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【ブランド責任者のB面】責任者だからこそ、自分の考えを正しいと思い込まない。コスメから始まる運命的な出会い

原宿駅前に一棟まるごと店舗を構える、@cosmeのフラッグシップショップ「@cosme TOKYO」。プチプラからラグジュアリーまで、約700ブランドが垣根なく並ぶこの場所で、店舗運営や大規模リニューアル、売場企画を牽引しているのが、@cosme TOKYOの事業部長の南真彩さん。

空間づくり、売場づくり、イベント企画、組織マネジメント。旗艦店を育てる仕事は、華やかに見える一方で、日々変わりゆくお客様の声を拾い続ける仕事でもある。

化粧品メーカーの営業職を経て、いくつものブランドと生活者の「あいだ」に立つようになった南さん。フラッグシップショップの責任者でありながら、彼女が大切にしているのは「自分の経験や考えを、正しいと思い込まないこと」だという。

どこでもコスメが買える時代に、なぜ人は原宿の店舗まで足を運ぶのか。

その答えは、商品数の多さだけではなく、一人ひとりの声に耳を澄ませながら、出会いの余白をつくり続ける現場の姿勢にあるのかもしれない。

一人ひとりの「運命コスメ」との出会いを支える、南さんの仕事観に迫る。

南 真彩さん

株式会社アイスタイル  店舗事業本部 TOKYO事業部 部長

化粧品メーカー営業を経て2015年にアイスタイルへ入社。EC事業担当などを経て、フラッグシップショップ「@cosme TOKYO」の事業責任者として店舗運営や大規模リニューアル、売場企画を牽引。ショップの空間づくりから、生活者のニーズやトレンドを取り入れた売場・コンテンツの企画および運営、店舗マーケティングおよび販促イベントの推進、組織マネジメントまで、多岐にわたる業務に従事している。

目次

自分の経験や考えを「正解」にしない。旗艦店を育てる南さんの視点

── まずは、南さんの現在のお仕事内容を教えてください。

南さん:私は店舗事業に所属しており、JR原宿駅前にある@cosme TOKYOの事業責任者をしています。

@cosme TOKYOは、2020年にオープンしたフラッグシップショップの第1号で、私の役割は、接客、売場づくり、品ぞろえ、MDの運用など、お客様の体験を形づくる要素を、事業部と店舗スタッフが一緒になってアップデートしていくこと。それに付随して、売上責任を持つことです。

その一つひとつを見直し、磨いていきながら、「お客様に楽しい体験を提供すること」を一番のミッションにしています。

── 私自身、@cosme TOKYOには何度か足を運んだことがあるのですが、フロアの広さや品ぞろえに圧倒されました。旗艦店ならではの面白さは、どんなところにありますか?

南さん:1階と2階はフルフロア、さらに3階の一部も含めて展開しています。

品ぞろえ、売場面積含めて、@cosmeの店舗の中で一番の大型店です。プチプラコスメからラグジュアリーコスメまで、価格帯やブランドの垣根を越えて並んでおり、幅広い商品があるからこそ、お客様一人ひとりにとって、「思いがけないコスメとの出会い」が生まれると思っています。

「自分の悩みを解決するには、こういう商品や使い方もあるんだ」と気づいていただけること。それが、@cosme TOKYOならではの面白さですね。

── 私自身、百貨店のコスメ売場には少し緊張してしまうことがあるのですが、@cosme TOKYOは気軽に見て回れる感覚があります。

南さん:ありがとうございます。

百貨店で販売されているコスメもあれば、ドラッグストアで取り扱っているコスメもあります。各フロアで商品をミックスすることで、新しい商品に自然と出会える空間づくりを意識しています。

また、@cosme TOKYOでは、入口を入ってすぐ目の前に「ベストコスメアワードタワー」を設けています。「@cosme」で殿堂入りしたものから、最新のものまで、歴代のベストコスメがずらりと並んでいまして「迷ったら、まずここを見る」というお客様も多いです。

ベストコスメは、生活者やユーザーさんの声が集まって評価された商品ですので、「お客様の声が再現されている場所」ともいえますね。

自分の経験だけで、正解を決めない

── 商品数の多さだけではなく、お客様の声が売場の入口に置かれているようなところにも、@cosme TOKYOらしさを感じます。これだけ大きな旗艦店を動かしていくうえで、南さんご自身が大切にしているマイルールはありますか?

