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内転筋の筋トレメニュー8選!自重・マシン・チューブを使った種目・ストレッチ方法

全身の筋肉量の約10%を占め、太ももの内側に位置する「内転筋」。下半身を強化でき、姿勢やぽっこりお腹の改善など嬉しい効果が多い。この記事では、内転筋を鍛えることで得られる効果、自宅で簡単にできるものからマシンを使った本格的な筋トレメニューを紹介。また、筋トレ効果を高めるストレッチのやり方も解説。

この記事の監修者

おぜき としあきさん

パーソナルトレーナー

青山学院大学在学中の1988年から指導をスタート。指導歴30年で女優、役者、アイドル、女子アナ、ミスワールド日本代表モデル、プロサーファー、新体操選手などのスポーツ選手なども含め20000人超の指導を経験。2003年OZEKIパーソナルトレーナー養成スクール(現Shapesアカデミー)開設。2005年Shapes(現ShapesGirl)を東京渋谷に開設。メディア出演のほか、「腹凹は太もも運動でつくれる 1日3分週3日でOK!」(SBクリエイティブ)「5秒姿勢矯正ダイエット」(マガジンハウス)など多数の著書を執筆。

目次

内転筋とは?

  • 内転筋の位置
  • 内転筋の役割

内転筋の位置

内転筋は太もも内側に位置し、長内転筋、短内転筋、大内転筋、小内転筋、恥骨筋の5つの筋肉が層状に重なり合う形で構成されている。恥骨から大腿骨内側にかけて広がり、太ももの内側部分を覆うように広がっており、表層から深層まで異なって走行していることにより、多角的な動きを可能にしている。

内転筋の役割

脚を内側に寄せる動作を支える内転筋は、歩行時の安定性を確保するのに重要な筋肉。片脚立ちや歩行時の脚の振り出しをおこなう際に、骨盤から足首までの安定性を支えており、ジャンプやキックの際の力強い動きを生み出すためのパワー源にもなっている。スポーツの動作では、素早い方向転換や急停止といった動作を支えている。

内転筋を鍛えることで得られる効果

  • 下半身が引き締まり美脚が手に入る
  • 基礎代謝が上がり痩せやすい身体になる
  • 姿勢が改善し脚のゆがみが解消される
  • 下腹部がスッキリしぽっこりお腹の予防になる
  • 股関節が安定し運動パフォーマンスが向上する
自身の内転筋が弱いかどうかを知りたい場合は、足を外側に開いた状態(がに股の姿勢)でスクワットをおこなうバレエスクワットで確認するのがおすすめです。もしこの動作が難しい場合は、内転筋が弱っている可能性が高いです。

下半身が引き締まり美脚が手に入る

内転筋を鍛えると太もも内側のたるみが解消され、横から見ても美しいシルエットになりやすくなる。ただ脚を細くするだけでなく、下半身のラインがすっきりしていくのも内転筋トレーニングの魅力のひとつ。

基礎代謝が上がり痩せやすい身体になる

内転筋は全身の筋肉量の約10%を占めており、鍛えることで太もも全体の筋肉も刺激できるため効率的な基礎代謝アップにつながる。筋肉量が増えると日常生活における脂肪燃焼が促進され、痩せやすい体質に。

姿勢が改善し脚のゆがみが解消される

姿勢の悪さは内転筋の弱さが原因となることも多く、内転筋を鍛えることで正しい姿勢を保ちやすくなる。姿勢の改善だけでなく、長時間の立ち仕事や歩行時の疲労の軽減にもつながるため、立ち仕事の疲労感を感じやすい人にもおすすめ。

下腹部がスッキリしぽっこりお腹の予防になる

内転筋は下腹部の筋肉と密接に関係しているため、内転筋を鍛えることで骨盤底筋群が活性化される。内臓を支える力が向上すると、下腹部のたるみを予防につながるほか、コアの筋肉強化やウエストラインを美しく整えられるようになる。

股関節が安定し運動パフォーマンスが向上する

内転筋は股関節の安定性を高める上で重要な部分であるため、鍛えることで脚の可動域が広がり、より効率的な身体の使い方が可能になる。股関節が安定することで、ランニングやジャンプといった運動時のパフォーマンスが向上すると同時に怪我の予防にもつながる。

