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筋トレのBIG3(ビッグスリー)とは?自重やダンベルを使った自宅でできるメニューも紹介

効率よく筋力アップを目指したいという人、フリーウエイトトレーニングを始めたいけど何から始めたらいいかわからない人におすすめなのが、筋トレメニューの最強種目と呼ばれる「BIG3(ビッグスリー)」。

本記事では、BIG3をおこなうことで期待できる効果や、それぞれの種目の正しいやり方、フリーウエイトがない場合の自宅でのトレーニング方法などをご紹介。

古谷 有騎さん

PTI認定プロフェッショナルフィジカルトレーナー

4年制大学で健康スポーツを学び、在学中からフィットネスクラブやストレッチサロンにて、運動指導を経験。現在は東京神楽坂・会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で幅広い年代のクライアントの運動指導、青山学院大学駅伝チームのフィジカル強化指導も担当している。

【保有資格/実績など】
米国スポーツ医学会認定運動生理学士/大阪国際がんセンター認定がん専門運動指導士
/adidasトレーニングアカデミー認定ジム&ランインストラクター/TPI認定レベル1

目次

効果絶大!筋トレの「BIG3(ビッグスリー)」とは?

筋トレの「BIG3(ビッグスリー)」は、バーベルを使っておこなうことができるデッドリフト、スクワット、ベンチプレスの3種目のこと。

1つの関節を使い小さめの筋肉にアプローチするアイソレーション種目に対し、複数の筋肉を同時に鍛えるコンパウンド種目として、身体全体を効果的に鍛え上げることができる。

ただし、ふくらはぎや僧帽筋など、BIG3だけでは鍛えられない部位もある。全身を均等に鍛え上げたい人は、BIG3に追加トレーニングを組み込もう。

ベンチプレス

筋トレのBIG3の中で、ベンチプレスは大胸筋強化の代表的なメニュー。大胸筋だけでなく、二の腕の「上腕三頭筋」や肩の「三角筋」も同時に鍛え上げることができるので、厚い胸板や太い腕を手に入れたい人におすすめ。

トレーニング経験がある程度あり、チェストプレスなどで胸を鍛えたことがある人に最適。徐々に重量を増やし、胸板を厚くするような筋肥大を目指すことができる。

ただし、肩に大きな負担がかかるので、過去に肩のケガを経験したことがある人は注意が必要。安全を最優先に考えてトレーニングに取り組もう。

トレーニング経験が浅い人や、正しいフォームでおこなえる自信がない人は、まずはチェストプレスなど軌道が決まっているマシントレーニングから始めましょう。40〜50kgを20~30回、3セット程度をこなせる筋力がついたら、ベンチプレスに挑戦してみるのがおすすめです。

スクワット

スクワットは下半身全体を鍛える王道のトレーニング。太ももの大腿四頭筋やハムストリングス、お尻の大臀筋(だいでんきん)までの幅広い筋肉群にアプローチすることができ、上体を支える体幹の筋肉も同時に強化できる。

レッグプレスなどマシンを使ったトレーニング経験がある人に向いている種目で、下半身の筋肉量を増やしたい人、下半身のパワーを強化したい人、スポーツパフォーマンスの向上を目指す人におすすめ。

ただし、椎間板ヘルニアや脊柱に障害がある人、ひざ・腰にケガや痛みがある人は、病気・ケガの部位に負担をかけてしまう可能性が高いため要注意。とくに腰に問題を抱えている人は避けるようにしよう。

トレーニング経験が浅く正しい動きを身につけていない人は、まずはレッグプレスでのトレーニングから始め、40〜50kgを20〜30回、3セット程度こなせるような筋力をつけるとよいでしょう。

デッドリフト

デッドリフトは、すべてのトレーニングの中でもっとも重い重量を持ち上げることができる種目。

背中の脊柱起立筋、お尻の大臀筋(だいでんきん)、太もも裏のハムストリングスなど、下半身を含む全身の筋肉にアプローチできるため、全身を効率的に鍛え上げたい人、筋力と筋肉量を一気に増やしたい人におすすめ。

