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効率的に背筋を鍛える!自宅・ジムでできる部位別の筋トレメニュー16選

身体の中でも大きな筋肉群のひとつである「背筋」。基礎代謝の向上・ボディメイク・姿勢改善や肩こり解消など、背筋を鍛えることで得られる嬉しい効果やメリットはたくさんある。背筋を鍛える際のポイントは、目的を踏まえて僧帽筋・広背筋・脊柱起立筋などの各部位にしっかりアプローチすること。この記事では、自宅やジムでできる背筋のトレーニング方法や目的別トレーニングメニューを紹介。

この記事の監修者

 

関根 綾さん

パーソナルジムDecision 代表トレーナー

年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞

本記事のリリース情報
ウェルビーイングに特化したWebメディアのインタビューのご紹介

目次

背筋を鍛える効果やメリット

背筋を鍛えることで、基礎代謝の向上や肩こり・腰痛の改善など、さまざまな効果が期待できる。おもなメリットは以下の4つ。

  • 基礎代謝が向上する
  • 姿勢が改善して身体のラインがきれいに見える
  • 肩こりや腰痛の予防・緩和
  • スポーツパフォーマンスが向上する

基礎代謝が向上する

身体の中でも大きな筋肉が集まっている「背中」を鍛えることで基礎代謝が上がりやすくなる。ただ背筋だけでなく、身体全体の筋肉をバランスよく鍛えることも重要。太もも・お尻・大胸筋などの大筋群もあわせて鍛えることで、痩せやすい身体づくりにつながる。

「広背筋」と「僧帽筋」は背中のトレーニング種目で同時に使われることが多く、比較的アプローチしやすい筋肉です。優先的に鍛えることで、基礎代謝の向上に役立つでしょう。

姿勢が改善して身体のラインがきれいに見える

背筋は身体を支える重要な筋肉のひとつ。背筋が弱いと「猫背」「巻き肩」など姿勢が崩れやすくなってしまう。姿勢が悪いと見た目の印象が悪くなるだけでなく、身体の不調の原因になることも。

正しい姿勢の維持やトレーニング時のフォームを保つためには、体幹の力が必要不可欠です。姿勢改善を目的とする場合は背筋だけでなく体幹も一緒に鍛えましょう。

背筋力(脊柱起立筋)の低下が姿勢不良につながる可能性

過去の研究では、若年層における背筋力の低下が明確に示されている。ある大学の調査では男子大学生の平均背筋力が約21%、体重で補正した背筋力指数も約23%減少しており、この傾向は統計的にも有意だった。

主な要因として日常的な身体活動や運動習慣の減少が挙げられている。背筋力が低い人は脊柱起立筋の活動が弱く、他の背部筋に頼る代償的な動作が見られることから、筋バランスの乱れや姿勢不良につながる可能性にも言及している。

肩こりや腰痛の予防・緩和

長時間のデスクワークなど、同じ姿勢を維持し続けると肩や腰に負担がかかりやすくなる。さらに姿勢が悪いと、肩や腰に余計な負担がかかり、こりや痛みの原因に。背筋を鍛えることで、正しい姿勢を保ちやすくなり肩や腰への負担を軽減できる。

デスクワークが多い人や肩こりや腰痛に悩んでいる人は、背筋を鍛えてみよう。

デスクワークの時間が長い方・運動習慣のない方だと肩甲骨周りの可動域が狭く、狙った筋肉に上手くアプローチできない場合もあります。トレーニング前後に動的なストレッチや筋膜リリースなどをおこない、可動域をしっかり確保してから取り組みましょう。

スポーツパフォーマンスが向上する

背中の筋力は、さまざまな競技で重要な役割を果たすため「スポーツパフォーマンスの向上」にもつながる。野球の打撃やゴルフのスイングをはじめ、背中の筋力が推進力に直結する水泳でも背筋トレーニングは欠かせない。

