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広背筋(背中)の筋トレメニュー6選!自重・ダンベル・マシンを使った種目、ストレッチの方法

広背筋は背中最大の筋肉であり、上半身の中でも大きい筋肉のひとつ。鍛えることで筋肉量が増えやすく、美しいボディラインを求める人にもおすすめのトレーニングが多いのも魅力。

この記事では、広背筋の役割や鍛えることで得られる効果、おすすめ筋トレメニューやストレッチなどを紹介。筋トレの効果を最大限に得るために、基礎的な部分からケアまで理解しよう。

この記事の監修者

 

関根 綾さん

パーソナルジムDecision 代表トレーナー

年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞

目次

広背筋とは?

広背筋は背中の約80%を占める背中最大の筋肉。その位置やどのような役割を持ち、日々の動作に影響しているか見ていこう。

  • 広背筋の位置
  • 広背筋の役割

広背筋の位置

広背筋は背中の外側から脇の下にかけて広がる、羽のような形をした大きな筋肉。背骨の中央部から腰の位置まで幅広く存在しており、肩から腕にかけての動きをスムーズにする重要な役割を担う。また、上腕骨のつけ根部分まで伸びており、腕の可動域の大きさにも関わっている。

広背筋の役割

広背筋は肩関節の安定性を高める重要な働きが。日常生活では重い荷物を持ち上げたり、引き出しを開けるような、腕を引く動きに関与している。スポーツシーンでは、水泳のプル動作やクライミングの懸垂動作など、上半身の引く力を生み出す際に重要な機能を果たしている。

広背筋が弱いと正しい姿勢の維持が難しくなり、身体のアライメント(関節や骨の並び)が崩れることで腰痛などの不調の原因になりやすいです。広背筋は身体の中でも面積が大きいので、背中のトレーニングはダイエットにもおすすめです。

広背筋を鍛えることで得られる効果

  • 逆三角形のシルエットが手に入る
  • 基礎代謝が上がり痩せやすい身体になる
  • 姿勢が改善され肩こり・腰痛が予防できる
  • 体幹が安定しスポーツのパフォーマンスが向上する

逆三角形のシルエットが手に入る

広背筋の上部が発達すると上半身が大きく広がり逆三角形のシルエットにつながる。肩幅が強調されることで、ウエストとのメリハリもつきやすくなる。背中の厚みも増すため、横から見たときに立体感のあるシルエットも作りやすくなる。

広背筋の上部をしっかりと鍛えるのに加え、三角筋などほかの上半身の筋肉も鍛えることでメリハリが強化されます。シルエットに厚い部分と締まっている部分が生まれると、より引き締まって見えるギャップが生まれます。

基礎代謝が上がり痩せやすい身体になる

広背筋は背中最大の筋肉であり、鍛えることで筋肉量が増えやすい部位でもある。筋肉量が増加すると、安静時でもエネルギーを消費しやすくなり、トレーニング後も長時間にわたって脂肪燃焼が続く効果も期待できる。

姿勢が改善され肩こり・腰痛が予防できる

広背筋を鍛えることで背骨を支える力が強くなり、正しい姿勢を維持しやすくなるため、猫背の改善や、肩こり・腰痛の予防に効果が期待できる。姿勢が改善することで、内臓の位置が整い、呼吸が楽になるため自律神経の乱れにも効果が期待できる。

体幹が安定しスポーツのパフォーマンスが向上する

広背筋の発達により上半身全体の安定性が向上し、スポーツ時の動きがスムーズに。ゴルフやテニスといった腕を大きく使う動作では力強さが増し、ランニングやサイクリングなどの有酸素運動では、体幹が安定することで姿勢維持もしやすくなるため、より効果的に運動が可能。

【自重】広背筋の筋トレメニュー2選

  • 懸垂(チンニング)
  • インバーテッドロー

懸垂(チンニング)

鉄棒やドアに取り付けられる懸垂バーなどを使用し、上半身を引き上げるトレーニング。腕の位置や握り方を調整することで、異なる部位にアプローチできる。初心者の場合は、足を床につけた状態での補助懸垂からスタートしよう。

<やり方>
  1. 鉄棒を肩幅よりやや広めに握る
  2. 両手で鉄棒をしっかりと握り、身体をぶら下げる
  3. 背中の筋肉を使って、あごがバーを越えるまで身体を上へ引き上げる
  4. 力みすぎずに、ゆっくりと元の位置に戻す
  5. 同じ動作を繰り返す

インバーテッドロー

頑丈なテーブルや台を利用し、背中を床と平行に保った状態で、肘を後ろに引くことでおこなうトレーニング。テーブルや台の高さを調節することにより負荷を調整できる。必ず体重を支えられる安定した器具でおこなおう。

<やり方>
  1. 足を前に出して身体を斜めにする
  2. 息を吸い込みながら肩甲骨を寄せるイメージで、ひじを曲げて身体を上に引き上げる
  3. 一瞬キープしてゆっくりと元の位置に戻る
  4. 同じ動作を繰り返す

