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生理中のダイエットは痩せにくい?食事・運動のコツ、注意点を紹介

生理中は、ホルモンの影響で痩せにくい時期となっており、ダイエットの効果が現れにくいとされている。生理中のダイエットで思うような結果が出なくても、体重の一時的な変化に左右されることなく、無理せずダイエットを継続するのがポイント。

本記事では、生理中のダイエットが痩せにくい理由や、生理周期とダイエットの関係、食事や運動のコツなどを詳しく紹介。生理中のダイエットで悩んだことがある人は、ぜひ参考にしてみよう。

この記事の監修者

大島 乃里子さん

東京医科歯科大学病院 周産・女性診療科 講師

日本産科婦人科学会専門医、日本婦人科腫瘍学会専門医、医学博士。クレアージュ東京 レディースドッククリニック婦人科 顧問。

婦人科腫瘍や女性医学の専門医でもあり、思春期から老年期までの女性の生涯におけるヘルスケアを担っている。

本記事のリリース情報

「生理中のダイエット」についての記事を掲載しました。

目次

生理中のダイエットは意味がないの?

実は生理中よりも、生理前〜生理の前半の黄体期が痩せにくい。黄体期は、身体が妊娠に備えるため、排卵から生理までの間にプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が増える。

この女性ホルモンの影響により、身体がむくみやすく、痩せにくいといわれている。

また、月経とともに「エストロゲン」と「プロゲステロン」の分泌は低下する。プロゲステロンは、排卵後まで増加しないが、エストロゲンは月経5~6日目になると増加する。このホルモンバランスの変化により、痩せにくい身体から、痩せやすい身体へと変わる。

生理5~6日目以降から排卵期までがダイエットで効果が出やすい時期になるので、バランスのとれた食事や筋トレでの代謝アップを意識したダイエットに挑戦してみよう。

生理前の不調は、ホルモンバランスの乱れと捉えられることもありますが、身体のむくみや気分の変化はホルモンが正常に分泌されている証拠なので安心してください。

生理前に痩せにくくなるのは、身体が妊娠しやすい状態になろうと適応しているためです。一方、生理後半になると痩せやすい身体になるため、すとんと体重が落ちることもあります。

生理中のダイエットが痩せにくい理由

女性ホルモンの影響などで、ダイエットの効果が出にくいとされる生理中は、身体にどんな変化がおこっているのだろうか。生理中のダイエットが痩せにくい理由についてみていこう。

  • 食欲が増加する
  • 脂肪が燃焼しにくい
  • 水分を溜め込みやすい

食欲が増加する

生理前〜生理の前半は、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響で食欲が増加する。とくに、甘いものや炭水化物を欲しがる傾向があるのが特徴で、ときには無性に食べたくなる衝動に駆られることも。

もし、生理中に甘いものや炭水化物を欲しくなった場合は、食べるタイミングや種類に気をつけることが大切。空腹時に甘いものを食べると、急激に血糖値が上がり、脂肪がつきやすくなる。血糖値の急上昇を避けるために、甘いものは食後にデザートとして食べるのが理想的。

また、種類として、砂糖や油を多く含むものではなく、フルーツなど自然の甘さのものを選ぶのもポイント。フルーツにはビタミンも豊富に含まれているため、美容にも嬉しい効果が期待できる。

生理中の食欲増加は、身体が食べ物を必要としているサインでもあるため、無理に我慢するのではなく、適度に食べることが大切です。食べるタイミングと食べ物の種類に注意して、食欲と上手につきあいましょう。

脂肪が燃焼しにくい

生理前〜生理の前半は、女性ホルモンの影響で脂肪の分解が抑制され、身体が脂肪を燃焼しにくい状態になっている。とくに、排卵直後から分泌量が増加するプロゲステロン(黄体ホルモン)というホルモンが多く分泌されている状態では燃焼しにくい。