【自宅でできる】内転筋の筋トレメニュー5選

  • レッグアダクション(自重)
  • ワイドスクワット
  • サイドランジ
  • チューブアダクション
  • バランスボールを使った内転筋トレーニング
とくに女性には内転筋のトレーニングとして、がに股でのかかと歩き、カニのように横歩きがおすすめです。手軽な上、しっかりと内転筋を刺激できます。

レッグアダクション(自重)

レッグアダクションは横向きに寝た状態で上の脚を腰前に置き、下の脚を上げ下げするトレーニング。マットさえあれば自宅でも気軽におこなえるトレーニング。呼吸を整えながら、ゆっくりと脚を上げ下げすることで、内転筋への意識を高めながらおこなおう。

<やり方>
  1. 横向きに寝そべり、上側の脚のひざを曲げて手前に出す
  2. 内転筋を意識しながら下側の脚を持ち上げる
  3. できれば1番上で1〜2秒キープする
  4. ゆっくりと床ギリギリまで下ろす
  5. 反対側も同様におこなう

ワイドスクワット

ワイドスクワットは通常のスクワットよりも足幅を広めに開いておこなうトレーニング。内転筋だけでなく、大腿四頭筋やハムストリングスなど、下半身全体の筋力アップにも効果的。

脚は腰幅の1.5倍ほどに開き、ひざが外側に開かないように注意しながらお尻を後ろに引くようにし、太ももが床と平行になるまでゆっくりと腰を落としていこう。

<やり方>
  1. 肩幅より広めに脚を開き、胸を張って背中をまっすぐに保つ
  2. 骨盤を立ててお尻を真下に下ろすように意識しながらしゃがむ
  3. かかとで床を押し、ひざを伸ばしながら元の姿勢に戻る
  4. 同じ動作を繰り返す

サイドランジ

サイドランジは横方向への大きな踏み出し動作で、内転筋に直接的な刺激を与えられるトレーニング。片脚で体重を支えながら横に踏み出すことで、バランス感覚を養える。動作をおこなう際は、踏み出した脚のひざが足先より前に出ないように注意し、上体はまっすぐに保つことがポイント。

<やり方>
  1. 肩幅より少し広めに脚を開き、背筋を伸ばす
  2. 片足を大きく横へ踏み出し、つま先は正面のまま踏み出した方のひざを曲げる
  3. 反対側の脚はまっすぐ伸ばしたまま、太ももが床と平行になるまで下げる
  4. 曲げた脚のかかとで地面を押して元の立ち位置に戻る
  5. 交互に同じ動作を繰り返す
ダンベルやバーベルなどのウェイトを使用しながら、斜め前方向に一歩踏み出す「ワイドランジ」もおすすめです。斜めの方向に動作をおこなうことで、通常のランジよりも内転筋により刺激を与えられます。

チューブアダクション

チューブアダクションはチューブを使用することで、自重では得られない負荷をかけられるトレーニング。立位や座位など、様々な姿勢でおこなえるため、多角的に内転筋を刺激できる。

動作をおこなう際は、反動をつけずにゆっくりと脚を内側に寄せるようにし、チューブの強度は徐々に上げていくようにしよう。

<やり方>
  1. トレーニングチューブの片方を両足首 または柱に固定し、もう片方を足首に巻く
  2. 脚を肩幅に開き、姿勢をまっすぐ保つ(壁や支柱につかまってバランスをとってもOK)
  3. チューブをつけた脚を 身体の内側に向かって引く
  4. 1〜2秒キープして内転筋に負荷をかける
  5. ゆっくりと元の位置に戻す
  6. 反対側の脚でも同じ動作を繰り返す

バランスボールを使った内転筋トレーニング

仰向けになり、両脚でバランスボールを挟んで内側に押し込む動作で楽しみながら内転筋を鍛えられるトレーニング。ボールを挟む強さを調整したり、ボールを挟んだまま足を上げ下げする動作を加えたりすることで、強度の調整ができる。

<やり方>
  1. 仰向けに寝そべり、足でバランスボールを挟む
  2. バランスボールを挟んだまま、頭と脚をクランチのように寄せる
  3. ゆっくりと元の位置に戻す
  4. 同じ動作を繰り返す

