
ダイエットに取り組む中で「チートデイ」という言葉を聞いたことがある人は少ないはず。この記事では、「チートデイの基礎知識・効果」「体脂肪率別・BMI別の頻度」「正しいやり方」などを詳しく解説。自分がチートデイを本当に取り入れるべきかどうかを判断しながら、長続きするダイエット習慣を身につけよう。
この記事の監修者

古谷 彰子さん
博士(理学) 管理栄養士
チートデイとは?
「チートデイ」はダイエット中の食事制限を「なんでも好きなものを食べてもいい日」だと思われがち。しかし、本来の意味は異なるもので、ダイエットに必要不可欠なものでもない。ここでは、チートデイの意味を紹介する。
- チートデイは「戦略的な栄養摂取」
- チートデイ=暴飲暴食ではない
チートデイは「戦略的な栄養摂取」
チートデイは単に「何でも食べていい日」ではなく、ダイエットの停滞期を乗り越えるための戦略的な食事日。ダイエット中に意図的に設ける「食事制限を緩める日」のことで、不足した分の栄養素を補う日のことを指す。
チートデイのおもな目的は、代謝の活性化や停滞期の予防。「週に1日」程度、制限をしていた食品を許可し、長期的な食事制限によって低下した代謝を刺激し、ダイエット効果を持続させる役割がある。
チートデイはあくまで「戦略」のため、本来であれば日々の食事管理で摂取できていない糖質や脂質の量を計算し、「不足している分をチートデイ」で補うのが本来のやり方。個人で実践する際は、1人前の食事をご飯の量やおかずの量を減らさずにきちんと食べるくらいでOK。
チートデイ=暴飲暴食ではない
過食は無計画で分量を気にせず食べること。計画的に糖質量を計算して食べるチートデイとは本来全く異なるもの。
SNSなどを見ているとどうしても「チートデイ=過食」のイメージがついてしまうが、例えば、鍛えるために日々食事制限をしている人が計画的に糖質の摂取をする「カーボローディング」とダイエットでおこなうチートデイとでは体脂肪率・運動量の観点からも「食べていい量」が異なる。
チートデイって結局アリ?ナシ?食事をダイエットの味方にする基礎知識
ダイエットでは食事をコントロールすることを意識した方がよい。ただし、食事を我慢してチートデイにストレス発散で好きなものを好きなだけ食べればよいという考え方は少々危険かも。ここでは、チートデイと食事管理に関する基礎知識をご紹介。
- ダイエットに「必ず」チートデイを入れる必要はない
- 追い込まなくてもダイエットはできる
ダイエットに「必ず」チートデイを入れる必要はない
普段からバランスの取れた食事をしている人にとって、チートデイは必須ではない。とくに、下記の人はそもそもチートデイを設ける前の段階のため、チートデイを取り入れても効果が出ない可能性が高い。
- 体脂肪率が高い(男性20%以上、女性27%以上)
- ダイエット初期段階(2-3週間以内)
- 現在の食事管理で問題を感じていない時期
- 過食傾向や食事のコントロールに課題がある人
あえてチートデイを作らないといけないわけではないので、友人や会社の用事で外食するなど若干食事量が多い日を「チートデイ」として、前後の食事を少なめにしてメリハリをつけるのもOK。
中途半端に食べる量を増やさず、栄養価の高い食事を摂ることで効果を発揮するので外食の中身を選ぶポイントにしてもよい。原則として食べるものに制限はないが、満腹以上の暴飲暴食は控えよう。また、人と話しながら食べているときは会話も挟むため、ひとりで黙々と食べるよりも楽しみながらそれなりの量で制限しやすくなることも。

本来、チートデイは停滞期に戦略的におこなうもので、無理に設ける必要はありません。また、チートデイを取り入れるときは、栄養価をしっかり計算したうえで食べるのがおすすめです。誰かと会話しながら食事をするとそれだけで食べすぎを抑えられ、楽しんで食事ができますよ。
追い込まなくてもダイエットはできる
厳しい食事制限は短期間で体重を落とすには効果的な側面もあるが、長期間続けるのは難しい。極端な食事制限を繰り返すと血糖値のコントロールがしにくくなったり、代謝が落ちたりするリスクがある。
ダイエットをするときは食事量に大きな強弱をつけるよりも、毎日適切な量の食事を心がけるほうが消化器官や血糖値などに影響がなく健康的。
エネルギーの消費量が多い朝や昼にしっかりと食事を摂り、エネルギーや脂質の代謝が低下する夜の食事を低脂質・低糖質なものに変えれば、ダイエットもできて体内時計も整いやすくなる。身体に負担をかけるダイエットよりも、よく寝てスッキリ起き、美味しい食事を食べる幸せを味わうダイエットに挑戦してみては。