また、身体が冷えやすくなり、基礎代謝も低下する傾向に。基礎代謝が下がると消費カロリーが減るため太りやすくなる。

水分を溜め込みやすい

生理前〜生理の前半は、体内の水分や塩分のバランスが崩れ、身体が水分を溜め込みやすい。そのため、むくみやすい状態になっている。

また、生理前は便秘になりやすい傾向にもある。便秘により体内に老廃物が溜まり、むくみが悪化することも。水分が溜まったり、むくんだりすることによって、体重が落ちにくくなってしまう。

むくみを予防するためには、十分に水分をとることが大切。1日1.5Lを目安に、こまめな水分補給をおこなおう。また、便秘解消のために食物繊維の多い食事を心がけるのもおすすめ。

日本では食事に水分が多く含まれていることから、2Lの飲水は多すぎる場合も。水分の取りすぎはむくみにつながりますので、大体1.5Lまでにとどめたほうがよいでしょう。

ダイエットはいつがいい?生理周期とダイエットの関係

生理中はダイエットの効果が出にくいことを踏まえると、どのタイミングでダイエットに取り組むのが効果的なのだろうか。ここでは、生理周期を踏まえた痩せにくい時期・痩せやすい時期について紹介。

  • 痩せにくい時期:排卵後〜生理中
  • 痩せやすい時期:生理後〜排卵期
  • 生理後2週間を狙ってダイエット計画を立てよう

痩せにくい時期:排卵後〜生理の前半

排卵後から生理中の期間(黄体期)は、女性ホルモンのプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響により痩せにくく、体調が不安定になりやすい。

体調が優れない時期には無理をせずに激しすぎる運動は避け、ヨガやストレッチなどのゆっくりした運動を意識することが大切。これにより、身体への負担を減らしながら運動を続けられる。

生理中のダイエットは、自分の体調と相談しながらおこなうことが重要。体調が優れないときは穏やかな運動を選ぶなど、身体の状態に合わせた適切で無理のないアプローチが、健康的なダイエットをサポートする。

女子スポーツ選手を対象とした研究では、黄体期でもトレーニングのパフォーマンスが下がるわけではなく、人によっては体温が上がりパフォーマンスが向上するという結果が出ています。

痩せにくい時期でも運動の効果は期待できるので、運動の種類や強度を調整しながら、自分の体調に合わせて取り組んでみましょう。

痩せやすい時期:生理の後半〜排卵期

生理後から排卵期にかけては、ダイエットに最適な時期。

この時期は、女性ホルモンの影響で身体が痩せやすい状態に。とくに、エストロゲンという卵胞ホルモンが高い状態では、脂肪の分解が促進される。また、基礎代謝も上がる傾向にあり、消費カロリーが増えることで、痩せやすくなる。

さらに、この時期は身体が水分を溜め込みにくい状態のため、むくみも起こりにくく、体重が減りやすい。

生理後2週間を狙ってダイエット計画を立てよう

効果的にダイエットをおこなうには、女性ホルモンの影響で身体が痩せやすい状態にある「生理後の2週間」を狙うのがおすすめ。

とくに生理後の1週目は、エストロゲンの分泌が高まり、脂肪の分解が促進される。また、エストロゲンと黄体ホルモンのバランスが整うことで、体重が減りやすい。

痩せやすい生理後の2週間を、ダイエットの集中期間と位置づけ、食事管理と運動に取り組むのもおすすめ。食事は摂取カロリーを心がけつつ、バランスの取れた内容に。運動は、筋トレを中心に、有酸素運動などを無理のない範囲でおこなおう。

生理中に意識したい食事のコツ

生理中は、なんとなく体調がすぐれなかったり、食欲のコントロールが難しくなったりと何を食べればいいか悩んでしまうもの。ここでは、生理中に意識したい食事のポイントを紹介。

  • 規則正しい食事を心がけ、我慢しすぎない
  • 身体を温める食事を意識する
  • 食物繊維が多いものを食べる
  • 生理中に不足しがちな栄養素を意識して摂る
  • スーパーやコンビニで買えるお手軽な食品で楽な食事をする

