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30代のダイエットを成功させる方法は? 痩せるための食事・運動のコツを紹介

30代になって急に体型が変わってきた、痩せにくくなったと感じる人も多いのでは。20代のときには自然と維持できていた体型も、加齢とともにさまざまな原因で維持が難しくなり、痩せにくい体質になってしまう。

本記事では、30代になると痩せにくくなってしまう原因、30代でダイエットを成功させるための食事・運動のコツを詳しくご紹介。家庭や仕事で忙しくても、日常に取り入れやすいダイエット方法を紹介するので、ぜひ参考にしてみよう。

この記事の監修者

 

中野ジェームズ修一さん

フィジカルトレーナー

アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。

目次

30代になると痩せにくくなる原因

30代になり、太りやすく痩せにくい体質になってしまうのは、加齢やライフスタイルの変化に伴ういくつかの原因がある。

  • ホルモンバランスの変化
  • 生活習慣の変化
  • 筋肉量の減少
  • 食生活の乱れ

30代は40代以降と比べて健康診断でも気になる不調が少なく、健康への意識が低い傾向にあります。そのため、不健康な生活習慣に走りやすいです。30代のうちから将来の健康を意識するように心がけ、日常生活における運動や食事を見直すことが大切です。

ホルモンバランスの変化

30代になると、ホルモンバランスの変化が体型維持に大きな影響を与えはじめる。

とくに女性の場合は「エストロゲン」の分泌が徐々に減少することで、体重の増加や脂肪の蓄積が起こりやすくなる。男性も30代後半から「テストステロン」の分泌が減少し、筋肉量の維持が難しくなる。こういったホルモンバランスの変化が代謝を低下させ、脂肪が燃焼しにくい身体となってしまう。

また、ホルモンバランスの乱れは食欲のコントロールにも影響を与える。ストレスホルモンである「コルチゾール」の分泌が増えると、甘いものや脂っこいものを欲する頻度が高くなり、結果的にカロリーオーバーになることが多い。

生活習慣の変化

30代になると仕事や家庭における役割・責任が増え、ライフスタイルが大きく変化するケースが多い。「長時間労働」「育児」「家事」などで、運動する時間を確保することが難しくなることも。

こういった生活習慣の変化が活動量の減少につながり、日常でのカロリー消費が減少する。さらに、忙しさから手軽な外食や加工食品に頼りがちになり、栄養バランスも崩れやすくなってしまう。

30代は社会的な立場が中途半端で、仕事量が多い割に給与が高くないなどストレスが蓄積しやすい世代です。ストレスから過食してしまうなど食生活の乱れも起こりやすく、肥満になりやすいです。

筋肉量の減少

30代に入ると20代の頃に比べて筋肉量が徐々に減少しはじめる。これは加齢による自然な現象だが、運動不足や栄養バランスの乱れなどにより、さらに加速してしまうことも。

筋肉は体脂肪と違い多くのエネルギーを消費する器官。筋肉量が減ると日常のカロリー消費量も減少し、太りやすくなってしまう。

身体の変化が体重に表れにくいのも30代の特徴の1つです。脂肪よりも筋肉の方が重たいので、筋肉量が減って体脂肪量が増えていても体重に変化が見られず、気づかないことも多いです。体重が変わっていないからと安心していても、体組成計などで計測すると体脂肪率が増えている可能性があります。

食生活の乱れ

30代になると仕事や家庭の両立などで時間に追われる日々の中で、栄養バランスを考えた食事をとることが難しくなることも。また、外食や市販の冷凍食品、加工食品に頼る機会も増える傾向にある。

外食や加工食品が中心の食事は高カロリーで栄養バランスが偏っていることが多く、知らないうちに過剰なカロリー摂取となっていることも。忙しさから食事を抜いたり、不規則な時間に食事をしたりすることも代謝の乱れを招く原因となる。

さらに、ストレス解消や気分転換のために間食や夜食をとる習慣がつきやすく、体重の増加だけでなく生活習慣病のリスクも高める原因に。

30代は給与がそれほど高くないという収入の観点から、良質な食品にお金をかける余裕がない場合もあります。安価で手軽なファストフードやスーパーの弁当などの加工食品を利用する機会が増え、結果として肥満につながることも考えられます。