『Journal of Obesity』という学術誌では、「計画的なチートデイを導入すると、代謝の低下を効果的に防止できる」(2017年)「短期的な過剰摂取がレプチンレベルの上昇をもたらす」(2019年)といった論文がでていますが、現状チートデイがダイエットに有効だと言い切るにはまだ実証が足りていません。どの研究でもかなり計画的にしていなければならず、食べすぎは運動量の低下を招くという研究も。ダイエット中は過度な食べすぎや食事制限は避け、バランスの取れた食事と運動を心がけましょう。
チートデイの効果
ここでは、チートデイを取り入れることによって期待できる効果について見ていこう。
- 停滞期中の代謝が上がり体重が減少しやすくなる
- 制限が厳しいダイエットのストレスが軽減される
- 不足しがちな栄養素が補給される
- ホルモンバランスが整い空腹感が抑えられる
ただし、チートデイの効果は「ダイエットで停滞期になってしまうような厳しい食事制限」や「高強度の運動をおこなうアスリート」などであれば顕著に現れるが、ダイエットを始めたばかりで食事が我慢できない場合や、体脂肪率が高い場合は効果が得られないこともあるので覚えておこう。
停滞期中の代謝が上がり体重が減少しやすくなる
チートデイを取り入れることで、代謝を活性化する効果が期待できる。
厳しい食事制限を続けると身体は飢餓状態を感知し、代謝を落として体重を維持しようとする。この現象は停滞期と呼ばれ、減量しにくくなる原因になる。そのため、チートデイによって一時的に通常エネルギー量の食事を摂取することで、身体に「飢餓状態ではない」というシグナルを送ることができる。
結果として代謝が一時的に上昇し、エネルギー消費量が増加。これによって、そのあとのダイエット効果が高まる。
制限が厳しいダイエットのストレスが軽減される
チートデイを導入することで、ダイエット中のストレスを軽減する効果が期待できる。
厳格な食事制限を続けることは、精神的にも肉体的にも大きな負担。チートデイは、この負担を和らげる「安全弁」のような役割を果たす。食べることを楽しめる時間を定期的に設けることで、ダイエットへのモチベーションが維持しやすくなる。
また、食事制限によるストレスは、「過食」「暴飲暴食」のリスクを高めてしまう。チートデイを計画的に取り入れることで、このようなリバウンドのリスクを軽減することにもつながる。
不足しがちな栄養素が補給される
チートデイは、通常の食事制限下では摂取しにくい栄養素を補給する機会となる。
厳しい食事制限をおこなうダイエット中は、エネルギー制限のために特定の食品を避ける傾向がある。これによって「糖質」「ビタミン」「ミネラル」「必須脂肪酸」などの重要な栄養素が不足しがちに。

食事制限では糖質の量を制限する場合が多く、糖質が不足しがちになります。そのため、チートデイでは好きなものばかりを食べるのではなく、普段制限しているものを中心に摂取しつつ、栄養バランスを考慮することが大切です。暴飲暴食は避け、計画的に制限を緩めることが効果的です。
長期的なダイエットの継続が可能になる
厳しい食事制限を長期間続けることは、精神的にも肉体的にも大きな負担となってしまう。チートデイは、食事を楽しむ感覚を取り戻す機会にもなるため、これらの負担を軽減し、ダイエットを継続しやすくする役割を持つ。
おいしいものを味わう喜びを定期的に体験することで、日々の食事制限に前向きになれたり、ダイエットへのモチベーションが維持しやすくなる。これにより、「我慢のダイエット」から「楽しみながらのダイエット」へと意識が変化し、無理なく続けられるようになる。

ダイエット中の停滞期を乗り越えるためには、体重が減らなくても諦めずに継続することが大切です。ダイエットで停滞期に入ったということは、それほど頑張ってきたという証でもあります。ダイエットの方針を急に変更するのではなく、これまでのリズムを維持するようにしましょう。
また、ダイエット以外にも目を向け、ゲームやお風呂など何でもよいのでリフレッシュする時間や趣味の時間を設けることが効果的です。
チートデイの適切な頻度
ここでは、「男女の体脂肪率別」「BMI別」でチートデイの適切な頻度を紹介。間違った頻度はダイエットに逆効果なため、自分に適したペースを見つけよう。
- 男性:体脂肪率に応じて2週間に1〜2回
- 女性:生理周期を考慮して月に3〜4回
- BMI別:頻度の目安
男性:体脂肪率に応じて2週間に1〜2回
一般的に男性は、女性よりも代謝が高く筋肉量も多いため、チートデイの頻度を調整しやすい。
- 体脂肪率が25%以上:必要なし
- 体脂肪率が20〜24%:2週間に1回程度〜
- 体脂肪率が15〜19%:10日に1回程度
- 体脂肪率が15%未満:週1回程度
体脂肪率が25%以上の場合、チートデイは基本的に必要ない。これは体内に十分な脂肪があるため、身体が飢餓状態を感じにくくチートデイ効果が得られにくいため。
体脂肪率が20〜24%の場合、「2週間に1回程度」であれば、ダイエット効果を維持しつつ代謝の低下を防ぐ。体脂肪率が15〜19%の場合、「10日に1回程度」のように、少し頻度を上げてチートデイを取り入れることで、代謝を活性化させ停滞しがちなダイエットを促進できる。
また、体脂肪率が15%未満の場合は、「週1回程度」が効果的。ホルモンバランスを整えて、低体脂肪率と筋肉量を維持する。ただし、これらの頻度はあくまで目安。個人の生活リズムや運動量、ストレスレベルなどを考慮して調整しよう。
女性:生理周期を考慮して月に3〜4回
- 体脂肪率が35%以上:必要なし
- 体脂肪率が30〜34%:2週間に1回程度〜
- 体脂肪率が25〜29%:10日に1回程度
- 体脂肪率が25%未満:週1回程度
男性と同様に体脂肪率が35%以上の場合、効果が得られにくいためチートデイは必要ない。
生理周期による女性ホルモンの変動は、代謝や食欲に大きな影響を与える。生理だからといって、チートデイの設定について特別に考慮する必要はないが、生理前後や生理中に食欲が増してしまう傾向がある場合は、チートデイを設けないというのも1つの選択肢。
また、「排卵期前後」と「生理前」は、代謝が上がりカロリー消費量が増加する時期。この時期にチートデイを設けることで、代謝促進効果を最大限に引き出すことができる。

