
下半身トレーニングの定番種目として、男女問わず人気のある「スクワット」。本記事では「スクワット」をおこなうことで期待できる効果や11種類のスクワットのやり方とポイントをご紹介。効果を出すためのコツや注意点も紹介するので、これからスクワットに取り組みたいと考えている人や、より効果を高めたい人は、ぜひ参考にしてみよう。
この記事の監修者
関根 綾さん
パーソナルジムDecision 代表トレーナー
「スクワット」の4つの効果
スクワットは下半身の筋力強化だけでなく、さまざまな効果が期待できるトレーニング。とくに、競技パフォーマンスの向上にも影響し、ほぼ全てのスポーツにおいて重要な要素であるバランスの向上、体幹の安定性の強化にもつながる。ここでは、スクワットで得られる以下の4つの効果をご紹介する。
・筋肉量がアップして疲れにくい身体になる
・基礎代謝が向上して痩せやすい身体になる
・消費カロリーが高くダイエット効果が期待できる
・ヒップアップしてラインがきれいに
筋肉量がアップして疲れにくい身体になる
スクワットをおこなうことで筋肉量の向上につながり、結果的に疲れにくい身体を作ることにつながる。体力やスタミナの向上とも直結しており、スクワットは全身を使うトレーニングとしての効果が非常に高い。
また、筋力アップを目指す場合、バーベルなどを使用して負荷を加えることがおすすめ。
基礎代謝が向上して痩せやすい身体になる
スクワットは筋肉量を増やし、その結果基礎代謝を向上させる効果も期待できる。基礎代謝が上がることにより、消費できるカロリー量が増加し、太りにくく痩せやすい体質へと変化する。
また、たくさんの筋肉が動員することで血流を促進し、体温の上昇を容易にするため、肩こりや腰痛の軽減、冷え性の改善にも影響する。
消費カロリーが高くダイエット効果が期待できる
スクワットでは、多くの筋肉を動員しておこなうため消費カロリーが多くダイエット効果が期待できる。また正しい姿勢を保つことで腹圧がかかり、腹横筋(ふくおうきん)への刺激によりお腹も鍛えられる。上下動によりインナーマッスルである腸腰筋(ちょうようきん)が鍛えられ、体幹への刺激も加わる。

正しいフォームでスクワットをすること自体が体幹の強化につながります。バランスディスクなどを使用し、バランスの悪い状態でトレーニングすることで、さらに体幹が強化できます。
また、スクワットによって、下半身の筋肉が過剰につくと誤解されている方もいますが、実際には適切な筋トレは身体を引き締め、筋肉が増えることで代謝が上がり脂肪が燃焼しやすい体質に近づけます。
ヒップアップしてラインがきれいになる
スクワットはお尻の大きな筋肉である大臀筋(だいでんきん)を鍛えることができ、ヒップラインをきれいにする効果がある。基本のスクワットに加えて、足をより開く「ワイドスクワット」をおこなうことで、脚とお尻への負荷を強め、より効果的に筋肉を鍛えることが可能に。
また、筋肉は脂肪に比べて体積が小さく、筋肉量が増えることでより引き締まった見た目になる。
「スクワット」はどこに効く?鍛えられる3つの部位
以下では、スクワットで主に鍛えられる3つの部位をご紹介。
・ハムストリング
お尻(大臀筋)
お尻の中でもいちばん大きな筋肉である大臀筋(だいでんきん)を鍛えるのに効果的。このお尻の大きな筋肉を効率よく鍛えることで、立ち姿が美しくなり、歩く力も強化されるため、健康効果も期待できる。
ハムストリング
太ももの裏側に位置する筋肉群であるハムストリングを鍛えるのに効果的。とくに深く腰を落とす「ディープスクワット」など、スクワットのひざを曲げ伸ばしの動作は効率的にハムストリングを鍛えることが可能。
腹筋
下半身の運動に見えるが、実は腹筋を鍛えるのにも効果的。スクワットは上半身を固定した状態で屈伸を行うため、正しい姿勢を保つために腹筋を使っており、一緒に鍛えることができる。
「スクワット」の種類と正しいやり方
ここでは11種類のスクワットをご紹介。種目は以下の通り。
初心者におすすめのスクワットはノーマルスクワット。基本的なフォームをマスターすることで、安全にトレーニングを始められ下半身の筋肉を効果的に鍛えることができる。ノーマルスクワットは、ひざや腰への負担を最小限に抑えつつ、適切なフォームでおこなうことがポイント。
・ノーマルスクワット
・ワイドスクワット
・ナロースクワット
・フルボトムスクワット
・ブルガリアンスクワット
・ジャンピングスクワット
・スロースクワット
・ダンベルスクワット
・バーベルスクワット
・片足スクワット
・スミスマシンスクワット

