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ダイエットに効果的な運動は?おすすめメニュー・脂肪燃焼を高めるコツを紹介

運動はダイエットに欠かせない要素だが、「有酸素運動」や「無酸素運動」などさまざまな種類があり、何をおこなえばいいか迷ってしまう人も多いはず。より効率的に痩せるには、どのような運動を取り入れるとよいのだろうか。

この記事では、ダイエットにおすすめの運動、正しいやり方、効果を高めるコツなどを解説。ダイエットに取り入れたい食事方法も紹介するので、効率的なダイエットをしたい人はぜひ参考にしてみて。

この記事の監修者

 

中野ジェームズ修一さん

フィジカルトレーナー

アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。

目次

ダイエットでやるべき運動は?

運動は「有酸素運動」と「無酸素運動」の2つに分類され、それぞれ特徴や期待できる効果が違う。やみくもに運動しても十分な効果は得られないので、ダイエットを始める前に、この2つの違いをおさえておくことが大切。

  • 【有酸素運動】効率的な脂肪燃焼
  • 【無酸素運動】痩せやすい体質づくり・体型引き締め
  • ダイエットには「有酸素運動」と「無酸素運動」の両方を取り入れる

【有酸素運動】効率的な脂肪燃焼

「有酸素運動」とは、軽~中程度の負荷を継続的にかける運動のこと。酸素を使って脂肪を燃焼させることから有酸素運動と呼ばれており、「20分程度」続けることで効率的な脂肪燃焼が可能。おもな有酸素運動には、「ジョギング」「ウォーキング」などが挙げられる。

また、有酸素運動は心肺機能を鍛え、全身の持久力を高めたいときにもおすすめ。初心者の場合は「週に3回」、できる範囲の距離や時間から始めると無理なく継続できる。

【無酸素運動】痩せやすい体質づくり・体型引き締め

「無酸素運動」とは、短時間でおこなう強度の高い運動のこと。糖をエネルギー源として利用する運動で、酸素を使わないため無酸素運動と呼ばれている。

おもな無酸素運動には、「筋トレ」や「短距離走」などがあり、ダイエットでは筋トレをメインでおこなうのが一般的。無酸素運動の特徴は、筋肉量が増え基礎代謝を高める効果が高いこと。安静時でもカロリーを消費しやすい身体になると、痩せやすく太りにくい体質が手に入る。

また、無酸素運動には体型を引き締める効果もあるため、メリハリのあるボディラインを作りたい人にもおすすめ。初心者は「スクワット」や「腕立て伏せ」など、自重トレーニングから始めよう。

ダイエットには「有酸素運動」と「無酸素運動」の両方を取り入れる

効率的にダイエットするなら、「有酸素運動」と「無酸素運動」、両方を取り入れるのが最適。異なる特徴を持った運動同士を組み合わせることで、体脂肪を効率的に減らしつつ、引き締まった身体を目指せる。

普段運動習慣がない人は、まず有酸素運動から始めて、慣れてきたら無酸素運動を追加するのがおすすめ。無理のない運動計画を立てることが、ダイエット成功の秘訣。

脂肪燃焼に効く!ダイエットにおすすめの有酸素運動7選

脂肪燃焼に効果的な有酸素運動だが、具体的にはどんなものがあるのか。ここでは、ダイエットにおすすめの有酸素運動と期待できる効果をご紹介。自分に合った運動を見つけて、無理のないダイエットを始めよう。

  • 気軽に始められる「ウォーキング」
  • 効率的な脂肪燃焼ができる「ジョギング」
  • 場所を取らない「踏み台昇降」
  • 全身の引き締め効果が期待できる「縄跳び」
  • 楽しみながら脂肪燃焼できる「サイクリング」
  • 関節への負担が少ない「水中ウォーキング」
  • 全身運動で効率的に痩せられる「エアロビクスダンス」

このほか、「スライダー」や「トランポリン」なども自宅での有酸素運動におすすめです。どちらも専用の道具は必要ですが、室内でできるため継続しやすく、集合住宅でも問題なくおこなえます。

とくに、スライダーは普段とは違う身体の動かし方ができるため、楽しく続けられるのがメリットです。シンプルな運動なので、動き方さえ覚えてしまえば簡単に取り組めるのも魅力的ですね。

