
「レッグエクステンション」は、太ももの前側を中心に鍛えることができる下半身トレーニングで、下半身の筋力アップを目指す男性、脚をスッキリさせたい女性にも人気の種目。
本記事では「レッグエクステンション」で鍛えられる筋肉や期待できる効果、正しいやり方、効果を高めるコツを詳しくご紹介。
この記事の監修者
つむら みおさん
パーソナルトレーナー
「レッグエクステンション」はどこの部位に効く?
ここでは「レッグエクステンション」で鍛えられる部位をご紹介。「レッグエクステンション」に挑戦したい人はぜひチェックしてみて。
【メイン】大腿四頭筋(だいたいしとうきん)
大腿四頭筋は、太ももの前側に位置し、体内の中で最も体積が大きい筋肉。この筋肉はひざを伸ばす動作に関わり、「歩く」「走る」「ジャンプする」といった日常動作をおこなう上で不可欠。身体をスムーズに動かすための基礎となる。
「レッグエクステンション」は、座った状態でひざを曲げ伸ばしすることで、大腿四頭筋を鍛えることができるトレーニング。ひざを伸ばした状態でおこなうこのトレーニングは、下半身メニューの中で唯一、膝関節(しつかんせつ)に負担がかかりにくく、大腿四頭筋をピンポイントで鍛えることができる。
【サブ】大臀筋(だいでんきん)
大臀筋はお尻を構成する筋肉で、体内で大腿四頭筋に次ぐ大きさを持つ。この筋肉を鍛えるとヒップアップ効果も期待できる。
ただし、「レッグエクステンション」は大臀筋をメインで鍛えるトレーニングではないので注意しよう。しっかりと大臀筋を鍛えたい場合は、「ヒップアブダクション」などがおすすめ。
【サブ】ハムストリングス
ハムストリングスは太ももの後ろ側の筋肉で、大腿四頭筋、大臀筋に次ぐ体内で3番目に大きい筋肉。「レッグエクステンション」で鍛えられる筋肉としては補助的な部分。
「レッグエクステンション」は大腿四頭筋のトレーニングに特化しているため、そのほかの筋肉は間接的にしか鍛えられない。ほかの筋肉をメインで鍛えたい場合は、異なる種目を組み合わせてみよう。
ハムストリングスをメインで鍛えるなら、「レッグカール」がおすすめ。また、直接的にハムストリングスを鍛えるトレーニングではないが、脚を外側に開く「ヒップアブダクション」も、ハムストリングスを補助的に使いやすいトレーニング。
「レッグエクステンション」の4つの効果
ここでは、「レッグエクステンション」をおこなうことで得られる4つの効果をご紹介。
以下の内容を詳しく紹介しているので、「レッグエクステンション」に取り組もうか悩んでいる人は参考にしてみて。
- 基礎代謝が向上して痩せやすい身体になる
- ひざ上が引き締まりスッキリした脚になる
- たくましい脚になり運動パフォーマンスがアップ
- 膝関節(しつかんせつ)の機能改善
基礎代謝が向上して痩せやすい身体になる
「レッグエクステンション」は、身体の中でもとくに大きな筋肉の大腿四頭筋、大臀筋、ハムストリングスが鍛えられ、効率よく筋肉量を増やすことができる。筋肉量が増えると代謝がアップし、動かない状態でも消費されるカロリーが増えるなど、痩せやすくなる効果や免疫力強化が期待できる。

脚を細く見せたいという目的で「レッグエクステンション」をおこなう際は、重量を上げすぎないことを意識しましょう。目安としては10〜15回できる程度の重さで3セットおこなうのがおすすめです。筋肉が疲労しすぎない負荷で回数を増やすと、筋持久力や筋力は向上しますが、筋肥大は起きにくくなります。
ひざ上が引き締まりスッキリした脚になる
日常ではひざを伸ばしきる動作が少ないため、もも前の筋肉の縮む働きが弱くなりがち。もも前の筋肉が弱くなるとひざ上の筋肉に張りがなくなり、脂肪だけが目立つ太ももになってしまうため、「レッグエクステンション」でひざ上のシェイプアップするのが美脚への第一歩。
基本的に脚の位置はまっすぐが基準だが、ひざの内側の筋肉にも効かせたい場合は、脚のつま先を内側に少し向けるのがおすすめ。この微調整で、大腿四頭筋の内側にある筋肉への刺激を強めることができる。

