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食事制限ダイエットの正しいやり方!リバウンドを防ぐ方法や無理に痩せるリスクも紹介

食事制限は減量効果が高く、成果を実感しやすいダイエット方法。一方で、間違った方法でおこなってしまうと、リバウンドや体調不良の原因になることもあるため、注意が必要。この記事では、食事制限ダイエットで痩せる方法やメリット、おすすめレシピ、実践する際の注意点などをご紹介。

この記事の監修者

田中 祐希さん

「三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック」院長、糖尿病専門医

糖尿病専門医であり、「三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニック」院長。患者一人一人の幸せを応援しながら、糖尿病専門医による治療をおこなう。ホームページで毎月、院内紙を公開するほか、体験記や旬野菜の糖質オフレシピ、お役立ち情報などをも掲載している。

田中恭子さん

管理栄養士

病院給食や学校給食などの経験を経て、現在は三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニックにて食事指導を担当する管理栄養士として勤務する。
クリニックでは、糖尿病や高血圧、脂質異常症など生活習慣病改善のための食事や運動を含めた指導を行う。体重や採血・採尿結果だけではなく、『体組成計』の筋肉量や体脂肪率、内臓脂肪レベルなどを元に、一人ひとりに合ったオーダーメイドの指導を心がけている。

目次

食事制限ダイエットの正しいやり方は?

食事制限ダイエットは、食事内容や量を調整して減量を目指すダイエット方法。効率的な体重減少が期待できるが、健康的に痩せるためには、正しい方法でおこなう必要がある。

まずは、食事制限をおこなう際の基本的なポイントをおさえておこう。

  • 摂取カロリーはむやみに減らさず、活動量に合った量を意識する
  • 効率的に痩せるなら「食事管理」と「筋トレ」を併用するのがおすすめ

摂取カロリーはむやみに減らさず、活動量に合った量を意識する

1日あたりのカロリー量は、性別や活動量に適した量を摂取しよう。摂取カロリーの極端な制限は筋肉量の減少につながり、かえって痩せにくくなる可能性がある。

1ヶ月で1~2kgの減量を目安にすると身体の負担になりにくく、リバウンドしにくい。自分が1日に必要とする推定エネルギーを把握し、アプリなどを活用して消費エネルギーを把握することがおすすめ。

また、同じエネルギー量でも、炭水化物や脂質に偏った食事よりも、タンパク質や食物繊維もバランスよく摂取した方が痩せやすくなる。摂取カロリーの考え方や、ダイエットにおすすめの食事内容は、下記で詳しく解説しているので、気になる人はチェックしてみよう。

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効率的に痩せるなら「食事管理」と「筋トレ」を併用するのがおすすめ

ダイエットでは適切な食事管理と運動を併用するのがおすすめ。とくに効果的なのは、無酸素運動である「筋トレ」。

筋トレで筋肉量を増やすと基礎代謝が高まり、運動していないときでも体脂肪が燃焼しやすくなる。食事管理では、意識してタンパク質をとることが大切。タンパク質は筋肉の材料になり、効率的なダイエット効果が期待できる。

リバウンドのもと?無理な食事制限ダイエットがよくない理由

ダイエットを成功させるには、正しい方法でじっくり減量する意識が大切。一方、無理な食事制限ダイエットはリバウンドしやすく、心身への影響も大きい。

ここでは、無理な食事制限でリバウンドが起きる仕組みを解説。

  • 身体が飢餓状態になり脂肪を溜め込みやすくなる
  • 筋肉量が減って基礎代謝が低下、運動しても痩せにくくなる
  • 空腹によるストレスで太りやすくなる

身体が飢餓状態になり脂肪を溜め込みやすくなる

極端な食事制限をすると必要な栄養を摂取できず、飢餓状態に陥る。

その後、身体は少ない食事でも生きられるよう消費エネルギーを抑え、脂肪を溜め込みやすくなる。その結果、基礎代謝が下がり、リバウンドのリスクも高まる。

飢餓状態になってしまった場合は、身体に負担がかからないよう段階的に摂取カロリーを増やしていく必要がある。たとえば、必要なカロリー量の50%しか摂取していなかった場合は、「1週間に20%ずつ」食事量を増やし、徐々に摂取カロリーを増やしていく。