【マシン使用】内転筋の筋トレメニュー3選

  • アダクション
  • ケーブルアダクション
  • レッグプレス
内転筋は日常生活ではほとんど使わない筋肉なので、初めは低負荷で回数多めにするのがおすすめです。初心者の場合は、重さはゼロから始めてもよいでしょう。

アダクション

アダクションマシンでは座位の状態で両脚を内側に寄せる動作により、内転筋を集中的に鍛えられる。マシンによるサポートがあるため、初心者でも正しいフォームを維持しやすく、安全に内転筋を鍛えられる。

<やり方>
  1. 背中をシートにつけてしっかり座り、脚を開いた状態でひざをパッドにあてる
  2. グリップを握ったらゆっくりと脚を閉じる
  3. 脚を閉じ切ったら1〜2秒ほどキープする
  4. ゆっくりと元の位置に戻す
  5. 同じ動作を繰り返す

ケーブルアダクション

ケーブルマシンを使用した「アダクション」は、立位でアタッチメントを足首に装着し、脚を内側に引き寄せるトレーニング。ケーブルの角度を変えることで、様々な方向からの刺激を与えられる上、バランスを取りながらおこなえるので体幹も同時に鍛えられる。

<やり方>
  1. ケーブルの高さを足首の高さに設定し、足首用のアタッチメントを片方の足首に巻く
  2. ストラップをつけた方の脚を内側に引く
  3. 1〜2秒ほどキープする
  4. 反動を使わず、ゆっくりと脚を戻す
  5. 同じ動作を繰り返す

レッグプレス

レッグプレスマシンでは足幅は広め、足の位置を低めにセットし、つま先を30度ほど外側に向けるとしっかりと内転筋を刺激できる。プレート部分を押し出す際は、膝が外側に開かないように注意しよう。

重たい重量でも通常のスクワットと比べ、腰への負担は小さく、安全に鍛えられる。

<やり方>
  1. ひざの角度が90度になるようにシートの位置をセットする
  2. 足を肩幅程度に開き、背中とお尻をしっかりとシートにつける
  3. ひざを伸ばしながら、完全に伸び切る一歩手前までゆっくりと押し上げる
  4. ひざを曲げてゆっくりと戻す
  5. 同じ動作を繰り返す

内転筋の筋トレの回数・頻度(目安)

下半身を効果的に強化できる内転筋のトレーニング。おこなう際の頻度や回数・セット数から適切な負荷の設定の仕方などを確認しよう。

  • 週に実施する頻度
  • 回数・セット数
SNSなどでも人気のある内転筋トレーニングですが、負荷をかけすぎると肥大して太もも内側の隙間がなくなってしまう可能性があります。そのため、普段使用していない筋肉を活性化させるイメージで、軽い負荷で、適度な回数でおこなうのがおすすめです。

週に実施する頻度

内転筋のトレーニングは週に2〜3回程度おこなうことが適切。初心者の場合は、週2回から始め、身体の反応を見ながら徐々に頻度を増やしていこう。

連日のトレーニングは回復が追いつかず逆効果になる可能性があるため、トレーニング日と休息日を交互に設けて筋肉の超回復を促すようにしよう。

回数・セット数

1種目につき10〜15回を3セットおこなうのが目安。初心者は自重トレーニングから始め、正しいフォームを習得してから徐々に負荷を上げていこう。

マシンを使用する場合は、8〜12回を3〜4セットおこなうことで、筋肥大と筋力アップの両方が期待できる。重量は最後の2〜3回で適度な疲労感を感じる重量で設定してみて。

なお、脂肪を落として筋肉をつける場合は、セット間の休憩を1分程度にしよう。

監修者おすすめの「内転筋ストレッチ」を編集部が体験

内転筋を鍛える場合は、ストレッチを取り入れて筋肉に柔軟性を持たせてあげることも大切。本記事の監修者であるおぜきさんおすすめの「内転筋をストレッチする方法」を編集部が体験してきたので、そのやり方を紹介する。

  • Step1.ベンチなどにおへそが平行になるようにして立つ
  • Step2.ベンチにのせた方の爪先を天井に向ける

Step1.ベンチなどにおへそが平行になるようにして立つ

ひざあたりの高さであれば、ベンチ以外にもソファやベッドでもOK。ベンチに近い方の脚を真横に開いて台の上に乗せよう。なお、台の高さが高いほど難易度が高まるので、初めておこなう場合はなるべく低めのものを使ってみて。