南さん:ルールでいうと、「自分の今までの経験や考え、意見を正しいと思い込まないこと」かなと思っています。

── 旗艦店を任される立場でいらっしゃるのに、あえて「自分を正しいと思い込まない」というのは、少し意外にも感じます。責任者というと、自分の判断で引っ張っていくイメージがありました。

南さん:@cosmeを運営しているアイスタイルグループには、キャリア入社の方も多く、さまざまな事業があります。そのため、社内にはさまざまな分野の有識者がたくさんいるんです。

店舗でのお客様体験でいうと、空間づくりや接客については、現場で働いている美容部員の意見を中心に考えます。

一方で、「在庫が管理しづらい」「お客様が商品を探しづらそう」といった課題は、仕組みから変えていく必要があります。だからこそ、「自分がこれまでこうしてきたから、こうするべき」とは、基本的に思わないように心がけています。

── 素敵な考えですね。自分の経験を信じることも大切ですが、それだけに頼らないからこそ、心地よい売場がつくられていくのだと感じます。その考え方は、最初から持っていたものなのでしょうか?

南さん:最初から、はっきり考えとして持っていたわけではないと思います。

ただ、自分が考えている以上に、誰かに頼ったり、いろいろな人の意見を聞いて実現したほうが、「みんなが幸せだな」と感じた経験が多かったんです。その積み重ねのなかで、「そうあるべきだな」と思うようになったのかもしれません。

── 自分の経験だけを正解にせず、いろいろな人の意見を取り入れていく。その姿勢は、南さんご自身のこれまでのキャリアともつながっているように感じます。

ブランドの中から、ブランドを越える場所へ

── そもそも、南さんが化粧品業界を志し、アイスタイルに入社されたきっかけは何だったのでしょうか?

南さん:私は2015年に、アイスタイルへ中途入社しましたが、前職も化粧品メーカーで、営業職をしていました。

就職活動のころから、「自分にとって身近な業界でないと、気持ちが入らないな」と思っていたんです。それに「目で見たものしか、実感が湧かない」タイプでもあって。

自分の生活に身近で、実際に手に取れるものづくりの世界にいたいと思い、化粧品業界を選びました。

── 自分の手で触れて、使って良さを実感できるものだからこそ、仕事としても向き合いやすかったのですね。

南さん:ただ、前職はメーカーだったので、自社の商品しか扱えない歯がゆさを感じていました。

化粧品が好きで、携わりたいという気持ちはある。でも、自分のブランドの商品しか提案できない。そこに少し物足りなさを感じるようになったんです。

そこで、もっと幅広くいろいろなブランドと触れ合い、それを消費者の方にも還元できる場所に行きたいと思い、アイスタイルに入りました。

── 一つのブランドの中ではなく、生活者とたくさんのブランドの「あいだ」に立ちたかった、というイメージでしょうか?

南さん:そうですね。とくに@cosme STOREのような店舗事業では、お客様が目の前にいらっしゃいます。

店舗スタッフとお客様のコミュニケーションから、直にフィードバックをもらうこともできますし、売場を変えたときの反応もすぐに返ってくる。自分が携わったことが、お客様にどう届いているのかを目の前で感じられるので、毎日が刺激的なんです。

── お客様の反応を目の前で感じられることが、南さんにとって大きなやりがいになっているのですね。

売場は、完成させるものではなく、更新し続けるもの

── では、実際に売場を企画する際、生活者のニーズやトレンドはどのように捉えているのでしょうか?コスメのトレンドは移り変わりも早いので、追いかけるだけでも大変そうです。

南さん:私たち@cosmeにとって、一番の財産になっているのが「クチコミのデータ」です。売場づくりや企画を考えるときにも、まずクチコミを確認しますね。

たとえば、「この企画ではこの商品をピックアップしよう」と思っていても、実際にクチコミを見てみると「お客様は少し違う使い方に魅力を感じているんだ」と気づくこともあります。

そこで、企画のテーマをブラッシュアップしたり、売場での見せ方を変えたりしています。

── クチコミが膨大だからこそ、逆に迷ってしまうこともありそうですね。数字やデータだけでは見えない「本音」を知るために、意識していることはありますか?

南さん:そこは、実際に現場にいる店舗スタッフがすごく意識してくれています。お客様と会話する中で、お悩みを引き出したり。売場もかなり頻繁に変えたりしていて。

しばらく展開してみて反応を見たり、お客様にご提案したときの反応を見たりしながら、臨機応変に中身を変えたりして、ブラッシュアップしていくことが多いですね。

天気も、ライブも。原宿の一日を映す売場づくり

── 売場は頻繁に変わっているんですね!