急激に食事量を増やすとさらにリバウンドのリスクが高まるため、ゆるやかな回復を心がけよう。

健康的に痩せるには、長く続けられる食習慣を身につけることが大切です。

早く痩せようと極端な食事制限をすると、リバウンドしやすくなるばかりか、身体にも負担がかかります。日常生活に無理なく取り入れられる食事プランを立てて、ダイエットを効率的におこないましょう。

筋肉量が減って、運動しても痩せにくくなる

誤った食事制限ダイエットは筋肉量の減少を引き起こし、基礎代謝の低下につながる。

筋肉量が少ない人は安静時に消費されるエネルギー(基礎代謝)や運動時の消費カロリーが少なく、痩せにくいといわれている。とくに女性は筋肉量が増えづらいため、無理な食事制限で筋肉が減ってしまうとエネルギーが十分消費されない。

食事量を減らしたり、運動量を増やしたりしても痩せられず、結果的にリバウンドを起こしやすくなる。

ストレスにより、太りやすくなる

無理な食事制限ダイエットをおこなうと、身体だけでなく心にも大きな負担がかかる。

極端な食事制限でストレスがかかると、ストレスホルモン「コルチゾール」の分泌が増加する。血糖値が上昇し脂肪の蓄積が促進されることで、カロリーの摂取量は減っていても、太りやすい体質になってしまう。

また、ストレスは睡眠の質にも影響する。過度なストレス状態が続くと良質な睡眠がとれなくなり、ホルモンバランスが乱れる。食欲をコントロールするホルモンのバランスも崩れてしまい、空腹感から普段より食べすぎてしまう可能性が高まる。

間違った食事制限によるリバウンド以外のリスク

間違った食事制限はリバウンドだけでなく、さまざまな不調を引き起こす。一時的に体重を落とせても、健康に悪影響が出てしまうのは好ましくない。

ここでは、間違った食事制限による具体的なリスクを解説。

  • 栄養不足による体調不良
  • ストレス過多による精神的な不調
  • ホルモンバランスの乱れによる肌荒れ・生理不順

栄養不足による体調不良

極端な食事制限による栄養不足は、さまざまな体調不良を引き起こす。

一般的な症状は、「倦怠感」や「息切れ」など。とくに女性は鉄分性貧血を起こしやすいため、極端な食事制限はひどい貧血につながる可能性がある。

また、炭水化物の過度な制限は、「集中力の低下」や「疲労感の増加」につながり、日常生活のパフォーマンスを下げる原因になる。さらに、ビタミンやミネラルの不足は、「貧血」や「骨粗しょう症」のリスクを高めることも。

ダイエットによる体調不良を防ぐには、バランスの取れた食事をとることが大切。なかでも「タンパク質」と「鉄分」が多い食材は、積極的に取り入れたい。極端な制限や偏った食事は避け、健康的な食生活を意識しよう。

健康的なダイエットには、タンパク質、糖質、脂質、食物繊維など多くの栄養素が必要です。とくに、鉄分のような普段の食生活で不足しやすい栄養素は、意識して摂取するよう心がけましょう。

各栄養素を十分摂取することで、健康を維持しながら効果的なダイエットができます。無理な食事制限は続かないので、長く続けられる方法で取り組んでくださいね。

ストレス過多による精神的な不調

極端なダイエットは身体だけでなく心にも不調を及ぼす。

食事は単なる栄養摂取だけでなく、楽しみや交流の機会でもあるが、過度な食事制限をすると食事を楽しむ機会がなくなり、ストレスが溜まりやすい。

また、空腹感や食べたい欲求を常に我慢すると、ストレスホルモンが多く分泌される。その結果、精神的に不安定になり、イライラや不安感、抑うつなどの症状が現れやすくなる。

ホルモンバランスの乱れによる肌荒れ・生理不順

肌荒れや生理不順も、間違ったダイエットによって起こるトラブルの1つ。極端なカロリー制限や栄養不足は、体内のホルモン分泌に大きな影響を与える。

また、心身がストレスを感じると急激に分泌量が増える「コルチゾール」は、肌の保湿成分であるセラミドの分解を招く。その結果、肌が乾燥して炎症を起こしやすくなり、ニキビや肌つやの低下などにつながる。

避けるべき!間違った食事制限ダイエットの種類

食事制限といっても、その内容は種類によってさまざま。なかには、根拠がないものや健康上よくないものもあるため、「早く効果が出る」という視点だけで選ぶのは避けるべき。

