまう可能性がある。一度に大量に食べると、エネルギーオーバーになりやすい。そのため、適量をきちんと食べられるよう、規則正しい時間に食事を摂るのが大切。朝ごはんを抜きがちな人も多いが、基本的には1日3食が望ましい。
朝ごはんを抜くと体重が増え、筋肉量が減る傾向があることに加えて、1回で食べられる食事には限度があるため、2食で1日に必要な栄養素を十分に摂ることは難しい。
朝ごはんを食べることで胃腸が活発に動いて代謝が上がり、体内時計も整います。また、血糖値が安定しやすいといったメリットもあります。午前中にエネルギー補給をしておけば、日中の集中力やパフォーマンスも上がるので、朝ごはんを食べる時間がないという人はすぐに食べられるものを常備しておくとよいでしょう。
糖質の消化吸収を緩やかにする食品を摂る
糖質の消化吸収を穏やかにする食品を摂取し、急激な血糖値の上昇を防ぐことも、脂肪のつきにくい身体づくりにつながる。食物繊維を含む納豆、海藻、野菜、果物などを意識的に取り入れるのがポイント。
空腹でいきなり炭水化物の多い単品メニューや甘いものを食べると血糖値が急激に上がり、血糖コントロールが不安定になり、糖尿病のリスクも上がってしまいます。
そのため、食物繊維の多い玄米やそばを選んだり、副菜を足したり、甘いものは食後に食べるようにするといった工夫をしましょう。
加工食品はできるだけ控える
加工食品には、保存性や嗜好性を高めるために食塩が添加されていたり、味が濃い傾向がある。ダイエット向けの加工食品ばかり食べても、健康的で痩せやすい身体にはなれない。
一方で、忙しい毎日の中で加工食品を完全に避けるのは難しいのも事実。完全に加工食品を制限するのではなく、できるだけ控えめにするくらいの意識でOK。
なるべく自然に近い食材を選び、家庭料理中心の食生活を心がけつつ、時には加工食品を上手に活用していきましょう。
夜21時以降は食べないようにする
時間栄養学の観点からみると、夜の時間帯は、脂肪をため込むタンパク質の「BMAl1」が増えるので、脂肪がつきやすい。できるだけ夕食は21時までに済ませるのが理想的。
どうしても帰りが遅くなる日は、夕方にごはんやサンドイッチなどの炭水化物を食べ、帰宅後に野菜や肉、魚などのおかずを食べるといった、「分食」という食べ方がおすすめ。
睡眠中は胃腸の機能が低下するので、夜遅くに食べすぎると朝までに消化吸収が終わらず、胃もたれで朝ごはんが食べられないという悪循環に。寝る2〜3時間前までには食事を終えるのがポイント。
糖質を摂りすぎないようにする
糖質はエネルギー源として重要だが、摂り過ぎると脂肪になってしまう。ただし、糖質量ばかりに目を向けてしまうと食事のバランスは崩れやすく、糖質制限をすると、エネルギーが不足して身体が筋肉を分解してエネルギーを作り出してしまうため、結果として基礎代謝量が減ってしまう。
主食はエネルギー源となるため、1食あたりごはん茶碗1杯程度を目安に欠かさずに食べることが大切。
食事での糖質はきちんと摂り、ごはんのおかわりや、甘いデザートの食べ過ぎ、糖質の多いアルコール、麺+ごはんなど糖質の組み合わせを避けるようにしましょう。
空腹や食べたいものを我慢しすぎない
空腹や疲れで何か食べたくなったら、無理に我慢しない。ストレスで我慢すると、反動で次の食事で食べ過ぎてしまいがち。
間食では、好きなおやつを食べてもよいが、量や頻度に注意すること。農林水産省が示している食事バランスガイドでは、菓子類などの嗜好品は、1日200kcalが目安とされている。
小腹が空いたときは我慢せずに適量の間食を摂ることで、後の食事での食べ過ぎやストレスが溜まるのを防ぐことができます。
アルコールの摂取は控える
ダイエット中だからといって厳しく禁酒する必要はないが、アルコールは1gあたり約7kcalのエネルギーとなる。飲めばその分エネルギー摂取量が増えてしまうため、ダイエット中は控えた方がよい。
ノンアルコール飲料は、アルコールは含まれていないものの、甘味料が入っているものもあるので注意が必要。
アルコールの食欲増進作用で、食べすぎるリスクも高まる。おつまみが食べたくなるなど、無意識的にエネルギーの過剰摂取につながりやすいので、水分補給にはなるべく水やお茶など甘くない飲み物を選ぼう。
チートデーとしてアルコールを飲む場合も、摂取量には注意しましょう。飲酒量が適量であれば、ダイエットの進行に大きく影響を与えることは少ないですが、毎日のように飲酒するとエネルギーオーバーにつながりやすくなります。