30代のダイエットを成功させるコツ【食事編】

ダイエットにおいては、カロリーや栄養バランスを意識することも大切だが、「食事の回数・間隔」など、工夫できるポイントがいろいろある。

  • 自分に合った1日の摂取カロリーを決める
  • 朝食を抜かず1日3食しっかり食べる
  • 食事の間隔を空けすぎない
  • タンパク質をしっかりとる
  • 塩分・糖質は控えめに
  • 間食・アルコールの摂取に気をつける

自分に合った1日の摂取カロリーを決める

「年齢」「性別」「身長」「体重」「活動量」によって必要な摂取カロリーは異なるが、一般的に30代の目安は以下の通り。

【1日あたりの摂取カロリー】

  • 30代女性:1,800〜2,000kcal
  • 30代男性:2,200〜2,500kcal

ダイエット中は、この数値から「200〜300kcal程度」減らすのが適切とされている。ただし、極端なカロリー制限は身体に負担をかけ、リバウンドの原因にもなるため避けよう。自分の生活リズムや体調に合わせて、無理のない範囲で調整することが大切。

カロリー計算アプリを活用すると、より正確に自分に合った摂取カロリーを把握できる。

朝食を抜かず1日3食しっかり食べる

朝食をとることで代謝が活性化し、1日のエネルギー消費量が増加する。逆に朝食を抜くと「空腹感から昼食で過食してしまう」「体内リズムが乱れて代謝が低下する」などのリスクがある。

ダイエット中の朝食には「卵」「ヨーグルト」「全粒粉のパン」などタンパク質や食物繊維が豊富な食材を摂取するのがおすすめ。満腹感を持続させ、昼食までの空腹感を和らげる効果がある。

また、1日3食規則正しく食べることは血糖値の急激な上昇を防ぎ、1日中安定してエネルギーを供給することにつながる。これによって間食の衝動を抑え、結果的に総カロリー摂取量を抑える効果も期待できる。

ほか、ダイエット中は単なるカロリー制限だけでなく、栄養バランスのよい食事を意識しよう。代謝を正常化させ筋肉量を維持し、ホルモンバランスを整える効果がある。

下記の記事では「ダイエット中のおすすめ朝食メニュー・太らない朝食の食べ方」などを紹介しているので、詳しく知りたい人は参考にしてみよう。

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食事の間隔を空けすぎない

長時間の空腹は次の食事で過食につながりやすく、ダイエットの大敵である血糖値の急激な変動を引き起こしてしまうことも。

理想的な食事の間隔は「4〜5時間程度」。食事の間隔を適切に保つことで体内時計のリズムが整い、代謝が安定するため効率的な脂肪燃焼が促進される。もし忙しくて食事の間隔を保つのが難しい場合は「ナッツ類」「果物」「プロテインバー」など、少量の軽食を用意しておくのがおすすめ。

ただし、間食は「100〜200kcal程度」に抑えて、メインの食事量を減らさないように注意しよう。また、下記の記事では「ダイエット中でも太りにくいおやつ・食べるときの注意点」などを詳しく紹介しているので、参考にしてみよう。

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タンパク質をしっかりとる

30代のダイエットでは、タンパク質の摂取がとても大切。タンパク質は筋肉の維持・修復に不可欠な栄養素で、基礎代謝の維持にも役立つ。また、タンパク質は食後の満腹感を高め空腹感を抑制する効果があるため、過食や間食を防ぐことができる。

一般的に、1日のタンパク質摂取量は「体重1kgあたり1.2〜1.6g程度」が理想的。たとえば、体重60kgの人なら「1日に72〜96g」のタンパク質摂取を目指そう。良質なタンパク質源としては「鶏むね肉」「魚」「卵」「大豆製品」などがおすすめ。

これらの食品は低脂肪で栄養価が高いため、ダイエット中の食事に適している。食事だけでの摂取が難しい場合は、プロテインを活用するのもおすすめ。ただし、タンパク質の過剰摂取にならないよう分量には注意しよう。

下記の記事では「ダイエット中におすすめのタンパク質が豊富な食事メニュー」を詳しく紹介しているので、気になる人は参考にしてみよう。

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塩分・糖質は控えめに

30代のダイエットでは、塩分と糖質の摂取量にも要注意。

過剰な塩分摂取は身体が水分を溜め込む原因となり、「体重増加」「むくみ」の原因となる。塩分の1日の摂取目安は「6g未満」。加工食品や外食には塩分が多く含まれていることが多いため、なるべく手作りの食事を心がけよう。