思わぬ健康トラブルを防ぐためにも、避けるべきダイエット方法はしっかりおさえておこう。

  • 極端なカロリー制限ダイエット
  • 過度な糖質・脂質制限ダイエット
  • 1日の食事回数を減らすダイエット
  • 長期的な断食(ファスティング)ダイエット
  • 特定の食べ物だけ食べる「○○だけダイエット」

極端なカロリー制限ダイエット

極端なカロリー制限ダイエットは短期的には効果が出やすいが、長期的におこなうと健康に悪影響を及ぼす。

とくに摂取カロリーを「1日1000kcal以下に抑える」ような食事制限は避けるべき。このようなダイエットは身体が飢餓状態に陥りやすく、脂肪を蓄積しやすくなるほか、さまざまな健康トラブルの原因になる。

ダイエットをおこなうときは、急激な減量を目指すのではなく、じっくり時間をかけて痩せることが大切。自分にとって必要なカロリーをしっかり把握しておこう。

過度な糖質・脂質制限ダイエット

糖質や脂質を完全にカットしてしまうと、「集中力の低下」や「疲労感の増加」、「ホルモンバランスの乱れ」などを引き起こす可能性がある。

糖質は脳の大切なエネルギー源であり、脂質はホルモンバランスの維持に欠かせない栄養素のため、あまりに減らしてしまうと健康を損ねてしまうことも。

健康的な減量を実現するためには、糖質は全カロリーの「40~60%」、脂質は「20~30%程度」を目安に摂取しよう。ジャンクフードやお菓子から摂取するのはなるべく避け、肉や魚など良質な糖質・脂質源からとることが大切。

1日の食事回数を減らすダイエット

1日1食や、1日2食にするダイエットは、太りやすく痩せにくい体質につながる。食事回数を減らすと空腹時間が長くなり、つい間食してしまったり、次の食事でドカ食いしてしまったりする可能性が高くなる。

また、長時間の空腹状態は食後の血糖値乱降下を引き起こし、脂肪の蓄積を誘発する。必要な栄養素を十分摂取できなくなり、体調不良や代謝の低下につながる。ダイエット中は食事回数を安易に減らさず、1日3食しっかり食べるようにしよう。

長期的な断食(ファスティング)ダイエット

3日以上の断食や週に何度も断食をおこなうのもNG。筋肉量の減少や代謝の低下につながり、太りやすく痩せにくい体質になってしまう。

また、断食の反動から断食終了後につい食べすぎてしまい、かえって体重が増えてしまうケースもある。

「明日からまた食べられなくなるから」とドカ食いする癖がつくと、なかなか抜けられない。断食をするなら、16時間の断食と8時間の食事時間を設ける「16:8断食法」など、短期間で実践できる間欠的断食を選ぼう。

ただし、人によっては断食による血糖値の急激な変動で体調を崩す可能性があるため、安易に断食はおすすめできない。

断食ダイエットをおこなうときは、自身の健康状態だけでなく、家系の持病歴も考慮することが大切。体調に不安がある人は無理におこなわず、ほかのダイエットを検討してみて。

とくに、糖尿病の持病がある人や、胆石の家族歴がある人では、断食による健康リスクが高まります。

思わぬ体調不良を避けるためにも、断食ダイエットをどの程度おこなうかは、専門家に相談のうえ決めるのがおすすめです。持病や特定の疾患の家族歴がない人も目標と期間は明確に設定し、無計画な断食は避けましょう。

特定の食べ物だけ食べる「○○だけダイエット」

特定の食べ物に偏ったダイエット方法は、栄養素の不足・過剰を引き起こす。

必要な栄養素がバランスよくとれないと基礎代謝は低下し、脂肪も燃焼されない。また、足りない栄養素を補充しようと食欲が高まるとドカ食いのリスクも高まる。

さらに、単調な食事はストレスも溜まりやすいため、ダイエットに挫折する可能性も。

どんなにダイエット向きの食べ物でも、それだけを食べ続けるのはよくない。さまざまな食品をバランスよく摂取し、全体的な食事の質を高めることで健康的にダイエットできる。