生理によって食欲が増してしまう傾向がある場合は、生理による食べ過ぎとチートデイを混同しないようにしましょう。「生理であること」を好きなものを好きなだけ食べる言い訳にせず、できるだけいつもの食事量を維持することが大切です。また、体調が悪い場合、チートデイは控えるようにしましょう。
BMI別:頻度の目安
BMI(Body Mass Index)は体格を数値化した指標であり、チートデイの頻度を決める上で重要な指標の1つとして利用できる。BMIに応じてチートデイの頻度を調整することで、より効果的なダイエットが可能になる。
- BMIが30以上(肥満):1ヶ月に1回程度(設けなくてもよい)
- BMIが25〜29(過体重):設けなくてもよいが、停滞期がきたら10日に1回程度
- BMIが18.5〜24(標準):週1回程度
- BMIが18.5未満(低体重):チートデイよりも全体的な栄養摂取量を増やす
BMIが30以上(肥満)の場合、まずは体重減少を優先し代謝の低下を防ぐことが大切。頻繁にチートデイを設けると、減量の妨げになる可能性がある。BMIが25〜29(過体重)の場合、「10日に1回程度」であれば、適度な代謝促進効果を得つつ着実な減量を続けることができる。
ただし、これらのBMIの場合はチートデイを設けなくてもよく、停滞期の有無によって柔軟に調整しよう。
BMIが18.5〜25(標準)の場合は、体重維持や軽度の減量が目標となるため、より頻繁にチートデイをおこなうことで代謝を活性化させることができる。
チートデイの摂取カロリーの目安
チートデイは、「好きなものを好きなだけ食べる」ということではなく、「栄養バランスのとれた食事を適切な食事量で摂取する」という考え方が基本。
チートデイの摂取エネルギーは、普段の食事内容を基準に考えるのがおすすめ。基本的な考え方としては、まず自分の基礎代謝基準値、理想体重、運動レベルから目安の摂取エネルギーを計算する。そのうえで、PFCバランス(タンパク質15%(13〜20%)・脂質25%(20〜30%)・炭水化物60%(55〜65%)の割合)を考慮して、バランスの取れた食事を摂るとよい。
【食事例】
普段の食事(食事制限中):ご飯抜き、サラダや鶏胸肉など
チートデイ:焼き魚定食など
【摂取エネルギー一覧表】
男性の場合:
年齢区分 | 活動量 | 60kg | 65kg | 70kg | 75kg | 80kg | 85kg | 90kg |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
18〜29歳 | レベル Ⅰ | 2133.0kcal | 2310.8kcal | 2488.5kcal | 2666.3kcal | 2844.0kcal | 3021.8kcal | 3199.5kcal |
レベル Ⅱ | 2488.5kcal | 2695.9kcal | 2903.3kcal | 3110.6kcal | 3318.0kcal | 3525.4kcal | 3732.8kcal | |
レベル Ⅲ | 2844.0kcal | 3081.0kcal | 3318.0kcal | 3555.0kcal | 3792.0kcal | 4029.0kcal | 4266.0kcal | |
30〜49歳 | レベル Ⅰ | 2025.0kcal | 2193.8kcal | 2362.5kcal | 2531.3kcal | 2700.0kcal | 2868.8kcal | 3037.5kcal |
レベル Ⅱ | 2362.5kcal | 2559.4kcal | 2756.3kcal | 2953.1kcal | 3150.0kcal | 3346.9kcal | 3543.8kcal | |
レベル Ⅲ | 2700.0kcal | 2925.0kcal | 3150.0kcal | 3375.0kcal | 3600.0kcal | 3825.0kcal | 4050.0kcal | |
50〜64歳 | レベル Ⅰ | 1962.0kcal | 2125.5kcal | 2289.0kcal | 2452.5kcal | 2616.0kcal | 2779.5kcal | 2943.0kcal |
レベル Ⅱ | 2289.0kcal | 2479.8kcal | 2670.5kcal | 2861.3kcal | 3052.0kcal | 3242.8kcal | 3433.5kcal | |
レベル Ⅲ | 2616.0kcal | 2834.0kcal | 3052.0kcal | 3270.0kcal | 3488.0kcal | 3706.0kcal | 3924.0kcal | |
65〜74歳 | レベル Ⅰ | 1944.0kcal | 2106.0kcal | 2268.0kcal | 2430.0kcal | 2592.0kcal | 2754.0kcal | 2916.0kcal |
レベル Ⅱ | 2268.0kcal | 2457.0kcal | 2646.0kcal | 2835.0kcal | 3024.0kcal | 3213.0kcal | 3402.0kcal | |
レベル Ⅲ | 2592.0kcal | 2808.0kcal | 3024.0kcal | 3240.0kcal | 3456.0kcal | 3672.0kcal | 3888.0kcal |
年齢区分 | 活動量 | 50kg | 55kg | 60kg | 65kg | 70kg | 75kg | 80kg |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
18〜29歳 | レベル Ⅰ | 1657.5kcal | 1823.3kcal | 1989.0kcal | 2154.8kcal | 2320.5kcal | 2486.3kcal | 2652.0kcal |
レベル Ⅱ | 1933.8kcal | 2127.1kcal | 2320.5kcal | 2513.9kcal | 2707.3kcal | 2900.6kcal | 3094.0kcal | |
レベル Ⅲ | 2210.0kcal | 2431.0kcal | 2652.0kcal | 2873.0kcal | 3094.0kcal | 3315.0kcal | 3536.0kcal | |
30〜49歳 | レベル Ⅰ | 1642.5kcal | 1806.8kcal | 1971.0kcal | 2135.3kcal | 2299.5kcal | 2463.8kcal | 2628.0kcal |
レベル Ⅱ | 1916.3kcal | 2107.9kcal | 2299.5kcal | 2491.1kcal | 2682.8kcal | 2874.4kcal | 3066.0kcal | |
レベル Ⅲ | 2190.0kcal | 2409.0kcal | 2628.0kcal | 2847.0kcal | 3066.0kcal | 3285.0kcal | 3504.0kcal | |
50〜64歳 | レベル Ⅰ | 1552.5kcal | 1707.8kcal | 1863.0kcal | 2018.3kcal | 2173.5kcal | 2328.8kcal | 2484.0kcal |
レベル Ⅱ | 1811.3kcal | 1992.4kcal | 2173.5kcal | 2354.6kcal | 2535.8kcal | 2716.9kcal | 2898.0kcal | |
レベル Ⅲ | 2070.0kcal | 2277.0kcal | 2484.0kcal | 2691.0kcal | 2898.0kcal | 3105.0kcal | 3312.0kcal | |
65〜74歳 | レベル Ⅰ | 1552.5kcal | 1707.8kcal | 1863.0kcal | 2018.3kcal | 2173.5kcal | 2328.8kcal | 2484.0kcal |
レベル Ⅱ | 1811.3kcal | 1992.4kcal | 2173.5kcal | 2354.6kcal | 2535.8kcal | 2716.9kcal | 2898.0kcal | |
レベル Ⅲ | 2070.0kcal | 2277.0kcal | 2484.0kcal | 2691.0kcal | 2898.0kcal | 3105.0kcal | 3312.0kcal |
チートデイを実施するタイミングっていつがいい?
チートデイは、停滞期に入ったタイミングで導入することが適切。停滞期は「ダイエットに適切な食生活・運動を続けているにも関わらず、体重や体脂肪率が2週間以上変化しない状態(生理などの影響も受けずに)」が続く場合を指す。
ダイエットを続けていると身体が慣れて代謝が安定してくる。この時期にチートデイを導入することで代謝が停滞することを防ぎ、効果的に刺激を与えられる。
チートデイの導入は個人の「体質」「目標」「ダイエット」の進捗状況によって調整が必要。体重や体脂肪率の減少が停滞し始めたと感じるタイミングで導入を検討しよう。
体重や体脂肪率が2週間以上変化しない状態が続く前に、チートデイを入れなければ続けられないと感じるほどダイエットに強いストレスがある場合は、ダイエット方法の見直しが必要。「好きな食べ物を適度に取り入れる」「ダイエット以外に夢中になれるものを見つける」など、食べたい食べ物やダイエットのことで頭がいっぱいにならないような取り組み方を探してみよう。

