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「ダンベルプレス」の正しいやり方や効果!ベンチでの筋トレ法や重量なども紹介

大胸筋を鍛える「ダンベルプレス」は、厚い胸板を目指す男性や、バストアップを目指す女性に人気の種目。本記事では「ダンベルプレス」で鍛えられる筋肉や得られる効果、4種類のダンベルプレスのやり方、効果を高めるのコツをご紹介。平均重量の目安も掲載しているので、参考にしてみよう。

この記事の監修者

 

関根 綾さん

パーソナルジムDecision 代表トレーナー

年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞

目次

「ダンベルプレス」で鍛えられる3つの筋肉と効果

ここでは「ダンベルプレス」で鍛えられる3つの筋肉をご紹介。以下の筋肉を鍛えたい人は要チェック。

・分厚い胸板をつくる大胸筋
・三角筋
・上腕三頭筋

分厚い胸板をつくる「大胸筋」

「ダンベルプレス」は大胸筋を重点的に鍛えられるトレーニング。男性は分厚い胸板、女性はバストアップの効果が期待できる。大胸筋は上半身の中でもとくに大きな筋肉群のひとつのため、代謝促進の効果も期待できる。

また、女性の場合はバストアップだけでなく、デコルテラインの引き締めを目的に取り組む人も多い。

「三角筋」を鍛えて逆三角形フォルムに

「ダンベルプレス」は、腕の付け根付近にある三角筋も同時に鍛えられる。この筋肉を鍛えることで肩周りが大きくなり、逆三角形の体型を形成したり、肩を引き締める効果も期待できる。三角筋は前部、中部、後部の3つの部位に分かれ、「ダンベルプレス」では主に前部が鍛えられるのが特徴。

二の腕の引き締めに効果的「上腕三頭筋」

主要となる筋肉群ではないが、ひじと肩の間に位置する上腕三頭筋にもアプローチができる。上腕三頭筋を鍛えることで、男性はたくましい二の腕を目指すことができ、女性は二の腕を細く引き締める効果を期待できる。

上腕三頭筋は上腕二頭筋と対をなす筋肉であり、両方を効果的にトレーニングすることで、腕全体の見た目が美しくなり、引き締まったラインをつくることができる。

「ダンベルプレス」の正しいやり方・フォーム

<やり方>

  1. ベンチに仰向けに寝転がる
  2. 足とお尻、頭で身体を固定する
  3. ダンベルを両手に持つ
  4. ダンベルを胸の横に下ろしていく
  5. 限界まで下げて、ゆっくり上げる

まず、ベンチに仰向けになり、足、お尻、頭の位置を調整して、身体を固定しよう。調整ができたら両方の手にダンベルを持ち、胸の横まで下ろす。下ろせる限界まで達したら、ゆっくりと上げていこう。

正しいフォームを維持するためには、ダンベルの位置を常に意識し、肩甲骨を寄せることで胸筋への効果を高める。

初心者にありがちなフォームの間違いとして、動作中にダンベルを顔の近くまで持ってきてしまうことがあります。このやり方は肩を痛める原因となってしまうので、ダンベルはしっかりと胸の上で動かすことが重要です。

「ダンベルプレス」の平均重量や回数

未経験者や初心者などダンベルプレスに慣れていない人は、まずは重量を抑えて15回程度できる重さから始めるのがおすすめ。そこから筋肥大・ダイエットなど目的によって回数・重量設定を調整していこう。インターバルは一般的に2〜3分程度。ただし、ダイエットや二の腕の引き締めが目的であれば少し短い時間で、回数を増やせる重量で取り組むのが最適。

目的別の平均重量とセット数(目安)

筋肥大が目的の場合は、「8〜12回」で限界が来る重量に。ダイエット目的の場合は、最低でも「15回以上」できる重量を目安にするとよい。

セット数については、基本的に「3セット」を目安に。負荷を高めたい場合は、トータルの回数を増やすことが重要で、「20回×1セット」よりも「10回×3セット」の方がおすすめ。

トレーニング頻度については、週2回を目安にしよう。筋肉の回復と成長を促すためにトレーニング間の休息に3日程度開けることで、より効果的に鍛えることができる。

 

トレーニングを始めたばかりの人は、正しいフォームで回数をこなせる重さから始めてください。女性の場合、腕の筋力が男性よりも強くないことが多いため、3kg程度から始めるのもおすすめです。軽い重量で正しいフォームを覚え、徐々に重量を上げていきましょう。