南さん:はい。シーズンや天候によっても変えています。たとえば、「今日はジメジメしているね」「急に雨が降ってきたね」という日は、湿気対策のアイテムを前に出すことがあります。

それから、原宿のお店は代々木第一体育館が近いので、飲料水も一部置いているんです。ライブがある日は、お水がよく出るんですよ。

── ライブの日に、お水を。そこまで見ているとは思いませんでした。コスメだけではなく、その日のお客様の過ごし方まで想像しているんですね。

南さん:ライブ情報をすべて把握できているわけではないのですが、グッズを持ったお客様が多い日は、「お水を多めに出したら喜んでいただけるよね」と考えることがあります。

そして、ライブの前だと、「もっと明るいリップが欲しい」という方も多いんです。推し活の前に、少しでもきれいに見せたい、気分を上げたいという気持ちがあるのかなと思います。

1日の中でも、各フロアの店舗責任者や時間帯責任者が相談しながら、「今のお客様にとって、よりよい売場は何か」を考えて変えています。

── 1日の中でも売場が変わっているとは、思っていませんでした。売場そのものが、街やお客様の動きに寄り添っているんですね。

南さん:実際にお店でお客様と会話して、その反応がダイレクトに返ってくる。それを見て、また変えていく……。その繰り返しです。

ただ、日々の工夫で少しずつ改善できることがある一方で、通路幅や在庫管理のように、空間そのものを見直さないと解決できない課題もありました。そこから、2025年におこなわれた大規模リニューアルにつながっていったんです。

「試してから選びたい」に応えるためのリニューアル

── 大規模リニューアルに踏み切った背景には、具体的にどのような課題があったのでしょうか?

南さん:@cosme TOKYOは2020年1月にオープンして、5周年を迎える節目でした。この5年で、ありがたいことに売上も伸び、取り扱いブランドも増え、面白い売場をたくさん手がけることができました。

ただ、次の5年を考えたときに、「このままでいいのか」という課題も見えてきました。内容は充実している一方で、通路幅が狭くなっていたり、在庫が増えて「品出ししたいけれど、どこにあるんだろう」となっていたり。バックオフィス側の課題もありました。

より楽しく、より心地よくお買い物していただくために、一度環境を整え直して、リニューアルする必要があったんです。

── 売場の内容が充実していく一方で、より快適に過ごしてもらうためには、空間の整え直しも必要だったのですね。リニューアルで、一番実現したかったことは何ですか?

南さん:「居心地の良さ」ですね!

「混んでいるから、@cosme TOKYOに入るのをやめよう」。そう思われてしまう状況をなくしたかったんです。通路幅を意識して配置を見直すことで、そこは実現できた部分かなと思っています。

それに加えて、店舗に足を運んでくださる方には、もともと「試してみたい」「実際に体感して選びたい」というニーズがすごくありました。とくにメイクものは、色や質感で悩まれる方が多いんです。

「何日か試してみたい」「1週間くらい使ってみたい」という声もあったので、小さいサイズのミニコスメを集積したコーナーをつくったことで、その「試してみたい」という気持ちを叶えられる場所をつくれたかなと思っています。

── たしかに、リップやファンデーションなどは、実際に試してみないとわからないことが多いですよね。

南さん:年齢、性別、国籍を問わず、ミニサイズはとても反応がいいんです。プチプラからラグジュアリーまで横断して、ミニコスメだけで何千円、1万円分と購入される方もいらっしゃいます。

── 高価格帯のものも、ミニサイズなら試しやすいですよね。失敗したくない気持ちにも寄り添ってくれる感じがします。

南さん:そうですね。ただ、まだ「もっとこうしたい」という思いもたくさんあります。

ブランドやカテゴリを横断して気になる商品を試せたり、美容部員に気軽に質問できたりする体験は、@cosme TOKYOならではの魅力です。

でも、その楽しみ方がすべてのお客様に十分伝わっているかというと、まだ伝えきれていない部分もあります。

こちらからのご案内や、わかりやすい仕組みづくりによって、「一人ひとりが自分に合った楽しみ方を自然に見つけられる店舗」にしていきたいと思っています。

── ただ商品を並べるだけではなく、どう試すか、誰に相談するか、どんなふうに楽しむかまで含めて、店舗体験をつくっているのですね。

家でもコスメを買える時代に、なぜ原宿へ足を運ぶのか

── 今はネットでも気軽にコスメを買える時代です。その中で、あえて@cosme TOKYOに足を運んでもらうために、大切にしていることはありますか?

