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毎日の筋トレは効果ある?毎日できるおすすめ自重メニュー

「筋トレを毎日おこなうのは逆効果」と聞いたことはあるけれど、実際はどうなのか気になっているという人も多いはず。日々トレーニングに励んでいる人は少なくないが、筋トレを毎日おこなうことのメリット・デメリット、効果をしっかり理解している人は多くない。

この記事では、毎日筋トレをおこなうときのポイントや注意点、おすすめの筋トレメニューをご紹介。正しい方法を知って、継続的なトレーニングを目指そう。

この記事の監修者

 

中野ジェームズ修一さん

フィジカルトレーナー

アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。

目次

毎日筋トレをするメリット!ダイエットにも嬉しい

筋トレは、ダイエットや持久力向上をはじめ、心身の健康維持にも役立つ。まずは、毎日の筋トレに期待できるメリットをみていこう。

  • 基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になる
  • 運動習慣が自然と身につく

毎日トレーニングすると運動習慣が身につきやすく、エネルギーを効率的に消費しやすくなります。メニューにもよりますが、追い込まない程度の負荷であれば毎日おこなっても問題ありません。通勤後やお昼休みなど、決まった時間に少しずつ取り入れてみましょう。

基礎代謝が上がり、痩せやすい身体になる

毎日短い時間でも筋トレを続けると、少しずつ筋肉の量は増えていく。筋肉量が増えるとエネルギーも消費しやすくなるので、痩せやすい体質をつくることができる。比較的、基礎代謝が高くなりやすくなるので何もしなくてもカロリーが消費され、体重管理や体脂肪減少につながる。

なお、筋肉量は年齢を重ねるにつれて自然に減っていく傾向があるが、定期的に筋トレをしていれば筋肉の減少を防ぐことができる。加えて、身体が動かしやすくなると日常の活動量も増え、よりアクティブな生活を送りやすくなる。

運動習慣が自然と身につく

自身の生活スタイルに合った筋トレを取り入れると健康的な生活習慣がつきやすくなり、心身のバランスも保ちやすい。たとえば朝型の人は朝起きた後に筋トレをおこなうと、無理なくトレーニングの習慣を身につけられる。仕事や勉強の集中力も増し、限られた時間を有効活用しやすくなる。

一方、夜型の人は仕事や学校から帰宅したあとに筋トレをおこなうのがおすすめ。

あえて身体を動かすことで日中の忙しさからリフレッシュでき、心地よい眠りにつきやすくなる。はじめは1回5分程度の短い時間から始めて、徐々に慣れてきたら少しずつ時間を増やすと、無理なく運動量を増やせる。

毎日筋トレをするデメリット!逆効果になる?

毎日の筋トレはメリットがある一方で、場合によっては身体に負担がかかってしまうことも。

  • 筋肉が十分に回復できず筋力低下につながる
  • 関節の負担が蓄積し、痛みや炎症を引き起こしやすくなる

とくに高強度のトレーニングは、毎日おこなうと身体への負担がかかりやすい傾向があります。たとえばバルクアップを目指して限界まで追い込むようなトレーニングを毎日おこなうと筋肉が十分に回復せず、関節への負担も蓄積してしまう可能性があるため、注意しましょう。

筋肉が十分に回復できず筋力低下につながる

毎日同じ部位をトレーニングすると、筋肉の回復に必要な時間が不足してしまうことも。回復が不十分だと筋肉の修復が追いつかず、逆に筋力が落ちる危険性も。

とくに高強度のトレーニングの場合、筋肉が完全に回復するためには最低でも48時間以上の時間が必要。軽い負荷であれば過度に気にする必要はないが、繰り返し同じ筋肉を鍛えるのは避けた方がよい。