【食事編】ダイエットを成功させる7つのポイント

健康的な減量のためには、コツをおさえて食事制限をおこなう必要がある。減量は一朝一夕でできるものではなく、毎日コツコツ続けることが大切。ここでは、ダイエットを成功させるための7つのポイントをご紹介。

  • 具体的な減量計画を立てる
  • 1日3食、栄養バランスのよい食事をとる
  • とりたい栄養素や避けたい食べ物を把握する
  • なるべく「野菜→肉・魚→穀類」の順番で食べる
  • よく噛んで食べるようにし、1食20分ほどかけて食事する
  • 夕食は軽めにし、寝る3時間前までに済ませる
  • 無理のない範囲でじっくり取り組む

具体的な減量計画を立てる

食事制限ダイエットを成功させるには、具体的な減量計画を立てることが大切。まずは年齢と性別を考慮し、適切なBMI(体格指数)の数値を確認しよう。

次に、目標値と無理なく達成できる期間を設定し、1日のカロリー摂取量を計算する。あわせて、現実的に可能な食事管理や運動計画も決めておくと、ダイエットを迷わず進められる。

また、ダイエット中は体重だけに注目するのではなく、「体脂肪」や「内臓脂肪」、「筋肉量」など体組成も定期的に確認したい。複数の指標を見ることで筋肉と脂肪のバランスがわかり、効率的なダイエットができる。

年齢と性別は、適切なBMI値を確認する際に欠かせない項目です。たとえば年齢が高い人の場合、適切なBMI値は若い人よりやや高めに設定されています。

痩せすぎは、体調不良や筋肉量減少のリスクを高めるため、個人に合った計画を立てることが大切です。減量計画に問題がないか知りたいときは、かかりつけ医や栄養の専門家に相談しましょう。

1日3食、栄養バランスのよい食事をとる

食事制限ダイエット中は、栄養バランスの整った食事を1日3食とろう。主食・主菜・副菜をバランスよく摂取すると食事の満足度が高まり、ストレスなくダイエットできる。

なお、ダイエット中は間食してはいけないと考える人もいるが、完全に禁止してしまうと逆効果になることも。

とくに、ダイエットを始めてすぐは、お菓子や食事への欲求が強いのが自然。無理に我慢するのではなく、主食や主菜、ドレッシングを調整するなど、全体的なカロリーバランスを保てるよう工夫しよう。

忙しくて食べられないなど時間がないときは、手軽に摂取できるタンパク質源を活用しましょう。納豆、ゆで卵、ヨーグルト、きな粉、ナッツなどは準備も簡単で、栄養価が高い食材です。

また、栄養バランスが気になるときは、野菜パウダーを取り入れるのも効果的です。スムージーを飲む場合は糖質の吸収率が高くなりやすいため、飲みすぎないよう注意しましょう。

とくに血糖異常のある人や、血糖値が心配な人には飲むことをおすすめしません。

とりたい栄養素や避けたい食べ物を把握する

食事制限ダイエットを効果的におこなうには、とりたい栄養素と避けたい食べ物を正しく把握すべき。単にカロリーを減らすだけでなく、身体に必要な栄養素を適切に摂取することが、健康的な減量につながる。

意識して摂取したい栄養素は、「タンパク質」「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」など。これらの栄養素には、「代謝促進」「筋肉量維持」「満腹感向上」などの働きがあり、ダイエット中の健康維持には欠かせない。

一方、ダイエット中に避けたい食べ物は、「脂質や糖を多く含むもの」「アルコール」「塩分の多いもの」など。

これらの食べ物は「カロリー過多」や「むくみ」、「脂肪の蓄積」などを招きやすいため、ダイエット中はなるべく避けたい。効率的な減量のためにも、ストレスが溜まらない範囲で控えるのがおすすめ。

なるべく「野菜→肉・魚→穀類」の順番で食べる

食事をするときは、「野菜→肉・魚→穀類」の順番で食べるのが理想。野菜に多く含まれる食物繊維は、消化管内で水分を吸収し膨張する。これにより満腹中枢が刺激され、少ない量でも満足感を得やすくなる。

