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「ヒップアダクション」のやり方や効果は?自重やマシンを使った筋トレ方法を紹介

太ももの内側を鍛える「ヒップアダクション」は、初心者でも取り組みやすい下半身のトレーニング。男女問わず人気の高いメニューで、筋力アップや脚やせなどの効果が期待できる。本記事では「ヒップアダクション」で得られる効果や鍛えられる筋肉、正しいやり方、効果を高めるコツなどを詳しく紹介。トレーニングとして検討している人は参考にしてみて。

この記事の監修者

 

つむら みおさん

パーソナルトレーナー

ハーティネス株式会社代表
フィットネス勤務から独立し、現在はダイエット迷子に正しい知識を伝えるためのオンライングループレッスン運営中。
コンプレックスを強みに変える!ボディメイク運動指導やリバウンドなしで、理想の体を手に入れる食事指導をおこなっている。

2チャンネル目となるYouTube「みおGYM」にて週2回エクササイズ配信中
著書4冊/各種雑誌、テレビ出演
JBBF 日本ボディビル・フィットネス連盟 2年連続優勝経験を持つ

目次

「ヒップアダクション」はどこの部位に効く?女性に嬉しい4つの効果

筋トレ初心者でも取り組みやすい、太ももトレーニングのひとつである「ヒップアダクション」は、筋肥大目的の男性だけでなく、ダイエットやボディメイクを目的とした女性にも人気。ここでは「ヒップアダクション」の4つの効果を紹介。

・太ももの内側に位置する「内転筋」を鍛える
・太ももをメインに脚痩せする
・内ももの間に隙間をつくる
・痩せやすい身体になる

部位:太ももの内側に位置する「内転筋」を鍛える

「ヒップアダクション」で鍛えることができる筋肉は、太ももの内側にある「内転筋」。「内転筋」は、日常生活であまり使用されることがなく、筋トレでも意識して鍛えなければ強化することがなかなか難しい部位。

内転筋を鍛えることで、下半身の安定性が高まり、バランスの取れた身体づくりに効果がある。また、スポーツのパフォーマンス向上やケガ予防にも役立つ。

効果①:太ももをメインに脚痩せする

太もも周りの脂肪燃焼に効果的。脚の筋肉の衰えは、血やリンパの流れが悪くなり余分な脂肪を溜め込みやすくなってしまう。そのため、筋肉を引き締め、巡りがよくなることで、すっきりとした脚を目指すことができる。

脚痩せを目的でおこなう場合は、有酸素運動や、股関節の柔軟性を高める運動も組み合わせるのがおすすめ。股関節を柔らかくすることで、開閉運動がスムーズになり、「内転筋」をより効率的に鍛えられる。

効果②:内ももの間に隙間をつくる

内転筋を鍛えることで、内ももが引き締まっていくため、太ももの間に隙間を作ることにも効果的。

内ももの隙間をつくるためには、腸腰筋を鍛えて下半身のバランスを整える「ニーアップ」や、もも裏に効く「レッグカール」、「バックランジ」を組み合わせておこなうことがおすすめ。

効果③:痩せやすい身体になる

下半身には、身体の中で1番筋肉量が多く集まっているため、「ヒップアダクション」で下半身の筋肉群を鍛えることで、基礎代謝が向上する。

基礎代謝が向上することで、1日のエネルギー消費量が多くなり、痩せやすい身体をつくることができる。

「ヒップアダクション」と「ヒップアブダクション」の違いは?

「ヒップアダクション」と「ヒップアブダクション」は、名前は似ているが、鍛える筋肉と得られる効果が大きく異なる。

「ヒップアダクション」はおもに太ももの内側の筋肉である「内転筋」を鍛えることで、太ももをスッキリさせたり、内ももに隙間をつくったりする効果が期待できる。

一方、「ヒップアブダクション」はお尻にある中臀筋や小臀筋を鍛えて、ヒップアップなどの効果が期待できる。下半身全体的に痩せることを目指すなら、「ヒップアダクション」と「ヒップアブダクション」を組み合わせておこなうのがおすすめ。

「ヒップアダクション」と「ヒップアブダクション」を組み合わせておこなう場合、重量に差をつけることが大切です。「ヒップアダクション」で内転筋を鍛える際は、筋肉が発達しすぎて内ももが太くならないよう、「ヒップアブダクション」の半分の重量を目安に取り組みましょう。

下記の記事で、「ヒップアブダクション」のやり方や効果、鍛えられる部位などを詳しく紹介しているので、違いをもっと具体的に知りたいという人は参考にしてみて。

「ヒップアブダクション」のやり方や効果は?適切な重量・回数の設定、マシンの使い方も紹介

「ヒップアブダクション」はどこに効く?鍛えられる3つの筋肉 ヒップアブダクションで鍛えられるのは以下の3つの筋肉。 ・中臀筋(ちゅうでんきん) ・小臀筋(しょう.....