関節の負担が蓄積し、痛みや炎症を引き起こしやすくなる

身体の中でも、ひじやひざ、手首などの関節は、繰り返しの動作によってダメージがたまりやすい部位。

毎日トレーニングを続けると疲労が蓄積し、慢性的な痛みや炎症が起こることがある。これらの症状は、はじめに軽い不快感のみ現れるが、放っておくと関節の可動域が狭くなったり、日常生活に支障が出るほどの痛みを引き起こしたりする場合もあるため、注意が必要。

なお、関節の状態は年齢とともに変わるため、「昔はできたから」と無理を重ねるのはNG。また、若いうちは体力や回復力が高いため無理をしてしまいがちだが、将来的な関節の健康を考えると無理は禁物。健康トラブルを避けるためにも、トレーニングは無理のない範囲でおこなおう。

筋肉の回復速度は、メニューの強度や数によっても変わります。一般的に筋肉がもとの状態異常に回復するまでには、48~72時間が必要と言われていますが、トレーニングの内容や個人差が大きいため、一概に言えません。食事や睡眠など、基本的な生活習慣も見直して、スムーズな筋肉回復・成長に努めましょう。

毎日筋トレをおこなう際に意識すること

日々のトレーニングを無理なく進めるには、しっかり計画を立てることが大切。適切な計画を立てれば目標が明確になり、モチベーションも保ちやすくなる。

  • 同じ部位のトレーニングは48時間以上の間隔を空ける
  • 週のうち1日はストレッチなどの軽い運動をおこなう
  • 週の運動時間は合計150分を目指す
  • 栄養バランスを意識した食事をとる
  • 十分な睡眠をとる

同じ部位のトレーニングは48時間以上の間隔を空ける

毎日トレーニングするときは、部位ごとのローテーションを意識するのがポイント。

たとえば、月曜日には胸のトレーニングをおこない、火曜日には背中、水曜日には脚など、各部位を順番に鍛えよう。トレーニングを分けると特定の筋肉群が疲労しすぎず、より効果的に筋肉が成長しやすくなる。

また、追い込むレベルの筋トレを行う場合は同じ部位のトレーニングは最低でも48時間以上の間隔を空け、筋肉がしっかり回復できる時間を確保したい。スケジュールを作るときは各部位のトレーニング日を正確に決めて、筋肉の休息日を設けるよう心がけよう。

週のうち1日はストレッチなどの軽い運動をおこなう

週に1日はストレッチやヨガなど、筋肉に負担が少ない運動も取り入れてみよう。軽い運動をすると血流が促進され、筋肉に必要な栄養素や酸素の供給がスムーズになる。老廃物も排出されやすくなり、むくみ改善も期待できる。

また、定期的なストレッチは運動習慣の維持にも役立ち、筋肉の柔軟性アップやケガのリスク低減につながる。軽い運動を通して自分の身体と向き合い、長期的な筋トレを目指そう。

週の運動時間は合計150分を目指す

毎日トレーニングする場合、理想的な運動時間は1日あたり20~25分程度。1度に長時間おこなうよりも、朝にウォーキングを10分、夜に筋トレを15分おこなうなど、時間を分けて取り組むとより運動の効果を得やすくなる。

朝は筋肉の緊張を和らげるのにぴったりのタイミングなので、150分の運動時間とは別で積極的にストレッチを取り入れよう。

また、運動は1日の中で少しずつ取り入れると負担を感じにくくなり、日常生活にも組み込みやすい。自分のライフスタイルに合ったタイミングを見つけて、無理なく続けられる仕組みを作ることが大切。

トレーニングは段階的に進めることが大切です。とくに初心者の場合、はじめは全身をバランスよく鍛えることを意識して、変化が実感できたら部位別トレーニングにチャレンジすると、より効果的な筋力アップを目指せます。

栄養バランスを意識した食事をとる

筋肉を効率的に成長させるには、バランスのとれた食事が必要不可欠。とくにタンパク質は筋肉の修復や成長に欠かせない栄養素なので、意識して摂取しよう。タンパク質の1日の摂取量は、体重1kgあたり1.6gが目安。また、炭水化物やビタミン、ミネラルなどの栄養も重要。