気軽に始められる「ウォーキング」

ダイエットの王道とも言えるのが「ウォーキング」。特別な道具やスキルは不要で、誰でも気軽に始められる。関節への負担もかかりにくいので、長く続けやすい運動方法を探している人は、ぜひチャレンジしてみて。

ダイエット目的でウォーキングをするなら、できるだけ速足で歩くのがポイント。会話がぎりぎりできる早さを意識することでカロリー消費量がアップし、ダイエット効果が高まる。通勤や買い物に行くときは少し遠回りして、ウォーキングの時間を作るのもよい。

効率的な脂肪燃焼ができる「ジョギング」

短時間で効率的な脂肪燃焼を目指すなら、1回20分程度の「ジョギング」がおすすめ。ジョギングはウォーキングよりも強度が高く、全身のシェイプアップを目指せる。

また、汗をかくことで体温調整機能がより働き、自律神経を整えることにも役立つ。屋外でおこなうと気分転換やストレス解消効果も期待でき、ダイエットのモチベーション維持がしやすい。

今までジョギングをしたことがない人は、いきなり決まった時間でジョギングするのではなく、ウォーキングと組み合わせておこなうとよい。「5分歩いて1分走る」などを繰り返し、慣れてきたら徐々に走る時間を増やすようにすると、身体に負担がかかりにくい。

場所を取らない「踏み台昇降」

「踏み台昇降」は、消費カロリーがとても多い運動。台を上り下りするだけでランニングとほぼ同等のカロリー消費ができ、下半身の「筋力向上」「心肺機能の向上」「むくみ予防効果」も期待できる。

また、いつでもどこでも取り組めるのは、踏み台昇降の大きな魅力。

集合住宅に住んでいるなど近隣への騒音が気になる人も、踏み台昇降なら周りを気にせず実践できる。狭いスペースでも気軽におこなえるので、室内で運動したい人や、シンプルな運動方法が好みの人におすすめ。

全身の引き締め効果が期待できる「縄跳び」

「縄跳び」は短時間で高い脂肪燃焼効果が得られる運動。わずか10分の縄跳びで消費できるカロリーは「約100kcal」。これは30分のジョギングと同等のカロリー量で、時間効率がとてもよいと人気がある。

縄跳びは、ふくらはぎやお尻、体幹を中心に、全身の筋肉量向上につながる。まずは1分間続けることを目標にして、慣れてきたら少しずつ時間をのばしていこう。

また、「二重跳び」や「交差跳び」など、バリエーションを加えるのも有効。飽きない工夫をして、ダイエットを楽しく続けよう。

楽しみながら脂肪燃焼できる「サイクリング」

楽しみながら脂肪を燃焼したいなら、風を切って走れる「サイクリング」がよい。サイクリングはジョギングと比べてひざへの負担が少なく、長時間の運動が可能。下半身だけでなく全身の筋肉を使うので、効率的にカロリーを消費できる。

また、サイクリングの効果をさらに高めるには、坂道を上るのがおすすめ。

平坦な道よりも強度が高い分、太ももやお尻の引き締め効果がさらに高まる。初めのうちは平坦な道を選んで、慣れてきたら少しずつ距離や時間をのばしたり、走る場所を変えたりしてみると、ダイエットの効果をより感じやすくなる。

関節への負担が少ない「水中ウォーキング」

「水中ウォーキング」は、その名のとおり水の中でおこなうウォーキングのこと。水の抵抗を利用しておこなうことで、通常のウォーキングより高い運動効果が期待できる。

また、水中では体重が軽くなるため、ひざや腰への負担も少ない。初めておこなうときは、歩くことから始めて、徐々に慣れてきたら「ジャンプ」や「走ること」を取り入れて負荷を上げていこう。

なお、水圧にはマッサージ効果があり、全身の血行促進・代謝向上に役立つ。また、水中では身体を温めるために自然とカロリーが消費されるため、効率的な脂肪燃焼も目指せる。