女性におすすめなのが、とくに脚やヒップアップ効果が期待できる種目である「ブルガリアンスクワット」です。「ブルガリアンスクワット」は、一方の足を後ろに置いた状態でおこなう一種の片足スクワットで、とくに大臀筋に強い刺激を与えることができます。バランス力も鍛えることができるため、下半身の筋力向上と共に、体幹強化にもつながります。やや強度が高いため、基本的なスクワットのフォームが身についてからの挑戦がおすすめです。
ノーマルスクワット(基本のスクワット)
- 肩幅程度に脚を開き、つま先はやや外側に向ける
- 息を吸いながら、お尻を斜め後ろに突き出すように腰を落とす
- 太ももと床が平行になるまでしゃがむ
- 息を吐きながら、ひざが伸びきらないくらいの高さまで腰を上げる
スクワットをする際に、ひざを前に出し過ぎてしまう人も多いが、重心が前に行き過ぎないようバランスに注意することが重要。ひざがつま先より前に出ないように、体重はかかとにも分散させよう。

スクワットをするときはひざの向きにも注意が必要です。女性の場合はひざが内側に入る人も多く、つま先とひざが同じ方向を向くように意識してくださいね。
ワイドスクワット
- 脚を肩幅よりも広げ、外向き45度で立つ
- 背筋を伸ばして保ったまま、ひざを徐々に曲げていく
- ひざが90度になる位置でいったん停止して、再び元の姿勢に戻る
「ワイドスクワット」は内転筋(ないてんきん)に効果的なトレーニング。足を広げておこなうことで内ももを重点的に鍛えられる。つま先を少し外に向けた状態で「ワイドスクワット」をおこなうことで、筋肉の収縮がしやすく、お尻も効果的に鍛えられる。

「ワイドスクワット」は、とくに内転筋やお尻を意識してトレーニングしたい方におすすめしたいトレーニングです。ただ、「ワイドスクワット」では足の角度やつま先の向きに注意が必要で、ひざが内側に向かないようにすること、足の裏全体をしっかりと床につけることが大切です。
ナロースクワット
- 腕を前方に伸ばしてバランスを取り、脚を閉じて立つ
- 太ももが床と平行になるまで腰を下げる
- 姿勢を維持しながら、ゆっくりと立ち上がる
「ナロースクワット」は足の幅を狭くしておこなうスクワット。足幅が狭くなることで、身体を上下する幅も大きくなるため、とくに大腿四頭筋(だいたいしとうきん)をしっかりと鍛えたい男性におすすめ。

ナロースクワットは足の幅が狭いため、身体が前に倒れすぎないように意識することがポイントです。身体が前傾し過ぎると、腰を痛めるリスクにもなります。
フルボトムスクワット
- バーベルを肩に乗せる(初心者はバーベルなしでもOK)
- 脚を肩幅に開き、つま先を外側に約45度向ける
- 背筋を真っすぐにし、お尻を少し後ろに突き出す
- 深呼吸しながら、ふくらはぎと太ももの裏が触れ合うまで腰をゆっくり下ろす
- 息を吐きながら、ひざが真っ直ぐになる直前までゆっくり立ち上がる。この動作を繰り返す
「フルボトムスクワット」は、上級者向けのトレーニング。最も深い位置までお尻を下ろすため、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、大臀筋(だいでんきん)などの下半身を構成する大きな筋肉に負荷が強くかかる。