脚を引き締めたい場合は、自分が15回程度連続しておこなえる重さで3セットおこなうのが基本です。適度な負荷を筋肉に与えることで、筋肉の持久力を高め、引き締まった脚へと導いてくれます。
たくましい脚になり運動パフォーマンスがアップ
「レッグエクステンション」は、太くがっしりとした男性らしい脚も目指すことができる。前ももの筋肉である大腿四頭筋の大腿直筋(だいたいちょっきん)、中間広筋(ちゅうかんこうきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)を大きくし、迫力のある脚に。
ジャンプ力やスタートダッシュ時の推進力もアップするなど、たくましい脚をつくるにはおすすめのトレーニングだが、脚を細くしたいと考えている女性は少し注意しよう。
筋肉がさらに発達して脚が太く見える可能性があるため、とくに前ももが筋肉で張り出している人にはおすすめできない。

階段の上り下りを積極的におこなうことは日常生活でも意識できる太もものトレーニングです。また、お風呂掃除や床拭きなど、しゃがむ動作をともなう家事も太ももの筋肉を使います。椅子から立ったり座ったりする動作をおこなうだけでもトレーニングになるので、座りっぱなしの状態で何時間も過ごす人は1時間おきなどに意識して取り入れましょう。
デスクワーク中でも実践できる運動がしたい場合は「座ったままひざを伸ばす動き」がおすすめです。これはジムの「レッグエクステンションマシン」と同様の動きで、太ももの前側である大腿四頭筋を鍛えられます。
膝関節(しつかんせつ)の機能改善
「レッグエクステンション」は、ひざの曲げ伸ばしに必要とされる、大腿四頭筋と、ハムストリングスを鍛えられる。それによって、膝関節の曲げ伸ばしをする機能を改善し、ひざ周りの筋肉強化も期待できる。

ただし、ひざに痛みを感じている場合は「レッグエクステンション」を含むトレーニングは控えるように。炎症が起きている可能性があるため、専門の医療機関で診断を受け、適切な治療やリハビリテーションのアドバイスを求めてください。無理にトレーニングを続けると、症状を悪化させるリスクがあるため、健康を第一に考えましょう。
基本的なレッグエクステンションのやり方
ここでは「レッグエクステンションマシン」の正しいやり方をご紹介。正しい動作で効率よく大腿四頭筋を鍛えよう。
- ひざがマシンの接続部分にかみ合うように調整する
- ひざに合わせて背もたれ、足首を調整する
- ゆっくりとロールを押し上げ、ゆっくりと元の位置まで戻す
ひざがマシンの接続部分にかみ合うように調整する
マシンと身体の位置が合っているかも重要なポイント。動作をおこなう前に、マシンの動く部分(関節部分)と自分の脚の関節が合っているか確認するように。効果的にトレーニングをおこなうためには、関節の位置を合わせて自然な動きを心がけることが大切。

マシンと身体の位置が合っているかも重要なポイント。動作をおこなう前に、マシンの動く部分(関節部分)と自分の脚の関節が合っているか確認するようにしましょう。効果的にトレーニングをおこなうためには、関節の位置を合わせて自然な動きを心がけることが大切です。
ひざに合わせて背もたれ、足首を調整する
ひざが合わせられたら、背もたれの位置と足首のパッドの位置、この2点を自分の体型に合わせて調整しよう。足首がうまく調整できずにひざとつま先の向きが合わないのは、ありがちなフォームの間違いなので気をつけよう。脚を外側に開きすぎてしまうと、筋肉に正しく効かせることができず、ケガの原因になることも。
ゆっくりとロールを押し上げ、ゆっくりと元の位置まで戻す
ポイントは姿勢はまっすぐに、反り腰・猫背に注意すること。
また、重量に引っ張られてお尻が浮いてしまわないように注意。トレーニング中は常にお尻をシートにぴったりとつけたままおこなうことを意識してみて。
【自宅・マシン】レッグエクステンションのやり方
ここでは、自宅やジムでのマシンを使った以下の5種類を「レッグエクステンション」のやり方をご紹介。自分の目的やレベルに合ったトレーニングを探してみよう。
- リバースレッグエクステンション
- チェアレッグエクステンション
- チューブを使ったレッグエクステンション
- ダンベルを使ったレッグエクステンション
リバースレッグエクステンション
<やり方>
- マットやタオルを敷いた床にひざ立ちの状態で座り、お腹に力を入れながら身体を後ろに倒す
- 太ももやお腹に負荷がかかる位置まで倒れたら身体を起こして元の状態に戻り、これを1回とカウントする
「リバースレッグエクステンション」は自重を利用したトレーニングで、マットやタオルを敷いた床で気軽におこなうことができる。身体を後ろに倒す際は2~3秒かけてゆっくりとおこない、戻す動作は1秒で素早くおこなう。このとき、背中が丸まったりお腹が反ったりせず、身体をまっすぐに保とう。