【ダンベル・マシン】広背筋の筋トレメニュー4選

  • ワンハンドローイング
  • ラットプルダウン
  • ベントオーバーロー(ベントオーバーロウ)
  • シーテッドロー(シーテッドロウ、プーリーロウ)

ワンハンドローイング

「ワンハンドローイング」は片手ずつダンベルを引き上げ、広背筋の外側部分を効果的に鍛えられるトレーニング。ベンチに片手と片膝をつき、安定した姿勢で上半身を支えてひじを体の近くに引きつけるイメージでダンベルを引き上げるようにしよう。ベンチがない場合は片方のひざにひじをつく体勢でもOK。

<やり方>
  1. ベンチまたは椅子に片方のひざと手をついて身体を固定する
  2. もう一方の手にはダンベルを持ち、腕を完全に伸ばして床と平行にする
  3. 背中はまっすぐにして、身体全体を一直線に保つ
  4. 息を吸い込みながら、ひじを身体の横に引きつけ、ダンベルを腰の横まで引き上げる
  5. 一番高い位置で1~2秒キープする
  6. 息を吐きながら、ゆっくりと元の位置に戻す
  7. 同じ動作を繰り返す

ラットプルダウン

バーを引き下げる動作が特徴的な「ラットプルダウン」は、広背筋全体を効果的に鍛えられるトレーニング。バーの握り幅を変えることで、広背筋の内側や外側など刺激を入れたい部位を調整できる。

<やり方>
  1. マシンに座り、太ももをパッドで固定する
  2. 胸を張り、肩甲骨を寄せた状態をキープする
  3. バーをしっかりと握り、腕を伸ばした状態で持ち上げる
  4. 息を吸い込みながら、ひじを曲げてバーを胸のあたりまで引き下げる
  5. 一番低い位置で1~2秒キープする
  6. 息を吐きながら、ゆっくりと元の位置に戻す
  7. 同じ動作を繰り返す

ベントオーバーロー(ベントオーバーロウ)

上半身を前傾させた状態でバーベルを引き上げる「ベントオーバーロー」は、背中全体を効果的に鍛えられるトレーニング。腰を固定し、ひじを後ろに引くイメージで動作をおこなうことで広背筋に集中して負荷をかけられる。重量を調整しやすいバーベルを使うと、徐々に負荷を上げながら鍛えられる。

<やり方>
  1. 脚を肩幅に開き、ひざを少し曲げる
  2. バーベルを順手で、肩幅よりやや広めに握る
  3. 上体を前傾させ、背中を平らに保つ
  4. おへそのあたりまでバーベルを引き上げ、肩甲骨を最大限に寄せたところで数秒キープする
  5. 息を吐きながら、ゆっくりとバーベルを元の位置に戻す
  6. 同じ動作を繰り返す

シーテッドロー(シーテッドロウ、プーリーロウ)

マシンに座った状態でウエイトを引き寄せる「シーテッドロー」は、姿勢が安定しているため、広背筋を確実に鍛えられる。背もたれで姿勢が固定されることで、フォームが崩れにくく、初心者でも安全におこなえるのも魅力。また、ジムによっては地面に直接座っておこなう場合も。背もたれがないため、フォームに気をつけておこなうようにしよう。

<やり方>
  1. ひざを軽く曲げた状態でフットプレート(足置き)に足を置く
  2. 胸を張り、肩甲骨を寄せた状態をキープする
  3. 肩甲骨を寄せながら、バーをおへその方向に引く
  4. 最大限引いた位置で1~2秒キープする
  5. 息を吐きながら、ゆっくりと元の位置に戻す
  6. 同じ動作を繰り返す

硬くなった広背筋を効果的に伸ばすストレッチ2選

ストレッチによる柔軟性の向上や筋肉の回復促進は、筋トレをおこなう上で大切。

  • 柱を使ったストレッチ
  • ぶら下がるストレッチ

柱を使ったストレッチ

柱やドアフレームに手をかけ、身体を後ろに引く動作で、場所を問わず手軽におこなえるのが魅力のストレッチ。両腕の位置を変えることで、広背筋の異なる部位にアプローチが可能で、肩甲骨周りの凝りも同時に解消できる。デスクワークの合間のリフレッシュにもおすすめ。

<やり方>
  1. 柱やドアフレームを片方の手でつかむ
  2. 身体をうしろにひく
  3. 反対も同様におこなう

ぶら下がるストレッチ

懸垂バーやラックなど、懸垂ができるような場所で懸垂のスタートポジションを取るようなストレッチ。腕を伸ばしてぶら下がるだけでも広背筋を伸ばして緩めることができる。

<やり方>
  1. 懸垂バーなど、ぶら下がれる頑丈なラックに手をかける
  2. ひじを脱力させた状態でぶら下がる
  3. 10秒ほどキープする

広背筋の筋トレの頻度・回数・負荷(目安)