ダイエットを始めると、はじめは順調に体重が減っていくことが多いですが、2〜3ヶ月すると体重が減らなくなる「停滞期」が訪れます。個人差はありますが、体重の変化をグラフで確認した際に横這いの状態が1ヶ月ほど続いているなど、急に体重が減らなくなったときは、チートデイを検討するタイミングです。
なお、ダイエット中の体重減少の目安は、もとの体重の3~5%以内が理想ですので、逆算して減量ペースを考えましょう。
下記の記事では、「ダイエットの停滞期の基礎知識・乗り越え方」などを詳しく紹介しているので、チートデイ以外の方法を知りたい人は参考にしてみよう。
ダイエットの停滞期はいつ終わる?おもな原因や期間、抜ける方法を紹介
ダイエットの停滞期とは?リバウンドとの違いも解説 ダイエットを長く続けていると、体重が落ちにくくなったり、ダイエット効果が感じられなくなったりする停滞期を迎える.....
【停滞期におすすめ】チートデイの正しいやり方
ここでは、チートデイを「正しく実施するためのポイント」を見ていこう。
正しく取り組むことで停滞期を抜け出すのに役立ててみて。
- 前日は通常の食事制限を守る
- 食事内容はバランスを意識する
- 朝食と昼食で好きな食べ物を楽しむ
- 翌日は通常の食事に戻す
- 水分を多めに摂取して代謝を促進する
前日は通常の食事制限を守る
チートデイの前日は、通常の食事制限を厳守することが大切。前日に食事制限を緩めてしまうと、チートデイ当日の過食につながりやすい。また、2日連続で高エネルギーの食事を摂取すると、せっかくのダイエット効果を打ち消してしまう可能性も。
前日の食事制限を守ることで身体がエネルギー制限状態にあることを認識し、これによってチートデイの代謝促進効果がより顕著になる。
ただし、前日だからといって極端な食事制限をするのではなく、バランスの取れた通常の食事を摂ること。朝は高タンパクで炭水化物のある食事、夕食に低糖質・低脂質の食事を取り入れることは生活リズムを整えるためにも有効。
食事内容はバランスを意識する
普段朝食から食事制限していた場合、チートデイ当日は炭水化物を積極的に摂取することが効果的。これは代謝を活性化させて、身体に「飢餓状態ではない」というシグナルを送る重要な役割がある。普段朝食に関しては食事制限していない場合、いつも通りの炭水化物量でOK。
また、朝食での炭水化物の摂取は体内の糖質貯蔵量を増やし、「レプチン」の分泌を促進する。レプチンは満腹感を促すホルモンで、これにより過食を防ぎつつ、代謝を上げる効果が期待できる。
急激な血糖値の上昇を避けるためにも、米などのでんぷん質を摂取するのがおすすめ。パンを食べる場合は、菓子パンやケーキではなく、雑穀のパンを選ぶと血糖値の上昇が緩やかになる。
ただし、朝食だからといって過剰に摂取しないよう注意しよう。一日を通じてバランスよく食事を楽しむことが、チートデイの本来の目的。バランスの整った食事を摂ることで身体のリズムが整いやすくなるというメリットも。
朝食と昼食で好きな食べ物を楽しむ
夜は消化が悪くなるため、たくさん食べると胃に負担がかかってしまう。寝る直前で胃の活動が活発になると、睡眠の質を下げることにつながる。チートデイの食事は、朝と昼に集中させ、夜からは翌日のダイエット調整を意識して過度な摂取は避けることが望ましい。
昼食では、栄養バランスの取れた食事を心がけつつ、好きなものを楽しむこと。とくに炭水化物を中心としたメニューがおすすめで、定食など「炭水化物」「脂質」を含む食事を選ぶのもよい。
夕食では大豆などの植物性のタンパク質をベースに。炭水化物も血糖値が上がりづらい根菜類や根菜でんぷんを使った春雨を使うように。タンパク質が豊富な主菜を選ぶことで、筋肉の修復や成長を促進できる。

