Wellulu Academy

公開日:  / 最終更新日:

その身体の悩み、実は姿勢が原因かも?首・肩・腰の痛みやコリを和らげるコツとは【MEDIAID】

「首が痛い」「肩がこる」など、スマートフォンやパソコンが普及した現代社会では、身体に何かしらの悩みを抱える人が多い。肩や首のこりは、もはや国民病といっても過言ではない。そこで今回は日本シグマックス株式会社が実施した「カラダの痛み・悩みに関する実態調査」を踏まえて、同社のブランド「MEDIAID(メディエイド)」の事業担当者を務める川瀬さんにインタビューを実施した。

川瀬 亜紗子さん

日本シグマックス株式会社 ウェルネス事業部 ウェルネス事業推進課 リーダー

入社後、スポーツ事業部、ヘルスケア事業部(現ウェルネス事業部)、医療事業部にて営業職に従事。2020年から現在の部署に所属し、MEDIAIDのマーケティング・プロモーションを担当。

本記事のリリース情報
Webメディア「Wellulu」にて、取材記事が掲載されました

目次

20代の男性は首、20代~30代の女性は肩に悩みを抱えがち

──本日はよろしくお願いします。まずはどのように身体の痛みや悩みに関する調査を実施したのか教えてください。

川瀬さん:こちらこそよろしくお願いします!

20歳から65歳までの男女約2,400名を対象にインターネットリサーチを行い、身体の痛みや悩みを抱えているかスクリーニングしました。該当する方々に対処法やサポーターの使用の有無などをお聞きして、サポーターを使う理由・使わない理由など回答していただいた結果をまとめたのが今回の調査結果です。

──続いて、具体的な調査結果についてお聞かせください。

川瀬さん:全ての年代で腰に不調を抱える方が多かったですね。ただ、年代によって痛みが生じる部位の違いも見受けられました。

20代の男性は首に、20代~30代の女性は肩に何らかの悩みを持つ傾向があり、若い方ほど首・肩まわりのトラブルが多いといえます。スマートフォンやパソコンなどデジタルデバイスの使用時間の長さが首・肩の不調に影響していると考えられますね。

──ということは、デジタルデバイスの使用時間が長いほどストレートネックの原因になっているのでしょうか?

川瀬さん:はい、おそらく関連性があるかと思います。

ストレートネックは別名「スマホ首」とも呼ばれていて、首を前に傾けた姿勢を取り続けることによって生じます。パソコンでの作業でも同じ現象が起きやすく、仕事やプライベートでデジタルデバイスを使う頻度が高い若年層ほどストレートネックになっている方が多いと考えられます。

──確かにそうです。以前日本シグマックスでは「腰の調査結果」についても調査をされていましたが、詳しくお聞きしてもよろしいでしょうか?

川瀬さん:腰痛に関しては、3年以上悩んでいる方が多かったですね。中には5年、10年と長期にわたって痛みが慢性化している場合も珍しくありません。

腰痛が慢性化する原因として、仕事や生活習慣が考えられます。たとえばデスクワークによって座位時間が増えたこと、重い荷物をぶことが多く腰に負担のかかる姿勢を取る頻度が高いことなどですね。

首と違って腰は痛みを自覚しやすいため、今回の調査でも痛みの原因の上位を占めているのかもしれません。

──なるほど。ストレートネックの影響を考慮すると、今後は首や肩の悩みも慢性化する可能性が高そうですね。

60代以降もストレートネック予備軍に!

──続いて、60代以降の方の調査結果を教えていただけますか?

川瀬さん:60代から70代の方の場合、首や肩よりも腰・膝の不調で悩んでいるケースが多いようです。最近はスマートフォンを使う方が増えていますし、確かに首や肩の不調がないとも言い切れないのですが…。

ただ、年齢を考慮するとどうしても膝と腰が悪くなりやすいので、今回のような調査結果になったと考えられます。数年後に同じ調査をしたら、60代以降の方にも首や肩に痛みがあるという回答が増える可能性はあるでしょう。

──首や肩に問題があっても、他の部位に意識が向く傾向にあるのですね。

川瀬さん:膝や腰に痛みがあると日常生活に支障が生じるので、首の悩みにはあまり意識が向きにくいとは思います。この点は若年層との大きな違いですね。

サポーターでケアするよりストレッチをする人が多い

──調査結果を見ると、首や肩の痛みへの対処法として、整形外科に通う・自分でマッサージやストレッチを行うといった方法を選択する方は多いようです。貴社ではどのようなストレッチを推奨していますか?