Step2.ベンチにのせた方の爪先を天井に向ける

ベンチやベッドなどにのせた方の爪先は天井に向けつつ、軸足が垂直になるように意識しよう。このまま30秒ほどキープしたら反対側の脚も同様にストレッチをおこなう。

内転筋を効果的に鍛えるためのコツ

  • ストレッチをおこない十分に身体をほぐす
  • 呼吸や正しいフォームを意識しておこなう
  • 栄養バランスの整った食事を意識する

ストレッチをおこない十分に身体をほぐす

身体が冷えた状態でのトレーニングは急激な負荷によりケガのリスクを高めるため、トレーニング前に5分程度を目安にストレッチをおこなうのがおすすめ。また、トレーニング後もストレッチをおこなうことで疲労回復の促進や、翌日の筋肉痛の軽減効果が期待できる。

呼吸や正しいフォームを意識しておこなう

力を入れる局面で息を吐き、戻す局面で息を吸うというリズムでおこなうことで、安定した動作がキープできる。また、鏡を見て確認したり、動画撮影を撮ってフォームを振り返る機会をつくると正しいフォームを維持しやすくなる。

とくに内転筋は意識しづらい筋肉のため、集中力を保ちながら丁寧に動作をおこなうようにしよう。

栄養バランスの整った食事を意識する

バランスの整った食事も合わせて取り組むことでトレーニングの成果が出やすくなる。

とくに意識したいのは、タンパク質や脂質、糖質など。体重1キログラムあたり1.6グラム程度を目安にタンパク質を積極的に摂取し、筋力アップ目的であればトレーニングの1~2時間前に炭水化物もしっかりと摂れるとエネルギー源としてパフォーマンスアップにつながる。

また、野菜からビタミン、ミネラルなども適切に摂取することで、筋肉の修復と成長が促進できる。

トレーニング前の食事については、お腹の調子に問題がなければ、直前に食べても大丈夫です。ただし、脂肪燃焼が目的ならトレーニング直前に糖質をしっかりと摂るのは避けましょう。トレーニング後に関しても、とくに激しい運動後はすぐに食事を取ることは避けたほうが脂肪はつきにくいです。

内転筋の筋トレに関するQ&A

どのくらいで身体に変化がみられるようになる?

A:2〜3ヶ月程度

筋肉細胞の入れ替わりには2〜3ヶ月程度かかるため、目に見える大きな変化であればこの期間を目安にしましょう。ただし、トレーニングを始めてから1ヶ月程度でも筋肉は着実に増えています。目に見えなくても身体の中は変化しているのであきらめずにトレーニングを続けていきましょう。

トレーニング中に内転筋がつりやすい場合はどうしたら?

A:つった場合はトレーニングをやめて水分補給する

日常生活であまり使わない筋肉なのでトレーニング中につってしまうこともあるかと思います。もしつった場合はトレーニングを中止し、水分補給を心がけるようにしましょう。

内転筋が痛い場合は筋トレはしないほうがよい?

A:休養して痛みがなくなってから再開する

痛みを感じる場合はトレーニングは控え、痛みが完全になくなるまで休養を取るようにしましょう。

女性が内転筋を鍛えるときの注意点は?

A:鍛えすぎると太くなってしまう

内転筋は鍛えすぎることで、太ももが太くなってしまう可能性があります。筋肉が肥大することで太ももの隙間がなくなってしまうこともあるので、やりすぎや負荷のかけすぎには注意しましょう。

トレーニング器具を使ったトレーニングの方が効果は高いの? 

A:高くなることもある

トレーニング器具を使用する利点は、運動がやりやすくなることです。マシンの場合は軌道が決まっているので、筋力がなくてもフォームを維持してトレーニングしやすくなります。

ただし、筋トレの効果は筋肉は重さに反応する性質があり、マシンはフリーウェイトよりも負荷がかかりにくいという特徴があります。効果を高めるという点では、ダンベルやペットボトル、カバンなどの重りを使うのがおすすめです。

内転筋と一緒に鍛えた方がいい筋肉は?

A:お尻の中臀筋・小臀筋・梨状筋

お尻の深層部に位置する中臀筋、小臀筋、梨状筋もあわせて鍛えるのがおすすめです。とくに「ワイドスクワット」では、内転筋だけでなく、これらの筋肉も一緒に鍛えられます。

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