背中を反らしてしまうと、腰痛の原因になったり、バランスを崩してしまったりするリスクがあります。正しいフォームを保つために、あごを引き、お腹を丸めるイメージでトレーニングをおこないましょう。
チェアレッグエクステンション
<やり方>
- イスに深く腰掛け、足首が膝の真下にくるよう調整する
- ひざが90度になっていることを確認し、姿勢を正す。手は太ももの上に置く
- 息を吐きながら、すねをゆっくりと持ち上げ、息を吸いながら下ろす
- この動作を片足ずつ行う
「チェアレッグエクステンション」は軽い負荷でおこなえるため、高齢者やリハビリにも適したトレーニングであり、体力に自信のない人にもおすすめ。

身体を前に倒しながら脚を上げると、脚だけでなく身体全体を使うため、太ももに効かせることができなくなってしまいます。
手すりや座面など、手を踏ん張れる位置に置き、背中が丸くならないようお腹を伸ばして身体をまっすぐに保ちながら、脚のみを動かすことを心がけてください。
チューブを使った「レッグエクステンション」
<やり方>
- イスの前足部分と自分の足にチューブを引っ掛けておく
- やり方はチェアエクステンションと同様
チューブを使ったレッグエクステンションはチェアレッグエクステンションに慣れてステップアップしたい人向けのトレーニング。
イスの前脚部分と自分の脚にチューブを引っ掛け、脚を上げる動作をすることでチューブの引っ張る力が負荷として加わり、効果的に鍛えられる。ただし、フォームが崩れがちになるため、とくに背中が丸くならないようにお腹をしっかりと伸ばし、正しい姿勢を維持しよう。

手をひざ上や手すり、座面など、踏ん張れる位置に置いて、背中が丸くならないようお腹を伸ばすことを意識しましょう。回数は15~20回が目安です。
ダンベルを使った「レッグエクステンション」
<やり方>
- イスに深く腰掛け、膝を90度にする
- 両足でダンベルを挟み、息を吐きながらゆっくり上に伸ばす
- 完全に上げた後、余裕があればつま先を自分に向ける
- 息を吸いながら元の位置にゆっくり戻す。
ダンベルを使った「レッグエクステンション」は負荷をしっかりかけたい人向け。重くなるほど高度なトレーニング効果が期待できるが、すねを上げる際に身体が後ろに倒れないよう注意が必要。

脚でダンベルをしっかり挟む力がないと動作がおこなえないため、難易度は高めです。ダンベルは重くても2キロくらいから始めるのがおすすめ。ひざが開かないように注意し、下ろすときはゆっくりと重さを支えながらおこなうように意識しましょう。勢いを使わず、両ひざをしっかりと絞るようにしてダンベルを支えることで、安全にトレーニングをおこなえます。
「レッグエクステンション」マシンの正しい使い方
「レッグエクステンション」は、主に下半身の前面、特に大腿四頭筋をターゲットにしたトレーニング。正しい使い方とトレーニングをすることで、脚の筋力を鍛えて、走力やジャンプ力を上げることができる。
ここでは、座席の調整や足のポジショニング、重量の設定方法を画像で解説。
マシンを使用する際は、まずは自分の体型に合わせて調整をおこなおう。調整ができていないと、トレーニングの際に筋肉をうまく動かせず、効果が得られなくなってしまう。
シートはマシンに座ったときに膝が約90度に曲がる位置に調整する。シートの横や下にあるレバーやハンドルを引き、シートを前後にスライドさせて調整ができるものが多い。ロール部分は、足首の位置にくるようにセット。マシンの調節が終わったら、自分に合った負荷の重りを選んでトレーニングをはじめよう。