また、背筋を鍛えることで肩甲骨の動きがよくなるため、各関節への過度な負担が減りケガのリスクも低減する。

背筋を構成する筋肉と各部位の役割

背中の筋肉はおもに「僧帽筋」「広背筋」「脊柱起立筋」「菱形筋」「大円筋」の5つに分けられる。トレーニングの目的や理想の体型、現在の身体の状態によって鍛えるべき筋肉は変わってくる。

それぞれの筋肉の位置と働き、鍛えることで期待できる効果をみていこう。

  • 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
  • 広背筋(こうはいきん)
  • 僧帽筋(そうぼうきん)
  • 菱形筋(りょうけいきん)
  • 大円筋(だいえんきん)

背筋のトレーニングに取り組む際、背筋の中でも大きい広背筋僧帽筋を中心にトレーニングすることが多いです。とくに基礎代謝の向上・ボディメイクを目的にしている方であればこの2部位を意識して鍛えるとよいと思います。

脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)

「脊柱起立筋」は首の後ろから骨盤にかけて走行している筋肉群。「最長筋(さいちょうきん)」「棘筋(きょくきん)」など複数の筋肉で構成されていて、脊椎の動きに関わる。おもな働きは体幹の伸展や背中を反らす動作で、体幹の回旋にも関わる。

また、姿勢の維持にも重要な役割を果たし、鍛えることで姿勢改善効果も。

「脊柱起立筋」を鍛えるのであれば、バックエクステンションやデッドリフトなどがおすすめ。

広背筋(こうはいきん)

「広背筋」は背中の中心部から上腕骨(じょうわんこつ)の内側までに広がっている大きな筋肉。腕を身体側に引き寄せたり・後ろ側に引く動作に関わり、日常生活では「物を持ち上げる」「引っ張る」「押す」などにも影響している。「懸垂」などのトレーニングで鍛えることができる。

「広背筋」を鍛えるのであれば、ラットプルダウンやシーテッドローなどがおすすめ。

広背筋や僧帽筋を鍛えることで、巻き肩や猫背解消にも効果が期待できます。

僧帽筋(そうぼうきん)

「僧帽筋」は首の後ろから肩・背中の中央にかけて広がっている大きな筋肉。上部・中部・下部に分かれ、肩甲骨の動きに大きく関わっている。

「僧帽筋」を鍛えるのであれば、肩を持ち上げるシュラッグがおすすめ。

僧帽筋を過度に鍛えると、ゴツくなってしまうケースもあります。筋肉を大きくしたくない女性などは、過度なトレーニングには注意し、目的に合わせてトレーニングや負荷を選択しましょう。

菱形筋(りょうけいきん)

「菱形筋」は肩甲骨と脊椎の間にある筋肉。

肩甲骨の内側縁(ないそくえん)から脊椎の間にある「大菱形筋」、その上部に位置する「小菱形筋」の2つの筋肉で構成されている。おもな働きは肩甲骨を脊椎側に引き寄せる動作で、回旋などにも関わっている。

「シーテッドロー」などのトレーニングで鍛えるのがおすすめ。

 大円筋(だいえんきん)

「大円筋」は肩甲骨の下部から上腕骨(じょうわんこつ)の間にある筋肉。おもな働きは「肩関節の伸展・内転・内旋」で、腕を身体側に引き寄せる・後ろに引く動作などに関わる。肩関節の安定化にも影響しているため、大円筋が弱いと肩関節が不安定になりやすい。

「ラットプルダウン」などのトレーニングで鍛えることができる。

【自宅編】各部位に効く背筋トレーニング9選

「忙しくてジムに通う時間がない」「まずは簡単な種目から始めたい」。そんな方に向けて、自重でできるもの・チューブで負荷をかけたものなど、自宅でできる背筋トレーニングを部位別に紹介。

脊柱起立筋に効く自宅トレーニング

  • バックエクステンション
  • バードドッグ
  • スーパーマン
  • チューブデッドリフト

広背筋に効く自宅トレーニング

  • バックスクイーズ
  • チューブシーテッドロー
  • チューブベントオーバーロウ
  • チューブラットプルダウン

僧帽筋に効く自宅トレーニング

  • チューブシュラッグ

脊柱起立筋は自重でも負荷をかけられますが、広背筋や僧帽筋は自重でおこなうのが難しい部位です。トレーニングをする際は、チューブ(中負荷~強負荷・10~15㎏程度)・ダンベル(10~15㎏×2個)などで負荷をかけるのがおすすめです。