下記の記事では、水中ショーキングをはじめ、水泳によるダイエットについて詳しく紹介しているので、気になる人は参考にしてみて。

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全身運動で効率的に痩せられる「エアロビクスダンス」

「エアロビクスダンス」は、音楽に合わせて楽しくおこなう全身運動。手足を大きく動かすことで全身の筋肉がまんべんなく鍛えられ、高いカロリー消費が期待できる。

また、リズミカルな動きで心肺機能も鍛えられるほか、楽しく身体を動かすことで気分転換やストレス解消ができ、ダイエットのモチベーション維持にも役立つ。

まずは簡単な動きから始めて、徐々に複雑な動きを取り入れて運動強度を上げていこう。

基礎代謝を上げる!ダイエットにおすすめの無酸素運動5選

基礎代謝を上げて痩せやすい身体をつくるには、筋トレを中心とした無酸素運動がおすすめ。筋トレは種類によって鍛えられる部位が違うため、複数の種類を組み合わせることで、バランスのよいダイエットがおこなえる。

ここでは、無酸素運動の中でも「ダイエットにおすすめの筋トレ」「効果」「具体的なやり方」をご紹介。

  • 下半身の大きな筋肉を鍛える「スクワット」
  • 体幹を鍛えてインナーマッスルを強化する「プランク」
  • 上半身全体を鍛えられる「プッシュアップ(腕立て伏せ)」
  • お腹周りの引き締めに効果的な「シットアップ」や「クランチ」」
  • 背中の筋肉を鍛えて姿勢改善「バックエクステンション」

自宅でおこなうなら「スクワット」と「プッシュアップ(腕立て伏せ)」の組み合わせがおすすめです。スクワットはおもに下半身のトレーニングに、プッシュアップは上半身のトレーニングに役立つ筋トレなので、これら2つを組み合わせることで、全身の主要な筋肉群を効果的に鍛えられます。

下半身の大きな筋肉を鍛える「スクワット」

「スクワット」は、太ももやお尻、ふくらはぎなど、下半身の大きな筋肉を効率よく鍛えられる筋トレ。

電車の中や家事の最中など、場所やタイミングを選ばずできるため、習慣にしやすいのが魅力。正しいやり方でおこなえば効率的な脂肪燃焼効果が期待できるので、ぜひ積極的にチャレンジしよう。

足を肩幅に開き、お尻を後ろにつきだすようにしゃがむのが、スクワットの理想的なフォーム。ひざが爪先より前に出ないよう注意して、「10回:3セット」から始めてみよう。慣れてきたら回数を増やしたり、ダンベルを持って負荷を上げたりしてもOK。

下記の記事で「スクワットの正しいやり方・注意点」などを詳しく紹介しているので、取り組む場合は参考にしてみて。

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体幹を鍛えてインナーマッスルを強化する「プランク」

「プランク」は体幹のトレーニングに効果的な筋トレで、インナーマッスルを効率的に強化できる。腹筋や背筋、臀筋など、多くの筋肉を同時に使うことで、基礎代謝の向上をはじめ、姿勢改善効果も期待できる。そのため、モデルのような美しいボディラインをつくりたい人におすすめ。

プランクの正しいフォームは、両ひじを床につけてうつ伏せになり、腰とお尻を浮かせた状態。

ひじは肩の真下、足はつま先立ちで、背中が丸まらないように注意しつつ、「10~30秒程度」そのままの姿勢をキープしよう。頭からかかとまで一直線にすることを意識して、最終的には1回1分を目指してみて。

上半身全体を鍛えられる「プッシュアップ(腕立て伏せ)」

胸筋、三角筋、上腕三頭筋など、上半身を効果的に鍛えるなら「プッシュアップ」がおすすめ。

胸や腕、肩など目立つ筋肉を鍛えることで、メリハリのある美しいボディが手に入る。二の腕のシェイプアップやバストアップ効果など、女性に嬉しい効果も期待できるので、下半身のトレーニングと並行しておこなおう。

プッシュアップの正しいフォームは、脚を伸ばし、手を肩幅よりやや広めに置き、背中をまっすぐに伸ばした状態。その姿勢をキープしながら脇を締めてひじを曲げ、床につくギリギリになったら元の位置に戻ろう。

やや負荷が大きいため、初心者はひざをついた状態から始めて、徐々に足を伸ばすようにすると続けやすい。

下記の記事で「プッシュアップの正しいやり方・注意点」などを詳しく紹介しているので、取り組む場合は参考にしてみて。

「プッシュアップ(腕立て伏せ)」のやり方や効果は?鍛えられる筋肉や種類も紹介

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お腹周りの引き締めに効果的な「シットアップ」や「クランチ」