トレーニング前後は速やかにエネルギーを補給できるように炭水化物を摂取するとよい。また、ビタミン・ミネラル豊富な野菜も積極的に取り入れること。とくに緑黄色野菜や果物は抗酸化物質を多く含んでいて、筋トレによる身体のストレス軽減に役立つ。

タンパク質の摂取量は、運動量によっても変わります。運動をほとんどしない場合の目安摂取量は体重1kgあたり1g程度ですが、筋トレをしている場合は1.2~1.6g程度がおすすめです。

なお、1回の食事で吸収できるタンパク質量は約30gなので必要量が多い場合は1日の食事を小わけにしてとるといいですね。間食も必要に応じて取り入れて、必要なタンパク質量をしっかり摂取しましょう。

十分な睡眠をとる

筋肉の成長や回復には、7~8時間の良質な睡眠が欠かせない。筋肉の修復がおこなわれるのはおもに睡眠中。とくに深い睡眠に入ると成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復や成長がスムーズにおこなわれる。

また、筋肉の成長のためには、睡眠時間だけでなく睡眠の質にも注目したい。睡眠の質には、寝室の温度や明るさ、音などさまざまなものが関係しているため、快適な睡眠環境を整える意識が大切。寝る前はスマートフォンやパソコンの使用を控え、できるだけリラックスして過ごすことを心がけよう。

毎日おこなってもOK!おすすめの筋トレメニュー4選

ここでは、毎日おこなっても支障がない初心者向けの筋トレメニューを紹介。軽めの負荷で続けやすいものをピックアップ。

  • スクワット(自重)
  • プッシュアップ
  • ツイスティングクランチ
  • プランク

スクワット(自重)

下半身の筋力を強化し、基礎代謝向上に役立つトレーニング。脚を肩幅に開き、つま先を30度程度外側に向けた状態から、イスに座るようにゆっくり腰を下ろす筋トレで、初心者でも取り組みやすいのが魅力。

ひざが足先より前に出ないよう注意し、太ももの全面とお尻に意識を集中させるのがポイント。呼吸は止めず、腰が落ちないようにおこなうと、より高い効果が期待できる。腕の位置や脚幅を変えつつ、基本は1セット15回を3セットおこなおう。

プッシュアップ

胸筋や上腕三頭筋、肩の筋肉をバランスよく鍛えられるトレーニング。初めておこなうときはひざをついた状態からスタートし、徐々に脚を伸ばすようにすると、段階的に負荷をかけられる。

実践時はひじを90度に曲げて、体幹を意識しながら胸を床に近づけるのがコツ。腰を落とさず、呼吸を意識しながら1セット10回を3セットおこなおう。

ツイスティングクランチ

腹直筋と腹斜筋を同時に鍛えられるトレーニングで、お腹周りを効率よく引き締めたい人におすすめ。まずは仰向けに寝てひざを曲げ、手を頭の後ろで軽く組む。続いて、右ひじを左ひざに、左ひじを右ひざに交互に近づけよう。

ポイントは、腰を床から浮かせすぎないこと。腹筋に意識を集中させながら、ゆっくりした動作を心がけるのがコツ。一定のペースを保ちながら、1セット15回を3セット実施しよう。

プランク

全身の筋肉を使う体幹トレーニングで、とくにインナーマッスルを強化するのに役立つ。ポイントは、ひじを肩幅に開き、つま先を床につけた状態で身体を一直線に保つこと。腰を落とさないよう意識すると、より高い効果が期待できる。

呼吸を整えつつ正しい姿勢を維持すると、全身がバランスよく引き締まる。まずは30秒から始めて、徐々に時間をのばしていくのがおすすめ。セット間の休憩は約60秒とり、3セットを目安におこなって。