ベンチプレスの重量に換算

「ダンベルプレス」の重量(1つあたり)の目安は、「バーベルベンチプレス」の1/3の重さがおすすめ。バーベルを60kgで行っている場合、1/3に相当するのは20kg。ただし、この換算方法はあくまで参考にして、とくに初めておこなう場合は目安よりも軽い重量から始めよう。いきなり最大重量に挑戦するのはNG。

「ダンベルプレス」の3つの種類

ここではダンベルプレスのバリエーションを3つご紹介。それぞれ強度や鍛えられる筋肉が少しずつ異なるので、自分に合ったトレーニングを見つけてみて。

・インクライン ダンベルプレス
・デクライン ダンベルプレス
・ワイド ダンベルプレス

インクライン・ダンベルプレス

<やり方>

  1. 傾斜の付いたベンチに仰向けに寝転がる
  2. 両手にダンベルを持つ
  3. 肩甲骨を寄せ、肩の真上にダンベルを持ってくる
  4. 腕が地面と垂直になるように、ダンベルをゆっくり下す
  5. 可動域の中で筋肉を大きく動かし、ダンベルをまっすぐ上げる

「インクライン・ダンベルプレス」では、とくに大胸筋の上部に負荷がかかるため、ボリュームのある盛り上がった胸板を目指す人や、デコルテラインを美しく見せたい人におすすめ。ただし、傾斜がついている分、「基本のダンベルプレス」よりダンベルの位置調整が難しくなるため、フォームにとくに注意しながら取り組もう。

基本のダンベルプレスと比べ、ひじがひらきやすいため、脇を締めてひじがダンベルの真下にくるよう意識しておこないましょう。

 デクライン・ダンベルプレス

<やり方>

  1. 頭が下を向く角度にフラットベンチを設定する
    (もしくは、水平にしたベンチに仰向けになった状態で脚を立て、腰を浮かせる)
  2. ひざから背中を一直線にする
  3. 肩甲骨を寄せ、肩を落とす
  4. ひじの真上にダンベルが来るように上げ、胸に負荷を乗せる。
  5. ダンベルの真下にひじがあることを意識しながら、ダンベルをみぞおちのあたりまで下ろす
  6. ゆっくりと真上にダンベルを戻す

「デクライン・ダンベルプレス」は、下方向に傾斜をつけたベンチでおこなうもので、大胸筋の下部をメインに鍛えられる。基本のダンベルプレスとの最大の違いは、負荷が胸の下部に集中する点。胸の下部の筋肉を強化し、胸全体の形状を改善するのに効果的なため、胸とお腹の境目をくっきりさせたい人におすすめ。

動作としては、「インクライン・ダンベルプレス」と同様に、肩甲骨を寄せ、肩の真上にダンベルを持ってくること。ダンベルの真下にひじが来るように意識しますが、「インクライン・ダンベルプレス」ほど脇を締める必要はありません。

ワイド・ダンベルプレス

<やり方>

  1. ベンチの上で仰向けになる
  2. 前腕が床に対して垂直になる位置もしくは、大胸筋のストレッチを十分に感じる位置まで下ろす
  3. そのままの状態を2〜3秒ほどキープ
  4. ダンベルを素早く上げる

「ワイド・ダンベルプレス」は、腕を広めにしておこなうことで大胸筋中部の外側を鍛えるのに効果的。とくに大胸筋全体を鍛えたい人におすすめで、「基本のダンベルプレス」と比べると、肩への負担が大きくなるため、重量は軽めに設定しよう。まずはフォームをマスターすることから。

とくに注意したいポイントは、下ろすときにひじをしっかりコントロールすること。腕が床と平行になるまでダンベルを下ろし2〜3秒程キープしたら、ダンベルを素早く持ち上げましょう。

「ダンベルプレス」で役立つ器具の使い方

ここでは、ダンベルプレスで活用できるアイテムの使い方をご紹介。

正しい使い方を画像と動画で解説しているので、トレーニングの効果を高める使い方ができるようになろう。

「インクラインベンチ」の正しい使い方

「デクラインベンチ」の正しい使い方

「バーベル」の正しい使い方

「ダンベルプレス」の効果を高める5つのコツ

ダンベルプレスをおこなう際、肩や腰に痛みを感じることがあるが、これは間違ったフォームが原因。下記で紹介する5つのコツを参考に、正しいフォームでトレーニングできるようになろう。