「フルボトムスクワット」は正しいフォームを保持することが難しいのですが、「腰が反らないようにする」「身体が前傾しすぎないようにする」ことがポイントです。
ブルガリアンスクワット
- イスやベンチの前で背を向け、右足の甲をベンチに置く(足を自然における位置に立つ)
- ひざが爪先を超えないよう意識しつつ、ひざを90度まで曲げて身体を下げる
- 元の体勢に戻り、両脚で各10回ずつを1セットとしておこなう
「ブルガリアンスクワット」は、片足を後ろに置くスクワットで、とくにお尻に負荷をかけることができる。ヒップアップやダイエット効果が期待できるトレーニングとして女性に人気な種目。
また、イスを使って簡単におこなうことができるため、隙間時間や自宅トレーニングとしてもおすすめ。

「ブルガリアンスクワット」をする際は、後ろに置いた脚に過度の力が入らないようにすることも大切です。後ろ脚はあくまでサポートの役割であり、メインの負荷は前に置いた脚にかけましょう。
また、後ろ脚のひざを少し曲げておくことで正しいフォームが身につきやすく、お尻の筋肉を効果的に鍛えることができます。
下記の記事で「ブルガリアンスクワット」のやり方や効果について詳しく解説しているので、興味がある人は参考にしてみて。
「ブルガリアンスクワット」のやり方や効果!適切な重量や回数についても解説
「ブルガリアンスクワット」は通常のスクワットと何が違う? 「ブルガリアンスクワット」は、普通のスクワットよりも難易度が高いトレーニング。最強の自重筋トレともいわ.....
ジャンピングスクワット
- 脚を肩幅程度に開く
- ひざと股関節を軽く曲げ、深くは沈まない
- 腕を振り上げて高くジャンプする
- 着地時はひざを軽く曲げる
- 着地をしたら、その流れ再度ジャンプする
瞬発力やジャンプ力の強化にもつながる「ジャンピングスクワット」は、スポーツパフォーマンス向上を目指す人におすすめのトレーニング。また、トレーニングのバリエーションや強度を上げたいと考えている人にも適している。

「ジャンピングスクワット」はひざや腰への負担が大きくなるため、正しいフォームでおこなうことが重要です。とくに着地時にひざを軽く曲げること、お腹の力を抜かないことを意識してトレーニングしてください。
スロースクワット
- 足を肩幅より少し広く開き、手を前方にまっすぐ伸ばす。つま先も15度ほど外側にする
- 膝がつま先より前に出ないように注意しながら、5秒かけてゆっくりとしゃがむ
- 太ももが床と平行になる位置でキープし、再び5秒かけてゆっくりと立ち上がる
- この動作を繰り返す
基本のスクワットよりも負荷を高めたい方におすすめなのがスロースクワット。ゆっくりとした動作により筋肉に長時間負荷をかけることができ、自宅でおこなうスクワットのトレーニングレベルを上げたい人にも適している。

動作がゆっくりになることで、上半身や肩に力が入りやすくなるため、体幹を意識して、正しい姿勢を保つようにしましょう。また、目線を変えないようにすることも、姿勢を崩さないためのポイントです。
ダンベルスクワット
- 身体の横にダンベルを持つ
- 脚を肩幅に開き、つま先を外側に少し向け、重心を足全体に分散させて立つ
- 胸を張り、太ももが地面と平行になるまで腰を下げて、その後元の立ち位置に戻る
ダンベルを持っておこなう「ダンベルスクワット」。ダンベルの重さの目安は、10~15回程度の動作を連続で行える重さが最適。ひとつのダンベルを胸の前で両手で抱えるやり方、ふたつのダンベルを身体の横で両手に持つやり方などがある。