同じものばかり食べないようにする
同じものばかりを食べるといった偏ったダイエットをすると、栄養不足の原因に。健康的な減量のためには、バランスのよい食事が不可欠。多様な食材を組み合わせ、さまざまな栄養素を摂取するよう心がけたい。
プロテインの置き換えダイエットなども、良い面・悪い面がある。タンパク質、ビタミン、ミネラルなどの補給源としてはすぐれているが、消化吸収がよいので血糖値が上昇しやすい。また、よく噛んで食べることによる食後の代謝量アップの効果が得られなくなる。
一定の栄養素しか含まれていないので。毎日同じものを食べることが栄養素の偏りを生んでしまう可能性もあるため、あくまでも補助的に使うのがおすすめ。
大前提として食事は「栄養素を摂取する」という意味だけではないので、美味しく楽しく食べることも大切にしましょう。さまざまな食材を食べることは、飽きずにダイエットを継続するためにも重要なポイントです。
ダイエットを成功させる食べ物の選び方
ダイエットを成功させるには、ダイエットに適した食べ物を選ぶことも重要。単にエネルギー量が少ないものを選ぶだけでなく、栄養バランスや満腹感なども考慮する必要がある。
ここでは、ダイエットに適した食べ物の選び方について、詳しく解説。賢い食べ物の選択で、楽しみながらダイエットを成功させよう。
・タンパク質が多い肉や魚、大豆などを積極的に摂る
・バターやマーガリンなど飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の多い食品を避ける
・GI値が低い食品を選ぶ
食物繊維を多く含む食品を選ぶ
ダイエットを成功させるには、食物繊維を多く含む食品を積極的に選ぶことが大切。食物繊維は腸内環境を整えて便秘を防ぐ効果があり、身体の中から健康的にデトックスできる。また、食物繊維は肥満予防にも役立つとされ、満腹感を得やすいので自然と食べ過ぎを防ぐことができる。
食物繊維が豊富な食品は、野菜類、海藻類、きのこ類、豆類など。とくに、ごぼう、れんこん、さつまいも、アボカド、オクラ、納豆、切り干し大根などは食物繊維が多く含まれている。
また、精製されていない全粒穀物や雑穀類も食物繊維が豊富。白米やパンなどの精製された穀物よりも、玄米や全粒粉のパンを選ぶのがおすすめ。
1日の食物繊維の摂取目標量は男性で21g、女性で18gなので、意識して多くの食品から摂るようにしましょう。
タンパク質が多い肉や魚、卵、大豆製品などを積極的に摂る
タンパク質は、筋肉をはじめ、肌、髪、内臓などをつくる材料。また、体内の化学反応になくてはならない酵素やホルモンの材料でもあり、タンパク質は脂肪燃焼に欠かせない栄養素のひとつ。
筋肉量が減ると基礎代謝が低下し、太りやすい体質になってしまうため、タンパク質をしっかり摂取し、筋肉を維持・増強することがダイエットの鍵。ただし、タンパク質も摂り過ぎてしまうと脂肪になる原因に。
プロテインのような栄養補助食品も便利だが、日常の食事を完全に置き換えるようなことは避けるようにしよう。
食事は単なる栄養素摂取の場ではなく、コミュニケーションを深める大切な手段のひとつです。「タンパク質を多めに摂ろう」「脂質を制限しよう」など栄養素ばかりに意識を向けすぎず、家族や友人と一緒に食べるなど、食事を楽しむことも大切です。食事の時間を楽しむことは、心の栄養補給にもつながります。
バターやマーガリンなど飽和脂肪酸やトランス脂肪酸の多い食品を避ける
バターやマーガリンなど飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品は、過剰に摂取すると体内で余分な脂肪として蓄積されやすく、肥満や生活習慣病のリスクを高める要因になる。バターやマーガリンの他にも、菓子パンやケーキ、ファストフード、フライドポテトなどの加工食品には、トランス脂肪酸が多含まれていることが多い。
代わりにオリーブ油ナッツ類など、不飽和脂肪酸を多く含む食品を選ぶことが大切。肉や乳製品を選ぶ際は、脂肪分の少ないものを選び、調理の際も脂肪を控えめにするよう心がけよう。
脂肪は高エネルギーなので、摂り過ぎには注意が必要です。1日の脂肪の摂取量は、エネルギー全体の20~30%程度に抑えるのが目安になります。
GI値が低い食品を選ぶ
GI値とは、食品が血糖値を上昇させる度合いを示す指標で、GI値が高い食品は食べた後に血糖値が急激に上昇し、インスリンの分泌を促進する。インスリンは血糖値を下げるホルモンだが、脂肪の合成を促す作用もあるため、血糖値が上がりすぎるとその分太りやすくなる。