夜は摂取したエネルギーを消費する時間や活動量が足りず、脂肪として体内に蓄積されやすくなります。また、食事以外では昼食後に軽い運動をするよう意識しましょう。たとえば、友人と外食してランチを楽しんだ後、帰り道に少し歩く時間を取るなどがおすすめです。
水分を多めに摂取して代謝を促進する
チートデイでは水分を多めに摂取することも大切。適切に水分をとることで本来の能力を引き出せる。また、「食事の消化」「栄養素の吸収」「老廃物の排出」などのプロセスもスムーズになる。
十分に水分を摂取することで、一時的なむくみを防ぐ効果も。塩分の多い食事をとった際に起こりがちなむくみを軽減し、翌日の体調改善にもつながる。また、水分摂取のタイミングも意識したい。「食事の30分前」に水を飲むことで胃腸の働きが活性化され、消化吸収が促進される。
水以外にも、緑茶やハーブティーなどのノンカフェイン飲料も効果的。代謝を促進する成分が含まれており、チートデイの効果を高めてくれる。
チートデイは何を食べるのがいい?効果的な食品選びのコツ
チートデイだからといって「好きなものを好きなだけ食べ過ぎる」のはダイエットに悪影響を与える。しっかりと食べることを楽しみつつ、栄養バランスも意識しよう。
- 玄米・全粒粉などを低GI食品を中心に選ぶ
- 赤身肉や魚でタンパク質をバランスよくとる
- アボカドやナッツ類で健康的な脂質を補う
- 野菜や果物でビタミン・ミネラルを豊富に摂取する
- 乳製品を取り入れてカルシウムを補給する