糖質を過剰に摂取した場合、余分なエネルギーとして体内に蓄積され体重増加につながる。また、血糖値の急激な上昇と下降を引き起こし、空腹感を助長してしまう。

糖質の摂取は、1日の総カロリーの「50〜60%程度」に抑えるのが理想的。白米や小麦粉などの精製された糖質よりも、「全粒穀物」「野菜」などの複合糖質を選ぶことでも血糖値の急激な上昇を防げる。

ほか、調味料や飲み物に含まれる糖質にも注意が必要。とくに、清涼飲料水やアルコール飲料には想像以上の糖質が含まれていることがある。

間食・アルコールの摂取に気をつける

カロリーを意識せず間食やアルコールを摂取していると、知らないうちにカロリーオーバーを引き起こしてしまう。

間食は完全に禁止するのではなく、適切にコントロールすることが大切。空腹感を紛らわせるための間食なら、「果物」「無糖のヨーグルト」「ナッツ類」など低カロリーで栄養価の高い食品を選ぶようにしよう。

アルコールは高カロリーであるだけでなく食欲を増進させる効果がある。さらに、身体がアルコールの代謝を優先するため、脂肪燃焼が抑制されるデメリットも。

アルコールを完全に断つのが難しい場合は、低カロリーの種類を選び、量を控えめにするように。また、アルコールと一緒に摂取する食事にも注意を払い、カロリーの高いおつまみは避けるようにしよう。

下記の記事では「ダイエット中でも太りにくいお酒・飲むときのポイント」などを紹介しているので、参考にしてみよう。

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30代のダイエットを成功させるコツ【運動編】

ダイエット中は、筋肉量の維持・増加のための「筋トレ」と、脂肪燃焼を促進する「有酸素運動」を組み合わせて取り組むことが大切。運動初心者でも実践しやすく、効率よく成果を出すコツをみていこう。

  • 下半身を中心に大きな筋肉から鍛える
  • 自宅でできる自重トレーニングに取り組む
  • 「ながらトレーニング」を習慣化する

下半身を中心に大きな筋肉から鍛える

効率よくダイエットをするためには、大きな筋肉から鍛えていくことが効果的。下半身の筋肉は身体の中でもとくに大きく、鍛えることで多くのエネルギーを消費する。

【下半身でとくに鍛えたい部位】
  • 太もも
  • お尻
  • ふくらはぎ

これらの部位を鍛えることで基礎代謝が向上し、脂肪燃焼効果が高まる。

また、下半身を効率よく鍛えられる筋トレは「スクワット」「ランジ」などがおすすめ。まずはこれらの筋トレを「1日10〜15回:3セット」おこなうことから始め、慣れてきたら負荷やセット数を徐々に増やしていこう。

男性はとくに下半身よりも上半身のトレーニングに集中してしまう傾向にあるので、忘れずにトレーニングしてください。40代・50代になると脚の筋肉量が減少し基礎代謝が大きく低下するため、30代のうちから下半身の筋力を維持・向上させておくことが大切です。

自宅でできる自重トレーニングに取り組む

30代は家庭・仕事で忙しい人が多い。そのため、ジムに行く時間が取れない人は、自宅でできる自重トレーニングがおすすめ。時間や場所の制約が少なく特別な器具も必要ないため、継続しやすいのがメリット。

自重トレーニングの代表的な種目には、「腕立て伏せ」「プランク」などがある。これらの運動は、全身の筋肉をバランスよく鍛えられ、基礎代謝の向上しやすい。たとえば、ひじをついた状態で身体を一直線に保つ「プランク」は体幹を鍛えるのに効果的。まずは30秒間キープすることから始め、慣れてきたら時間やセット数をのばそう。

自重トレーニングは「1日15〜20分程度:週3回」ほどおこなうのが理想的。各種目10〜15回を1セットとし、2〜3セットを目安に取り組もう。慣れてきたら無理のない範囲で徐々にセット数や時間、負荷を増やしていく。