【種類別】ヒップアダクションのやり方・フォーム

自重やマシンなどを使っておこなう「ヒップアダクション」の5つの種類と、正しいやり方を紹介。

・ライイングヒップアダクション
・チューブヒップアダクション
・ケーブルヒップアダクション
・ヒップアダクションマシン(通常)
・ヒップアダクションマシン(前傾)

ライイングヒップアダクション

<やり方>

  1. 床に寝そべり、横向きになって下のほうの手で頭を支えて、おじさんの寝そべりポーズをとる。
  2. 上の方の脚を立ててひざで上半身を支える。
  3. 下側の脚を上側の脚よりも前に持ってくる。
  4. 下側の脚はピンっと脚を伸ばし、並行を意識しながら、ゆっくりと上にあげる。
  5. 上げた脚をゆっくり下げる。
  6. 片側の脚が終わったら反対の脚でも同じようにおこなう。

床に横になっておこなう「ライイングヒップアダクション」は、正しいフォームを保つことがとても大切。回数とセット数は、片脚ずつ「10回×3セット」を目安におこなおう。

動作をおこなう際は身体が安定していることが重要なので、背中や身体が前に倒れすぎないように意識しよう。また、下のひざは曲げず、肩の力を抜きリラックスした状態で、背中が丸くならないように注意して。

チューブヒップアダクション

<やり方>

  1. 柱などにチューブを巻き、横に立つ。
  2. 柱側の足首にチューブを巻きつける。
  3. チューブを巻きつけた方の脚を、身体の内側の方向に振る。
  4. 振り切ったと感じたら、元の位置にゆっくりと戻す。

チューブの引っ張る力を負荷にしておこなうトレーニング。初心者が陥りやすいフォームの間違いとして、足首にチューブを巻いてしまうケースが挙げられるが、実際はひざのあたりに巻くのが適切。

軽い負荷ならば足首でも問題ないが、強度が上がるにつれて、ふくらはぎやひざあたりに巻くことで安全かつ効果的にトレーニングをおこなうことができる。

足の先端に力が集中するとひざ下の力を使ってしまい、本来鍛えたい「内もも」を十分に使えなくなるため、負荷の方向や位置に注意して。

また、自宅でチューブトレーニングを始める際には、自分のトレーニングレベルに合った強度のチューブを選ぶことが大切です。軽い負荷から始め、徐々に負荷の強いチューブへと移行していくことがおすすめです。

ケーブルヒップアダクション

<やり方>

  1. マシンの横に立つ。
  2. マシン側の脚に、ケーブルのアタッチメントを装着する。
  3. 動作中、身体が傾かないように安定させながらケーブルをつけた側の脚を、身体の内側の方向に振る。
  4. 振り切ったと感じたら、元の位置にj間をかけて戻す。

ケーブルマシンを利用したトレーニングで、チューブを使用する方法よりも難易度が高い。

軸脚のひざが伸び切らないように注意し、軽くひざと股関節に遊びをつくることで、安定したフォームを維持しやすくなる。軸脚が疲れてしまう前にトレーニング効果を感じることができるように調整しよう。

初心者が陥りがちなフォームの間違いとしては、脚を振った方向に身体がねじれてしまうことが挙げられる。身体をねじるとトレーニング効果を低下させるだけでなく、ケガのリスクを高めるため注意して。

また、自分が扱えない重さを無理しておこなわないことも重要です。とくに初心者は「高回数・低重量」からはじめることがおすすめ。

ヒップアダクションマシン(通常)

<やり方>

  1. しっかりと胸を張り座る
  2. 足首の角度を90度にする
  3. その状態から限界まで脚を閉じていく。
  4. そこから脚を閉じるときよりもゆっくり開いていく
  5. 完全に開くと負荷が抜けてしまうので、ギリギリのところで止めてまた閉じる動作をおこなう

ジムに通っている人は、多くのジムで設置されている「ヒップアダクションマシン」を利用するのもおすすめ。脚を閉じたり開いたりする動作はゆっくりとおこない、完全に開ききらないようにすることで負荷をキープしよう。

重量が重すぎたり、イスに深く腰掛けすぎると、パッドの位置が合わず余計な部位に負荷がかかって、トレーニング効果が低下してしまう。

マシンを使う際は適切な重量を選び、パッドが内ももにしっかり当たる位置でイスに腰かけ、腰を反らさないように意識しよう。

腰を反らせる、必要以上に負荷をかける、イスに深く腰かけすぎるのはNGです。腰を反らせると腰への負担が増えて、脚が過度に開いてしまい股関節のケガにつながりやすくなります。

ヒップアダクションマシン(前傾)

<やり方>

  1. シートのやや前方に座る
  2. 身体をやや前傾させる
  3. 足首の角度を90度にする
  4. 通常のアダクションと同様に、姿勢は動かさず、脚をゆっくりと閉じていく
  5. 脚を開くときも開ききり、負荷が抜けてしまわないようにすることを意識しておこなう