また、僧帽筋を軸にしたトレーニング種目は少ないですが、シーテッドローなどローイング系種目でもアプローチできます。

バックエクステンション

バックエクステンションは脊柱起立筋を効果的に鍛えられる代表的な自重トレーニング。うつ伏せの状態から上体を反らせることで、腰まわりの筋肉に刺激を与える。

  1. うつ伏せになり、両手を頭の後ろで組む
  2. 足を肩幅程度に開く
  3. できるだけ高く上半身を上げ、3秒ほどキープする
  4. ゆっくりと元の位置に戻し、これを繰り返す

お腹の下にバランスボールを入れることで、脊柱起立筋の可動域が広がり脊椎への負担も下げることができます。

バードドッグ

四つん這いの姿勢から片腕と反対側の脚を同時に伸ばす「バードドッグ」は、脊柱起立筋だけでなくバランス感覚や体幹の筋肉を鍛えられる。

  1. 手首が肩の真下、ひざが股関節の真下になるように、四つん這いの姿勢になる
  2. 息を吐きながら片腕を身体の正面にまっすぐ伸ばす
  3. 同時に反対側の脚を後ろにまっすぐ伸ばし、数秒間キープする
  4. 息を吸いながら、ゆっくりと元の姿勢に戻す
  5. もう一方の腕と脚も同様に繰り返す

スーパーマン

四肢を同時に持ち上げるスーパーマンでは、脊柱起立筋全体をバランスよく鍛えられる種目。

  1. 床にうつ伏せになり、両手・両足を真っ直ぐに伸ばす
  2. 同時に手足を持ち上げ、胸と太ももも浮かせる。
  3. 2〜3秒キープし、ゆっくりと戻す

チューブデッドリフト

チューブを使ったデッドリフトであれば、腰に負担をかけにくく安全に脊柱起立筋を鍛える。

  1. チューブの中心に両足を乗せ、両端を手で持つ
  2. 背筋を伸ばしたまま、膝を軽く曲げて上体を前傾させる
  3. お尻を使って上体を起こし、チューブを引き上げる

バックスクイーズ

バックスクイーズは広背筋の収縮を意識的におこなう種目。肩甲骨を引き寄せる動作により、背中の筋肉の使い方を習得できる基礎的なメニューとしておすすめ。

  1. 背筋を伸ばしてうつ伏せになる
  2. 両腕を肩の高さで前方に伸ばす
  3. 肘を曲げながら肩甲骨を背中の中心に寄せる
  4. 背中を締めるように3秒間キープする
  5. ゆっくりと元に戻す

バックスクイーズは適切な負荷をかけられない(負荷が小さい)種目です。エクササイズという認識の方がよいかもしれません。

チューブシーテッドロー

チューブシーテッドローは広背筋を中心に僧帽筋中部にもアプローチできる。姿勢の安定や肩甲骨の可動性改善にも有効。

  1. 床に座り、足を伸ばしてチューブを足裏にかける
  2. チューブの両端を両手で握る
  3. 背筋を伸ばし、肘を体側に沿って後方へ引く
  4. 肩甲骨をしっかり寄せながら2〜3秒キープする
  5. ゆっくりと腕を戻し、繰り返す

チューブベントオーバーロウ

体を前傾させた状態でチューブを引くチューブベントオーバーロウは、広背筋の中部から下部まで幅広く刺激を与えることができる。

  1. チューブの中央を両足で踏み、足幅は肩幅程度にする
  2. 膝を軽く曲げ、背筋を伸ばして上体を前傾させる
  3. 両手でチューブを握り、肘を後方に引く
  4. 肩甲骨を寄せて2秒キープする
  5. ゆっくりと元に戻し、繰り返す