年齢が若いほど成長ホルモンの分泌が活発で、筋肉の発達が促進されます。そのため、30代は40代以降と比較しても筋肉の成長が顕著に速いです。

40代以降からでも充分に筋肉はつきますが、若い頃に比べると時間がかかるため、30代のうちに筋肉をつけておくことをおすすめします。一度つけた筋肉は、落ちてしまっても再び作りやすくなる特性があります。30代から筋トレをがんばっておくことで、長期的な健康維持につながりますよ。

「ながらトレーニング」を習慣化する

忙しくて運動時間が確保できない人は、日常生活の中で無理なく運動を取り入れる「ながらトレーニング」がおすすめ。忙しい毎日でも、スキマ時間を活用することで効果的に運動量を増やせる。

通勤時や外出時は、「エレベーター・エスカレーターを使わず階段を利用する」「テレビを見ながらスクワットやストレッチをする」「家事の合間にかかとの上げ下げや足踏みをする」など、日常の中に運動を組み込んでみよう。

ただし、筋肉に刺激を与えるためには「息が弾む」「筋肉のハリを感じる」「次の日に筋肉痛を感じる」といった強度で運動をしなければ望む効果は得られない。普段からこれらの運動レベルを意識して、習慣的に取り組もう。

30代のダイエットにおすすめの筋トレ・有酸素運動

30代から運動を始める人に、ぜひ取り組んでほしい運動メニューを紹介。運動によってダイエットの成果を出すためには、できるだけ長い期間継続することが大切。ケガを防ぐためにもはじめから無理はせず、慣れてきたら徐々に負荷をあげていこう。

  • スクワット:下半身を鍛える
  • ワンハンドロウ:背筋を鍛える
  • ツイストクランチ:体幹を鍛える
  • ウォーキングやランニング

スクワット:下半身を鍛える

30代のダイエットで効果的なのが、下半身の大きな筋肉を鍛えるスクワット。「太もも」「お尻」「ふくらはぎ」の筋肉を同時に鍛えられ、基礎代謝の向上にも役立つ。

足を肩幅に開いて立ち、つま先は少し外側に向けた状態がスクワットの基本姿勢。ここからゆっくりと腰を落とし、ひざが90度くらいに曲がったところで2〜3秒止まり、そこから元の姿勢に戻る。

この動作を10〜15回繰り返し、3セットおこなうのが理想的。初心者の場合は、壁に背中をつけておこなう「ウォールスクワット」から始めると安全。

筋トレは、正しいフォームでおこなうことが何よりも重要。スクワットでは、ひざが爪先よりも前に出ないよう注意し、背中はまっすぐに保ち、腰は適度に反ることを意識しよう。また、呼吸は止めず下がるときに息を吸い、上がるときに息を吐くように心がけよう。

30代では、通常の自重スクワットでは負荷が不十分となる可能性があります。スプリットスクワットやブルガリアンスクワットのような片足に体重を乗せるタイプのスクワットがおすすめです。自体重を片足に集中させることで、より高い負荷をかけられます。

下記の記事では「スクワットの正しいやり方・さまざまな種類」などを詳しく紹介しているので、取り組む際の参考にしてみよう。

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ワンハンドロウ:背筋を鍛える

ダンベルを使っておこなうワンハンドロウは、広背筋や僧帽筋を鍛えられる背中の筋トレ。背中全体の筋肉を鍛えるだけでなく、姿勢改善にも役立つ。

ダンベルを持つ手とは反対側の片ひざと手のひらをベンチにつき、上半身を床と平行にする。ダンベルを持った手をまっすぐ床に向けて下ろしたら、ひじを身体に近づけるイメージでダンベルを引き上げ、ゆっくりと元の位置に戻す。

この動作を10〜15回繰り返し、2〜3セットおこなう。はじめは回数や強度を控えめにして、徐々に増やしていくようにしよう。

自宅に天井などからトレーニングチューブを引っ掛けられる場所がある場合は、「チューブラットプルダウン」に取り組むのがおすすめです。肩甲骨を引き寄せるように意識しながら動かすことが背中に効かせるコツです。