南さん:おっしゃる通り、今ではネットでもコスメを買えますし、コスメを扱う企業やお店もたくさんあり、ドラッグストアでもカウンセリングコスメの取り扱いが増えていますよね。

そんな中で、わざわざ原宿まで来て、@cosme TOKYOでお買い物をしてくださるお客様がいる。

そうしたお客様の「新しいコスメに出会いたい」とか、「美容部員さんと会話しながら、自分の悩みに合う商品を提案してほしい」という思いにきちんと応えていきたいんです!

── 「わざわざ来店される」理由の中に、お店の価値があるのですね。

南さん:@cosme TOKYOの価値は「取り扱い数が多い」「広い」というだけではありません。

「ふらっと来ても、見たいものが見つかる」「美容部員さんと話すことで、新しい出会いがある」「自分でも気づいていなかった悩みを解決できることもある」

実際にお店で体験しないと生まれない、「運命的な出会い」があると思うんです。そこを、もっと発信していきたいですね。

相談できる、試せる、出会える。その魅力をもっと伝えたい

── 今のお話を伺うと、@cosme TOKYOはただ商品がたくさん並んでいる場所ではなく、相談したり、試したりしながら、自分に合うものを見つけていく場所なのだと感じます。

南さん:ありがとうございます。こうした@cosme TOKYOならではの魅力は、まだ十分にお伝えしきれていない部分もあると感じています。

アイスタイルグループにとって、情報発信は強みです。だからこそ、「@cosme TOKYOに来ると、どんな体験ができるのか」ということを、もっと具体的に届けていきたいと思っています。

── たしかに、@cosme TOKYOというと「商品がたくさんある場所」という印象が先に立つ方もいるかもしれません。でも実際には、相談できたり、試せたり、ライブ前に立ち寄れたりと、使い方の幅がとても広いのですね。

南さん:まさにそうです。

「美容部員さんに気軽に相談できるんだ」とか「百貨店で見るようなコスメだけではなく、プチプラコスメもあるんだ」とか。私たちにとっては当たり前でも、まだ十分に伝えきれていない魅力がたくさんあると思っています。

── たとえばライブ前に立ち寄って、飲料水を買ったり、気分を上げるリップを探したりする。そうした選択肢を知るだけでも、来店のきっかけになりそうですね。

南さん:そうなんです。ライブ前の飲料水といった切り口も含めて、「@cosme TOKYOに行けば、こんな体験ができる」ということを、もっと知っていただけたらと思っています。

迷ったときは、いつもお客様目線に立ち返る

── お話を伺っていると、@cosme TOKYOの魅力は、商品数や空間だけではなく、それを日々届けているチームの判断にも支えられているのだと感じました。事業部のメンバーや店舗スタッフなど、さまざまな立場の方が関わる中で、チームとして共通して大切にしている軸はありますか?

南さん:チームとして共通して大事にしているのは、「お客様の目線に立って考える」ということです。事業部のメンバーも、店舗スタッフも、そこをすごく大切にしています。そこが、決してブレない部分ですね。

── 判断に迷ったときは、「お客様にとってどうか」に立ち返るのですね。

南さん:そうですね。

それを軸に、みんなが判断したり、施策やキャンペーンを考えたり、売場をつくったりしています。

それが、お客様のためになり、お客様に楽しんでいただけて、事業成長にもつながっていく。そのサイクルを意識してつくるようにしています。

── お客様の反応が、次の売場づくりやチームの原動力になっているのですね。南さんご自身が、そこまで店舗に向き合える熱量は、どこから来ているのでしょうか?

南さん:さっきの話にもつながるのですが、私は「目で見たものしか、実感が湧かない」タイプなんです。

店舗事業は、お客様が目の前にいらっしゃいます。店舗スタッフとお客様のやり取りから、直にフィードバックをもらえる。売場を変えたときの反応も、すぐに返ってくる。

自分たちが考えたことが、お客様にどう届いているのかを目の前で感じられるんです。それが毎日刺激的で、「もっとがんばろう」につながっています。

ただ大きいだけじゃない。「運命コスメ」に出会える場所へ

── 最後に、@cosme TOKYOをまだ訪れたことがない方や、久しぶりに足を運ぶ方に、改めて伝えたい魅力はありますか?