規則正しい食事を心がけ、我慢しすぎない

生理中は、女性ホルモンの影響で食欲が増加しがち。

そんな生理中の食事は、規則正しい食事を心がけながらも、我慢しすぎないことが大切。とくに生理の前半、食欲が高まっている時期には、身体が必要としているエネルギーを補給するために、少し多めに食べても構わない。

摂取カロリーについては、1日単位で厳密に考えるのではなく、週単位や月単位など大きく捉えることがポイント。

1日の体重増減は、実はトイレの前後などの些細なことで変わるので、些細な増減に敏感になりすぎなくて大丈夫です。

生理の前半で多少食べすぎてしまったとしても、摂取カロリーの全体像を把握し、食欲が落ち着いたころに少し控えめの食事を意識することが大切です。

身体を温める食事を意識する

生理中は、生理活性物質である「プロスタグランジン」というホルモンが多く分泌されることで、子宮まわりの温度が下がり子宮を収縮させる。

このように、冷えて子宮が収縮する際に生じる痛みが「生理痛」。そのため、身体を冷やす食べ物を食べることで、さらにお腹や子宮を冷やし、痛みを強くしてしまうことも。

そのため、根菜類や甘酒、生姜などの食材を、スープや味噌汁などの温かい料理として取り入れるのがおすすめ。

根菜類は、ビタミンやミネラルが豊富で代謝アップにも役立つ。甘酒は、ビタミンB群が多く含まれ、疲労回復や貧血予防にも効果的。生姜は、血行促進や身体を温める効果があり、生理の痛みを和らげることも。

身体を温める食べ物をとることは、身体の冷えを緩和し生理中の体調を整えるだけでなく、代謝をアップさせ、健康な身体を維持するダイエットにもつながります。

食物繊維が多いものを食べる

「生理前〜前半」はプロゲステロン(黄体ホルモン)の影響により便秘になりやすく、「生理中」は生理活性物質のプロスタグランジンの影響により下痢になりやすい。

便秘対策に、食物繊維の多い食事を心がけよう。食物繊維の多い食材として、野菜、果物、豆類、また玄米や雑穀などの精製されていない穀物を取り入れるのがおすすめ。こまめな水分補給も忘れないようにしよう。

生理中に多く分泌されるプロスタグランジンは、子宮を収縮させるため、腸の動きを活発にしてしまうことも。食物繊維を摂取して下痢になりやすい人は控えるなど、自分の身体の反応を見ながら、必要に応じて食べるものを調整しよう。

プロスタグランジンを抑える鎮痛剤を使用して、下痢の症状が緩和される方もいらっしゃいます。

スーパーやコンビニで買えるお手軽な食品で楽な食事をする

生理中は、体調が優れないこともあり、調理が大変に感じることもしばしば。そんなときは、スーパーやコンビニで買えるお手軽な食品を活用するのも1つの手。

ただし、栄養バランスが整いやすいように一品ものではなく、主食・主菜・副菜など少しずつ分けて購入しよう。

たとえば、サラダチキンやゆで卵、納豆などは豊富なタンパク質源。ビタミンや食物繊維が多いカットフルーツは、バナナやりんごなどいろいろな種類を揃えると飽きずに食べられる。また、ヨーグルトもあわせて購入すればカルシウムも補える。

忙しいときは、手軽にそのまま食べられる野菜スティックも便利な食材。スーパーやコンビニは、レトルトカレーや味噌汁など、生理中におすすめの温かい料理が揃っているのも嬉しいところ。

スーパーやコンビニで販売されている料理やインスタント食品は塩分が多めなため、塩分のとり過ぎには注意が必要です。生理中はむくみやすくなり、ひどい場合は頭痛などの症状が出ることも。

そのため、サラダはドレッシングをかけすぎないなど、なるべく塩分が控えめになるよう食べ方を工夫しましょう。

アルコールの摂取は避ける

生理中のダイエットでは、アルコールの摂取を控えることが大切。

アルコールは、体内の水分バランスを崩し、むくみを引き起こす原因に。生理中は、女性ホルモンの影響で身体に水分がたまりやすく、むくみが起こりやすい時期。アルコールをとることで、むくみがさらに悪化してしまう恐れがある。