「ダンベルスクワット」をおこなう際のポイントは、ダンベルを身体の横に沿わせて下ろしていくイメージを持つことです。これにより、スクワットのフォームを保ちやすくなり、身体が前傾し過ぎてしまうことを防ぐことができます。
バーベルスクワット
- バーベルを手に取り、手幅を肩幅より広く設定して、僧帽筋(そうぼうきん)の上に乗せる
- 足は肩幅に開き、足の土踏まずがバーベルの直下に来るようポジションを調整する
- 胸を張り、太ももと地面が平行になる位置まで腰を下ろし、元の体勢に戻る
他のスクワットと同様に、「バーベルスクワット」も正しいフォームを維持することが重要。トレーニング中は目線を正面に保ち、腹部に力を入れることで、姿勢を安定させよう。

「バーベルスクワット」は、男性だけでなく、ボディメイクを目指す女性にもおすすめです。「ノーマルスクワット」に慣れてきた人におすすめ。
片足スクワット
- 足を肩幅に開いた状態で立つ
- 片足を前に軽く上げる
- 上げた足をわずかに浮かせたまま静止する。このとき、地面には触れないようにする
- 支えているもう片方の足の膝を曲げて腰を下ろす。太ももが床と並行になるまで下げるのが理想だが、無理のない範囲で対応する
- ひざを伸ばして徐々に起き上がり、最初の位置に戻る。この際、持ち上げた足は地面から離し続ける
「片足スクワット」は下半身の筋肉強化だけでなく、バランス力を向上させるのに効果的なトレーニング。自宅で高負荷なトレーニングをしたい人にも適しているが、その難易度は高い。

腹筋をしっかりと使い、目線を変えずにバランスを保つようにしましょう。「片足スクワット」に取り組むことで、通常のスクワットでは得られない、バランス能力と筋力の向上を期待できます。
スミスマシンスクワット
- バーを持ち上げやすい高さに調整する
- バーの真下にかかとがくるような位置でバーをかつぐ
- がに股のような姿勢で、背中が丸まらないようにしゃがむ
- もとの位置に戻り、動作を繰り返す
スミスマシンを使用したスクワットは、初心者にとくにおすすめ。メリットとしては、マシンを使うことで動作の軌道が固定されているため、バランスを維持しやすく安全にトレーニングができる。

正しいフォームが身についた上で、「より自然な動きでトレーニングしたい人」「効果的に重量を増やしたい人」は「スミスマシンスクワット」の次に「バーベルスクワット」をメニューに入れるのもおすすめです。
「スクワット」で役立つ器具の使い方
ここでは、スクワットで活用できるアイテムの使い方をご紹介。
正しい使い方を画像と動画で解説しているので、トレーニングの効果を高める使い方ができるようになろう。
「バーベル」の正しい使い方
「スミスマシン」の正しい使い方
「スクワット」をおこなう際の4つの注意点
スクワットをおこなう際の注意点については、以下の通り。
・正しいフォームを心がける
・適切な負荷と頻度でおこなう
・呼吸を止めない
・ひざや腰の痛みがあるときは無理をしない
これらのポイントを守ることで、効果的かつ安全にトレーニングができる。下記で詳しく紹介しているので、それぞれのポイントを確認してみよう。
正しいフォームを心がける
スクワットの際に、正しいフォームを保つことはとても重要なポイント。フォームが崩れると、狙った部位に適切な刺激が入らず、期待した効果が得られなくなる可能性も。
とくに、腰を落とす際にはひざが爪先より前に出ないよう注意が必要で、ひざが内側に入る動作は関節に負荷をかけ、ひざを痛めるリスクを高める。正しいフォームを身につけるために、「鏡の前でフォームを確認する」または「動画を撮影して客観的にフォームをチェックする」ことがおすすめ。
適切な負荷と頻度でおこなう
スクワットをおこなう頻度や負荷は、トレーニングの目的によって異なってくる。健康維持を目的としている場合や軽い強度でおこなう場合は毎日取り組んでも問題ない。
一方で、筋力の強化を目指す場合や高い強度でトレーニングをおこなう場合は、筋肉の回復期間を考慮して週に1~2回の頻度が理想。筋肉痛が残っている状態での過度なトレーニングは、筋肉の成長を妨ぐ可能性があるため、あくまでも自身の体調や目的を考慮して取り組もう。
呼吸を止めない
スクワット時に、呼吸を止めないようにしよう。呼吸を止めると血圧が急上昇し、血管に負担をかけたり、酸欠状態になる場合もある。
とくに「バーベルスクワット」などで高重量を持ち上げる際には、適切な呼吸を心掛けたほうがよい。呼吸法としては、腰を下ろすときに息を吸い、元の体勢に戻るときに息を吐くのが一般的。
ひざや腰の痛みがあるときは無理をしない
高頻度でスクワットに取り組む人も多いが、ひざに痛みを感じる場合などはトレーニングを控え、医師やトレーナーに相談するようにしよう。痛みの原因としては、トレーニングの初期段階で激しくおこない過ぎているケースや、扱っている重量が適していないケースが多い。また、正しいフォームに意識を向けることも重要。

