家族の時間とウェルビーイング

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

腕がプルプルになる「ウェイクボード」初体験

週末、僕は家族で山中湖にキャンプに行った。GWにも山中湖でキャンプをして、SUPをはじめてやったのがすごくよかった。SUPは、Stand Up Paddle(スタンドアップパドル)の略称で、サーフボードの上に立って、パドルで漕ぎながら進むアクティビティだ。

「はじめてをはじめる」ことのワクワク感がウェルビーイングな状態につながると感じたので、また新しい「はじめて」をはじめる予定だった。子どもたちにとっても、新しい体験を経験することによって、何かを感じ取ってもらえるとうれしい。今回のはじめては「ウェイクボード」だ。

山中湖の近くの大型スーパーで、BBQをするための食材や炭などを購入した。子どもたちは、花火やら遊び道具やらをカートにいれる。時間があったので、近くの花畑で時間をつぶそうと考えたら、素晴らしい場所だった。

2人乗りの自転車で花畑をぐるっとまわる体験をした。ポピーやら向日葵やら、花畑の花々が風に揺られて気持ちよさそうにしている。高1の長女は、花の写真をたくさん撮っている。小6と小4の長男と次男は、自転車に乗るのが楽しそうに遊んでいるので、多分、花には興味がない。僕も昔は花を見ても、自然に触れても何も感じなかった。いつからだろう、自然がこんなに心地よいと感じるようになったのは。

子どもたちは、はじめてのウェイクボード体験以外に、前回やったバナナボートも、SUPもやりたいと言い出した。もうこの際、全部やろうということになり、挑戦することになった。

最初はウェイクボード。

小6の長男がまず1番乗りで挑戦した。最初の何回か立てずにいたけれども、やればやるほどコツを掴んできたのかどんどん上達する。準備ができたら「お願いします。」と言って、ボートを出してもらうのだが、何回目かで立つことができた。たった15分だけの挑戦だったけれども、最後は完全に自分のものにして、湖の上をウェイクボードで滑って気持ちよさそうだった。

次に高1の長女が挑戦した。2回目で立てた。すごい。「お願いします。」の声も最初は小さい声だったけれども、途中から部活をしているかのような感じで腹から声が出だした。長女も何度も失敗しながら、最後は長い間、湖の上を滑って格好良かった。

(ちなみに、小4の次男は最初から、バナナボートとSUPだけを選んでいたので、ウェイクボードはやらなかった)

ついに僕の順番が来た。僕は親父の格好良いところを見せてやろうと張り切っていた。1発目で立ったりしたらどうしようか、と無駄な自信と共にスタートした。そんな自信満々だったのに、当たり前だが、うまくいかない。4~5回目くらいの挑戦をした後、「あれ、手の握力が無くなってきている。」と感じてきた。完全に手がプルプルしてつかめなくなってきている。湖に仰向けに浮かびながら、「くやしいなあ。」という気持ちでいっぱいだ。結局1秒くらい立ったか立たなかったくらいの散々な結果だった。

(写真は唯一、一瞬立ったか?というときの動画を切り取ったものである)

くやしかったが、挑戦して良かった。たった15分だけだったのに、もう体力の限界と思えるくらい腕がプルプルしているし、全身が筋肉痛になるぞ、と言っているのが分かった。

そしてバナナボート。これも3回くらいボートから落ちて(普段なら落ちないようなところで、落ちたりしたので、みんな腕がプルプルしていたのだろう)、3回目はバナナボートの上に上がれないくらいの状態だった。僕は引っ張ってくれていたボートに戻った。子どもたちは、3人で大はしゃぎである。

SUPは、体力の限界を感じて、辞めようと言ったけれども、「やりたい」と言うので、もうこうなったらボードの上で休憩だ、と思ってやることにした。子どもたちは、どんどん漕いで先に進む。僕はゆっくりゆっくりしか進めない。腕がプルプル状態が続いている。

もうボードの上で、青空でも眺めよう、と漕ぐのをあきらめた。青空を眺めながら、「こんな体力ないのに、富士山に登れるのかなあ?」と落ち込みつつ、パンパンになった腕を軽くマッサージし続けた。

夜の手持ち花火と焚火。

BBQの火おこしをしようと思ったら、手の握力が落ちていて、チャッカマンの火の「カチッ」と押すボタンも押せない。さらには、缶ビールのプルタブや、ペットボトルのふたも開けることができない。無事、炭に火をつけることができて、BBQを楽しんだ。

ご飯を食べ終わったら、次は子どもたちの楽しみの花火だ。手持ち花火を大量に買ってきていた。東京では、花火ができる公園がないので、こういうキャンプ場で花火ができるのはうれしい。

僕が小さい頃は、普通に近くの公園でやっていた記憶がある。禁止をするのは簡単だが、禁止にしたらラクになるのは大人だけであって、子どもたちの体験の場をうばっている。「禁止を禁止する」ような社会は、自律社会につながると思う。実際に、自分勝手にならないで行動をすれば、禁止はしないで済むだろう。けれども、誰かがマナー違反をしたり、ルールを破るから「禁止」になってしまうのだろう。

手持ち花火の中でも、線香花火は優秀な花火だ。これを考えた花火職人さんはすごい。

線香花火の時間は、静寂と共に「パチパチパチ」と奏でる感じが好きだ。その一瞬の「小さな光」は、生きている時間と、最後の命が絶える時間を、たった数十秒の中で感じられる。強い光のものもあれば、小さな光のものもある。ここに日本ならではの文化が隠れているようにも感じる。

花火を終えた後、焚火をしながら、焼きマシュマロとクラッカー、チョコレートをいっしょに口の中に放りこむ。焚火もすごい発明だ。火を見ていると、心が「無」になっていくのを感じる。そして、なぜか人の本音がぽろりと出るような気がする。人と人のコミュニケーションを円滑に進めるために、焚火は重要な役割を果たすのだろう。

夜は、キャンプだからと、お菓子をたくさん食べてしまった。体重がまた増えたのが分かる。腕はまだプルプルしている。1週間後、富士山に登る。その富士山を山中湖から眺めて、気持ちを引き締めつつ、身体中の筋肉痛に悩まされている。

とはいえ、子どもたちと家族のこの体験と時間は、最高の時間だ。

 

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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