また、アルコールは肝臓で分解される際に、大量のエネルギーを消費する。その結果、体脂肪を燃焼させるエネルギーが不足して、ダイエット効果が低下してしまう可能性も。

ホルモンバランスが崩れやすい生理中は、疲れやすい時期でもある。そのため身体に負担をかけ、疲労感を強くさせる作用があるアルコールはできるだけ控えるようにしよう。

生理中に意識してとりたい栄養素

生理中に意識してとりたい栄養素は、大きく以下の4つ。生理中の健康的なダイエットのために、参考にしてみよう。

  • 鉄分:貧血予防に効果的
  • マグネシウム:むくみケアにつながる
  • 大豆イソフラボン:ホルモンバランスを整える
  • DHA・EPA:血の巡りをよくする

これらの栄養素は、基本的にバランスのよい食事からとることがおすすめ。偏食せず、いろいろな種類の食材をバランスよく食べることで、効率よく栄養素を吸収できる。

また、そのほかに摂取したい栄養素として、ビタミンB群、ビタミンCなどがあげられる。ビタミンB群やビタミンCは、エネルギー代謝や免疫機能をサポートする役割がある。

貧血はサプリメントだけで解決しようとしてしまう人も多いですが、サプリメントが必要になるほどの貧血の症状が出ているのであれば、適切な診断や治療が必要です。辛い症状は我慢せず、婦人科に相談してみましょう。

鉄分:貧血予防に効果的

生理中は、「鉄分」が不足しがちの傾向にある。鉄分が不足すると貧血になり、疲労感や頭痛、立ちくらみなどの症状が現れたりすることも。そのため生理中は、積極的に鉄分をとることを心がけよう。

鉄分を効率的に摂取するには、レバーや赤身の肉、魚介類などがおすすめ。ほうれん草や小松菜など、緑黄色野菜にも鉄分が豊富に含まれている。また、ビタミンCと一緒にとることで、鉄分の吸収率がアップする。

マグネシウム:むくみケアにつながる

生理中は、むくみが起こりやすい時期。むくみは、体内の水分バランスが崩れることで起こるため、それを整える働きがある「マグネシウム」をとるのがおすすめ。また、マグネシウムは生理痛の緩和にも役立つとされている。

バナナやほうれん草、アーモンドなどを摂取するのがおすすめ。

大豆イソフラボン:ホルモンバランスを整える

生理中は、女性ホルモンのバランスが崩れやすい時期。ホルモンバランスを整えるには、女性ホルモンに似た働きをもつ、「大豆イソフラボン」の摂取が効果的。さらに大豆イソフラボンには、骨粗しょう症予防の効果もあるとされている。

大豆イソフラボンを効率的に摂取するには、納豆や豆腐、豆乳などがおすすめ。積極的に大豆製品を取り入れ、ホルモンバランスを整えよう。

DHA・EPA:血の巡りをよくする

生理中のダイエットでは、オメガ3系脂肪酸の1つである「DHA・EPA」を積極的に摂取することがおすすめ。

DHA・EPAは血液をサラサラにし、血行を促進する働きがある。血流量が増加する時期である生理中にDHA・EPAをとることで、血液循環が改善され、生理痛の緩和にもつながる。

また、DHA・EPAには、体内の炎症を抑える効果もある。生理中はプロスタグランジンという生理活性物質が増加し、これが痛みや不快感の原因になることも。DHA・EPAが、プロスタグランジンの生成を抑制し、体内の炎症を和らげる効果が期待できる。

サプリメントを利用するのも1つの手だが、DHA・EPAは魚介類に多く含まれていて、とくに青魚や魚卵、イクラなどに豊富。普段の食事に魚料理を取り入れることで、効果的にDHA・EPAを摂取できる。