毎日筋トレをおこなう際の注意点

筋トレを毎日健康的におこなうには、適切なケアが必要。誤ったやり方でおこなうと筋トレの成果が出にくいばかりか、体調不良やケガにつながる可能性もある。

  • 回数より正しいフォームを意識する
  • 体調が優れない場合は無理しておこなわない
  • トレーニング内容や身体の変化を記録する

回数より正しいフォームを意識する

正しい姿勢や動作を保つのは、筋肉を効果的に鍛えるための基本。回数を重視しすぎると正しいフォームを維持しにくくなり、筋トレの効果が正しく発揮されない。

また、特定の部位に負荷がかかりすぎると、ケガをしやすくなったり、理想と違う身体つきになってしまったりする可能性もある。とくに初心者は回数に意識がいきがちだが、安全のためにも正しいフォームを意識することを心がけよう。

体調が優れない場合は無理しておこなわない

体調が優れないときは、思いきって休むことも大切。疲れているときも無理はせず、軽いストレッチなどに切り替えよう。

また、無理をしてトレーニングをおこなうと、ストレスの原因になり長く続かなくなってしまうことも。筋トレを習慣化させるためには、100%のクオリティで毎日続けるのではなく、ほどよい運動をできる範囲でおこなう意識も大切。

トレーニング内容や身体の変化を記録する

トレーニング効果をしっかり引き出すには、重量や回数、セット数だけでなく、その日の体調や疲労感も細かく記録するといい。毎日の記録を続けるとトレーニング内容を見直しやすくなり、より効率的な筋力アップを目指せる。

また、体重や体脂肪率、筋肉量の変化も定期的に測定し、合わせて記録しておくのもおすすめ。トレーニングの成果を数値で確認するとモチベーションが保ちやすくなり、継続的な運動習慣ができる。

毎日の筋トレに関するQ&A

トレーニングをおこなうのは朝と夜どちらがおすすめ?

A:適切な時間帯は人によって異なるため、自分に合った時間を見つけてよう。

トレーニングの効果は時間帯によって変わると言われています。たとえば、朝にトレーニングすると1日のスタートを気持ちよく切ることができ、仕事への集中力も高まるという声も多いです。反面、早起きが必要になるため、規則正しい生活スタイルを作る必要があり、夜型の人には不向きでしょう。

基本的に、トレーニングの時間は自身の体調や生活スタイルを考えて選ぶのがおすすめです。無理なく続けるためにも、自分にとってストレスのないタイミングでおこないましょう。

筋肉痛がある日も続けて大丈夫?

A:筋肉痛の程度やトレーニングの目的に応じて判断する。

初心者の場合、スクワットを10回やっただけでも筋肉痛を感じることがありますが、これは普通のことです。この程度であれば通常通りトレーニングを続けても問題ありません。一方で、バルクアップを目指すような本格的なトレーニングで筋肉痛が出た場合は、筋トレを続けるかどうか慎重な判断が求められます。いずれにせよ無理はせず、身体への負担を最優先で考えてくださいね。

毎日筋トレを続けた方が成果は出やすくなる?

A:高強度なものを除き、筋トレは毎日おこなうのがおすすめ。

毎日のトレーニングは、筋トレの成果をより高めるために有効です。定期的に運動すると消費カロリーが自然と増え、理想的な身体を維持しやすくなります。ただし、毎日おこなう際は高強度のトレーニングではなく、2~3種目の適度な運動を選ぶのがポイントです。

体幹トレーニングは毎日続けた方がいい?

A:アウターマッスルは日を分けて、インナーマッスルは毎日続けたい。

体幹には、インナーマッスル(身体の深層部にある筋肉)とアウターマッスル(身体の表層にある筋肉)の2種類があります。インナーマッスルを鍛えるトレーニングを続けると、運動フォームの改善や腰痛予防などの効果が期待でき、毎日おこなうことでより高い成果が感じられます。

一方、アウターマッスルを鍛えるトレーニングの場合、毎日おこなうと身体に負担がかかってしまう可能性があります。そのため、ほかの部位と組み合わせつつ、日を分けておこなうのがおすすめです。

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