川瀬さん:痛みの原因や症状は人それぞれなので、一概に「これがいい」とおすすめするのは難しいです。あくまで一例ですが、メディエイドのWebサイト内では『カラダケア研究所』というコンテンツを発信しており、その中でストレッチを紹介しています。

その中でストレートネックに関する記事も発信しています。

──一方で、サポーターを使う方はどのくらいいらっしゃるのでしょうか?

川瀬さん:身体の痛み対策としてサポーターを購入する方は、まだ少ないですね。調査によると、「サポーターを使う」と回答した方は全体の8.1%程度にとどまっています。

決してサポーターの認知度が低いわけではなく、皆さまが必要性を感じていなかったり、使いづらそうといったイメージを持たれたりしているのかもしれません

──認知度があるにもかかわらず、なぜサポーターは使いづらいと思われるのでしょうか?

川瀬さん:おそらく「装着するのが面倒くさい」「いつも装着しているのは煩わしい」という風に考えていらっしゃる方が多いことが考えられます。

たとえば首・肩の痛みを感じたとしても「そうだ、サポーターを買ってこよう」と考える方は少ないと思われます。それよりも、湿布を貼るとかマッサージ器具でコリをほぐすとか、気軽にできる方法を選ぶ傾向が強いですね。

──確かに、言われてみるとサポーターの優先順位は低いかもしれません。

川瀬さん:弊社としては、まずはサポーターの使用を皆さまの選択肢に入れていただけるような取り組みをしています。そのためにSNSやWebメディアを活用して、サポーターを使うメリットや効果的な使い方など、積極的に情報発信をしています。

詳細は記事で解説していますが、首であれば頭が前傾しないようにサポーターで支えて負担を和らげてくれます。腰ならサポーターで背部を支えて腰の反りすぎを防いだり、下腹部を適度に圧迫して腹圧を高めたりすることで腰への負担を減らしてあげることができるんです。

また、先ほど紹介した調査結果やお客様からのご意見をもとに、サポーターの使い心地の改善にも力を入れていますサポーターがもっと身近なアイテムになるよう、試行錯誤を重ねているところです。

リモートワークの普及により首・肩・腰の不調が増加

──コロナ禍を経てリモートワークが一般的になり、以前よりデジタルデバイスの使用頻度が増しているように感じます。昨今のデジタル環境について、貴社はどのようにお考えでしょうか?

川瀬さん:労働環境の変化が私たちに与えた影響は、計り知れないものがあります。

弊社では、2021年に「コロナ禍での在宅勤務に伴う身体の不調の実態」という調査を実施しました。週に3回以上在宅勤務を行っている方を対象として身体の不調についてたずねたところ、以下のような結果が出ました。

・首・肩の不調で悩む方がもっとも多かった

・背中・腰に問題を抱える方も少なからずいた

・画面を見る時間が長く、目の疲労を訴える方も見受けられた

一般的にも「体力が低下する」「通勤がなくオンオフの切り替えが難しい」といった点は広く指摘されていますよね。

──川瀬さんご自身がリモートワークを経験して感じたことはありましたか?

川瀬さん:そうですね、デスクや椅子などの違いによる身体への負担はものすごく実感しました。リモートワークが導入されて間もない頃はリビングの机と椅子で仕事していたのですが、肩やお尻が痛くなったのを覚えています。

会社は仕事をする場所なので、当然デスク回りの環境が整っていますよね。普段使っている備品が変わると姿勢が乱れて集中しにくくなったことを覚えています。集中できる環境が整っているオフィスで働ける事のありがたみを改めて実感しました。

──なるほど、それだけ姿勢が重要なのですね。

姿勢の乱れが全身の不調を招く!ストレートネックで首への負担は2.5倍に

──ここからは、姿勢とストレートネックの関係について伺います。まずストレートネックについて教えてください。

川瀬さん:人間の頭の重さは体重の約8%を占めるといわれます。体重が50㎏なら4㎏程度ですから、なかなかの重さですよね。

この重い頭を首が支えているのですが、首が前傾するにつれてどんどん負担が増していきます。首の前傾角度が30度の場合は約2.5倍もの負担になり、小さな子ども一人ほどの重さを首のみで支えているような状態になるんです。あまり自覚はないとはいえそれだけ首の筋肉が頑張っていると考えると、不思議な感覚になりませんか?

──首が前に傾くと、なぜ身体全体に影響するのでしょうか?