生理中のダイエットにおすすめのトレーニング

生理中でも軽く身体を動かすことで、血の巡りをよくしたり、生理痛やストレスが緩和されることも。ここでは、生理中におすすめのトレーニングを紹介するので、ぜひ参考にしてみて。

  • 軽く身体を動かす自重の「筋トレ」
  • ウォーキングなどの「有酸素運動」
  • リラックス効果もある「ヨガやピラティス」
  • 「ストレッチ」も効果的

軽く身体を動かす自重の「筋トレ」

自重トレーニングは関節や筋肉に負担をかけずに、身体を動かすことができるのが特徴。

たとえば、ゆっくりとしたスクワットや、ヒップスラスト、お尻歩きなどは、生理中でも無理なくおこなえるトレーニング。下半身や体幹を鍛え、基礎代謝を上げる効果が期待できる。

ただし、生理中は体調の変化に敏感な時期。無理せず自分の体調と相談しながら、適度に身体を動かすことが大切。生理痛を感じたり、気分が優れないときは、無理をせずに休養をとるようにしよう。

ウォーキングなどの「有酸素運動」

生理中は有酸素運動を取り入れることもおすすめ。

有酸素運動は、脂肪燃焼に効果的なだけでなく、体内の血行を促進し、むくみの解消にもつながる。また、有酸素運動は痛み止めの効果が期待できる「エンドルフィン」の分泌を促進するため、生理痛の緩和にも役立つ。

生理中はできるだけ身体に負担をかけない運動を選ぶことが大切。運動強度も通常の50〜70%程度に抑え、ウォーキングなどをゆっくりとしたペースでおこなうのがポイント。

リラックス効果もある「ヨガやピラティス」

生理中はストレスを感じやすい時期でもあるため、ヨガやピラティスをおこなうのもおすすめ。

ヨガは呼吸法と瞑想を取り入れた運動で、リラックス効果が期待できる。ピラティスは体幹を鍛える運動で、筋トレや姿勢の改善にも役立つ。

ただし、生理中はゆったりとしたペースで、身体に負担をかけないポーズを選ぶように心がけて。

「ストレッチ」も効果的

ストレッチは筋肉の緊張をほぐして血行を促進し、こりや痛みを和らげる働きがある。とくに、お腹周りや腰回りのストレッチは生理痛の緩和にも役立つ。また、ストレッチはリラックス効果も高いため、生理中のストレス解消にもつながる。

また、ストレッチにおいても、ゆっくりとした動作でおこなうことが大切。運動前後や起床後、就寝前など、無理のない範囲でストレッチを取り入れてみよう。

生理中のダイエットがうまくいかないときは?

痩せにくい時期である生理中は、どうしてもダイエットがうまくいかないと感じてしまいがち。生理中のダイエットで悩んでしまう際は、以下の考え方を試してみよう。

  • 一時的な体重増加に惑わされない
  • 生理後の本格的なダイエットに向けて目標を立てる
  • 生理中のストレス解消法をみつける

一時的な体重増加に惑わされない

生理中のダイエットでは、とくに生理症状の気分の落ち込みやむくみ、体重増加などで自信を失ってしまう人も。

しかし、これはホルモンが正常に分泌されているために起こる自然な現象。女性の身体は妊娠に備え、赤ちゃんを守るための準備をしている。生理中の体重増加や数字に惑わされず、自分の身体を知り、ダイエットを前向きに続けることが大切。

生理前や生理中にイライラしたり、気分が落ち込んだりすることを無理に我慢する必要はない。こうした時期には、自分を客観的に見ることが重要。身体や気持ちの変化は、ホルモンの影響によるものだと理解し受け入れることで、気持ちが楽になることもある。

仕事を詰め込みすぎないようにする、早めに帰宅してリラックスする時間をつくるなど、自分の状態に合わせて生活を調整してみよう。

生理中のメンタル不調は自然な現象であり、「そういう時期なんだ」と受け入れ、ストレスをためないよう我慢しすぎないことも大切です。

症状が強くて感情や体調をコントロールできない場合は、治療で軽減することができます。少しでも困った症状があれば婦人科に相談してみましょう。

生理後の本格的なダイエットに向けて目標を立てる

痩せにくく、身体の不調も起こりやすい生理中は、ダイエットがうまくいかないこともある。そんなときは、気持ちを切り替えて生理後のダイエットに向けて目標を立てるのがおすすめ。