高重量を扱うのに慣れている人に効果的だが、柔軟性が不足している人や、大臀筋やハムストリングスの柔軟性が低い人は、正しいフォームでおこなうのは難しいため、トレーナーのサポートなしで挑戦するのは避けよう。

日常生活ではおこなわない特殊な動作が多く含まれるため、軽い重量から始めて正しい動作を身につけることが大切です。大臀筋やハムストリングスの柔軟性が低く、どうしても腰が丸まってしまう人はひざの曲げ伸ばしを積極的に入れていくと取り組みやすくなります。

BIG3(ビッグスリー)で鍛えるメリット

数あるトレーニングの中でも、多くのトレーニーに「BIG3(ビッグスリー)」が支持されているのには、さまざまな理由がある。ここでは、BIG3で鍛えるメリットについて、詳しくみていこう。

  • バーベルだけでおこなうことができる
  • 全身の主要な筋肉を効率よく動かせる
  • 大きな筋肉を鍛えるためボディメイクに効果的
  • 体幹も強くすることができる
  • 脂肪燃焼効果を期待できる

バーベルだけでおこなうことができる

バーベルさえあれば取り組めるという点も、BIG3トレーニングのメリットの1つ。ジムによってマシンの設備に差はあるが、バーベルのないジムは少ない。ジムの設備に左右されることなく、バーベルがあればどのジムでもトレーニングを継続できる。

バーベルトレーニングの利点は、自身の体力や筋力に応じて重量を自由に調節できること。トレーニング初心者は軽い重量からスタートし、徐々に重量を増やしていくことが重要。

まずは体重の30%程度の重さからスタートするのがおすすめ。正しいフォームで20回挙げられるようになったら重量を増やし、15回あげられる重さに設定しましょう。そのあと、8回あげられる重さになるまで、段階的に重量を増やしていくのが効果的です。

全身の主要な筋肉を効率よく動かせる

数多くのトレーニングメニューをこなす必要がなく、3種目のみの短時間で全身を効率よく鍛え上げられる点も、BIG3のメリット。

BIG3の種目は、それぞれが多くの筋肉を動かす多関節運動となっていて、3種目をおこなうことで、ほぼすべての主要な筋肉群に負荷をかけることができる。

しっかりとした重量で負荷をかけてトレーニングをおこなうことができれば、筋肉の成長や体力向上の効果も期待できます。

大きな筋肉を鍛えるためボディメイクに効果的

BIG3トレーニングでは、身体の中でとくに大きな筋肉群である胸、背中、太ももを中心に鍛えるため、身体全体の筋肉量が増えやすい。見た目の変化だけでなく基礎代謝も向上するため、太りにくく痩せやすい体質へと改善される。

筋肥大を促進したい場合は、重量を増やし低回数でのトレーニングが効果的。8〜12RMの重量で3〜5セットおこなうとよい。

反対に、筋肉を厚くしたくない場合は、筋持久力を上げることが目的となり、重量を抑えて高回数でトレーニングするのが効果的。15︎〜30RMのトレーニングを2〜3セットおこなうと、持久力が向上し、筋肉が過度に大きくなるのを抑えることができる。

トレーニングの効果は重量や回数、セット数などの設定によって変わります。自分の目的に合わせてトレーニングしましょう。

体幹も強くすることができる

BIG3の各種目をおこなう際は、身体を安定させるために体幹の力が必要となる。そのため、別途体幹トレーニングをおこなわなくても、BIG3のトレーニングだけで効率よく体幹を鍛えることができる。

ただし、BIG3の種目に初めて挑戦する人は、体幹を支える最低限の筋力がなければケガのリスクが高まってしまう。そのため、まずは体幹を意識した軽いトレーニングから始め、徐々に負荷を増やして、BIG3に取り組むのがおすすめ。

体幹を鍛えることで、腰痛や腰回りのケガの予防効果につながり、スポーツパフォーマンスも向上します。スポーツをしていない人でも、全身の筋肉を均等に鍛え、バランスよく力を発揮できるようになることで、日常生活における動作の質の向上も期待できます。

脂肪燃焼効果を期待できる

BIG3をおこない筋肉量が増えることで基礎代謝が向上して、脂肪燃焼効果が見込めるのはもちろん、運動強度の高いBIG3をおこなったあとは、身体を回復させるために多くのエネルギーが必要となり、そのエネルギーの一部が脂肪からまかなわれる。そのため、運動後の脂肪燃焼効果が高くなる「EPOC効果」が期待できる。