チューブラットプルダウン

チューブラットプルダウンは、広背筋上部を中心に効果的な刺激を与えるトレーニング。高所にチューブを固定する必要があるため、少し手間がかかる。

  1. チューブをドア上部などにしっかり固定する
  2. 両手でチューブの端を握り、椅子または床に座る
  3. 肘を体側に沿って下ろすようにチューブを引く
  4. 背中を収縮させながら2秒キープする
  5. ゆっくりと元に戻し、繰り返す

チューブシュラッグ

チューブシュラッグは僧帽筋上部に特化したトレーニングであり、肩こり対策としての効果も期待できる。

  1. チューブの中央を両足で踏み、足幅は肩幅程度にする
  2. 両手でチューブの端を握る
  3. 肩をすくめるように上に引き上げる
  4. 僧帽筋の収縮を意識して2〜3秒キープする
  5. ゆっくりと肩を下ろし、繰り返す

【ジム編】部位別の背筋トレーニング7選

ジムでしっかりと鍛えたい人に向けた、本格的な背筋トレーニングメニューを部位別に紹介。手順やポイントを解説しているので、取り組みやすそうなものから挑戦してみよう。

脊柱起立筋に効くジムトレーニング

  • マシンを使った「バックエクステンション」
  • バーベルを使った「デッドリフト」

広背筋に効くジムトレーニング

  • ケーブルマシンを使った「ラットプルダウン」
  • バーベルを使った「ベントオーバーロウ」
  • ケーブルマシンを使った「シーテッドローイング」
  • バーを使用した「チンニング(懸垂)」

僧帽筋に効くジムトレーニング

  • バーベルを使った「シュラッグ」

マシンを使った「バックエクステンション」

脊柱起立筋の伸展動作に合わせて重量を設定できるウェイトマシンでおこなう。自重よりも高い負荷を与えられるため、しっかり筋肉をつけたい人におすすめのトレーニング。

<やり方>

  1. 背もたれに合わせて座る
  2. 足は膝を90度に曲げて固定
  3. 背中にパッドをあてた状態にして上体を反らす
  4. 背中が反りすぎない位置で数秒キープ
  5. ゆっくりと元の姿勢に戻す

バーベルを使った「デッドリフト」

  1. バーベルの前に、足を腰幅に開いて立ち、ひざを曲げてバーを握る
  2. 肩甲骨の真下のポジションにバーが来るようにセット
  3. すね、太もも、脚の付け根に沿うようにして、身体がまっすぐになるまでバーを引き上げる
  4. ひざと股関節を伸ばし切ったら、お尻を引いてバーを下ろしていく

ケーブルマシンを使った「ラットプルダウン」

  1. シートに座り、バーを肩幅より少し広めに握る
  2. 胸を張って背筋を伸ばし、肩甲骨を寄せるイメージでバーを胸の高さまで引き下ろす
  3. ゆっくりと元の位置に戻し、これを繰り返す

バーベルを使った「ベントオーバーロウ」

  1. 肩幅に足を開いてバーベルを握り、床から持ち上げる
  2. ひざは軽く曲げ、上半身を約45度前傾させて、背筋をまっすぐにする
  3. バーをひざの下にセットする
  4. ひじを身体に近づけるイメージで、バーベルを引き上げる
  5. ゆっくりと元の位置に戻し、これを繰り返す

ケーブルマシンを使った「シーテッドローイング」

  1. マシンに座り、上体を少し前に倒してハンドルを握る
  2. ひざは軽く曲げて背筋を伸ばしたら、胸を張るようにしてハンドルを腹部に向けて引き寄せる
  3. ゆっくりと元の位置に戻し、これを繰り返す

バーを使用した「チンニング(懸垂)」

  1. 肩幅より少し広めにバーを握る
  2. 足を床から離し、バーに対して胸を張った姿勢をつくる。
  3. あごがバーと同じ高さになるまで身体を持ち上げ、2〜3秒キープする
  4. ひじが伸び切らない程度まで状態を下げ、この動作を繰り返す