ホルモンバランスが整いダイエットに適した時期である、生理後の2週間を目安にダイエットの目標を立てるのがポイント。目標体重や体脂肪率、ウエストサイズなど、自分の目指す姿を明確にしてモチベーション維持に努めよう。

生理中はダイエットがうまくいかなくても、決して諦めないこと。生理中は、目標達成に向けた準備期間と位置づけ、目標を立てて前向きにダイエットに取り組むことが大切。

生理中のストレス解消法を見つける

生理中はホルモンバランスの変化により、ストレスを感じやすい時期。ダイエットをおこなっていることで、さらにストレスが増してしまうこともある。ストレスを溜め込まないよう、自分なりの解消法を見つけることが大切。

ヨガや瞑想、深呼吸、入浴などでリラックスしたり、好きな音楽を聴く、友人と話す、ショッピングをするなどで、気分転換をしたりするのも効果的。

生理中のストレス解消法を見つけ、上手にストレスと付き合えるようになることで、ダイエットが続けやすくなる。

生理中にダイエットをおこなうときの注意点

ダイエットの効果を早く実感したくても、生理中に無理をするのは禁物。生理中にダイエットをおこなう際は、以下の4つのポイントに注意しよう。

  • 激しい運動や厳しく追い込むのはNG
  • 運動時間は短めを意識する
  • 極端な食事制限はしない
  • 生理痛がひどいときは身体を休める

激しい運動や厳しく追い込むのはNG

生理中は、ホルモンバランスが崩れやすく、体調を崩しやすい。そのため、無理な運動をすることで身体に負担がかかり、体調不良や生理痛を悪化させる恐れがある。

通常の50〜70%程度に抑えた強度で、ゆっくりとしたペースでおこなうのがポイント。自分の体調と相談しながら、無理のない範囲で運動を取り入れよう。

生理中は、血液が体外に出るため、その分の鉄分が減少し、酸素が体内に運ばれにくくなります。その結果、疲れやすくなったり、体調不良を引き起こしやすくなります。

生理中のトレーニング全般がNGというわけではありませんが、厳しく追い込むような運動は避け、ほどほどな運動を心がけましょう。

運動時間は短めを意識する

運動には体内の血行を促進して、コリや痛みを和らげる「エンドルフィン」というホルモンの分泌を促進する効果がある。生理中に適度な運動をおこなうことで、生理痛の緩和にも効果が期待できる。

ただし、生理中は疲れやすく、体調を崩しやすいため、無理をしすぎないことが重要。大事をとって運動時間は普段よりも短めを意識し、身体に負担がかからないように工夫しよう。

そもそも体調が優れない場合や生理痛がひどい場合は、運動を控え、休息を取るのがおすすめ。体調を最優先に考え、無理せず安静にすることも大切。

極端な食事制限はしない

生理中でなくても極端な食事制限は、身体に必要な栄養素が不足してしまい、体調を崩してしまうリスクが高いためおすすめできない。とくに生理中はホルモンバランスが崩れやすく、身体が不安定な状態であるため、極端な食事制限は避けること。

また、生理中は水分を溜め込みやすく、むくみが起こりやすい時期。極端な食事制限はむくみをさらに悪化させる原因にもつながってしまう。

生理中のみならず、ダイエット中はバランスの取れた食事を意識することが大切。食事の量は適量を心がけ、タンパク質や鉄分、カルシウムなど、必要な栄養素をしっかりと摂取しよう。自分の体調に合わせて、無理のない食事制限を心がけて。