一方、GI値が低い食品はゆっくりと消化・吸収されるため、血糖値の上昇が緩やかでインスリンの分泌も抑えられる。結果として脂肪が蓄積されにくく、エネルギーとして効率的に利用されるためダイエットに適している。
GI値が低い食品には、野菜類、豆類、きのこ類、玄米や全粒粉など精製されていない穀物などがあります。
以下では、ダイエットにおすすめの食べ物や、栄養素について詳しくご紹介。気になる人はチェックしてみよう。
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ダイエットにおすすめの朝ごはん3選
- ツナとブロッコリーのチーズトースト
- 納豆キムチごはん
- ヨーグルトグラノーラ
ツナとブロッコリーのチーズトースト
トーストのみの朝ごはんでは炭水化物に偏ってしまいますが、ツナとチーズでタンパク質を、冷凍ブロッコリーをのせればビタミン、ミネラルを補えます。のせて焼くだけなので忙しい朝でも作りやすいトーストです。料理が苦手な方にもおすすめ。
納豆キムチごはん
ごはんに具材をのせるだけでバランスのよい朝ごはんの完成。ごはんでエネルギーを補給し、納豆とキムチとねぎをたっぷりとをトッピングし、タンパク質、ビタミンやミネラルを補います。納豆とキムチは発酵食品であり、腸の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれます。
ヨーグルトグラノーラ
グラノーラにヨーグルトをかけ、フルーツをトッピング。おしゃれ朝食の定番であるグラノーラも、ヨーグルトやフルーツと一緒に食べれば栄養素バランスも整います。グラノーラは甘味料が少なく、低脂質で食物繊維の多いものを選ぶのがベター。
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ダイエットにおすすめの昼ごはん4選
- 月見そば
- ビビンバ
- シーフードパスタ
- カオマンガイ
月見そば
そばは麺類の中でも食物繊維が多く、タンパク質も含まれています。麺のみではエネルギーが不足しやすく、栄養素が偏るため、たまごやカットワカメ、海苔、冷凍のネギやオクラ、とろろなどお好みのトッピングをするのがおすすめ。
ビビンバ
1つのお皿で主食、主菜、副菜がとれる満足度も栄養価も高いのがビビンバ。もやしやにんじん、ほうれん草は茹でて調味料と和えるだけなので手間いらずです。不足しがちな野菜も加熱することでかさが減って食べやすくなります。
シーフードパスタ
下処理が大変な魚料理も冷凍のシーフードミックスを使えば調理も楽に。魚でタンパク質を補い、ブロッコリーやトマトなどの野菜も加えれば、美味しくビタミン・ミネラルも補給できます。パスタ料理でもカルボナーラは生クリームやチーズがたっぷりなので、食べるときには野菜をプラスするとバランスが整いやすくなります。
カオマンガイ
炊飯器でも作れるカオマンガイ。茹で・蒸し料理は油を使わないのでダイエットにもいいです。キュウリやトマト、パクチーを添えれば不足しがちなビタミン・ミネラルも補えます。甘辛いタレはかけすぎるとエネルギー過剰になりやすいため、つける程度にほどほどにしましょう。
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ダイエットにおすすめの夜ごはん3選
- 豆腐と鶏ひき肉のハンバーグ
- 鮭ときのこの豆乳クリーム煮
- ポトフ
豆腐と鶏ひき肉のハンバーグ
牛肉や豚肉のハンバーグはジューシーで美味しいですが、意外と高エネルギー。あっさりとした低脂質な鶏ひき肉に変え、豆腐でかさましすればボリュームたっぷりで満足感のあるおかずになります。大根おろしを添えれば、ビタミンや食物繊維も補えます。
鮭ときのこの豆乳クリーム煮
豆乳は牛乳と比較してタンパク質が多く、脂質が少ないことが特徴。また、きのこは食品の中でも食物繊維が多く、腸内環境を整える働きがあります。低エネルギーなのでたっぷり食べても安心なのでダイエットにおすすめの食材です。
ポトフ
ポトフは野菜とお肉を一緒に煮込む料理で、栄養素バランスも優れています。野菜は加熱するとかさが減り、生よりも食べやすくなります。一般的なポトフはウインナーが多いですが、鶏もも肉や豚もも肉など脂身の少ないお肉で作ればエネルギーも抑えられます。じっくりと煮るだけで食材本来の美味しさを味わえ、アレンジもしやすいのでおすすめです。