川瀬さん:ここが重要なポイントで、身体はどこもつながっているんです。そのため首や肩の具合が悪くなると、他の部分にも不調が出てしまう可能性が高くなると言えます。

たとえば猫背になると頭が前に突き出て首に負担がかかりますし、腰への負担も大きくなるため、腰痛の引き金になります。すると腰をかばって歩き方に変化が生じ、足の裏が疲れてふくらはぎにも波及するんですね。

つまり、どこか一カ所でも姿勢が崩れると他の部位でバランスを取ろうとするため、連鎖反応のように不調が出てくるわけです。

──一カ所でも姿勢が崩れると他の部位に影響するというのは驚きでした。部分的にケアするのではなく、全身のバランスを意識することが大事なのですね。

川瀬さん:まさにそうなんです!ご自身の姿勢の崩れを自覚している方は、まず「正しい姿勢」を意識することから始めてみてください。すると身体の痛みを緩和できるかもしれません。

まずは姿勢を意識することから!正しい知識と適切な対処が大事

──先ほど「正しい姿勢」が大事だとおっしゃっていましたが、具体的にどのような姿勢なのでしょうか?

川瀬さん:本来は背骨がS字のカーブを描いていて、これがいわゆる「正しい姿勢」ですね。学校の理科室にあるような骨格模型を想像していただけるとわかりやすいです

背骨がS字状になっているおかげで身体にかかる負担を最小限に抑えているのですが、姿勢が崩れて猫背や巻き肩になると背骨のS字カーブも崩れてしまい、首・肩・腰に大きな負担がかかります。

──長時間のデスクワークでも正しい姿勢を維持するのに、川瀬さんが効果的だと感じる方法はありますか?

川瀬さん:デスクワークに適した椅子を使ったり、PCスタンドを使って画面を目の高さに合わせたりすることです。先ほどリモートワークの部分でもお伝えしましたが、仕事の生産性はオフィス家具に左右されるといっても過言ではないと感じました。自然と正しい姿勢が取れる環境を整えられるのがいいですね。

また、仕事中に姿勢の乱れを自覚したら、その都度正しい姿勢に戻すのも大事です。

座りっぱなしの状態にならないよう、一時間に一度は立ち上がって簡単なストレッチをするのもおすすめですよ。体幹筋(インナーマッスル)を鍛えると姿勢が崩れにくくなるので、簡単なトレーニングをするのも有効ですね。

──具体的には、どのようなトレーニングを行えばいいのでしょうか?

川瀬さん:たとえば腹式呼吸を活用した「ドローイン」という体幹トレーニングがあります。やり方は簡単で、お腹に力を入れて引っ込めた状態を数秒キープしつつ腹式呼吸をするだけです。デスクワークの合間にもとり入れやすいので、ぜひやってみてください。

その他にも「プランク」といって、うつ伏せになって肘とつま先で身体を支えるトレーニングも効果があります。

──いずれも道具を使わず、自宅で簡単にできるものですね。在宅ワークをしている方が気分転換にやるのもよさそうです!

首の痛みに関しては対処していない女性が目立つ

──調査結果から、できる範囲で運動やストレッチをする方が多いとわかりました。ただ、首の痛みに関してはとくに対処していない女性が多いですね。

川瀬さん:これは非常に興味深いポイントだと思います。ただ、身体の痛み・悩み全体スコアでは何らかのセルフケアをする女性が多いことを考えると、おそらく首に関してはケアの方法がわからない方が多いのではないでしょうか。

肩こりや腰痛であれば、マッサージしたり湿布を貼ったりするなどの対処法が定着していますよね。しかし首の痛みは最近になって顕在化してきたため、セルフケアのやり方が確立されているとは言いがたいのが現状です。昨今のデジタル環境において、首の痛みは「ある程度仕方ない」と見過ごされている部分もあるでしょうね。

そこでメディエイドでは、コンテンツを通じて実用的な対処法を紹介し、一人でも多くの方にセルフケアをとり入れていただけるよう工夫しています。

──確かに、首の悩みは「日常の一部」として軽視されがちかもしれません。もう少し詳しく伺いたいのですが、首の痛みやコリには冷却シートとホットシートのどちらが有効でしょうか?

川瀬さん:痛みの種類や状態によりますが、一般的には「急に首が痛くなった」という場合は炎症を鎮めるために冷やす必要があります。一方、ずっと痛みが続いているなら患部を温めて血流を促し、筋肉の緊張をほぐすのが良いとされています。

──その他にも、調査結果にはさまざまな対処法が挙げられています。貴社としてはどれをおすすめしていますか?