「シットアップ」は腹直筋を中心に、腹斜筋や腸腰筋なども使う筋トレで、お腹のシェイプアップに役立つ。

正しいフォームは、仰向けに寝てひざを曲げ、頭の後ろで手を組んだ状態。腹筋に力を入れて、上体が床に対して垂直になるまで起き上がり、また元の位置に戻ることを「10回:3セット」おこなおう。慣れてきたら回数を増やしたり、足を浮かしたりして難易度を上げるとよい。

なお、「シットアップ」はカロリーの消費効率が低めで、脂肪燃焼効果は高くない。そのため、単体でおこなうのではなく、大きな筋肉群を使うほかの運動と組み合わせるのがベスト。筋トレメニューの1つとして、上手に活用しよう。

お腹の引き締めに効果的な筋トレには、シットアップのほか「ツイストクランチ」もあります。ツイストクランチとは、複数の筋肉群を同時に動かすトレーニング方法で、代謝向上や脂肪燃焼効率を高めるのに役立ちます。

ただ、ツイストクランチもシットアップと同じく、カロリー消費量はあまり多くなく、直接的なダイエット効果は限定的です。お腹の筋トレをおこなうときは、ほかの全身運動と組み合わせることを心がけましょう。

背中の筋肉を鍛えて姿勢改善「バックエクステンション」

脊柱起立筋を中心に、広背筋や臀筋も使える「バックエクステンション」は、背中の筋肉を鍛える筋トレ。背中の筋肉を鍛えることで姿勢がよくなり、内臓の働きが改善されることも。代謝アップによる、ダイエット効果も期待できる。

バックエクステンションの正しいフォームは、うつ伏せになって両手を頭の後ろで組んだ状態。足は肩幅程度に開き、息を吐きながらゆっくりと上半身を起き上がらせよう。できるだけ高く上げたら、そのまま「2~3秒キープ」してゆっくり戻る。腰痛のある人は上体の上げすぎに注意。

始めは「10回:3セット」を目安におこない、慣れてきたら回数を増やしたり、足も一緒に上げたりして難易度を高めると、よりダイエット効果が得られる。

下記の記事で「バックエクステンションの種類や正しいやり方・注意点」などを詳しく紹介しているので、取り組む場合は参考にしてみて。

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ダイエット効果を高める運動のコツ・注意点

せっかく運動するなら、十分な効果を得たいと思うもの。ダイエット目的で運動する場合、トレーニングの効果を高めるにはどのような点に注意すべきなのか。ここでは、運動時に意識したい5つのポイントご紹介。

  • 週に150分以上を目安に、できれば毎日運動する
  • 運動と合わせて食事管理も取り入れる
  • 中強度の運動が脂肪燃焼に効果的
  • 適切な水分摂取で代謝アップ
  • 過度な運動はストレスホルモンが増加して逆効果

週に150分以上を目安に、できれば毎日運動する

WHOのガイドラインでは、週に150分以上の運動が推奨されている。この頻度を目標にすることで「体脂肪の燃焼」と「筋肉量の増加」が期待でき、効率的なダイエットが可能。

なお、運動は一度にまとめておこなうのではなく、複数回に分けておこなう方が効果的と言われている。たとえば、1日に10分ずつ3回運動するのと、30分間連続して運動するのとでは、「1日に10分ずつ3回運動する」方が効率的に代謝が高まるという研究結果もある。

重要なのは、短時間でもこまめに身体を動かして総運動時間を確保すること。自分のライフスタイルに合わせて運動時間を小分けにし、無理なく運動習慣をつけよう。

短時間の運動を複数回に分けておこなうと代謝が上がるのは、運動後に起こるEPOC(運動後過剰酸素消費)という現象が関係しています。EPOCには運動後の代謝を一定時間高める効果があります。

そのため、短時間の運動を複数回おこなうことでEPOC効果を複数回得られるようになり、結果として代謝向上につながると考えられています。運動は小分けにおこなっても十分な効果が期待できるので、できるタイミングでおこないましょう。

運動と合わせて食事管理も取り入れる

ダイエットを成功させるには、運動だけでなく食事管理も大切。両方を組み合わせることで効果的な減量ができ、健康的な身体づくりができる。

食事管理のポイントは、バランスのよい食事を1日3食きちんととること。「タンパク質」「炭水化物」「脂質」という三大栄養素をはじめ、ビタミンやミネラルもしっかり摂取しよう。とくに、タンパク質は筋肉の回復と成長に欠かせない栄養素なので、運動後は「鶏むね肉」「豆腐」「卵」などタンパク質が豊富な食材を積極的に取り入れよう。