広背筋にアプローチするチンニングは上級者のトレーニング種目です。初級者はまずはラットプルダウンやシーテッドローから取り組むのがおすすめです。

バーベルを使った「シュラッグ」

腕は伸ばした状態でバーベルを持ち、肩を上に持ち上げるイメージで。肩のみで上下の動作をおこなうのがポイント。

<やり方>
  1. 肩幅程度に足を開き、肩幅よりやや広めにバーベルを持つ
  2. 肩を耳に近づけるように、ひじを伸ばしたまま引き上げる
  3. 引き上げた状態で1〜2秒キープ
  4. ゆっくりと元の位置に戻す 

自宅で鍛えたい人向け!目的別の背筋トレーニングメニュー

姿勢の維持・肩こり予防・代謝の向上やボディメイクなど、背中の筋肉をトレーニングする理由は人それぞれ違う。そんな方々に向けて、目的別の自宅トレーニングプランの組み合わせを紹介。

  • 姿勢改善が目的の人向け
  • 代謝アップ、ボディメイクが目的の人向け
  • 肩こり改善が目的の人の追加1種目

以下に記載している「基本メニュー5種目」に1~2種目を組み合わせてみよう!もちろん、運動不足の解消が目的の人は基本メニューのみでOK。

 

Wellulu編集部スタッフ

約5~6分程度で完了できますので、すきま時間にやってみて!

時間配分の例:
・バックエクステンション  15回 × 2セット(1セット:15~20秒
・バードドッグ       左右各20回 × 2セット(1セット:30~40秒
・チューブシーテッドロー   15回 × 2セット(1セット:30~40秒
・チューブベントオーバーロウ 15回 × 2セット(1セット:30~40秒
・チューブシュラッグ  15回 × 2セット(1セット:30~40秒

+インターバル90秒(各セットの合間に10秒)

姿勢改善が目的の人向け

このプランでは、デスクワークなどで固まりがちな肩甲骨周辺を動かし、背中全体で姿勢を支える感覚を身につけることができる。動作中は胸を開き、肩甲骨を寄せる意識を持つことが重要である。

代謝アップ、ボディメイクが目的の人向け

デッドリフトではフォームの正確さがカギとなる。背筋を伸ばしたまま上体を起こすことで、背面全体と下半身を連動させたトレーニングが可能になる。ラットプルダウンは、背中の印象を左右する広背筋にアプローチできる種目。また各種目を2セットではなく、3セットに増やすのもおすすめ。

肩こり改善が目的の人向け

シュラッグはj立位で行う自重トレーニングでもOK。肩をすくめて数秒キープし、力を抜くという流れを繰り返すことで、筋肉の「収縮と弛緩」を習慣づけることができる。肩を回すなど動きを加えると血流改善にもつながりやすい。

背筋を鍛える適切な負荷とセット数

背筋を効率的に鍛えるためには、適切な負荷とセット数を意識することが大切。負荷が軽すぎると筋肉に十分な刺激を与えられず、重すぎるとフォームが崩れやすくなりケガのリスクが高くなる。

セット数の目安は、初心者は「1セット15回程度」から始め、「正しいフォームの習得」と「狙った筋肉を動かすことに慣れていく」ことを目的に取り組もう。慣れてきたら、「1セット10〜12回」に減らしながら負荷を上げていく。

筋肉を効果的に鍛えるには、少なくとも3セット以上おこなうことが理想的。複数セットおこなうことで、筋肉により大きな負荷をかけ、成長を促すことができる。

健康維持や運動習慣をつけることが目的の場合でも、軽い負荷で3セットおこなうことがおすすめ。

トレーニングを始める際は、難易度の高い種目よりも簡単な種目から始めることがおすすめです。たとえば、「デッドリフト」は多くの筋肉や関節を使う種目なので、初心者や腰痛持ちの人にはケガのリスクも高まります。難しい種目は、トレーニングに慣れてから、徐々に取り入れるようにしましょう。

背筋トレーニングにおすすめのストレッチ4選

背筋のトレーニング前後にストレッチを取り入れることで、可動域を広げたり、筋肉痛を軽減する効果が期待できる。ここでは、トレーニング前後におすすめのストレッチを4つ紹介。