なお、脂肪燃焼を目的に運動する場合は、有酸素運動をメインにするのが望ましいが、筋肉量が少ないと脂肪燃焼効率が低下してしまう。そのため、有酸素運動をする前に、筋トレ(レジスタンストレーニング)を数ヵ月間おこない、筋肉量を増やしてから有酸素運動をメインにすると、脂肪を効率的に燃焼させることができる。

より脂肪燃焼効果を高めるためには、BIG3をおこなったあとに有酸素運動を取り入れるのが効果的です。ただし、BIG3後は筋肉が疲れてしまい、有酸素運動をおこなうことが難しい場合は、BIG3の前に有酸素運動を取り入れてもOKです。

BIG3(ビッグスリー)で鍛えるデメリット

効率よく筋肉を鍛えられる「BIG3(ビッグスリー)」にも、いくつかのデメリットがある。とくに、トレーニング初心者の人、ウエイトトレーニングが初めての人はデメリットをよく理解した上で取り組むようにしよう。

  • ケガの危険性が高い
  • 正しいフォームでおこなうのが難しい

ケガの危険性が高い

BIG3は、高重量の負荷で筋肉を鍛え上げることができるが、その分ケガのリスクも伴う。フリーウエイトを使用するため、フォームが乱れたり、誤って重すぎる負荷を扱ったりした場合に、手首、ひじ、肩、ひざ、腰などのケガを招いてしまうことも。

一方で、軌道が決まっているマシントレーニングはケガのリスクが低く、ほとんどの人が安全にトレーニングをおこなうことができる。そのため、とくに筋力や柔軟性が低い人、過去にケガをしたことがある人は、マシントレーニングから取り組むのがおすすめ。

BIG3をはじめとするウエイトトレーニングでケガのリスクを減らすためには、筋トレグッズを使用することも有効。

ただし、最初から筋トレグッズに頼りすぎると、本来鍛えられるべき関節を安定させるための筋肉を効率的に鍛えられず、トレーニングの効果が落ちてしまいます。

筋トレグッズは、あくまでも高重量のトレーニングをおこなう際に身体を安定させるものとして使うようにし、自分自身でトレーニングの基本を身につけたあとに、必要に応じて取り入れるようにしましょう。

正しいフォームでおこなうのが難しい

トレーニングで効果を得るためには、正しいフォームでおこなうことが大切だが、全身を使うBIG3は、複数の部位の動きを同時に意識しなければならない。そのため、初心者にとってはフォームを習得するのが難しく、時間がかかることも。

筋トレ初心者で正しいフォームでおこなうことが難しい場合は、マシントレーニングで練習するのも効果的。

また、書籍や動画を参考にして正しいフォームを学んだり、経験豊富なトレーナーに動きを見てもらったりするのも1つの手。ケガを防ぎ、効率よく筋肉を鍛えるためにも、まず正しいフォームを身につけることを心がけよう。

ベンチプレスの基礎を身につけるなら「マシンチェストプレス」がおすすめです。スクワットの場合は、まず「マシンレッグプレス」で脚の筋力をつけてから、自重スクワットやダンベルスクワットに移行しましょう。デッドリフトの場合は、脚や背中へのケガを防ぐため、脚を前後に開いて軽重量を上げるエクササイズから始めてみましょう。

BIG3(ビッグスリー)の正しいやり方とポイント

ここでは、BIG3の3種目のそれぞれの正しいやり方と、意識すべきポイントについて詳しくご紹介。

フリーウエイトトレーニングをおこなう際は、安全バーやサポートアイテムを使いながら、万が一ミスをしてしまっても安全にトレーニングができる環境を整えることが大切。事故が起こらないよう、最大限の注意と準備をおこなってからトレーニングに臨もう。