また、炭水化物は太るからと控える人も多いが、完全に抜くのはよくない。「玄米」「全粒粉パン」など、ゆっくり消化される炭水化物源を選んで、適度に摂取することを心がけよう。

中強度の運動が脂肪燃焼に効果的

ダイエットには、中強度の運動が効果的と言われている。軽すぎず、きつすぎない、ちょうどよい強度の運動が脂肪燃焼を促進してくれる。中強度の運動とは、会話をしながらでも続けられる程度の運動のこと。

ただし、年齢や体力によって、適切な運動強度は変わる。若い人は高強度の運動でも比較的無理なくおこなえるが、年齢が上がるにつれて外科的な問題や内科的疾患のリスクも高まるため、自己流のトレーニングは注意が必要。

ひざや腰に不安がある場合は、運動強度を落としたり、安全におこなえる運動の種類と強度を専門家に相談したりして、自分に合った適切な強度を見つけることが大切。

年齢とともに新しい動作の習得能力は低下するため、無理は禁物です。楽しいと思える運動を選ぶことは大切ですが、つらいと感じたときは運動強度を下げましょう。

適切な水分摂取で代謝アップ

適量の水分摂取は代謝を正常化させし、運動の効果を高めてくれる。一般的に、運動時に必要な水分の量は運動前後と運動中、合わせて1L程度と言われている。

水分不足は運動の効果が出づらくなるだけでなく、脱水症状など体調不良にもつながるため注意が必要。長時間の運動や暑くて汗をたくさんかく場合は、スポーツドリンクなどミネラルを補給できる飲み物も活用しよう。

過度な運動はストレスホルモンが増加して逆効果

過度な運動は身体に大きなストレスを与え、「コルチゾール」というストレスホルモンの分泌につながる。

コルチゾールが大量に分泌されると、「筋肉の分解」や「脂肪の蓄積」が促進され、ダイエット効果が得られにくくなる。ダイエットのために頑張りすぎた結果、かえって痩せにくい身体になってしまう可能性もあるため、運動のしすぎには注意して。

また、もともと運動が苦手な人にとっては、運動自体がストレス源になりやすい。

無理なくダイエットを続けるには、「やらなければならない」という義務感でおこなうのではなく、「やってみたい」「おもしろそう」と感じられる運動を見つけるのがコツ。楽しく続けられる運動を探して、ダイエットのストレスを最小限に抑えよう。

運動がストレスになるかどうかは、個人の受け止め方によって変わります。たとえ高負荷の運動でも、その刺激を心地よいと感じていれば、コルチゾールが増加するほどストレスになることは考えづらいでしょう。さまざまな運動を試してみて、運動の楽しさを見出せれば、ダイエットはストレスなく続けられます。できるだけポジティブな気持ちで取り組めるよう、いろいろな工夫をしてみましょう。

運動する時間帯別で期待できるダイエット効果

運動をおこなう時間帯によって、ダイエット効果にはどのような違いがあるのだろうか。それぞれの時間帯ごとに、期待できる効果を解説。

  • 【朝】代謝向上・1日のリズム作りに最適
  • 【夕方】仕事のストレス解消・食後の血糖値抑制につながる
  • 【就寝前(軽い運動)】良質な睡眠をサポートする

もっとも運動に適した時間帯は「自分自身が運動しやすい時間帯」です。仕事で日中運動ができない場合は早朝や夜、夜勤などで夜運動ができない場合は日中など、自分が運動のために時間を作れるタイミングでトレーニングしましょう。ダイエットで大切なのは継続すること。無理なく身体を動かせるタイミングで運動をおこなう習慣を身につけていきましょう。

【朝】代謝向上・1日のリズム作りに最適

朝に運動して体温を上げると、1日中代謝が高い状態を維持しやすくなる。その結果、より多くのカロリーが消費できるようになり、痩せやすい体質を目指せる。

また、外で運動することで朝日を浴びると、体内時計がリセットされて良質な睡眠が取りやすくなったり、ダイエットに関わるホルモンが正常に分泌されたりと、嬉しい効果が得られる。