トレーニングで無理をしないことは最も重要です。また、トレーニング時にひざや腰への負担を軽減するためのサポートアイテムの利用も有効です。
適切なストレッチや股関節の柔軟性を高めるエクササイズをトレーニング前に取り入れたり、腰痛予防として腹圧を意識して取り組むことも大切です。
これらの点に注意してトレーニングをおこなうことで、ケガのリスクを最小限に抑え、健康的な身体作りができます。
「スクワット」をおこなう際に負荷が足りない場合の工夫点
スクワットの場合、自重トレーニングでもある程度の効果が期待できるが、徐々に負荷が足りないと感じることも。ダンベルやバーベルを使用する方法も効果的だが、道具を使わずに負荷を増やす方法もある。
例えば、「動作の速度を変える」「より深く腰を下ろす」「片足でのスクワット」に切り替えるなど、さまざまなバリエーションを取り入れることで、負荷を調整することができる。
セット間の休憩を短くする
セット間の休憩に関して、ダイエット目的であればインターバル時間を短くする(10~30秒程度)ことで心拍数を高く保ち、脂肪燃焼を促進できる。ただし、筋力アップを目的とする場合は、適切な休憩を取り、重量を増やしていくことが効果的。
重い重量を扱う場合はケガのリスクも考慮し、安全第一でトレーニングをおこなおう。
下がったときに静止する
身体を下げた状態で5〜10秒間静止するスクワットの方法は、筋肉に長時間負荷をかけ続けられるため、筋力向上や筋肥大の効果が期待できる。筋肉への刺激が増加し、少ない回数のトレーニングでも筋トレ効果を高めることが可能に。
時間を有効に使いながら、筋トレの質を高めたい場合には、静止を取り入れたスクワットもおすすめ。

腰を下ろした際に静止するスクワットは、自重で負荷をかけている場合のみ、取り入れるようにしてください。バーベルやダンベルを使ったスクワットでは、重りを持ちながら動きを止めると危険です。
ケガやフォームが崩れる可能性も踏まえて、重りを使う場合は静止するのではなく、徐々に重りの量を増やすようにしてください。
RM換算とは?何キロからすごい?平均重量も紹介
RM換算とは、最大反復回数つまり「最大重量を1回持ち上げる1RMから、より多くの回数で持ち上げられる重量」を算出する方法。スクワットの場合は、バーベルを利用した際などで用いる。
一般的な男性で100kgの重量でスクワットできた場合、中級者と見なされることが多い。ただし、個々の体力や経験もあるため、RM換算式を利用して、自分のレベルに適した重量でトレーニングを行うことが重要。
【スクワットのRM換算】
最大挙上重量=重量×回数÷33.3+重量
「スクワット」に関するQ&A
「スクワット」と「ランジ」はなにが違う?
A:トレーニング時の身体の位置と動き。

「スクワット」と「ランジ」の主な違いとしては、実行時の身体の位置と動きにあります。スクワットはその場で足を開き身体を上下させるトレーニングですが、「ランジ」は足を前後に開いて一歩踏み出し、片ひざを曲げて身体を上下に動かします。
「ランジ」のやり方や効果について、もっと詳しく知りたいという人は下記の記事を参考にしてみて。
筋トレ「ランジ」のやり方や効果は?下半身を効率よく鍛えるためのコツを紹介
下半身筋トレの「ランジ」はどこに効く?鍛えられる4つの部位 ここでは、「ランジ」で鍛えられる部位をご紹介。「ランジ」では下半身の様々な筋肉を鍛えることができるの.....
30日スクワットチャレンジってどんなもの?
A:日々の運動習慣を作り、健康促進を目的としたもの。