また、初めから無理をしすぎるのではなく、まずは低負荷から始め、正しいフォームを習得することを最優先に取り組もう。

ベンチプレス

グリップの幅は、胸に適切な負荷をかけられるよう、肩幅より少し広めに取ること。肩甲骨を寄せ、肩を落とした状態を保つことを意識して、バーベルを胸の高さまでしっかり下げるように。また、ベンチの高さも重要。身長が低く足が床にしっかりつかない場合は、ステップ台を使用して足を支えるなど、腰が過剰に反らないように工夫しよう。

初心者にありがちな注意点としては、バーの持ち方が挙げられる。手首はバーの下に位置するように意識して、手首が反り返らないように注意すること。疲れてきたときに腰を過剰に反らせて反動を使うのもNG。重量を上げられなくなったら、その日の自分の限界だと考えて、安全を最優先に、無理せずトレーニングを終えること。

重量は、初心者の場合は男性であれば約40kg、女性であれば約20kgから始め、徐々に自身の筋力に合わせて調整するのがおすすめです。

ベンチプレスのやり方やフォーム、トレーニング時の注意点などをより詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてみて。

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スクワット(バーベルスクワット)

バーベルは、肩甲骨を寄せ、首の後ろ側にある僧帽筋の上にのせるようにする。担いだら身体をしっかり起こし、バーベルが落ちない位置を見つけてから動作に移ることで、スクワット中の安定性が向上する。

あごを上げすぎず、腰を反らないよう姿勢を保ち、お腹を空気でパンパンに膨らませるイメージで腹圧を高めながら動作をおこなおう。

初心者にありがちなフォームの間違いが、ひざがつま先より前に出てしまうこと。ひざが前に出すぎるとひざの負担が大きくなり、ケガのリスクが高まってしまうので注意しましょう。股関節を曲げ、お尻を後ろに突き出して、イスに座るようなイメージでおこなうとひざが前に出にくくなります。

スクワットのやり方やフォーム、種類などをより詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてみて。

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デッドリフト

初心者の場合、股関節がうまく使えなかったり、腰背部が耐えきれなくなったりすることで、無意識のうちに背中が丸まってしまうことがある。背中が丸まると、腰に過度な負担がかかり、ケガの危険性があるため注意が必要。腹圧を高めることを意識しながら動作をおこなうことで、背中が丸まらず、姿勢を安定させることができる。

また、肩に無駄な力が入らないよう、リラックスした状態を保つこともポイント。バーベルが常に身体から離れずに脚をこするように動くことで腰への過度な負担を防げる。

疲れてくると、反動を使って首から動いてしまうことがあるが、これは頚椎のケガにつながりやすいため、とくに避けるべき。常に股関節と脊柱を連動させるようなイメージで動作をおこなうことが重要。

腰回りの筋力を強化したい場合は、骨盤幅ぐらいに足を広げ、両手のグリップを足幅よりも広くすることで、背骨を前後に倒しやすくなります。股関節の使い方が掴めない場合は、鏡を見ながら練習したり、トレーナーの指導を受けたりするのがおすすめです。

デッドリフトのやり方やフォーム、重量設定などをより詳しく知りたい人は以下の記事をチェックしてみて。

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BIG3(ビッグスリー)に便利な筋トレアイテム4選

高重量を扱えるようになり、手首や腰などに負担を感じたり、汗で手が滑りバーベルがうまく持てなくなったりする場合は、筋トレアイテムを取り入れるのがおすすめ。

BIG3(ビッグスリー)の種目をおこなう際におすすめのアイテムと、選び方のポイントをご紹介。

  • リストラップ
  • リストストラップ
  • 筋トレ用グローブ
  • トレーニングベルト

リストラップ

リストラップは、手首をサポートし安定させる筋トレグッズ。手首周りに巻くことで、高重量を扱う際の安定感の向上が期待できる。

とくに、手首にケガをした経験があるなど、手首に不安を感じる人や、高重量を扱う際に手首の痛みを感じる人は、リストラップの使用がおすすめ。

選ぶ際のポイントは、おもにリストラップの強度と長さ。高重量をメインで扱う人は、手首をしっかり固定できる強度の固めのリストラップが適している。

長さが50cm以下のものは巻きやすく扱いやすいですが、サポート力がやや低いです。60cm以上の長いものになると、サポート機能は高いものの、装着が面倒になる場合もあります。