【夕方】仕事のストレス解消・食後の血糖値抑制につながる

夕方の運動は、1日の疲れやストレスを発散する絶好の機会。ストレスをこまめに解消することで、「過食」や「ホルモンバランスの乱れ」を防ぎやすくなる。

また、夕方に運動しておくと、夕食後の血糖値上昇を抑えられる。その結果、余計な脂肪が蓄積されにくくなり、効率的な体重管理が可能。

なお、夕方は体温が高く、筋肉の柔軟性も増す時間帯。ケガのリスクが低いため、高強度の運動にもチャレンジしやすい。「有酸素運動」と「無酸素運動」を組み合わせて、より効果的なダイエットをおこなうのもおすすめ。

【就寝前(軽い運動)】良質な睡眠をサポートする

寝る前の運動は良質な睡眠を促し、食欲抑制ホルモンや成長ホルモンなどの分泌に役立つ。とくに、食欲を抑制するホルモン「レプチン」は食欲をコントロールするダイエットの強い味方なので、積極的に分泌させたい。

激しい運動は体温が上がり、かえって寝つきが悪くなることがあるため、就寝前の運動は軽いものがベスト。ストレッチやヨガ、ゆっくりペースのウォーキングなど、心身の緊張をほぐす目的でおこなう運動を選ぼう。質のよい睡眠でダイエット効果を高めつつ、心地よい朝を迎えよう。

ダイエット中の運動を続けやすくする工夫

習慣化して継続するのがダイエット成功の秘訣。無理なく運動を続けるコツを知って、上手に取り入れてみよう。ここでは、ダイエット中の運動を続けやすくする4つの工夫を紹介。

  • 無理のない目標設定で、小さな成功体験を積み重ねる
  • 運動記録をつけてモチベーション維持・進捗確認をする
  • 好きな運動を見つけて楽しみながら続ける
  • 誰かと一緒に運動する

無理のない目標設定で、小さな成功体験を積み重ねる

運動習慣をつけるには、無理のない目標設定がカギ。小さな成功体験を積み重ねると自己肯定感が高まり、ダイエットのモチベーションも向上する。

まずは、生活リズムに合った実現可能な目標を立ててみよう。たとえば、「毎日10分ウォーキングする」「週2回筋トレする」など、具体的で簡単に始められるものがおすすめ。

また、目標を達成できたときは自分を褒めることも大切。1ヶ月継続できたら時間や頻度を少しずつ増やしていき、徐々に高い目標を設定しよう。

運動記録をつけてモチベーション維持・進捗確認をする

運動記録をつけると日々の努力が可視化され、モチベーション維持につながる。運動時間や種類、消費カロリーなど無理のない範囲で細かく記録して、日々の積み重ねを明確にしよう。

「昨日より5分長く運動できた」など、小さな進歩を感じられると、ダイエットの励みになる。また、体重・体型の変化と運動量の関係性がわかりやすくなるため、効果的な運動方法も発見しやすい。アプリやノートなど、好きな記録方法を選ぼう。

好きな運動を見つけて楽しみながら続ける

楽しくできる運動を見つけることも、ダイエット継続のコツ。好きな運動なら毎日おこなっても苦痛に感じず、楽しんで続けられる。ダイエット向きの運動はたくさんあるので、さまざまな方法を試してみて、自分の性格や体力に合ったものを選ぶのがポイント。

たとえば、音楽が好きな人は「ダンスエクササイズ」、自然が好きな人は「ハイキング」など、趣味と組み合わせるのもおすすめ。楽しみながら運動すればモチベーションも自然と高まり、無理なく理想の体重を目指せる。

誰かと一緒に運動をする

仲間と一緒に汗を流し励まし合うことは、ダイエットや運動のモチベーション維持に効果的。約束した日時に運動する機会が増え、疲れている日や面倒な日でも重い腰が上がりやすくなる。

さらに、よい意味での競争心が生まれることで、運動の質も上がる。限られた時間でより効率的に運動でき、ダイエットの成果が現れやすくなる。ダイエット仲間は同僚や家族、友達のほか、SNSやアプリなどオンラインでも見つけてみよう。

運動に「一石二鳥」の効果を見出すのも効果的です。たとえば、車に乗る代わりに歩いて移動した場合、健康増進やダイエットといった直接的な効果に加えて、「ガソリン代の節約ができた」というメリットが生まれます。