また、パンやパスタなどの炭水化物を最後に食べると、食後の血糖値の上昇がゆるやかになり、余計な脂肪の蓄積を抑えられる。

食べ始めから5~10分は、穀類以外のおかずを意識して食べるのがポイント。順番を意識するだけでも食べる量は自然と減り、栄養バランスも整いやすくなる。

よく噛んで食べるようにし、1食20分ほどかけて食事する

よく噛んで食べると満腹中枢が刺激され、食べすぎを防げる。また、しっかり咀嚼すると消化吸収率が高まり、胃腸への負担も減少する。

加えて、咀嚼はカロリー消費にもつながる。1口につき30回程度噛むことを意識すると少ない量でも満足感を得やすく、ダイエット効果を高められる。

夕食は軽めにし、寝る3時間前までに済ませる

夜遅い時間の食事は体内で脂肪として蓄積されやすいため、なるべく軽めに済ませるのがおすすめ。炭水化物、脂質は控えめにし、低カロリー・低脂質・高タンパクなメニューを選ぼう。

また、食事は寝る3時間前までに食べ終わると胃腸に負担がかからず、朝までぐっすり眠れる。質のよい睡眠は代謝を高め、効率的なダイエットをサポートしてくれる。

どうしても夜中にお腹が空いてしまったときは、ハーブティーやあっさりしたスープなどを飲むこと。胃の中に温かい水分が入ると空腹感が和らぎ、眠りにつきやすくなる。

無理のない範囲でじっくり取り組む

食事制限に限らず、ダイエットは無理のない範囲でじっくり取り組むことが大切。

急激な減量は心身に大きな負担をかけるため、さまざまなトラブルの原因になる。減量は、「1ヶ月あたり体重の3%程度」を目安にゆっくり調整しよう。

極端な方法ではなく、少しずつ食生活を改善できる方法を選ぶと痩せやすい生活習慣が身につく。また、たまには好きなものを食べていい日を作るなど、気分転換も必要。ストレスなく続けられる計画を立てて、じっくり着実に成果を積み重ねよう。

【生活習慣編】ダイエットを成功させる7つのポイント

ダイエット中は運動や睡眠など、食事以外の生活習慣にも気を配りたい。

関係がないように思えることも、実はダイエットの成功に大きく関わっている。せっかくの努力を無駄にしないためにも、普段の生活習慣を見直してみよう。

  • 運動・ストレッチもおこなう
  • 良質な睡眠を毎日しっかり取る
  • ストレスはこまめに発散し溜め込まない
  • 1日あたり1.5~2Lの水を飲む
  • シャワーだけでなく湯船に浸かる

運動・ストレッチもおこなう

運動やストレッチを併用すると、ダイエット効果を実感しやすくなる。食事制限だけのダイエットでも体重は減らせるが、より美しく健康的に痩せるなら運動も取り入れたい。

運動と並行して食事制限をおこなうと、筋肉量を維持しながら脂肪だけを落とせる。代謝も高まり、痩せやすい体質が手に入る。

また、ダイエット中の運動は、「有酸素運動」と「無酸素運動」を組み合わせるのが理想。有酸素運動で脂肪燃焼を促進し、無酸素運動で代謝を高めよう。

なお、運動の効果を十分得るには、毎日10~15分程度のストレッチを加えるのも効果的。

ストレッチにはリラックス効果があり、ダイエット中のストレス解消にも役立つ。ストレッチだけで十分なカロリー消費は難しいが、運動や筋トレと併用するとダイエットの成果が高まるので、余裕があれば取り入れてみよう。

良質な睡眠を毎日しっかり取る

ぐっすり眠ると、代謝がよくなったり食欲がコントロールしやすくなったりと、ダイエットに嬉しい効果が期待できる。

また、十分に睡眠を取ると昼間の活動量が増え、結果的にカロリー消費量が増える効果も期待できる。一般的に推奨されている成人の睡眠時間は7~9時間なので、起きる時間から逆算し、寝る時間を固定しよう。

良質な睡眠を取るには、温度や湿度、寝具など睡眠環境を整えるのもおすすめ。「朝日を浴びる」「朝食を取る」「寝る1時間前はスマホなどのデジタル機器を使わない」など、工夫しながら生活リズムを整えてみよう。

ストレスはこまめに発散し溜め込まない

ダイエット成功のカギは、ストレスを溜め込まないこと。過度なストレスは暴飲暴食を引き起こし、疲労やイライラによるダイエットの挫折につながる。

効果的なストレス解消法は人によって異なるが、一般的には軽い運動や趣味の時間、友人との交流などが効果的といわれている。

とくに、ストレッチやウォーキングなど負荷が軽い運動はよい気分転換になり、ストレスによる過食欲求も抑えてくれる。軽い散歩でも効果が期待できるので、ダイエット中はこまめに身体を動かすクセをつけることが大切。