南さん:これまでのお話とも重なるのですが、@cosme TOKYOは「ただ大きいお店ではない」ということを、改めてお伝えしたいです。

来ていただければ、相談に乗ってくれる美容部員がいますし、今まで知らなかった商品との出会いもあります。

── 「大きい・広い」だけではなく、「その中でどう出会えるか」が魅力なのですね。

南さん:そうですね。今、約700ブランドを扱っていますが、どれだけコスメが好きな方でも、そのすべてを知っている方は、なかなかいないと思います。

だからこそ、来ていただければ、きっと知らなかった商品との出会いがある。いろいろな美容部員に相談したり、さまざまな商品を試したりしながら、お客様一人ひとりに、何かしら「いいもの」を持ち帰っていただける場所でありたいと思っています。

── 「必ず、新しい発見がある」。それは、これだけの品ぞろえと、相談できる人がそろっている場所だからこそですね。

南さん:はい。数百円のプチプラから、ラグジュアリーまで、価格帯もブランドも本当に幅広くそろっています。

だからこそ、お客様が最初に想像していたものとは違う商品に出会えることもありますし、「こんな選択肢もあったんだ」と感じていただけることもあると思います。

ブランドを横断して、「その人に合うもの」を提案する

── たくさんの商品があるからこそ、ただ眺めるだけでは選びきれないこともありますよね。その中で「自分に合うもの」に出会えるのは、美容部員さんの存在があってこそなのだと感じます。

南さん:そうですね。

みなさん、研修などを通して、取り扱っている商品のことをしっかり学んでいます。だからこそ、お客様にとって何が一番いいのかを、価格帯やブランドを問わずご紹介できるんです。

特定のブランドに偏らずに、「お客様のニーズに合った商品」を提案できる。そこは、@cosmeならではだと思います。

── 一つのブランドの立場ではなく、あくまで「お客様の側」に立って選んでくれるんですね。

南さん:はい。

最初から「これが欲しい」と決まっている方ばかりではないと思うんです。何となく見ているうちに気になる商品が出てきたり、「自分には何が合うんだろう」と迷ったりすることもありますよね。

そういうときに、美容部員に気軽に聞いていただければ、会話の中で好みや悩みが整理されていくことがあります。

「それなら、こういう選び方もありますよ」というふうに提案することで、思いがけない商品に出会えることもある。そこは、店舗ならではの価値だと思います。

何を買うか決まっていなくても、ふらっと来ていただいて大丈夫です。それくらい気軽に、@cosme TOKYOを使っていただけたら嬉しいですね。

── 自由に試せる商品があり、相談できる人がいて、思いがけない出会いがある。そうした体験の一つひとつが、@cosme TOKYOという場所の価値をつくっているのですね。

「昨日より、もっとよく」を重ねていく場所

── 今後、@cosme TOKYOをどのような場所に育てていきたいですか?

南さん:@cosme TOKYOが、フラッグシップショップの第1号であることは、これからも変わりません。だからこそ、私たち自身で、その価値や世界観をつくっていかなければいけないという責任があります。

── 一棟まるごと、というのは、自由度がある一方で、@cosme TOKYOらしさを自分たちで育てていく責任もあるのですね。

南さん:そうですね。前回は5周年の節目で大きなリニューアルをしましたが、それで完成ではありません。

日々のマイナーチェンジやアップデートは、これからも続けていきたいです。事業部のメンバー、店舗スタッフ、アイスタイルグループのみなさんの力を借りながら、いろいろな方に刺激的な体験を提供し続ける場所にしていきたいと思っています。

── 日々の小さなアップデートを重ねながら、店舗を成長させていくということですね!

南さん:はい。「昨日より、もっとよく」を、ずっと続けていきたいです。

来るたびに新しい発見があって、お客様一人ひとりが自分にとっての「運命コスメ」に出会える。@cosme TOKYOは、そういう場所であり続けたいと思っています。

Wellulu編集後記

今回の取材で印象に残ったのは、南さんの「自分の今までの経験や考え、意見を正しいと思い込まない」という言葉でした。

旗艦店の責任者と聞くと、自分の判断でチームを引っ張っていく姿を想像します。けれど南さんのお話から伝わってきたのは、自分の正しさを押し通す強さではなく、お客様や現場のスタッフ、社内の専門性を持つ人たちの声に耳を傾け続けるしなやかさでした。

天気に合わせて湿気対策の商品を出す。ライブ前のお客様のために飲料水を用意する。「試してから選びたい」という声に応えるために、ミニサイズの商品を充実させる。

お客様を第一に考えた一つひとつの判断の積み重ねが、@cosme TOKYOという場所を、ただ商品が並ぶお店ではなく、「自分に合うものと出会える場所」にしているのだと思います。

南さんのお話を伺いながら、お店を育てることは、完成形をつくることではなく、日々変わる誰かの気持ちに、誠実に応え続けることなのだと感じました。

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