下記の記事では「ワンハンドロウやその他のロウイングの種類」などを紹介しているので、参考にしてみよう。

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ツイストクランチ:体幹を鍛える

30代のダイエットで重要な体幹トレーニングの代表格がクランチ。腹筋を効果的に鍛えるだけでなく、腰痛予防やぽっこりお腹の解消にも役立つ。

さまざまなバリエーションがあるが「ツイストクランチ」がおすすめ。基本的なやり方は仰向けに寝た状態から上半身を持ち上げる動作。ひざを立てて手を頭の後ろで軽く組んだら、肩甲骨が床から離れる程度まで上半身をひねるように持ち上げる。

このとき、腹筋に力を入れることを意識し、2〜3秒キープしてからゆっくりと元の姿勢に戻る。この動作を15〜20回繰り返し、2〜3セットおこなう。

ただし、首に負担がかかりやすいので注意が必要。上半身を持ち上げる際は、首を引っ張らないよう気をつけること。呼吸は止めず、上げるときに息を吐き、下げるときに息を吸おう。

クランチはおもに腹斜筋を鍛える運動ですが、腹斜筋をはじめ腹部全体をバランスよく鍛えることが大切です。

下記の記事では「ツイストクランチやその他の腹筋運動」を紹介しているので、参考にしてみよう。

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ウォーキングやランニング

ウォーキングやランニングなどの有酸素運動は脂肪燃焼効果が高く、心肺機能の向上にも効果的。ウォーキングは「1日30分以上:週3〜4回」取り組むのが目安。速度は少し息が弾む程度のペースを目安にしよう。

ランニングは、ウォーキングよりも高い脂肪燃焼効果が期待できる。初心者の場合は、ウォーキングとジョギングを交互におこなう「インターバル走」から始めるとよい。

大切なことは無理のない範囲で始め、徐々に時間や距離をのばしていくこと。また、有酸素運動だけでは筋肉が分解されやすく、基礎代謝が下がりやすいので「筋トレ」を取り入れながらおこなうようにしよう。

下記の記事では「ダイエット中のウォーキングやランニングの正しいやり方・消費カロリー目安・効果を高める工夫」などを紹介しているので、取り組む際の参考にしてみよう。

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30代のダイエットで効果を高めるための生活習慣

食事や運動以外にも、ダイエット効果を高めるで工夫はたくさんある。ダイエット中は以下の6つのことを意識し、健康的な生活習慣を身につけよう。

  • 意識的に動く時間を増やす
  • 水分補給をこまめにおこなう
  • ストレスを溜めこまず発散する
  • 姿勢よく過ごすよう意識する
  • シャワーで済ませず湯船に浸かる
  • 質のよい睡眠をとる

意識的に動く時間を増やす

デスクワークが多い現代社会では、座っている時間が長くなりがちだが、日常生活の中で意識的に身体を動かす時間を増やすことが大切。

まずは、通勤時に一駅分歩くなど日常の移動を見直してみよう。また、「エレベーターの代わりに階段を使う習慣をつける」「昼休みに短時間でも散歩をする」など、身体を動かす機会を増やすことで、より多くカロリーを消費できるようになる。

こういった小さな習慣の積み重ねが、1日のトータルの消費カロリーを大きく左右する。

運動というほどではありませんが、スタンディングデスクの使用も効果的です。立位姿勢を取り入れることで全身の血行を促進し、長時間のデスクワークによる悪影響を軽減することができます。また、イスに座ったまま片足を反対側のひざに乗せ、上体を前に倒して大臀筋を伸ばすお尻のストレッチもおすすめです。

水分補給をこまめにおこなう

水分は新陳代謝を促進し、体内の老廃物を排出する役割を果たす。また、適度な水分摂取は疲労の抑制にも効果がある。

1日の水分摂取量の目安は「体重1kgあたり約30ml」。たとえば、「体重60kgの人なら1日約1.8L」の水分摂取が理想的。ただし、運動量や気候によっても必要な水分量は変わってくる。

また、「起床時」「食事の前後」「入浴前後」「就寝前」など、水分補給のタイミングも意識しよう。のどが渇いたと感じる前に水分をとるよう心がけることが大切。

ストレスを溜めこまず発散する

ストレスは食欲増進ホルモンである「コルチゾール」の分泌を促し、過食や間食の原因となる。また、ストレスによって睡眠の質が低下することも代謝に悪影響を与える。

ストレス発散方法は人それぞれだが、運動や趣味の時間を持つことなどが効果的。とくに運動はストレス解消とダイエットの両立ができる理想的な方法。また、深呼吸を意識的におこなうだけでもストレスホルモンの分泌を抑える効果があるとされている。