ストレスで無性になにか食べたくなったときは、水を飲んだり歯を磨いたりすると過食衝動が和らぎやすいといわれています。また、同じ場所に留まると過食衝動が強まりやすいため、なにか食べたくなったときは身体を動かすのもおすすめです。

1日あたり1.5~2Lの水を飲む

適度な水分摂取は代謝をよくし、体内の老廃物をスムーズに排出するのに役立つ。とくに白湯を飲むと身体が温まることで代謝が高まり、エネルギーを消費しやすい状態になる。

また、食事の前に水を飲むと満腹感を得られるため、つい食べすぎてしまうことを防げる。

十分な水分摂取は便秘予防にも効果的。朝起きたときや食事・運動の前後など、こまめに水を飲む習慣をつけよう。水が苦手な人はレモンやミントを加えるなどの工夫をしつつ、1日1.5~2Lを目標に飲むとよい。

シャワーだけでなく湯船に浸かる

身体の芯から温まる入浴は、ダイエットに効果的な要素が多い。38~40度のぬるめのお湯に20分ほど浸かると、基礎代謝が高まりカロリーの消費量が増加。脂肪を効率よく燃やせる体質を目指せる。

また、温かいお湯に浸かることで心も身体もリラックスでき、ストレス解消になる。

副交感神経の働きが優位になることでスムーズな入眠も期待できるなど、ダイエット中はもちろん、健康維持のためにも日頃から湯船に浸かる習慣をつけておこう。

体重・食事内容は毎日記録する

ダイエットを始めたら、体重と食事内容は毎日記録しよう。

記録をつけると自分の状態を客観的に把握しやすくなり、ダイエットの進捗も確認しやすい。1日の中で口にした食べ物・飲み物はすべて記録し、体重も毎日欠かさず計ろう。

なお、体重は毎日同じ時間帯に計るのがポイント。

日々の変動に一喜一憂せず、週単位や月単位での変化に目を向けると、ダイエットは挫折しにくくなる。記録は定期的に振り返り、必要に応じて食事内容や運動量を調整しよう。

自分に合ったダイエットは体組成でわかる!編集部が実際に診断を受けてみた

自分の体組成を把握することは、ダイエットや健康管理をおこなう上でとても重要。単に体重だけでなく、体内の成分バランスを知ることで、より効果的に健康や体型の改善ができる。

体組成計で測定できる項目例は以下の通り。

  • 体脂肪率
  • 筋肉量
  • 基礎代謝量
  • 内臓脂肪レベル
  • 体水分量
  • 骨量

たとえば、体重は変わらなくても体脂肪率が減少し、筋肉量が増加していれば、体型改善が進んでいると判断できるように、ダイエットの効果がどこに出ているのか可視化できる。

今回は三鷹駅前たなか糖尿病・内科クリニックで実際に体組成計を使った測定を編集部が体験してみた。ダイエットをおこなううえで大事なアドバイスもいただいたので、チェックしてみよう。

【ステップ①】体組成の測定

まずは体組成計で身体の状態をチェック。

自分の身体の状態をより深く理解できるが、数値に一喜一憂せず、長期的な視点で変化を見ていくことが大切。家庭用の体組成計でも簡易的な測定はできるので、定期的に測定しながら自分に合った健康的なダイエットができる。

食事指導の場合は1~2ヶ月に1回測定し、筋肉のつき具合や体脂肪率の推移などを確認しています。栄養バランスや運動量の変化が数字として現れるので、体組成を測るのを楽しみにしている患者さんもいらっしゃいます。

【ステップ②】測定結果の解説

体組成計の結果を管理栄養士の田中さんと一緒に確認。各項目の見方などを教えていただいた。体脂肪量や筋肉量などはもちろん、アスリートレベルなども数値化され、今までの運動経験まで把握できてしまう。

測定結果では筋肉量はやや多め、体脂肪率は低めで良好な状態でした。また、基礎代謝量や内臓脂肪レベルも問題ありませんでした。身体のバランスについては、足の筋肉が左側にやや偏っています。

それが影響して重心が左寄りになっているので何か癖があるのかもしれません。脚の筋肉量が多いのに対し、上半身の筋肉量は少なめなので、自転車に乗ることが多いのではないでしょうか。

まさに、普段は自転車に乗ることが多いですし、つい左脚に重心をかけて立つ癖があります。

体組成計の結果で、日常生活までわかってしまうなんて驚きですね。昔から上半身の筋肉がなく、筋トレも苦手だったのですが、そういったことも結果から一目瞭然ですね!どのようにトレーニングしていけばよいでしょうか?

