大前研一さんとの出逢い

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

大前研一さんからいただいたイノベーションをおこすために3つ変えるべきこと。

7年前に、博報堂の中で新規事業開発組織をつくりたいと思って、「ミライの事業室」が発足したときに、全社に「起業家マインド」「事業インキュベーション」を創っていくことを進めていくために「みんなの事業WEEK」という社内イベントを立ち上げた。そこで、キーノートスピーチを誰に頼むか、試行錯誤を繰り返していた。ゲストスピーカーと共に、我々の組織のキックオフ的な立場で、博報堂の経営メンバーにも「新規事業」を身体で感じてもらうことができればと考えたのだ。

そこで、たどり着いたのが大前研一さんだった。大前さんは、基本、企業の講演はしないと聴いていた。そこをなんとかお願いしたい、と経団連でお世話になっていた菅野誠二さんに相談してみた。菅野さんは、大前さんが立ち上げたビジネス・ブレークスルー大学(BBT大学) の教授をされていた。そして快く引き受けてくださったのだ。緊張しながら、大前さんに丁寧なお手紙を書かせていただいた。そして、そのときに出版された「 デジタル時代の「社内起業家」育成法 とがった人材を活かせ」(大前研一著)を熟読させていただいた。

大前研一さんのお話は、少なくても僕の中で「ああ、僕らは変わらないといけない」という危機感を感じ、そして僕ら博報堂の人間にとって、「商い∞(無限)」という構想力と実行力を評価してくださるコメントは勇気と希望をいただけるものとなった。とはいえ、僕らは「事業開発」においての素人。だからこそ、小さくでも失敗してでも生み出し、生み出し、生み出し、成長させていく「多産多死」をどれだけつくっていけるかの挑戦がはじまったタイミングである。

このご縁で、僕自身が大前さんの授業を受けるきっかけをいただいた。戦略的思考を鍛えるケーススタディ『RTOCS(Real Time Online Case Study)』という1年間のプログラムで、毎週、大前さんが「あなたが〇〇の社長だったら」のお題が与えられ、毎週レポートを提出する授業だ。正直、普段の仕事も忙しい中で、週末がほとんど潰れるような状況だった。けれども、このケーススタディを訓練することで、経営者視点でものごとを考えるきっかけになり、さらには自身が経営者になろうという想いになれたのもこの授業のおかげだった。

そこで、大前さんの授業で教えていただいた話の中で、いまだに僕が大切にしていることがある。

イノベーションをおこすためには、3つを変えることからはじまる。
ひとつめは、「時間の使い方を変える」
ふたつめは、「場所を変える」
みっつめは、「会う人を変える」

これは、ウェルビーイングな生活を送るために大切な「三間(さんま)」とも通ずるものである。時間、空間、仲間の3つの余白をどうつくっていくのか、イノベーションとウェルビーイングが結びついた瞬間である。

僕らは、こういったご縁をいただいた先に、株式会社ECOTONEを企業内起業として立ち上げることができた。そして、たくさんの方とお逢いするきっかけになった。僕は今までの広告会社の仕事の仕方を180度変えて、時間、場所、会う人を変えていったのである。

大前研一さんの授業の講師役へ

こういったご縁をきっかけに、先日「ウェルビーイング産業の夜明け」という4回の講演依頼をいただいた。僕自身このオンライン授業において、たくさんの経営者のリアルなお話で学ばせていただいたので恩返しのつもりと、僕らの話を聴いていただいて、いっしょに共創してくれる仲間が声をかけてくださればうれしいと思った。

今回は、3人のウェルビーイング×ビジネスを立ち上げた起業家に来ていただいた。僕が尊敬する経営者たちだ。

1回目は、私の「ウェルビーイング共創時代」に関して
2回目は、AgeWellJapanの赤木社長 【赤木円香氏】シニアとZ世代を繋ぐことで生まれる新たなウェルビーイングとは? – Wellulu
3回目は、OSIROの杉山社長【杉山博一氏】コミュニティ作りの本質は「人と人がより仲良くなれること」。テクノロジーの開発で加速させるコミュニケーションの拡張〈前篇〉 – Wellulu
4回目は、ASKENの天辰役員タンパク質を摂る量によって幸福度が変わる? 時間栄養学から紐解く食生活とウェルビーイングの関連性 – Wellulu

今回の講演の概要を3分の動画にまとめてくださったので、ここで紹介をさせていただく。

本講座では、ウェルビーイングをビジネスに転換し、成長を遂げている企業事例を通じて、
その成功要因や今後の展望を掘り下げ、ウェルビーイングを軸とした経営や組織のあり方を考察します。

第1回では、ウェルビーイングの概念や潮流、先進企業の取組みを紹介します。
第2回以降は、社会課題に挑むスタートアップ3社—シニアの孤立やエイジズムに向き合う「AgeWellJapan」、
食生活アプリ あすけんを展開する「asken」、独自の世界観でコミュニティの構築と活性化を図る「OSIRO」—の
リアルな事例から実践的な学びや気付きを深めていきます。
ウェルビーイングを経営や組織開発に活かしたい方は、ぜひご覧ください!

▼株式会社Aoba-BBT
https://aoba-bbt.com/

iU情報経営イノベーション専門職大学でも講演をさせていただくなど、いろいろなところで講演ご依頼をいただけて、動いたからこそ可能性が拡がる。僕らは、ウェルビーイングとビジネスをどうくっつけていくか、挑戦を繰り返していく。ウェルビーイング共創時代の幕開けである。

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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