また、最近のアプリは運動することでポイントやマイルが溜まるなど、さまざまな特典があるものも。とくに運動に苦手意識がある人は、運動することでメリットが得られる仕組みを利用すると、ダイエットを続けやすくなります。

下記の記事では、「ダイエット中のモチベーションを高める方法・維持するコツ」などを詳しく紹介しているので、気になる人は参考にしてみて。

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運動と組み合わせて効果アップ!食事面で意識したいポイント

効率的にダイエットするなら、運動だけでなく食事面も意識したい。運動と食事管理、両方をバランスよくおこなうことで、無理なく健康的に痩せられる。ここでは、より高い運動効果を得るためにおさえておきたい食事のポイントを解説。

  • バランスの取れた食事で必要な栄養素を適切に摂取する
  • タンパク質は筋肉の維持と回復をサポートするのに重要
  • 炭水化物は運動のエネルギー源として適度にとる方がよい
  • 食物繊維は満腹感の維持と便秘予防の役割をもつ
  • 「脂肪燃焼スープ」など温かい食事を取り入れる

バランスの取れた食事で必要な栄養素を適切に摂取する

栄養バランスの取れた食事は、ダイエット中の運動に欠かせない。必要な栄養素をバランスよく摂取すると、身体をよりよく動かせるようになり運動効果が高まる。

意識して摂取したい栄養素は、筋肉の維持と修復に必要な「タンパク質」、エネルギー源になる「炭水化物」、ホルモンバランスを調整する「脂質」の3つ。主菜(タンパク質)、副菜(ビタミン・ミネラル)、主食(炭水化物)を1日3食適量とって、健康的なダイエットを心がけよう。

タンパク質は筋肉の維持と回復をサポートするのに重要

タンパク質は筋肉の維持と回復をサポートしてくれる栄養素。運動後にタンパク質を摂取すると筋肉の修復と成長がスムーズにおこなわれ、効率的な筋力アップ・代謝向上につながる。代謝が上がると脂肪燃焼効果も高まるため、ダイエット中は積極的に摂取しよう。

1日に必要なタンパク質の量は、「体重1kgあたり約1.2~1.5g」が目安。たとえば、体重60kgの人なら72~96gのタンパク質が必要。

また、タンパク質は肉、魚、卵、大豆製品などに多く含まれている。なにか1つだけを食べるのではなく、植物性タンパク質と動物性タンパク質をバランスよく組み合わせて、十分量の摂取を目指そう。

タンパク質には植物性と動物性の2種類がありますが、ダイエット効果において明確な優劣はありません。ただ、「動物性タンパク質」は必須アミノ酸が豊富に含まれているため、運動直後に摂取すると効率的に血中アミノ酸濃度を高められます。一方、「植物性タンパク質」には血中アミノ酸濃度をゆるやかに持続する働きがあり、運動しない日や運動後しばらくして空腹感を覚えたときに摂取すると、高い効果を発揮します。

炭水化物は運動のエネルギー源として適度にとる方がよい

ダイエット中は炭水化物を控えがちだが、完全に抜いてしまうのは逆効果。炭水化物は運動時のエネルギー源になる栄養素なので、不足すると十分な脂肪燃焼効果が得られない。食べすぎには注意しつつ、上手に活用しよう。

1日に必要な炭水化物の量は、「総カロリーの45~65%程度」が目安。

たとえば、1日1800kcalのカロリーを摂取する場合、炭水化物の摂取量は200~300gが適切。血糖値の急上昇を防ぐため、炭水化物は生成された白米やパンではなく、玄米や全粒粉パンなど、食物繊維が豊富な複合炭水化物を選ぼう。

食物繊維は満腹感の維持と便秘予防の役割をもつ

食物繊維は満腹感の維持と便秘予防という2つの重要な役割を持っている。野菜や果物、全粒穀物などに多く含まれており、水分を吸収して膨らむ性質がある。これにより、少量の摂取でも満腹感を得られやすく、無理なくカロリー制限が可能。

また、食物繊維には腸内環境を整えスムーズな排便を促したり、むくみ改善やお腹の張りを予防したりと、ダイエット中に嬉しい効果も多い。

なお、食物繊維の「1日の目標摂取量は20~25g程度」だが、十分量の摂取ができていないことも多い。サラダやスムージーなど食物繊維が豊富なメニューを意識して取り入れ、ダイエットを効率的に進めよう。