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ダイエット中の食事管理のモチベーションを保つコツ
長期間に渡って食事制限を続けるのは、とてもストレスがかかるもの。食事管理を継続するためには、ダイエットのモチベーションを維持することも重要。
ここでは、ダイエットのモチベーションを保つための3つのコツをご紹介。
・食事の記録をつける
・盛り付けにこだわって満足感アップ
毎日体重を測る
毎日体重を測り、数字の変化を確認することで、努力が目に見える形で実感できるため、ダイエットのモチベーションを維持しやすくなる。
ダイエットアプリを活用すれば、体重の推移をグラフ化して視覚的に把握可能。少しずつでも体重が減っていく様子を見るのは、嬉しくてやる気が湧いてくる。
その日の食事や水分の摂取量によって体重は短期間で大きく変動することもあります。数字に一喜一憂はせず、あくまでもモチベーションの一助として活用するようにし、長期的な視点で目標体重を目指しましょう。
食事の記録をつける
食事の記録を付けることは、自分の食生活を見直すために効果的。何をどれだけ食べたか把握することで、改善点が見えてくる。写真を撮影するだけで、エネルギー計算ができるダイエットアプリも便利。手軽に食事管理ができるので、面倒くさがりな人でも続けやすい。
記録を見返すことで、自然と食事に対する意識が高まります。高エネルギーな食事が続いていないか、野菜不足になっていないかなどがひと目で分かるので、定期的にチェックするのもいいですね。
盛り付けにこだわって満足感アップ
食事制限中は少ない量でも満足感を得られる工夫が大切。盛り付けを変えるだけでも、食事の満足度が大きく変わる。たとえば、小さめの皿を使うことで、少量でもボリュームが多く見える。また、お惣菜を皿に移し替えるだけでも、見た目の満足感が高まる。
また、色とりどりの野菜を取り入れることで、料理の盛り付けが華やかになるだけでなく、栄養バランスも整う。
ダイエット中の食事制限は、ストレスになりやすいですよね。それを和らげるためにも、盛り付けを工夫して、視覚からの満足度を上げることもおすすめです。少しの変化でも、食事が楽しみになればモチベーションを保ちやすくなります。
【運動なし】食事だけで痩せるダイエットの注意点
運動をせず、食事制限だけでダイエットの成果を出そうとすると、厳しく食事を管理する必要がある。しかし、極端な食事制限は、身体に必要な栄養素が不足し、健康を損なうリスクがある。リバウンドも招きやすく、長期的な視点でみると逆効果になることも。
ここでは、運動なしで食事だけで痩せるダイエットの注意点を解説。
・引き締まった身体を目指すのは難しい
・極端な糖質制限・食事制限には要注意
基礎代謝が上がらない
運動をして痩せると筋肉量が増加し、基礎代謝量が上昇するため、日々の消費エネルギー量が自然と増えていく。
一方、食事制限だけのダイエットでは、基礎代謝量の向上は期待しにくく、筋肉量が低下して基礎代謝量が減ってしまう可能性も。基礎代謝量が減ると、日常の消費エネルギー量が減少してしまう。食事制限で一時的に痩せてもすぐに体重が戻ってしまいがちになるので注意が必要。
運動を取り入れて、筋肉を維持・増強しながら痩せるのが理想的。基礎代謝量を上げることが、リバウンドしにくい体質づくりにつながる。
引き締まった身体を目指すのは難しい
運動なしのダイエットでは、筋肉量が低下しやすいのが悩みどころ。筋肉を鍛えながら脂肪を落とす方法と比べ、引き締まったボディを目指すのは難しい。食事制限だけで痩せると、体重は減っても筋肉も一緒に落ちてしまう可能性があり、すっきりとした見た目にはなりにくい。
メリハリのある理想の身体を目指すなら、運動を積極的に取り入れるのがおすすめ。筋トレやウォーキングなど、自分に合ったトレーニングを見つけるのが近道。
極端な糖質制限・食事制限には要注意
短期間で痩せたいからと言って、極端な食事制限に走るのはNG。サラダのみ、糖質制限、脂質を全く摂らないなどは危険。偏った食事では、必要な栄養素が不足してしまう恐れがあり、栄養素のバランスが崩れることで、体調を崩すリスクが高まる。
また、極端な糖質制限は、筋肉量の低下を招きやすい。筋肉量が低下すると、基礎代謝量も減ってしまうため、脂肪が燃えにくい体質になり、リバウンドしやすくなるという悪循環に。健康的に痩せるためには、バランスの良い食事が何より大切。
ダイエット中の食事に関するQ&A
ダイエットサプリは本当に痩せられる?