友人との交流や趣味の時間をとり、精神的なリフレッシュを図ることも大切。ただし、飲み会やスイーツバイキングなど、カロリー摂取につながるストレス発散法は控えめに。

姿勢よく過ごすよう意識する

正しい姿勢を保つことで体幹の筋肉が自然と使われるため、よい姿勢を保つことは単に見た目を改善するだけでなく、「代謝の向上」「カロリー消費」「筋肉の効率的な活用」につながる。また、姿勢がよくなると呼吸が深くなり、酸素の取り込みが促進されて代謝が活性化する。

仕事などでデスクワークをする人は、とくに座っているときの姿勢に注意が必要。背筋を伸ばして肩の力を抜き、足を床にしっかりつけること。また、1時間に1回程度は立ち上がって軽くストレッチをすることで、姿勢の崩れを防げる。

歩く際にはあごを引いて胸を張り、お腹を引き締めて歩くことで、自然とインナーマッスルが鍛えられる。

30代で悪い姿勢を続けていると、50代以降になって顕著に身体の問題として現れる可能性があります。不適切な姿勢は脊椎に不自然な負担をかけるため、慢性的な腰痛や頭が前に出る姿勢(ヘッドフォワードポスチャー)につながります。

ヘッドフォワードポスチャーは脳への酸素供給量を減少させ、「集中力の低下」「肩こり」の原因になるのでとくに注意が必要です。とくに女性は閉経後に骨密度が低下しやすく、不良姿勢と相まって背骨の変形リスクが高まることも。30代のうちから正しい姿勢を保持できる筋力を維持することが大切です。

シャワーで済ませず湯船に浸かる

入浴は直接的にダイエットに関連があるわけではないが、湯船に浸かることで疲労回復やストレス発散を促す役割を果たす。疲労やストレスが減少することで、間接的にダイエットに役立つ可能性がある。

入浴時間の目安は10〜15分程度、湯温は38〜40度くらいのぬるめがおすすめ。熱すぎるお湯は身体に負担をかけ、かえって疲労の原因になることがあるため要注意。

ダイエットは健康な身体が資本。健康な身体に近づけるために、お風呂をシャワーで済ませず、湯船に入る習慣をつけるようにしよう。

湯船に浸かることで体温が上昇し、お風呂から上がって体温が下がるといった温度変化に身体を適応させることで自律神経の働きが向上します。自律神経がよく働くようになると、睡眠の質や免疫力が向上するなどの嬉しい効果が期待できます。

質のよい睡眠をとる

効率よくダイエットをするためには質のよい睡眠をとることも大切。睡眠不足は食欲を増進させるホルモンの分泌を促して過食の原因となる。また、十分に睡眠をとることで筋肉の修復や成長を促し、代謝の維持にも役立つ。

睡眠の質を高めるためには、就寝時間と起床時間を一定に保つこと。個人差はあるが、30代の理想的な睡眠時間は「7〜8時間程度」とされているため、この時間を確保するよう心がけよう。

また、就寝前のルーティンも大切。寝る1時間前からはスマートフォンやパソコンの使用を控えてリラックスできる音楽を聴いたり、軽い読書をしたりするのがおすすめ。

ほかにも寝室の環境を整えることが質のよい睡眠につながる。室温は「13~29度程度」、湿度は「50〜60%程度」が理想的。光や音をできるだけ遮断し、快適な睡眠環境を作ろう。

30代でダイエットする際の注意点

無理なダイエットは思うように結果が出ないだけでなく、むしろ健康を損ねる原因になってしまうことも。体調を第一に考え、「長く続けられるダイエット」に取り組むことが大切。

  • 無理な食事制限はおこなわない
  • 今の身体にあった負荷で運動する

無理な食事制限はおこなわない

適切な栄養摂取は、「筋肉量の維持」や「基礎代謝の向上」に不可欠。

「タンパク質」「炭水化物」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」など、バランスの取れた食事を心がけよう。過度なカロリー制限は一時的に体重が減ることもあるが、長期的に見ると筋肉量や代謝が落ちて、リバウンドするリスクを高めてしまう。