「脂肪燃焼スープ」など温かい食事を取り入れる

脂肪燃焼スープと運動を組み合わせると、より高い脂肪燃焼効果が期待できる。

脂肪燃焼スープには野菜を中心に、低カロリーかつ栄養バランスのよい具材がたくさん入っている。そのため、バランスの取れた食事の一部として活用しやすく、体内の水分バランスを整えるのにも効果的。

さらに、スープを飲むと身体が温まるため、代謝向上にも最適。ダイエット中はスープも活用しつつ、バランスの取れた食生活を意識することが、効果的なダイエットにつながる。

スープ自体に脂肪を燃焼させる効果があるわけではありません。ただ、スープをはじめ、液状のものは食欲がないときでも食べやすく、必要な栄養素を摂取しやすいのが特徴です。また、脂肪燃焼スープのように具だくさんのスープは、さまざまな食材を一度に摂取できるため、栄養バランスが整いやすいメリットもあります。より少ない量で満足感を得たい、栄養バランスの取れた品目を増やしたいときは、積極的に取り入れるとよいでしょう。

ダイエット時の運動に関するQ&A

運動だけでダイエットは成功する?

A:理論上は可能だが、実際に成功させるのはかなり難しい。

運動だけでダイエットを成功させることは、理論的には可能です。ただ、実際におこなうのはかなり難しいでしょう。たとえば、30~40kgの減量を目指すような大幅なダイエットではかなりの運動量が必要になり、現実的ではありません。また、食生活が乱れている場合も代謝が下がっているため、運動だけで十分痩せるのは困難です。同時に食事管理をおこなうことで効率的にダイエットができます。

筋トレで筋肉がつきすぎて太くなることはある?

A:女性の場合、筋トレで筋肉がつき過ぎて太くなることはほぼない。

「筋トレをしたことで、かえって腕や足が太くなるのでは」というのは、女性に多い悩みです。しかし、女性の筋肉は男性ほど肥大化しないため、筋肉がつきすぎて太くなる心配はほぼありません。むしろ、適度な筋トレは健康的で引き締まった身体を作るために効果的です。むやみに筋トレの効果を恐れたり避けたりする必要はありません。

運動の効果が出るまでにはどのくらいかかる?

A:運動の効果が目に見える形で現れるのは、始めてから約3ヶ月後。

運動の効果が目に見える形で現れるには、約3ヶ月ほどかかると言われています。これは、筋肉量の増加や体脂肪の減少など、体型の変化が見た目でわかるようになるまでの平均的な期間です。

ただし、3ヶ月という期間はあくまで目安。人によってはもっと早く実感できることもありますし、場合によっては3ヶ月以上かかるケースもあるでしょう。なお、筋力アップや代謝改善、心肺機能の向上などは、運動を始めてから数週間で起こり始めます。目に見える変化が現れるまでの期間も、体内ではさまざまな変化が起こっているため、焦らず継続することが大切です。

脂肪燃焼サプリを併用するとダイエットの結果は出やすくなる?

A:劇的な脂肪燃焼効果を得るのは難しいため、過大な期待は避けるべき。

脂肪燃焼サプリにはさまざまな種類がありますが、どれも効果は限定的です。確かに、一部のサプリにはダイエットをサポートする役割があると認められていますが、サプリだけで劇的な効果を得ることは難しく、必ずしも併用した方がよいとは言えません。脂肪を燃焼したり、筋肉量を増やしたりするためには、適切な運動と食事管理が不可欠です。サプリに過度の期待はせず、地道にダイエットを続けていきましょう。

ストレッチはダイエットに効果的?

A:直接的な効果はないが、間接的なダイエットサポート効果は期待できる。

ストレッチ自体に、脂肪燃焼効果や筋肉を増やす効果はありません。普段まったく運動をしていない人の場合は、ストレッチでわずかに代謝が高まる可能性もありますが、基本的に体重への影響はないでしょう。ダイエット目的で運動するなら、有酸素運動や筋トレを中心におこなうのが一般的です。

ただし、定期的なストレッチは身体の柔軟性を高め、運動時のケガのリスクを軽減できます。さらに、ストレッチには疲労回復を促進する働きもあり、運動を続けるためのサポート役として活躍します。ストレッチだけで痩せることは難しいものの、間接的なダイエットのサポート効果は期待できるため、ダイエット中は上手に取り入れることをおすすめします。

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