上半身だと腹筋運動や背筋運動、プランクなどで体幹を鍛えることもおすすめです。

【ステップ③】摂取する栄養素に関するアドバイス

測定結果で気になる数字がある場合は運動だけでなく、食事に関するアドバイスも。

自宅で体組成を測る場合は、「気になる項目+上げる(増やす)/下げる(減らす)」などでWeb検索すると、食事や日常生活で取り組める工夫がわかる。筋肉量が少ない場合は食事制限のしすぎや、タンパク質が不足していることもあるので、食事制限の見直しにも体組成計を活用してみよう。

【Web検索例】
  • 骨量が少ない場合→骨量+増やす
  • 体脂肪量率が高い時→体脂肪率+下げる

など

食事制限ダイエットに関するQ&A

食事制限ダイエットは失敗しやすいって本当?

A:本当。

ダイエットを成功させるには、ライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。極端な食事制限は短期的には効果がありますが、長続きしないため挫折しやすく、リバウンドのリスクも高い傾向があります。

一方、日常生活に無理なく組み込めるダイエット方法なら長く続けられ、ダイエット成功の可能性が高まります。食事制限ダイエットは小さな食習慣の改善から始めて、徐々にレベルアップを目指しましょう。

食事制限ダイエットはどのくらいの期間続ける?

A:食事制限ダイエットの期間は、個人の目標によって大きく異なる。

食事制限ダイエットをどのくらい続けるのかは、個人の目標によって異なります。たとえば「○日までに○kg痩せる」など短期的な目標がある場合、ダイエットの期間は比較的短めです。

対して、健康維持や長期的なライフスタイルの変更が目標の場合、期間を設定せずにおこなう必要があります。「一生続けられるか」という視点でダイエット計画を立て、必要に応じて調整することが長期的なダイエットの成功につながります。

痩せるために積極的にとったほうがよい食べ物は?

A:タンパク質が豊富に含まれている食べ物

ダイエットの成果を底上げするには、タンパク質の摂取が必要です。タンパク質は筋肉の維持と構築に必要な栄養素であり、太りにくく痩せやすい身体づくりに欠かせません。

また、タンパク質は満腹感が続きやすいため、ダイエット中の食べすぎを防ぐ効果も期待できます。ぜひタンパク質が豊富な食材を普段のメニューに取り入れて、健康的なダイエットを目指しましょう。

栄養不足が気になるときはサプリメントや薬で補ってもいい?

A:基本的に栄養は食事から摂取すべき。サプリや薬は専門家に相談のうえ利用する。

基本的に、栄養は食事から摂取するのが理想です。そのため、栄養不足が疑われるときは食事内容を見直し、なぜ不足してしまったのか、どうすれば補えるのかを考えましょう。

また、持病などでどうしても特定の栄養素が不足してしまう場合は、医師などの専門家に相談のうえ、適切なサプリメントや薬を処方してもらうことをおすすめします。すべてのサプリメントや薬が安全で効果的なわけではないので、安全性と必要性は十分に考慮しましょう。

外食や飲み会など付き合いが多い場合の対処法は?

A:お酒の飲みすぎに注意しつつ、ダイエット向きのメニューを優先的に選ぶ。

外食や飲み会では開放的な雰囲気に流されてつい食べすぎてしまいがちですが、お酒は適量を心がけ、食事はダイエット向きのメニューを選びましょう。

具体的には、「フライドポテト」や「ラーメン」のように脂質や糖質が多いメニューはなるべく控え、代わりに「お刺身」や「冷ややっこ」、「サラダ」などを優先します。

また、タンパク質と食物繊維は意識してとると満腹感を得やすく、自然と食べる量を抑えられます。コミュニケーションを楽しみつつ、健康的な食生活との両立を心がけましょう。

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