自分のニーズに合わせて、最適なリストラップを選ぶようにしましょう。

リストストラップ

リストストラップは、バーベルやダンベルに巻き付けて使用する筋トレアイテム。グリップを補助してくれるため、高重量のトレーニングをおこなう際の握力の消耗を軽減し、手首を保護する役割がある。とくに握力が弱い人や、高重量を扱う際に握力が負けてしまう人におすすめ。

長さ50~60cm程度で2~3周巻くことができるもの、トレーニング中に手首に食い込んで痛みを感じることがないよう手首部分にパッドが付いているものなどが使いやすくて便利です。

手首をよりしっかりと安定させたい人は、リストラップが一体になっているタイプのものを選ぶのがおすすめです。

筋トレ用グローブ

トレーニングをする際に使用する筋トレグローブ。バーベルは表面がざらざらしているため、高重量トレーニングを続けていると、手を痛めてしまうことも。

グローブの着用で、皮膚がすれてマメや水膨れができるのを防いだり、汗でバーベルを握っている手が滑らないようサポートし、グリップ力を向上させたりすることができる。

BIG3のように高重量を扱う際には、手への負担が大きくなりがちなので、薄いものでもグローブを使用していると安心。

グローブの厚さ、フィット感、素材の耐久性、通気性なども商品によってさまざまですが、どの程度の保護機能・サポート機能を求めるかによって、選び方が異なります。10kg以上のダンベルや高重量を扱う場合は、厚手のグローブを選ぶのがおすすめです。

トレーニングベルト

トレーニングベルトは、高重量トレーニングの際に、体幹をサポートして腹圧を高めることで、正しい姿勢を維持しやすくするアイテム。とくに腰部を保護してくれるため、腰のケガの不安を抱える人におすすめ。商品によって、ベルトの幅や厚み、素材、調整可能な締め具合がさまざまなので、選ぶ際は慎重に。

マジックテープを使用したナイロン製のベルトは装着が簡単で使いやすいが、サポート力は若干低めで、非常に重い重量を扱う場合は剥がれてしまうことがある。高重量を扱い、しっかりと腰を安定させたい場合は、安定感と固定度が高い、革製でピンが2本のベルトを選ぶのがおすすめ。

着用する際も、余裕がありすぎると腹圧がうまく作れず、効果が得られないため、締め具合に注意が必要です。呼吸や動作に必要な腹圧を確保しつつ、きつ過ぎず、かつしっかりと身体を支えるくらいに調整しましょう。

自宅でBIG3(ビッグスリー)をおこなうために必要なアイテム

ジムではなく、自宅でBIG3(ビッグスリー)トレーニングに挑戦する際に、揃えておきたいアイテムと選び方のポイントをご紹介。フリーウエイトトレーニングができる環境が近くにない人は、アイテムを揃えて、ぜひ自宅でBIG3に挑戦してみよう。

  • ダンベル
  • フラットベンチ

ダンベル

自宅でBIG3トレーニングをおこなう場合、スペースと実用性を考慮すると、ダンベルを使うのがおすすめ。バーベルセットは支える台も必要で、かなりのスペースを必要とするが、ダンベルならその点を心配せずに済む。

とくに、重量の調整が可能な可変式ダンベルがおすすめ。徐々に筋力が上がってきて、負荷を大きくしたい場合でも、毎回ダンベルを買い換えることなく、自分に合ったトレーニングを継続することができる。

さまざまな商品があるが「調整のしやすさ」が選ぶ際のポイント。ピンを抜いて差し替えるタイプや、回すだけで重さが変更できるタイプなどがあるので、自分が使いやすいものを選ぶといい。

ダンベルを購入しない場合、水を入れたペットボトルを、トートバッグやリュックに入れて、重り代わりに活用する方法もあります。スクワットなどの運動では役立ちますが、ダンベルに比べると使い勝手や重量に限界があるため、できれば本格的な器具を使用するのがおすすめです。

フラットベンチ

フラットベンチはベンチプレスを安全に実施するために欠かせないアイテム。

イスや床で代用する方法もあるが、イスは長さも足りず安定性に欠ける。床でおこなう場合はバーを十分に下ろすスペースがなく、トレーニングの効果が制限されてしまう。動作の幅が限定されてしまうため、筋肉を効率よく鍛えることが難しい。ベンチの安定性や長さ、高さは、とくに高重量を使ったトレーニングで重要になる。