「ヒップアダクションマシン」を前傾姿勢でおこなうことで、通常姿勢よりもお尻の筋肉の収縮を強くし、「より股関節に近い内もも」に効かせることができる。

シートの前方に座り身体を前傾させる以外は、通常のやり方と同様。脚の開閉はゆっくりとおこない、完全に開ききらないようにしよう。

内もものメリハリを出したい、脚の付け根側を細くしたい人などにおすすめ。脚のラインを整えて、より引き締まった下半身を目指すことができます。

「ヒップアダクション」で役立つ器具の使い方

ここでは、ヒップアダクションで使うトレーニング器具をご紹介。

動かし方などを画像と動画で解説するので、参考にしながら正しく使えるようにしよう。

ヒップアダクション」マシンの正しい使い方

「ケーブルマシン」の正しい使い方

「ヒップアダクション」の効果を高める4つのコツ

ここでは、「ヒップアダクション」を効果的におこなうためのコツを4つ紹介。おさらい部分もあるが、改めてトレーニング時の参考にしてみて。

・内ももを意識する
・可動域を最大限に広げる
・動作をゆっくりとおこなう
・呼吸を止めない

内ももを意識する

動作をおこなう際は、内ももの筋肉に意識を向けることが重要。日常の動きではあまり使われない筋肉なので、意識的に力を入れるようにし、「内転筋」がしっかり動いているかを感じ取ろう。

「ヒップアダクション」に関わらず、筋トレをおこなう際はターゲットとする部位を意識することで、効果的に鍛えることができる。

可動域を最大限に広げる

「内転筋」にしっかりと効かせるためには、脚をできるだけ高く上げ、可動域を最大限に広げることが大切。可動域が狭い場合、「内転筋」に十分な刺激を与えられず、トレーニング効果が低下してしまう。

かかとがお尻よりも上に来るようなイメージで上げるとよいが、かかとを上げすぎると関節を痛めるリスクがあるので、自分の限界を超えるような無理な動作は避けること。

脚がうまく上がらない場合は、主に筋力不足が原因なので、まずは自分の脚が上がる範囲で練習を重ねていこう。

動作をゆっくりとおこなう

筋トレ効果を高めるためには、脚を上げたあとにすぐに下ろすのではなく一定時間キープして、筋肉に負荷をかけ続けることが大切。反動を使って脚を動かしてしまうと、内転筋以外の筋肉が使われてしまい、十分な効果が得られない。

自分が上げられる速さで脚を上げたら、上げきった位置で3秒程度キープすること。キープしたら、脚の重さを感じつつ、ゆっくりとした速度で下ろそう。このポイントを意識することで、「内転筋」に集中して効かせることができる。

呼吸を止めない

筋トレをおこなう際には、呼吸を正しくおこなうことも大切。適切な呼吸を心がけることで、体内の酸素の流れを改善し、運動時のパフォーマンスや、トレーニング効果を高めることが期待できる。

「ヒップアダクション」の場合、脚を上げるときに「息を吐き」、脚を下ろすときに「息を吸う」のがポイント。動作と呼吸を意識することで、より集中してトレーニングにのぞむことができる。

「ヒップアダクション」の重量・回数

ここでは、筋肥大やダイエットなど、目的に合わせた「ヒップアダクション」の重量や回数の目安について紹介。

大切なのは、無理のない重量で自分の目的に合わせた回数おこなうこと。トレーニング初心者や、「ヒップアダクション」を始めたばかりの人は、いちばん軽い重量でおこなうところから始めてみよう。

目的別の重量(目安)

筋肥大やバルクアップを目指す場合は、「15回前後で限界がくる重量」。減量や引き締め、ダイエットが目的の場合は、「20回前後で限界がくる重量」でのトレーニングが適切。

頻度については、筋肉が回復し成長する時間を考慮すると、「週2〜3回」が効果的。トレーニングの間は中2日ほど空けるように心がけよう。

「ヒップアダクション」に関するQ&A

「ヒップアダクション」以外で「内転筋」を鍛えられるトレーニングは?

A:「①ワイドスクワット」「②サイドランジ」「③レッグカール」など

「スクワット」や「サイドランジ」、「レッグカール」のやり方は以下で詳しく紹介しているので、参考にしてみてください。

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どれくらいでトレーニングの効果が現れる?

A:1カ月で体力アップなど内部の変化が、約3カ月ほどで体型など目に見える変化がある

効果が目に見えるまでの約3カ月間、トレーニングを楽しく継続するためには、モチベーションの維持が大切になります。

何月何日までに何キロ痩せるなど、目標を明確に設定するのもおすすめです。また、目標の日に予定をつくり、自分が着たい服やおでかけする場所を具体的にイメージすることで、トレーニングへのモチベーションを高めるのもひとつの手。

無理な運動や食事制限をするのではなく、「ちょっといい生活」や「ちょっと健康的でいい食事」など自分を高める機会をつくり、健康的で美しい身体を目指していきましょう。

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