30日スクワットチャレンジは、日々の運動習慣をつくり、健康促進を目的としたものです。身体を引き締め、健康を促進する目的でおこなわれることが多く、運動習慣を身につける入門としては適しています。
筋肉の成長やボディメイク、効果的なダイエットを目的とする場合は、適切な休息日を設けながら徐々に負荷を上げていくアプローチがおすすめです。
「スクワット」は毎日取り組んだほうが効果がある?
A:強度が低いスクワットであれば、毎日実施しても問題はないが、高強度のスクワットは、筋肉の回復時間を考慮し、週に1~2回の頻度でおこなうのが適切。

トレーニングの頻度を決める際は、ご自身の体力や筋肉痛の状態、トレーニング目的を考慮するようにしてください。毎日おこなう場合は健康維持を目的に、筋力アップや筋肉の増量を目指す場合は、重量を加えたスクワットを適度な休息を挟みながらおこないましょう。
「スクワット」は1回あたり平均どれくらいの回数がおすすめ?
A:10回×3セットが目安。

1回のトレーニングでの回数とセット数は、10回×3セットが一般的な目安です。段々と慣れてきたら、回数やセット数を増やすのもおすすめ。頻度としては、3日に1回が目安。100回連続で行うよりも、10回を数セット行った方が効果的で、質を保ちながら行うように意識してください。
「スクワット」は有酸素運動になる?
A:基本的に無酸素運動に分類される。

スクワットは基本的に無酸素運動に分類されます。ただ、大きな筋肉群を使うトレーニングのため、心拍数の上昇など有酸素効果も期待できるのが特徴です。
とくに、「スロースクワット」など強度の高いバリエーションでは、有酸素と無酸素の両方の効果が期待できます。
「スクワット」は妊娠中の人にもおすすめ?
A:医師と相談の上で適切な運動をするようにしよう。

腹圧が過度にかかるトレーニングや心拍数の上昇などは妊娠中に避ける必要があるため、スクワットだけに限らず、医師と相談の上で適切な運動をするようにしてください。
スクワットをおこなう際もセラバンドやチューブを活用した「ハーフスクワット」の方が最適かもしれません。
スクワットには「脚痩せするやり方」と「脚を太くするやり方」があるって本当?
A:本当。

スクワットで脚を細くするか、太くするかの違いは、主にトレーニングの強度、重量、回数、そして選択するスクワットの種類によって左右されます。脚を細く見せたい場合、比較的「軽い重量で高回数」のスクワットや、内ももに焦点を当てる「ワイドスクワット」、ヒップアップにを意識しやすい「ブルガリアンスクワット」などが適しています。
一方、脚を太く・筋肉質にしたい場合は、「重い重量で低回数」のスクワットをおこない、筋肉の成長を促す必要があります。
「スクワット」は血糖値を改善したいときにもおすすめ?
A:スクワットが血糖値の改善に効果的であるとはいいきれない。

運動が全般的に健康によい影響を与えることは広く知られているものの、スクワットが血糖値の改善に効果的であるとはいい切れません。(具体的なエビデンスがまだない状況。)
もし高血圧の症状を下げるために運動プログラムを組む際は、医師の許可を得た上でトレーナーなどの専門家に相談し、トレーニングメニューを考えるようにしてください。
「ローバースクワット」と「ハイバースクワット」の違いは?
A:負荷をかけられる部位が異なる。

「ローバースクワット」と「ハイバースクワット」の違いについては、「ローバースクワット」はバーベルを低い位置(三角筋後部)に置き、よりハムストリングや大臀筋に焦点を当てることができます。
「ハイバースクワット」はバーを高い位置(僧帽筋周辺)に置き、大腿四頭筋など脚の筋肉に負荷をかけることができます。
年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー
/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