また、高カロリーの食品を完全に禁止するのではなく、週に1回程度の楽しみとして取り入れるなど、無理しすぎず続けやすいダイエットを意識しよう。

今の身体にあった負荷で運動する

筋トレや有酸素運動で過度な負荷をかけるとケガのリスクが高まる。今の自分の体力にあわせた運動強度を選んで取り組むように心がけよう。

運動を始める際は、まず軽い強度から始めて徐々に負荷を上げていくこと。たとえば、有酸素運動であれば、ウォーキングから始めて慣れてきたらジョギングに移行するなど、段階的に強度を上げていくとよい。

さらに、運動の頻度も大切。「週に3〜4回:1回30分程度」の運動から始めるのが理想的。毎日激しい運動をするよりも適度な休養を挟みながら継続的に運動する方が、長期的にみると効果が期待できる。

長期的に運動を続けるためには、体重・体型の変化を記録してモチベーションを維持することも有効です。また、体重だけでなく体組成計を使って「筋肉量」と「体脂肪量」を測定、体組成計がない場合は腹囲(ウエスト)の測定をおこなうことで、成果を実感しやすくなります。

30代のダイエットに関するQ&A

より効率よくダイエットするには遺伝子検査をおこなうべき?

A:遺伝子検査はマストではない。

遺伝子検査で太りやすい体質が判明したとしても、遺伝子そのものを変えることはできないので、検査結果が直接的にダイエットの成功につながるわけではありません。ダイエットの成功のためには、主に適切に栄養をとり、運動をして消費カロリーのバランスを適度に保つことが大切です。効率的なダイエットを目指すなら「筋肉量の維持」に着目しましょう。

ダイエットと妊活の両立は可能?

A:両立は可能だが、健康的な体重維持を目指すことが大切。

肥満は妊娠中の合併症のリスクを増加させてしまうため、妊娠におけるリスクを減らすためにも健康的な体重を目指すのがおすすめです。また、低体重気味の場合も妊活において懸念される点の1つ。低体重は排卵機能の低下や不妊のリスクを高める可能性があります。ダイエットと妊活を両立させる際は、極端な体重減少は避け、医師と相談をしながら適正体重の維持を目指すように心がけましょう。

医療ダイエットは効果が期待できる?

A:効果はあるが重度の肥満治療の手段であり、一般的なダイエットや理想的な体型を目指すためのものではない。

医療ダイエットは満腹中枢の調整や代謝促進などの作用により顕著な体重減少を実現できます。ただし、この方法は過度の肥満や健康上のリスクが高い場合など、医学的に必要と判断された患者にのみ適用されるものですので、その点は注意が必要です。

漢方やサプリメントはダイエットに取り入れてもいい?

A:一般的にはおすすめできない。

痩身効果を謳っている漢方やサプリメントもありますが、実際の効果は限定的。生活習慣の改善や運動習慣をつけないことにはダイエットを成功させることは難しいです。最近は個人輸入が簡単になり、海外のダイエットサプリメントも入手しやすくなっています。

個人輸入したサプリメントの摂取による「死亡例」「肝臓障害」「腎臓障害」など深刻な健康被害が報告されており、厚生労働省からの勧告も出ています。そのため、安全性が確認されていない海外製品の個人輸入は避けるようにしましょう。バランスの取れた食事と適度な運動を基本とし、生活習慣の改善に焦点を当てることが大切です。

20代と30代でダイエット方法は変えた方がいい?

A:基本的なアプローチは同じだが、楽しみながら続けられる運動習慣を見つけることが効果的。

20代と30代のダイエット方法に大きな違いはなく、基本的なやり方は同じです。ただし、30代は20代と比較して仕事などのストレスが増えやすい時期であり、運動をストレス解消の手段として活用することでダイエットが継続しやすくなります。

たとえば、学生時代にサッカーをしていた人であれば、30代でフットサルサークルに参加してみるなど、ストレス発散や生活の質の向上につながる活動を選ぶと効果的です。単なる運動不足解消だけでなく、仕事以外の人間関係を構築するよい機会にもなります。30代のダイエットでは、楽しみながら継続できる運動習慣を見つけることに重点を置いてみましょう。

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