トレーニング効果を最大限に引き出し、ケガのリスクを減らすためには、専用のフラットベンチを購入するのがおすすめ。スペースに限りがある自宅では、折りたたみ式のコンパクトに収納できるモデルが便利。

さまざまなトレーニングをおこないたい場合は、リクライニング機能が付いていて、背もたれの角度を変えられるものを選ぶのがおすすめです。最近はステップ台としても使えるように設計された多機能トレーニングベンチも販売されています。

自宅でのBIG3(ビッグスリー)のやり方とポイント

バーベルやダンベルを用いた方が、筋肉により高い負荷を筋肉にかけられるが、自重だけでも十分に効果的なトレーニングをおこなうことは可能。

自重の場合は、手幅や足の位置を変えて動作のバリエーションを増やしたり、ゆっくり動作をおこなうことで、負荷が限られている中でも、最大限の効果を引き出すことができる。また、重い本を入れたリュックや、水を入れたペットボトルなど、身近なものを利用するのも1つの方法。

ここでは、自宅でBIG3(ビッグスリー)をおこなう際におすすめのメニューと、それぞれの正しいやり方、意識したいポイントを詳しく紹介。

  • ダンベルベンチプレス
  • ダンベルスクワット
  • ダンベルデッドリフト
  • プッシュアップ
  • スクワット
  • シングルデッドリフト

ダンベルベンチプレス

ダンベルベンチプレスをおこなう場合、ダンベルを下ろす位置を間違える人が多いので要注意。

適切な位置は、胸の真上。ダンベルが胸と垂直の線を描くようなイメージで動作すること。ひじを伸ばしすぎてしまうと、負荷が胸から腕に移動するので、狙った筋肉に効かなくなってしまう。上腕に不要なストレスを与えることになるので、下ろす位置に気をつけよう。

持ち上げたときにも、ひじは完全には伸ばし切らず、少し曲げた状態を保つこと。これによって、関節への負担を減らし、筋肉に適切に負荷をかけることができる。

自宅で限界まで追い込む際は、危険が伴うので無理は禁物です。オールアウトして筋肉に疲労が蓄積していると、ダンベルを安全に下ろすことが難しくなってきます。

ダンベルを誤って落としてしまうと、床を傷つけたり、可変式のダンベルの場合は壊れたりするリスクも。とくに動作を終える際は、周囲の安全を確保しながら、ゆっくり慎重にダンベルを下ろすようにしましょう。

ダンベルスクワット

バーベルスクワットと比較して、脊柱に直接負荷がかからないため、背中をケガした経験や、腰の側弯症がある人でも、安全にトレーニングをおこなうことができる。

腰を下ろす際は、ひざがつま先より前に出ないように注意。しっかりしゃがんだら、脚の力を使うイメージで持ち上げること。

ダンベルスクワットの場合、両手にダンベルを持つため、重さに引っ張られて上半身が丸くなりがちです。姿勢が崩れると背中や腰に不必要な負担がかかってしまうため、背中を丸めずに胸を張り、背筋を伸ばし姿勢を保つように意識しましょう。

これにより腰への負担を減らし、ケガのリスクを低減できます。

ダンベルデッドリフト

ダンベルでおこなうデッドリフトは、バーベルを使うことが難しい環境でもトレーニングをおこなえる。バーベルデッドリフトよりも可動範囲を大きくしやすいことが特徴。

ただし、ダンベルでおこなう場合、バーベルと比較して高重量を扱えなくなるため、重量の設定を意識しよう。また、両手が身体から離れてしまいがちなので、身体の近くを通るようなイメージでダンベルを持ち上げるのがポイント。

ダンベルを持ち上げる際は、腰を低くして脚の力を使い、腰に負担がかからないように慎重に。また、腰が丸くならないよう、背中側の筋肉、とくに脊柱起立筋を意識して、背筋はまっすぐに保つよう意識しましょう。