川瀬さん:メディエイドとしては特定の方法を推奨するつもりはなく、やりやすい方法を選んでいただくのが良いと思います。身体の不調や痛みがある場合は、最初に医療機関を受診して専門家の判断を仰ぐのが最善の選択だと考えています。

とはいえ、忙しくて病院にかかれない・セルフケアで済ませたい方も多いかと思います。それでも問題ないですが、セルフケアを続けても効果がなければ医療機関に相談することを推奨します。痛みが強いときや長引くときも同様ですね。

サポーターを活用するのもおすすめ

──正しい姿勢を保ち続けるのは難しいと思うのですが、何かいい方法はありますか?

川瀬さん:そうですね、メディエイドとしてはサポーターをおすすめしたく、まさに”正しい姿勢の維持をサポートする”というコンセプトで生まれたのが「メディエイド スタイルケア」シリーズです。

医療機器ではなく、猫背やストレートネックなどを矯正するものではありませんが、装着していると自然と正しい姿勢をとりやすくなりますし、正しい姿勢でいると気分も上向きになれると感じています

──メディエイドでは、首・肩・腰などの各種サポーターを提供しています。貴社のサポーターの特徴やメリットを教えてください。

川瀬さん:弊社のサポーターは、機能性や品質はもちろんですが、それだけでなく使い心地にこだわって作られています。生地の柔らかさや通気性を追求しており、長時間の使用でも快適に過ごせるのが特徴です。日常生活にとり入れやすいのがメリットで、服の下に装着しても目立ちにくく身体にフィットしてくれます。身体への負担を減らしたり、正しい姿勢を維持したりするためのツールとして、メディエイドのサポーターを使っていただければうれしいです。

実際に弊社のネックキーパーを購入したお客様からは、「自分の首がどれだけ前傾姿勢になっているか自覚できた」というお声をいただいています。

──今回の調査結果をどのように活用していきたいとお考えでしょうか?

川瀬さん:自社のマーケティングの方向性や、プロモーションの切り口を検討するための材料として活用する予定です。一般の消費者の方々にとって身近なブランドを目指し、ゆくゆくは「サポーターといえばメディエイド」と認知されるようになりたいですね。

デジタルデバイスが普及した現代では、首・肩・腰の不調を訴える方が増えています。皆さまが少しでも快適な生活を送れるよう、私たちの技術でサポートしていきたいです!

──サポーターがもっと身近なものになるといいですね。本日は貴重なお話の数々、ありがとうございました!

Wellulu編集後記:
今回の取材を通じて、「正しい姿勢」の重要性を改めて認識させられました。メディエイド様は医療やスポーツ分野で培った技術・ノウハウを蓄積されており、専門家ならではの回答に「そうだったのか・・・!」の連続でした。自分の姿勢は目に見えないからこそ、日頃から意識しておく必要がありそうです。簡単にできるストレッチを紹介しているので、ぜひ実践してみてください!

RECOMMEND

←
←

Wellulu Academy

電解水素水で腸内環境を整える!製造方法、研究結果など、水素水のあれこれを聞いた【日本トリム】

Wellulu Academy

子どもの視力低下の原因とは?2.5歳までのテレビ視聴時間が7〜12歳の近視に影響【岡山大学・松尾教授】

Wellulu Academy

自然音・環境音の効果とは?虫の鳴き声がリラックス効果や安心感に影響!【千葉工業大学・関教授】

Wellulu Academy

視力だけじゃない!子どもの集中力と判断力を育む「ビジョントレーニング」【セノー・日本ビジョントレーニング普及協会】

Wellulu Academy

健康格差の原因とは?社会経済状況が健康寿命に影響する可能性【大阪医科薬科大学・伊藤先生、片岡先生】

WEEKLY RANKING

←
←

Others

インナーマッスル「腹横筋」の鍛え方!おすすめの筋トレメニュー・ストレッチ

Others

ダンベルを使った筋トレメニュー14選!部位別のおすすめ種目・1週間メニューも紹介

Wellulu Academy

【フードホラー】世間に広がる“食のうわさ”は本当か?豊かな食生活を守る正しい選択【日本ダイエット健康協会】

Others

【腹筋】クランチの正しいやり方!種類・効果・回数・鍛えられる部位

Others

2週間で痩せられる? ダイエットを成功させるおすすめの食事・運動法を紹介