「レッグエクステンション」は、基本的にひざの位置を先に合わせると背中と足首の位置が自然に決まります。そのため、調整の優先順位としては「ひざ→足首→背もたれ」の順で合わせていくのがおすすめです。
身長が小さめの方の場合は背もたれの位置が合わないことがあり、踏ん張りが効かなくなる可能性があります。背もたれの位置が合わない場合は、ジムに置いてあるクッションを背中に挟んで調整してみましょう。
「レッグエクステンション」の平均重量・回数
まずは10キロからスタートする
ダイエットを目指す場合は、10~12回できる範囲の重さが目安。筋肉を引き締めたい場合は、8回~10回できる重量にしよう。
筋肉への刺激と回復のバランスを考慮しながら、トレーニングの強度を徐々に上げていくことが、効果的なトレーニングにつながる。
とくに初心者の女性の場合、無理のない重量から始め、徐々に上げていくように。たとえば、10キロ程度からスタートし、自分の体調やトレーニングへの適応度に応じて重量を増やすのがおすすめ。

現在おこなっている重量かつ正しいフォームで12〜15回を3セットを余裕でこなせるようになったタイミングで重量を増やすのがおすすめです。
重量を増やしたことによりフォームが崩れてしまったり、反動で上げてしまうと最大限の効果が得られません。トレーニングは自分の筋肉の耐久力で正しく動かせる状態でおこないましょう。
【参考】男性のレッグエクステンションの平均重量
ビギナー(開始〜1ヶ月) | 35kg |
初心者(〜6ヶ月) | 61kg |
中級(〜2年) | 96kg |
上級者(〜5年) | 139kg |
エリート(5年〜) | 186kg |
【体重と重量一覧表】
体重 | ビギナー(開始〜1ヶ月) | 初心者(〜6ヶ月) | 中級(〜2年) | 上級者(〜5年) | エリート(5年〜) |
---|---|---|---|---|---|
50kg | 21kg | 40kg | 68kg | 102kg | 141kg |
55kg | 24kg | 45kg | 74kg | 109kg | 150kg |
60kg | 27kg | 49kg | 79kg | 116kg | 158kg |
65kg | 31kg | 54kg | 85kg | 123kg | 165kg |
70kg | 34kg | 58kg | 90kg | 129kg | 172kg |
75kg | 37kg | 62kg | 95kg | 134kg | 179kg |
80kg | 40kg | 65kg | 99kg | 140kg | 186kg |
85kg | 42kg | 69kg | 104kg | 145kg | 192kg |
90kg | 45kg | 73kg | 108kg | 150kg | 198kg |
95kg | 48kg | 76kg | 112kg | 155kg | 203kg |
100kg | 51kg | 79kg | 116kg | 160kg | 209kg |
【参考】女性のレッグエクステンションの平均重量
ビギナー(開始〜1ヶ月) | 18kg |
初心者(〜6ヶ月) | 34kg |
中級(〜2年) | 58kg |
上級者(〜5年) | 88kg |
エリート(5年〜) | 122kg |
【体重と重量一覧表】
体重 | ビギナー(開始〜1ヶ月) | 初心者(〜6ヶ月) | 中級(〜2年) | 上級者(〜5年) | エリート(5年〜) |
---|---|---|---|---|---|
40kg | 12kg | 25kg | 46kg | 72kg | 102kg |
45kg | 13kg | 28kg | 49kg | 75kg | 107kg |
50kg | 14kg | 30kg | 51kg | 79kg | 111kg |
55kg | 16kg | 31kg | 54kg | 82kg | 114kg |
60kg | 17kg | 33kg | 56kg | 85kg | 118kg |
65kg | 18kg | 35kg | 58kg | 87kg | 121kg |
70kg | 19kg | 36kg | 60kg | 90kg | 124kg |
75kg | 20kg | 38kg | 62kg | 92kg | 126kg |
80kg | 22kg | 39kg | 64kg | 94kg | 129kg |
参考:『STRENGTH LEVEL』
「レッグエクステンション」の効果を高める4つのコツ
ここでは、「レッグエクステンション」の効果を高める4つのコツをご紹介。
- 呼吸を意識する
- 伸ばした状態で動作を止める
- お尻が浮かないようにする
- 可動域を広くとる
どれも安全かつ大腿四頭筋にしっかり負荷をかけるために必要なものばかりなので、確認してみよう。