チートデイだからといって、特定の栄養素をたくさん摂る必要はありません。基本は一汁三菜のような、バランスの取れた食事を心がけてください。
例えば、極端な糖質制限などをしている場合、適度に糖質を摂取すると代謝が正常に戻りやすくなるといわれていますが、糖質ばかり摂ろうと意識すると今後は過食につながり、ダイエットの妨げになる可能性も。一般的な定食を量を食べるイメージで食事を楽しむことが大切です。
玄米・全粒粉などを低GI食品を中心に選ぶ
普段から極端な糖質制限をしないためにも、雑穀や全粒粉などのGI値が低い「複合炭水化物」を中心に食べ続けるのがおすすめ。白米や小麦粉などの単純炭水化物と比べてゆっくりと消化されるため、血糖値の急激な上昇を抑える効果が期待できる。そのため、夕食など血糖値を上げたくない時間帯の主食にももってこい。
また、複合炭水化物は食物繊維も豊富に含むため、腸内環境を改善する効果も。これにより、「代謝の促進」「便秘の解消」など、全体的な健康維持につながる。
「さつまいも」「かぼちゃ」などの根菜類も複合炭水化物を含む食べ物。食物繊維に加え、「ビタミンA・C」を豊富に含んでいるため、免疫力アップも期待できる。ただし、量の調整は大切で複合炭水化物であっても過剰摂取は避けよう。適度な量を心がけ、ほかの栄養素とのバランスを取ることが大切。

炭水化物の摂取量は、個人の必要エネルギーの「50〜65%程度」が目安です。たとえば、「1日2,000kcal」必要な女性の場合、「約1000kcal分」を炭水化物から摂取するのが適切となります。
具体的な摂取方法としては、ご飯を1膳(約150g)食べ、それにジャガイモなどのほかの炭水化物源を加えていくイメージ。ほとんどの食材に炭水化物が含まれているため、バランスよく食事を組み立てることで目標量をクリアできます。
赤身肉や魚でタンパク質をバランスよくとる
普段の食事でタンパク質を多めに摂取している場合は、腎臓に負担がかかっている可能性も。極端なタンパク質過剰摂取は控え、バランスよく食べるよう心がけよう。
タンパク質をとる場合、脂質の摂り過ぎにならないよう、脂身の少ない赤身肉や魚などを「焼く」「蒸す」「茹でる」などして食べるようにしよう。

バランス重視にして炭水化物の摂取量が増えることでお腹がいっぱいになるため、タンパク質の摂取量は自然と抑えられる傾向にあります。過度にお腹いっぱいになるまで食べる必要はなく、適度な満足感を得られる程度の食事を心がけましょう。なお、タンパク質の目安量は総摂取エネルギーの「13~20%程度」です。
アボカドやナッツ類で健康的な脂質を補う
チートデイには「アボカド」「ナッツ類」など、健康的な脂質を補うことが効果的。
アボカドには単価不飽和脂肪酸が豊富に含まれており、心臓病のリスクを低減し善玉コレステロールを増やす効果がある。また、「ビタミンE・K」も豊富に含む。
オリーブオイルも「オレイン酸」が豊富で、抗酸化作用があり心血管系の健康をサポートする効果が期待できる。ただし、これらの食品は高カロリーなため、摂取量には注意しよう。1日の総エネルギーの「20〜30%程度」を脂質から摂取するのが適切。
また、夜の時間帯は脂質の代謝が落ちるため、摂るのであれば朝〜昼の活動期に摂取しよう。
- アーモンド
- くるみ
- カシューナッツ
- チアシード