  • 肩甲骨のストレッチ(筋トレ前)
  • 肩回し(筋トレ前)
  • 猫背ストレッチ(筋トレ後)
  • 筋膜リリース(筋トレ後)

肩甲骨のストレッチ(筋トレ前)

  1. 背筋を伸ばし、両手を肩の高さで前に伸ばす
  2. 手のひらを下に向け、肩甲骨を寄せるように、腕を前後に動かす
  3. 10〜15回繰り返す

肩回し(筋トレ前)

  1. 背筋を伸ばし、両肩を大きく回す
  2. 前方向に10〜15回、後ろ方向に10〜15回おこなう
    ※両方向とも、できるだけ大きく肩を回すこと

猫背ストレッチ(筋トレ前)

  1. 四つん這いの姿勢になり、背中を丸める
  2. 頭を下げ、肩甲骨が天井に向くように背中を丸める
  3. 15〜30秒間維持し、ゆっくりと元の姿勢に戻る

猫背のポーズで息を吸いながら背中を丸め、吐きながら肩甲骨を寄せるように背中を伸ばす「キャット&ドッグ」と組み合わせると、より効果が高まります。

筋膜リリース(筋トレ後)

  1. ひざを立てて座り、上体を倒して背中の中心部にフォームローラーを当てる
  2. 両腕を胸の前で組み、背筋を伸ばして前後に動かす
  3. 左右に動かして、刺激を与える

背中は自分でストレッチをするのが難しい部位でもあるため、グッズを活用することがおすすめです。フォームローラーやマッサージボールを使うことで、トレーニングで使った筋肉を緩めることができ、より効果的なストレッチが期待できます。

編集部が考案!オフィスタイムの背筋エクササイズ

オフィスでのちょっとした空き時間、デスクワークのほんの“隙間時間”で背筋にアプローチできるエクササイズを編集部が考案!背中の筋肉は、姿勢を支える「縁の下の力持ち」。本格的なトレーニングではなく、肩こりの予防や血行促進を目的にチャレンジしてみて!監修者にもアドバイスをもらった。

デスクに着くと共に!フロントラットプルダウン

Wellulu編集部スタッフ

出社してすぐ、伸びの延長線上でフロントラットプルダウンでシャキッと広背筋のエクササイズ!これはどうでしょうか?

 

 姿勢を整えるスイッチとしては良いですね。動作自体は軽めなので、トレーニングというよりアクティベーション(筋肉の目覚まし)のイメージです。深く呼吸をすることでさらによいと思います。

会議疲れを背中で流す!バックラットプルダウン

Wellulu編集部スタッフ

長時間座っての会議が終わった後、胸を張って肩甲骨を引くこの動作もスッキリしてよさそうなのですが…。

広背筋と僧帽筋中部に刺激が入るので、巻き肩や猫背のリセットにおすすめです。タオルを持ってすることで、肩甲骨をよせるストレッチにもなります。

午後に向けて姿勢リセット!リアレイズ

Wellulu編集部スタッフ

昼食後の眠気対策としても少しアクティブな動きを!リアレイズを入れると、肩甲骨周りが活性化して集中しやすくなる気もします。

リアレイズは肩後部や僧帽筋中部への意識が高まるので、姿勢が崩れやすい午後にピッタリです。イスに座ったままでもできるのがポイントですね。

集中力が切れたときに!ニーローイング

Wellulu編集部スタッフ

なんだか集中が途切れたなと思ったら、手を膝で引くロウイングもいいなと思うのですがどうでしょうか?