初心者が「レッグエクステンション」をする際には、第一にお尻が浮かないようにすることが大切です。お尻が浮かなないようにできたら呼吸や可動域も意識してみましょう。伸ばした状態で動作を止めるのは追い込みたい場合のみでOKです。
呼吸を意識する
レッグエクステンションをおこなう際には、呼吸を適切に意識しよう。
踏ん張るとき、つまり重りを持ち上げる動作をおこなうときには「息を吐き」、重りを下げる動作をおこなうときには「息を吸う」。この呼吸法は筋トレ全般において基本とされていて、筋肉に対する負荷を最大限に活用するために役立つ。

力を入れる瞬間に息を吐きながら踏ん張ることで、より強く、安定した力を使えるようになります。また、重りを下げるときに息を吸うことで、身体に酸素を取り込みながらリラックスでき、次の動作に備えることができます。
伸ばした状態で動作を止める
上げきった際にすぐに下ろし始めず、伸ばした状態で一瞬動作を止めると、筋肉に最大限の負荷をかけて効果的に鍛えられる。下げる動作では重りが完全に下につかない位置で止めることを心がけよう。これは負荷がゼロになるのを避け、負荷をかけ続けられることで、筋肉への効果を最大化させることが可能になる。

「レッグエクステンション」で伸ばした状態を止めるのは、セット最後で5〜10カウントほどおこなうか、もしくは各動作の動作の中で2カウントほど短く取り入れる方法があります。毎回の動作に取り入れる場合は、上げて1カウント、下げて1カウント、再び上げて2カウントほど止めるという流れが目安です。
お尻が浮かないようにする
パッドを押し上げるとき、お尻がシートから浮いてしまうと大腿四頭筋への刺激が逃げてしまう。そのため、シート脇のレバーをしっかり握り、シートに自分の身体を押しつけるようにして、お尻が浮かないようにしよう。不要な身体の動きを抑え、大腿四頭筋へ集中的に効かせることができる。

内側広筋に効かせるために、わざと上体を起こしてお尻を浮かせるやり方もありますが、まずは基本の動きをマスターしてから、応用編として取り組みましょう。
可動域を広くとる
「レッグエクステンション」をおこなう場合、とくに初心者はひざの角度に注意しよう。安全かつ効果的にトレーニングを始めるためには、ひざが90度の角度から始めることがおすすめ。この角度からスタートすることで、ひざへの負担を適切に管理しながら、筋肉に対する効果的な刺激を与えられる。

ひざの角度が90度以下になると、可動域を広くとれるようになるため、より負荷をかけてトレーニングをおこなうことができます。動きに慣れてきたら、パッドの位置を90度以下になるように設定して取り組んでみましょう。
「レッグエクステンション」の5つのアレンジ方法
ここでは、「レッグエクステンション」をおこなう際のアレンジ方法を5つご紹介。
- つま先を内側に向ける
- つま先を外側に向ける
- 腰をパッドから離す
- 片足でおこなう
- ボールを挟む
「レッグエクステンション」はつま先の向きなどでも負荷がかかる部位を変えることができる。自分が重点的に鍛えたい部位や理想の身体に合わせてアレンジしてみよう。
つま先を内側に向ける
つま先の向きを内側に向けて行うと、大腿四頭筋のなかでもとくに外側広筋に刺激を与えることができる。
外側広筋に効かせることで、脚を前に蹴り出す力が強くなり、歩幅が広がるなどの効果が期待できる。スポーツをする人にとっても、パフォーマンス向上につながるので、試してみて。

外側広筋を鍛えることで、脚全体にメリハリがつくようになります。美しい脚のラインや筋肉の盛り上がりをつくり出したい人におすすめです。
つま先を外側に向ける
つま先の向きを外側に向けて行うと、大腿四頭筋のなかでもとくに内側広筋に刺激を与えることができる。内側広筋に効果的なトレーニングを取り入れることで、見た目の美しさだけでなく、歩き方や立ち姿勢の改善にもつながり、日常生活の質も向上できる。