「アマニ油」「魚に含まれる油」「オリーブオイル」などから、体内で合成できない必須脂肪酸をとることをおすすめします。大さじ3杯くらいを目安に、不足せずとりすぎないように意識しましょう。
野菜や果物でビタミン・ミネラルを豊富に摂取する
チートデイに関わらずダイエット中は野菜や果物を積極的に取り入れ、「ビタミン」「ミネラル」を豊富に摂取することも大切。身体のさまざまな機能を支え、代謝を促進する役割がある。
緑黄色野菜は、抗酸化作用があり、免疫機能の向上や細胞の修復に寄与する「ビタミンA・C・K」が豊富。
ベリー類には、抗酸化物質である「ポリフェノール」が豊富に含まれており、炎症を抑制し脳機能を向上させる効果も期待できる。バナナやアボカドは、「カリウム」が豊富で、筋肉の機能維持や血圧調整をサポートする。
また、野菜や果物は食物繊維も豊富。腸内環境が整えられることで栄養素の吸収効率がよくなり、基礎代謝やエネルギー消費量が向上して、脂肪の燃焼効率が高められる。
- ほうれん草
- ブロッコリー
- にんじん
- ブルーベリー
- ラズベリー
カリウムが豊富な食べ物:
- バナナ
- アボカド
- ほうれん草
乳製品を取り入れてカルシウムを補給する
健康的な身体を作るためには、乳製品を取り入れてカルシウムを補給することも大切。カルシウムは、骨や歯の健康維持だけでなく、筋肉の収縮や神経伝達にも重要な役割を果たす。カルシウムはとくに夜の方が吸収がアップしやすいので夕食のタイミングで飲むのがおすすめ。
チートデイにおける乳製品の摂取については、「ヨーグルト」「牛乳」であれば栄養価が高く比較的脂質が少ないため、カロリーコントロールがしやすい。
一方、チーズは脂質の含有量が高いため、食べる量には注意が必要。チートデイといっても摂取してよいエネルギーには限度があるので、カロリーオーバーにならない程度に取り入れよう。
脂質は夜に代謝が落ちるので、夕食時の脂質量が気になる場合は通常の牛乳ではなく「低脂肪乳」「アーモンドミルク」などを選択するのも1つの方法。
チートデイにおすすめの乳製品:
- ヨーグルト
- 牛乳
脂質が気になる場合の代用品:
- 低脂肪乳
- アーモンドミルク
- 無調製豆乳
チートデイを実施する際の注意点
チートデイを実施する上での「食事やアルコールの摂取量目安」「チートデイの過ごし方のポイント」を解説。食べることに罪悪感を持たずチートデイを楽しむことも大切。
- 食べ過ぎないよう腹八分目を心がける
- アルコールの摂取は最小限に抑える
- 食べることに罪悪感を持たない
- 当日に過度な運動や極端な食事制限をしない
- 体重増加を気にせず通常の生活リズムを保つ
食べ過ぎないよう腹八分目を心がける
チートデイを効果的に実施するには、食べ過ぎに注意して「腹八分目」を心がけることが大切。過食は胃腸の不調を引き起こし、翌日以降の体調に影響を与える可能性も。腹八分目を維持することで、消化器系への負担を軽減できる。
ゆっくりと食事を楽しむことが、腹八分目を実現するコツ。よく噛んで食べることで、満腹中枢が適切に働き、適量で満足感を得られる。また、小さめの皿を使用すると視覚的な錯覚により、少ない量でも満足感を得やすくなる。
さらに食事の合間に水を飲むことでも、胃の膨張感を得られ食べ過ぎを防ぐ助けになる。
アルコールの摂取は最小限に抑える
チートデイでもアルコールの摂取は最小限に抑えよう。アルコールは「エンプティカロリー」と呼ばれ、栄養価が低い割に糖質を大量に含み、高カロリー。そのため、ダイエット中はとくに注意したい。
また、アルコールは体内で最優先に代謝されるため、ほかの栄養素の代謝を遅らせてしまう。そのため、食事でとった栄養素を消費できず脂肪の蓄積が促進される可能性がある。
さらに、アルコールには食欲を刺激するという特徴も。これにより、チートデイの本来の目的から外れて過食につながるリスクがある。また、利尿作用もあるため、体内の水分バランスが崩れ翌日以降の体調やパフォーマンスに悪影響を与えることも。
どうしてもアルコールを摂取する場合は、「ワイン」「ウイスキーのソーダ割り」など低カロリーのものを選び、「純アルコール量を20g」までに抑えるようにしよう。アルコールの代わりに、ノンアルコール飲料や炭酸水などを選ぶのも1つの方法。
食べることに罪悪感を持たない
チートデイを効果的に実施するためには、食べることに罪悪感を持たないことが大切。罪悪感は不必要なストレスを生み出し、ダイエット全体のモチベーションを低下させる。また、過食や隠れ食いなどの不健康な食行動につながる可能性も。
チートデイは、ダイエットの一部であることを認識し、計画的に設けられた「調整の日」として捉えて前向きな気持ちで食事を楽しもう。食事を楽しむことで、精神的なストレス解消につながる。これは、長期的なダイエット継続に重要な要素。
ただし、「罪悪感を持たない」ことと「無制限に食べる」ことは異なる。適度な量を心がけつつ、質の高い食事を楽しむことが大切。
当日に過度な運動や極端な食事制限をしない
チートデイの当日は、「過度な運動」や「極端な食事制限」を避けること。チートデイは通常より多くの栄養を処理している状態。激しい運動をおこなうことで、体調を崩すことも。
また、急激なカロリー制限は、代謝を低下させ、身体が次のチートデイに備えて脂肪を蓄積しようとする可能性がある。