  • 週に実施する頻度
  • 回数・セット数
  • 負荷設定

週に実施する頻度

週に2〜3回程度を目安におこない、トレーニング後は筋肉の超回復を狙って48時間程度の休息を設けるのが目安。初心者の場合は週2回からスタートし、疲労感など身体の状態を見ながら徐々に頻度を増やしていこう。

回数・セット数

筋肥大が目的なら8~10回がぎりぎりできる負荷でのトレーニングを3セット、ダイエット・引き締め目的なら10~15回できる負荷でのトレーニングを3セットおこなうのが目安。

負荷設定

初心者の場合は自重やマシンで基本フォームを習得したあと、徐々に負荷を増やす。ウォーミングアップでは軽めの重量から開始し、マシンやダンベルを使用する場合でも目標とする回数をこなせる範囲で徐々に負荷を上げるようにしよう。

広背筋の筋トレをする際のコツ

  • トレーニング前は十分なウォームアップをおこなう
  • 呼吸や正しいフォームを意識する
  • 十分な休息をとる

トレーニング前は十分なウォームアップをおこなう

可動域が狭い場合や、筋肉が凝って硬くなってしまっているとケガの原因になったり、しっかりとパフォーマンスを発揮できなかったりしてしまうことも。トレーニング前は軽いストレッチや運動から始め、可動域を担保しよう。とくに肩関節周りの可動域を広げる動きを念入りにおこなうと安全で効果的なトレーニングにつながる。

フォームローラーやストレッチポールを使用して筋肉をほぐしてからトレーニングに入るのもおすすめです。

呼吸や正しいフォームを意識する

トレーニングでは力を入れるタイミングで息を吐き、戻すタイミングで息を吸うことで、より強い収縮を起こせる。背中を丸めず、肩甲骨を意識的に動かすのがポイントで、重量よりもフォームの正確性を重視しておこなおう。

背中をトレーニングする際は、どうしても腕や僧帽筋に力が入りやすいので注意するようにしましょう。

十分な休息をとる

筋肉が修復しないうちにトレーニングを重ねても、筋肉の成長が疎外されてしまうため、48時間程度の休息を設けるようにしよう。また、1日7-8時間の睡眠を取ることで、成長ホルモンの分泌が促進されて筋肉の修復が促進されやすくなる。

広背筋の筋トレ・ストレッチにおすすめのグッズ3選

  • ストレッチポール
  • フォームローラー
  • タオル

ストレッチポール

ストレッチポールは広背筋全体をリリースし、筋肉の柔軟性を高めるのに効果的なグッズ。背中を縦方向にポールに合わせることで、広背筋の深部まで圧をかけられ、また、左右の広背筋を均等にほぐすことで、背中の歪みが改善されてトレーニング効果が向上する。

背ストレッチポールに仰向けに寝転がっておこなう「ベーシックセブン」がおすすめです。四肢の重みと呼吸や小さな動きを利用して、コアを緩めてアライメントを整えやすくなります。ストレッチポールを購入するとやり方が記載された説明書がついてくることもあります。

フォームローラー

フォームローラーを背中で転がすことで血行を促進し、筋肉をほぐしやすくなる。異なる硬さの製品展開があり、筋肉の状態に合わせた強度調整が可能。

タオル

タオルが誰もが手軽に準備でき、場所を選ばず手軽におこなえるのが魅力。両端を持って背中を左右に伸ばすことで、広背筋全体の柔軟性を向上させられ、タオルの長さを調整することで、ストレッチの強度を調整することも可能。

タオルを利用しておこなうタオルラットプルも手軽でおすすめです。タオルの端を持ち、ひじを上から下に向かって引く動作により、広背筋にアプローチできます。

広背筋の筋トレに関するQ&A

広背筋と一緒に鍛えるべき筋肉は?

A:大円筋や僧帽筋、三角筋

広背筋のトレーニングでは同時に大円筋が鍛えられ、腕の動きを支えやすくなります。また、逆三角形のボディラインを目指すなら、僧帽筋や三角筋のトレーニングも重要です。

チンニング(懸垂)ができない場合はどうしたらいい?

A:インバーテッドロウからおこなう、チューブのサポートを使う

チンニング(懸垂)が難しい場合は、インバーテッドロウから始めてみたり、ゴムチューブをバーに巻きつけてサポートとして活用してみるとよいでしょう。

どのくらいで身体に変化がみられるようになる?

A:3ヶ月くらい、姿勢改善なら1ヶ月くらいで

体型の変化や筋肉の発達が目に見える形で現れるには3か月程度、姿勢の改善であれば1か月程度と考えるとよいでしょう。

女性が広背筋を鍛えるメリットは?

A:ダイエット効果から綺麗な後ろ姿などが得られる

背中の筋肉が強化されることで基礎代謝が向上し、脂肪燃焼などのダイエット効果が期待できるだけでなく、引き締まった美しい後ろ姿やきれいな肩甲骨の凹凸が見えやすくなります。

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