内側広筋を鍛えることで、内ももの引き締めやたるみの改善、ひざ上にたまるお肉の解消などの効果が期待できます。とくに内ももを引き締めて隙間を作りたい人や、スッキリとした脚をつくりたい人におすすめです。
腰をパッドから離す
大腿直筋だけを効果的にトレーニングするためには、腰をパッドから離し、浅く腰掛けるように背もたれを調節するのがおすすめ。
このトレーニングは負荷が高くなるため、より強く、メリハリのある脚をつくることができる。とくに、大腿部(だいたいぶ)の筋肉を強化し、筋肉のボリュームを増やしたい人や、スポーツパフォーマンスの向上を図りたい人におすすめ。

バックレストを深めに設定し、パッドを腰から適度に離すことで、大腿直筋に集中して負荷をかけることができます。
片足でおこなう
片足でおこなうことで、強い負荷をかけて追い込むことができる。また、左右差を解消するのにも効果的。とくに利き脚に偏った筋肉の使い方をしている人は、バランスの取れた筋肉づくりをサポートできる。
また、片足でトレーニングをおこなう際は、フォームが崩れやすいので、ある程度慣れてからおこなうように。軽めの重量でフォームや動作の正確さを確認しながら徐々に重量を増やしていこう。

身体を外に逃がし、身体を斜めに開き、脚を前にしっかり押し出すように意識するのがポイントです。鍛えたい筋肉に集中的に負荷をかけ、効率的にトレーニングをおこないましょう。
ボールを挟む
ひざの間にボールを挟むことで内ももにも刺激が入るため、より効果的に「レッグエクステンション」をおこなうことができる。トレーニングにボールを取り入れる際は、ひざを固定しないタイプのものがおすすめ。

ボールが大きすぎるとひざが開きすぎてしまうため、とくに、ソフトジムボールやビニールボールなど、手のひらに収まるサイズのボールがおすすめです。
【男性】大腿四頭筋を鍛えるおすすめの筋トレ
- スクワット:8回×3セット
- 軽めのスクワット:10回×2セット
- バーベルナロースクワット:12回×2セット
- シシースクワット:12回×4セット
- レッグエクステンション:8回×3セット
- レッグエクステンション:10回×2セット
- レッグエクステンション:12回×2セット
- ももの前側のストレッチをきかせながら鍛える
- 勢いを使わずにジリジリと持ち上げる
- 動作をゆっくりにして負荷を高める

余裕があれば最後にキープするなど、勢いではなく筋力で重力に逆らったり支えたりする動作を大事にしながら筋肉に負荷を与えるようにしましょう。
【女性】大腿四頭筋を引き締めるおすすめの筋トレ
- 自重スクワット:15回×3セット
- ヒップアダクション:15回×3セット
- レッグエクステンション:15回×3セット
- ニーアップ:20ステップ×3セット
- 筋肉に収縮の圧をかけすぎない。
- 動かす反復運動で負荷をかける
- おこなう際は低負荷高回数を意識する

筋肥大させないように、15回ほどできる軽い重量でおこなうのがポイントです。低負荷公開数でおこなえば筋肉を大きくせずに筋力の向上や、筋肉量の維持ができます。
「レッグエクステンション」に関するQ&A
「レッグエクステンション」でひざを痛めやすい原因は?
A:ひざを伸ばし切ってしまうことや、重量が重すぎること

ひざを伸ばし切る動作や重過ぎる重量でトレーニングをおこなうこともひざの負担を大きくし、痛みや損傷の原因になりやすいです。
膝関節(しつかんせつ)を健康に保つためには、適切な重量でバランスよくトレーニングをおこなうこと、ひざを過度に伸ばし切らないよう注意することが重要です。
「レッグエクステンション」は高齢者のリハビリにも効果的?
A:高齢者のリハビリに効果的

ひざを支える筋肉を動かすことで、歩く際に足を前に蹴り出す動きが楽にできるようになります。また、「歩行時のひざの痛みの軽減」や「歩行時のフラつきの防止」などの効果が期待できます。
ハーティネス株式会社代表
フィットネス勤務から独立し、現在はダイエット迷子に正しい知識を伝えるためのオンライングループレッスン運営中。
コンプレックスを強みに変える!ボディメイク運動指導やリバウンドなしで、理想の体を手に入れる食事指導をおこなっている。
2チャンネル目となるYouTube「みおGYM」にて週2回エクササイズ配信中
著書4冊/各種雑誌、テレビ出演
JBBF 日本ボディビル・フィットネス連盟 2年連続優勝経験を持つ