栄養バランスのとれた食事を心がけることで、体調を整え、エネルギーを維持することができます。

貧血予防に重要な鉄分をはじめ、そのほかにも必要なさまざまな栄養素をいろいろな食材から十分に摂取することが大切です。

生理痛がひどいときは身体を休める

生理痛がひどいときは、無理せず身体を休めることが大切。

生理痛は子宮が収縮することで起こる痛み。無理な運動をおこなうと、生理痛を悪化させる原因になってしまうことも。安静にすることで、痛みが和らぐこともあるため、ゆっくりと休息を取るようにしよう。

また、お腹に温湿布やカイロをあてたり、ホットドリンクを飲んだりして、身体を温めることも効果的。

生理痛がひどいときは無理にダイエットを続けるのではなく、身体を休めることを優先し、痛みが和らいだら、徐々に運動や食事制限を再開していこう。

生理中のダイエットに関するQ&A

生理中に増えた体重はいつ頃戻る?

A:個人差はあるが、生理後1週間程度で体重は生理前の状態に戻る

生理前~生理序盤で増えた体重は、生理後には自然と戻ります。生理前の体重増加は、プロゲステロン(黄体ホルモン)の増加が原因であることが多いです。

生理5~6日目からは、溜め込んでいた水分が排出されるため、体重はもとに戻ります。ただし、生理中に暴飲暴食をしていた場合は、体重が戻りにくいこともあります。生理中は、極端な食事制限は避けつつも、適度な食事管理を心がけることが大切ですね。

生理中に甘いものが欲しいときは?

A:カロリーオーバーや急激な血糖値上昇に気をつけながら食べるように

生理中は、ホルモンバランスの変化により、甘いものが欲しくなることがあります。しかし、甘いものを食べ過ぎると、カロリーオーバーになり、ダイエットの妨げになってしまいます。生理中に甘いものが欲しくなったら、以下のようなポイントを意識しましょう。

 

  • 低カロリーのお菓子を選ぶ(ゼリーやマシュマロなど)
  • 小分けにして食べる
  • 食べる前に水を飲む
  • 甘いものの代わりにフルーツを食べる

適度に甘いものを楽しむことで、ストレスを溜めずにダイエットを続けられるはずです。また、急激な血糖値上昇を引き起こさないよう、甘いものは食後に食べるのがおすすめです。

ダイエット中に生理痛がつらいときはどうしたらいい?

A:無理せず身体を休める

生理痛がひどい時は、運動や食事制限を控え、安静にすることを優先しましょう。また、身体をなるべく冷やさないよう、温かい食事やお腹を温めることも効果的です。生理痛がひどいときは、我慢せずに鎮痛剤を服用するのもおすすめです。

ダイエットは生理不順に影響する?

A:過度なダイエットは、ホルモンバランスが乱れ、生理不順を引き起こすリスクがある

過度なダイエットによるホルモンバランスの乱れは「基礎代謝の低下」「脂肪燃焼の抑制」「食欲の増進」「むくみやすくなる」などの影響があり、ダイエットがうまくいかなくなることもあります。しばらく生理不順が続くようであれば、まずは一度病院で診てもらうことが大切です。

ひと月生理がこない程度であれば、妊娠の可能性がない限り、とくに問題はありません。ただし、もう1ヵ月様子を見ても生理がこなければ、病院で相談するようにしましょう。

とくに注意すべきなのは、3ヵ月に1回しか生理がこないような状態が続く場合。悪性の病気になる可能性もあるため、放置せずに必ず病院で診てもらいましょう。その際、妊娠しているかどうかの確認も忘れずにおこなうことが大切です。

生理中に筋トレを休んだら筋肉は減ってしまうの?

A:生理中に筋トレを休んでも、筋肉が減ってしまうことはない

筋肉は、1週間程度の休養では減少しないといわれています。むしろ、生理中は身体が疲れやすい状態にあるため、無理に筋トレをおこなうと、ケガのリスクが高まります。

生理1~2日目はとくに出血が多いので、筋トレを休んで、身体を休めることを優先しましょう。生理5~6日目になると身体がダイエットに適した状態になるので、徐々に筋トレを再開するのがおすすめです。

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