チートデイの翌日は、速やかに以前のストイックな食事管理に戻すことが大切です。この切り替えをスムーズにおこなうことで、チートデイの効果を最大限に活かしつつ、長期的なダイエット目標の達成につながります。
チートデイ翌日の変化や過ごし方
いつもと異なる量の食事をとると身体に変化がでることも。ここでは、チートデイ後に身体に起こる変化や翌日の過ごし方を紹介する。参考にしながら、食事を摂ったことに罪悪感を持ちすぎない生活を心がけよう。
- 変化:体重が増えてむくみやすくなる
- 過ごし方:ダイエット・食事制限を再開する
変化:体重が増えてむくみやすくなる
チートデイの翌日は一時的に体重が増えることがある。これは普段控えている糖質や脂質を多く摂ることで、身体が水分を溜め込みやすくなるため。とくに外食をすると塩分の摂取量が多くなり、普段よりむくみやすくなる傾向がある。
また、食べるものによっては、血糖値が急上昇し、身体に負担がかかる可能性も。食事制限のストレス軽減につながるのはチートデイのメリットの1つだが、過食には十分気をつけて。
また、毎日の体重測定にこだわりすぎると、不必要なストレスや不安を生む可能性がある。気にしすぎる傾向にある人は、毎日体重を測定するのではなく、週1回程度の測定で体重の推移を把握するのがおすすめ。「体型変化」「服のフィット感」「全体的な体調」など、体重以外の指標も重視するとよい。

チートデイの翌日は、単純に摂取した食事の量が反映されるため、体重が増加していても問題ありません。チートデイ後も食事制限と運動を取り入れたダイエットに戻れば、体重も前の状態に戻っていきます。体重の変動に一喜一憂してしまう傾向がある場合は、チートデイの翌日には体重計に乗らないというのも1つの手です。
過ごし方:ダイエット・食事制限を再開する
チートデイの翌日は、普段通りのダイエットを再開しよう。チートデイで摂取したエネルギーを有効活用するためにも、運動や筋トレは通常通りおこなって。
また、食事も普段の食事内容に戻し、食べすぎには注意したい。余計なストレスを感じないためにも、無理のない範囲でもとの食習慣に戻そう。食事制限が辛いようであれば、1週間単位などで徐々に食事量を適量に戻して、運動量を増やしたり夜の摂取エネルギーだけを減らしたりするなど別のダイエットに挑戦してみるのも1つの手。
チートデイに関するQ&A
チートデイをやっていい人とダメな人の違いは?
A:チートデイは停滞期に入った人がおこなうもの。停滞期が来ない場合はやらなくてよい。

チートデイはダイエットを続けているにもかかわらず、体重や体型の変化が見られなくなった時期、いわゆる停滞期に実施するのが効果的です。ダイエットを始めたばかりで停滞期に至っていない場合や、体脂肪率が高すぎる場合は、チートデイをおこなう必要はありません。
チートデイの翌日に体重が増えていても問題ない?
A:チートデイ翌日の体重増加は、一時的なものであり気にする必要はない。

チートデイの翌日は、単純に摂取した食事の量が反映されるため、体重が増加していても問題ありません。チートデイ後も食事制限と運動を取り入れたダイエットに戻れば、体重も前の状態に戻っていきます。体重の変動に一喜一憂してしまう傾向がある場合は、チートデイの翌日には体重計に乗らないというのも1つの手です。
毎週チートデイを設ける必要がある?
A:毎週設ける必要はなく、個々の状況に応じて適切な間隔を決めるべき。

チートデイの最適な頻度は、個人の体脂肪率やダイエットの目的によって異なります。「体脂肪率が高い場合」「ダイエットを始めて日が短い場合」は、チートデイを設けないことも考えましょう。食事制限の厳しいダイエットを長期間続けている場合は、適度にチートデイを取り入れることでリフレッシュでき、ダイエット効率を高めることができます。
チートデイの食事量はどのくらいが適切?
A:暴飲暴食は避け、一般的な食事量を基準とする。

チートデイとはいえ、暴飲暴食は避けましょう。食べ過ぎは身体に負担をかけてしまうだけでなく、ダイエットに悪影響を与えてしまう可能性もあります。個人によって量は異なりますが、一般的な食事量を基準とし少し上回る程度に抑えましょう。
適度に制限を緩めることで、健康的にダイエットを継続できるようにすることもチートデイの目的の1つ。バランスのとれた食事と適度な量を心がけることで、ダイエット効果を最大化できます。
チートデイ当日は運動をしてもよい?
A:チートデイ当日の運動は推奨されない。

急にいつも以上の食事をすることになるので、運動をおこなうことで消化不良や体調不良になる可能性があります。チートデイは身体を休ませて、身体的にも精神的にもリラックスした時間を過ごすことが大切です。
チートデイ後のリバウンドを防ぐコツは?
A:チートデイが適切におこなわれていれば、リバウンドは起こらない。

チートデイ後に一時的に体重が増えたとしても、すぐに通常の食事制限とトレーニングに戻れば、数日で元の状態に戻るため、これはリバウンドではなく一時的な体重変動に過ぎません。
もし、チートデイ後に増えた体重が戻らない状況であれば、チートデイが適切におこなわれていないと考えられます。チートデイの実施自体を考え直す、もしくは頻度を見直すようにしましょう。
博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。
【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師