プッシュアップ

ベンチプレスの代わりとなる、自宅トレーニングの1つにプッシュアップが挙げられる。

ベンチプレスと同様に、大胸筋、三角筋、上腕三頭筋を鍛えられるが、ベンチプレスと異なり体幹を安定させることが必要になるため難易度は少し高め。ベンチプレスが重量を増やして筋肉を大きくするのに適しているのに対し、プッシュアップは体幹の強化にも役立つ。

また、筋力に自信がない初心者は、ひざをついたり、壁を利用したりする簡単なプッシュアップから始めるなど、自分の筋力に応じた負荷の調整ができるのもプッシュアップの魅力。

ただし、肩甲骨周りが不安定で肩甲骨が浮き出てしまう人は、プッシュアップをおこなうことで機能低下を促進させる可能性があるため注意。

負荷のかけ方を工夫するには、スロートレーニングを取り入れるのも効果的です。動作をゆっくりにすることで筋肉に長時間負荷をかけ、筋肉の疲労を深めることができます。足を高くすることでも、通常のプッシュアップよりも負荷を増やせます。

以下の記事では、プッシュアップの正しいやり方や種類について解説しているので、気になる人はチェックしてみよう。

「プッシュアップ(腕立て伏せ)」のやり方や効果は?鍛えられる筋肉や種類も紹介

【胸・腕・肩・背中に効く】プッシュアップ(腕立て伏せ)で鍛えられる部位 「プッシュアップ(腕立て伏せ)」で鍛えられる部位は以下の4つ。それぞれの部位を詳しく説明.....

スクワット

スクワットは、ダンベルを持っていなくても、体勢や動作のバリエーションで簡単に負荷の調節をおこなうことができる。

腕を下ろした状態がもっとも負荷が軽く、手を頭の後ろで組むとより腰背部の筋肉に負荷をかけられる。さらに強度を増したい場合は、腕を上に伸ばしておこなうとよい。

足を前後に広げておこなう「スプリットスクワット」は、前の脚に重点を置くことで、より深い筋肉へのアプローチとバランス力の向上も期待できる。

スクワットでありがちな間違いは、ひざがつま先よりも前に出すぎることや、ひざが内側に入ること、しゃがむ際に背中が丸くなること。フォームが間違っていると、ケガのリスクが高まってしまうため、動作には注意して。

正しいフォームでおこなえない場合は、脚や体幹の筋力不足、または柔軟性の不足も考えられます。床にかかとをつけずにしゃがむことが難しいような、足首の柔軟性が低い人は、かかとの下に座布団やタオルなどを敷いて、かかとを持ち上げると動作がしやすくなります。

シングルデッドリフト

片足でおこなうシングルデッドリフトは、バランス力も重要。片足を浮かせてバランスが取りづらくなることから、腰が丸くなってしまったり、ひざがつま先よりも内側に入ってしまったりすることがあるので注意しよう。

うまく動作がおこなえない場合は、下半身のアライメント(関節や骨、筋肉のバランス)の崩れや、体幹の弱さが原因の可能性も。動作はゆっくりでよいので、正しいフォームで丁寧におこなうことを心がけよう。

坐骨神経痛や梨状筋症候群のような腰や脚に痛みや不調を持つ人は、症状を悪化させる可能性があるため、シングルデッドリフトは避けるようにしましょう。

「筋トレBIG3(ビッグスリー)」に関するQ&A

筋トレBIG3は週に何回やればいい?

A:1種目あたり週2回から3回がおすすめ

筋トレBIG3を1日ですべておこなうことも可能ですが、全種目を同日に実施すると重量を十分に扱えない場合は、種目を2~3日に分けるようにしましょう。

全種目を1日でおこなう場合は週2日から3日、種目を分ける場合は週4日から6日のトレーニングがおすすめです。トレーニングの日数は、自身の体調や目的に応じて調整してください。

筋トレはBIG3だけでも全身を十分鍛えられる?

A:ある程度鍛えることは可能

BIG3で鍛えることが難しい部位は、広背筋や三角筋など。広背筋をしっかり鍛えたい場合は「ラットプルダウン」がおすすめです。三角筋を強化したい人は「サイドレイズ」や「ショルダープレス」を追加でおこないましょう。

BIG3のトレーニングと組み合わせることで、全身の筋力バランスを整えることができます。

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