A:サプリは特定の栄養素が凝縮されたもので、「痩せる魔法の薬」ではない
サプリメントは不足しがちな栄養素を補うための、食事の補助として利用するようにし、ダイエットを目的とした過剰な利用は避けること。過剰摂取にならないよう注意し、容量や用法は必ず守って使用しましょう。
サプリを用いる場合でも、必要な栄養素を食事から摂取できるよう、バランスの良い食生活を心がけることが、健康を維持する上で最も効果的です。サプリに依存してしまうと栄養素の偏りだけでなく、おなかの不調や頭痛といった症状から肝・腎機能の低下など重篤なものまで、様々な健康リスクをもたらす可能性があるため、その点も考慮する必要があります。
また、「痩せるサプリ」と謳って販売されている商品もありますが、実際にはただの食物繊維だったということも。すぐに飛びつくのではなく、内容をよく理解してから、購入するようにしましょう。
生理中や生理前に食欲の変化があっても食事内容は変えない方がいい?
A:生理中であっても基本的には、主食、主菜、副菜が揃った栄養バランスの良い食事を意識することが大切
生理中はホルモンバランスの影響で甘いものへの欲求が増すなど、食欲に影響を及ぼす場合があります。ただし、甘いものに偏りすぎることなく、食事から必要な栄養素をきちんと摂取することが、身体の調子を整えることにもつながります。
出血量が多い場合には、貧血のリスクが高まってしまうので、赤身肉、赤身魚、ほうれん草、小松菜、大豆製品などの鉄を多く含む食品を積極的に摂取するように心がけましょう。
コンビニ飯を選ぶときに注意したほうがいいことはある?
A:主食、主菜、副菜をバランスよく組み合わせることと、食塩相当量に注意しましょう。
コンビニの商品の多くは、栄養成分表示が非常にわかりやすく、表示を見ることで栄養素を確認しやすいので、食事のコントロールもしやすいです。
ただし、おにぎりとカップラーメンなど、主食と主食の組み合わせになってしまうと栄養が偏るので、主食、主菜、副菜をバランス良く組み合わせるように意識しましょう。
コンビニの商品は食塩相当量が多いものが多いので、ダイエット中や健康を意識している場合は、食塩相当量も要チェック。食塩を摂り過ぎてしまうとむくみの原因にもなってしまいます。
きちんと選べばコンビニ食も問題はありません。便利で美味しい商品がたくさんあるので、上手に活用していきましょう。
断食はダイエットに効果的?
A:断食がダイエットに効果的かどうかは、明確ではない
普段食べ過ぎてしまっている人が、断食をすることで食べる量が減り、体重が減る可能性はありますが、脂肪が減ったわけではなく、水分量や筋肉量の低下による場合も。単純に体重が減ったからといって、ダイエットに成功したとは言い切れません。
また、断食により身体に必要な栄養素が不足してしまうことで、体調を崩すリスクもあります。断食の長期的な健康効果については、研究データが不足しており、科学的根拠も確認されていないため、推奨することはできません
安全で健康的な方法でダイエットをおこなうためには、栄養バランスを考慮した食事と適度な運動を組み合わせることが大切です。
健保組合にて栄養相談や特定保健指導、企業の健康経営サポート事業に従事。セミナー講師や健康教育を行い、働く人の健康づくりを支援する。食を通して心も体も豊かに、笑顔を届けるお手伝いがしたいという想いからフードコーディネーターの道へ。
現在は株式会社 Smile meal で若年層や料理初心者でもチャレンジしたくなる簡単な料理の提案や、女性のダイエット、痩せの課題解決に向けても活動中。
【保有資格】
管理栄養士、フードコーディネーター、健康経営アドバイザー、東京糖尿病療養指導士