背筋というよりも腕や体幹に刺激が入りそうですね。背中のエクササイズというよりも正しい姿勢の意識を持つことにつながりそうです。

隙間時間に!シーテッドバックエクステンション

Wellulu編集部スタッフ

イスに座ったままのバックエクステンションです!回数を重ねることで少しトレーニング効果もできそうです。

そうですね、脊柱起立筋を軽く動かすには良い習慣です。ただし、トレーニング効果としては軽めなので、腰回りの活性化や姿勢意識づけに最適です。

同僚と談笑中に!椅子を使用してのシュラッグ

Wellulu編集部スタッフ

隣席の椅子も使いますが、雑談中にシュラッグをするのもありかなと思っています。

多少は僧帽筋上部にアプローチできると思いますが、バランスを取るのが難しそうですね。肩の関節に負荷がかかりすぎるとケガにつながる可能性もあるので注意が必要です。

背筋の筋トレに関するQ&A

自宅で背筋を鍛えるのにおすすめのグッズは?

A:筋トレ初心者の方が最初に購入するグッズは「ダンベル」がおすすめ。

ダンベルを使ったトレーニングは、バリエーションが豊富で、背筋のトレーニングにおいても、「ワンハンドロー」や「ベントオーバーロー」など、さまざまな種目をおこなうことができます。

また、筋肉は同じ負荷に慣れてしまうと成長しにくくなる傾向があるため、自分の体力に合わせて負荷を変えられる「可変式」のダンベルを選ぶのがおすすめ。

種目によっても適切な重さは異なるため、可変式のダンベルを使うことで、より効果的にトレーニングをおこなうことができます。

高齢の人が背筋を鍛える際のポイントや注意点は?

A:負荷は抑えめにし、ゆっくりとしたペースでおこなうことを意識しよう。

年齢とともに、筋力や柔軟性が低下するため、背筋に限らず、急な動作や高負荷のトレーニングはケガのリスクが高まります。とくに、「デッドリフト」や「ベントオーバーロウ」は、ケガのリスクが高いため、実践する際は注意が必要です。また、トレーニング前後には、ストレッチを丁寧におこない、関節の可動域をしっかりとケアしましょう。

背筋トレーニング後の筋肉痛は必ず起こるもの?

A:トレーニングの負荷や内容によって、起こる場合と起こらない場合がある。

筋肉痛は、負荷が大きかったり、普段使わない筋肉を使ったりすることで起こるため、ある程度の負荷をかけて筋肉を追い込んだ場合は、筋肉痛が起こる可能性が高くなります。また、習慣的にトレーニングをおこなっている人は筋肉痛が出にくく、逆にまったく運動をしていない人は、少しの負荷でも筋肉痛になることがあります。

筋肉痛の有無は、トレーニングの良し悪しを判断する基準にはならないので、筋肉痛の有無で悩む必要はありません。自分の体力や目的に合わせて、適切な負荷でトレーニングをおこないましょう。

ほかの部位のトレーニングとの組み合わせ方は?

A:背筋と一緒に鍛えるべき部位は、トレーニングの目的や理想の体型、現在の身体の状態によって異なる。

基本的には、「胸筋」や「腹筋」などの前面の筋肉とのバランスを意識しながら、全身の筋肉をバランスよく鍛えていくことが理想です。 全身のバランスを整えるためには、身体の中でもとくに大きな筋肉群である下半身のトレーニングも大切です。

週にどのくらいの頻度でトレーニングをおこなうかを考慮し、全身をバランスよく鍛えられるようにメニューを組んで取り組みましょう。週に多くのトレーニングができる方が、大きな筋肉だけでなく、細かい筋肉にもアプローチすることができ、より総合的な身体づくりができます。

背筋トレーニングは有酸素運動も組み合わせたほうがいい?

A:筋トレと有酸素運動を組み合わせるかどうかは、トレーニングの目的によって異なる。

筋トレ直後に有酸素運動をおこなうと、筋肉の分解が進んだり、筋肉の成長を妨げてしまう可能性があります。そのため、筋肉をつけたり、筋肥大を目的とする場合は、筋トレ後すぐに有酸素運動をおこなうことは好ましくありません。

有酸素運動には脂肪燃焼効果が期待できるため、ダイエットを目的とする場合は、有酸素運動を取り入れることが効果的ですが、筋肉の分解を防ぐためには、筋トレ直後ではなく別の時間帯におこなうことがおすすめです。

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