・ダンベルの握り方を意識する
・肩甲骨を意識する
・反動を使わずにおこなう
・ひじが伸びきる直前で止める
・動きにメリハリをつける

腰に痛みがある場合は過度に反らせてしまっていることが原因なので、胸をしっかりと張ることを意識するように。また、腹圧を適切に保つことで、腰への負担も軽減することができます。

ダンベルの握り方を意識する

ダンベルを指で握るのではなく、手のひらにダンベルをのせるイメージで。コツとしては、小指と薬指を少し強めに握ること。親指・人差し指に力が入りすぎると、肩が上がってしまい、大胸筋ではなく三角筋に負荷が逃げてしまうため注意しよう。

トレーニング後に肩に痛みが生じる場合は、ダンベルの握り方や肩の位置に問題がある可能性が高いです。握り方や肩甲骨の寄せ方を見直してみましょう。

腕に力を入れず肩甲骨を意識する

腕に力が入りすぎると、大胸筋に十分な負荷がかからないため、程よく腕の力を抜くことがポイント。ベンチに寝転がったら、ダンベルを持ち上げる前に、肩甲骨をしっかり寄せ、胸を張ることを意識しよう。

反動を使わずにおこなう

反動を使うと鍛えたい部位への効果が減少してしまうため、とくに初心者は反動を使わないよう意識しよう。下ろす動作がトレーニングの一部であるという意識を忘れず、動作はゆっくり適度なスピードで。

ひじが伸びきる直前で止める

ひじを伸ばし切ってしまった場合、ひじがロックされてしまい、次に下げる動作への移行が難しくなってしまうため、ひじが伸びきる直前で止める。また、伸ばし切らないことで、筋肉への負荷を一定に保つことができる。

動きにメリハリをつける

ダンベルプレスをおこなう際は、動きにメリハリをつけることが重要。下ろす動作には3秒、上げる動作には1秒かけることが目安。「1,2,3」のカウントでゆっくりとダンベルを下ろし、「4」のカウントで素早く上げるリズムのイメージ。動作にメリハリをつけることで適切なテンションを保つことができる。

また、ダンベルを下す際は、胸のあたりでストレッチを最大に感じる位置まで下ろすのが理想。人によっては胸のあたりまで下ろした際に力が抜けてしまうこともあるため、自分に合った範囲で調整しよう。

「ダンベルプレス」に関するQ&A

縦持ちでプレスするメリットや注意点はありますか?

A:上腕三頭筋にアプローチしやすく、肩への負担を軽減するメリットがある。

ダンベルプレスを縦持ちで行う場合、上腕三頭筋にアプローチしやすく、肩への負担を軽減するメリットがあります。また、ダンベルを下ろす位置を少しだけお腹近くにすることで、より上腕三頭筋に効果が期待できます。肩に違和感を感じている人や上腕三頭筋を鍛えたい人におすすめです。

ひざ上(オンザニー)をスタートポジションにするときの注意点は?

A:ダンベルをひざの先端やももの真ん中に乗せるようにする

重い重量を扱う際に安全に行えるように、ひざ上(オンザニー)をスタートポジションにする方法もあります。スタートポジションでダンベルをひざの先端やももの真ん中に乗せることがポイントです。

「ダンベルフライ」と「ダンベルプレス」の違いは?

A:「ダンベルフライ」は、胸を開く・寄せる動作を繰り返し、「ダンベルプレス」は主に大胸筋の中央部まで寄せることを意識しやすい種目

「ダンベルフライ」は、大胸筋のストレッチに焦点を当てていて、ひじを90〜100度程度に曲げながら、胸を開く・寄せる動作を繰り返します。

一方、ダンベルプレスは主に大胸筋の中央部まで寄せることを意識しやすい種目です。胸の形を整え、引き締まった見た目を目指す人、筋肉を大きく強くしたい人など、目的に合わせて組み合わせておこなうことがおすすめです。

「ダンベルプレス」で三頭筋に効いているときはやり方が間違っている?

A:やり方が間違っている可能性が高い。

もしかしたら、使用している重量が合っていないのかもしれません。重量が重すぎる場合、正しいフォームの維持が難しく、本来鍛えるべき筋肉とは違う部位に負荷がかかってしまいます。また、三頭筋の筋力不足が原因として考えられるため、三頭筋を強化するトレーニングをメニューに組み込むのもおすすめです。

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