
本記事では、ダイエットをしていても「痩せない」悩みを抱える人に向けて、その原因と解決策を詳しく解説。ダイエットにおけるよくある間違い、痩せるための大切なポイントもご紹介。
この記事の監修者
中野ジェームズ修一さん
フィジカルトレーナー
筋トレ・運動しても痩せない原因
ここでは、筋トレ・運動でのダイエットをしてもなかなか痩せない原因について解説。
- 頻度・強度が適切でない
- 筋トレ後の過剰な糖質摂取で脂肪が蓄積
頻度・強度が適切でない
筋トレ・運動の頻度が少なすぎる場合は筋肉への刺激が足りず、代謝の向上や脂肪燃焼の効果が得られにくい。頻度が多すぎると筋肉の回復時間が足りなくなり、身体に負担がかかりすぎてしまうおそれがある。
強度についても、低すぎると筋肉への刺激が足りず思った効果が得られない。逆に、強度が過剰な場合はケガのリスクが高まり、継続するのが難しくなることも。
20〜30代の頃は頻度・強度が多少適切でなくても、成長ホルモンの作用によりある程度筋肉がつきやすい。一方、40代以降は成長ホルモンの分泌が減少してくるので、適切な頻度と強度でトレーニングをしないと効果が出にくくなる。

パーソナルトレーニングの現場でも、トレーニング設定が適切でないと、2〜3ヶ月経っても十分な結果が得られないケースがあります。年齢を重ねるにつれて、適切な種目と負荷の設定がより重要となります。
筋トレ後の過剰な糖質摂取で脂肪が蓄積
筋トレ後の食事は、おもにタンパク質の摂取量や栄養バランスが重要。タンパク質の適正量は「体重1kgあたり0.8g程度」が目安。ただし、タンパク質を多く摂取しても栄養バランスが悪いと十分に吸収されないため、バランスのよい食事を意識しよう。
「丼ものだけ」「パスタだけ」「ラーメンだけ」といった単品の食事は控えめにして、まんべんなく食べる癖をつけよう。

筋肉づくりにはバランスのよい食事が欠かせません。和定食のように、「ご飯」「味噌汁」「主菜」「副菜」を組み合わせた食事は、栄養バランスが整いやすいのでおすすめです。定食スタイルで食べる習慣をつけることが、筋トレ後の適切な栄養補給につながります。
そんなに食べていないのに痩せない原因
食事量が少ないのに痩せないという人も少なくない。考えられるおもな原因は以下の通り。
- 過度な食事制限で代謝が落ちている
- 隠れた糖質や脂質の摂取で実際のカロリーが多い
- 体内の水分量が増えて体重が減っていない
- 間食・深夜の食事による体重増加
過度な食事制限で代謝が落ちている
人間の身体は食事量が極端に少なくなると「飢餓状態に陥っている」と判断し、少ないエネルギーを効率よく使おうとして代謝を落とすことがある。
代謝が落ちると、同じ食事量でも体重が増えやすくなってしまう。また、食事を抜くことで筋肉量が減ってしまい、さらに代謝が落ちてしまうという悪循環に陥る。
健康的に痩せるためには急激な食事制限は避け、栄養バランスのよい食事をとることが大切。1日3食バランスよく食べ、間食を控えめにするなど、無理のない範囲で調整していこう。
隠れた糖質や脂質の摂取で実際のカロリーが多い
「それほど食べていない」つもりでも、実際には予想以上にカロリーを摂取している可能性がある。
たとえば、「ドレッシング」や「マヨネーズ」などの調味料には、思いのほか多くの脂質が含まれているものも。健康目的でサラダを食べていても、ドレッシングをたっぷりかけると、予想以上の高カロリーや塩分過多になってしまう。
また、「果物」や「果汁100%ジュース」は健康的なイメージがあるが、実は果糖という糖質が多く含まれている。とくに、ジュースは食物繊維が少ないため、血糖値が急上昇しやすい。
加工食品にも多くの「塩分」「脂質」「糖質」が含まれていることが多いので、食品表示をしっかり確認するようにしよう。自炊の場合は「油を使わない調理方法に変更する」「調味料を控えめする」などで、隠れたカロリーを減らせる。
体内の水分量が増えて体重が減っていない
体重が減らない理由の1つに、体内の水分量の増加がある。とくに、塩分の過剰摂取は体内に水分を溜め込んでしまう傾向がある。
筋トレなどの激しい運動後は、筋肉の修復のために一時的に水分が増えることも。また女性の場合、生理前に水分が溜まりやすくなることもある。
ただし、むくみは水分摂取が足りないときに起こる場合が多いため、摂取する水分量は減らさず適度な水分補給を心がけよう。さらに、睡眠不足やストレスも体内の水分バランスを崩す原因となるので、普段の生活習慣を見直してみるのもおすすめ。
間食・深夜の食事による体重増加
小腹が空いたときに少量の間食をとること自体は問題ないが、無意識のうちに頻度や量が多くなっていることも。とくに、ストレスや退屈時の「ながら食い」は、カロリーの過剰摂取を招きやすい。
また、深夜の食事も体重増加の原因になる。夜遅くに食事をとると消化や代謝のために使われるエネルギーが少なくなり、余分なカロリーが脂肪として蓄積されやすくなる。加えて、深夜の食事は血糖値を上げるため質のよい睡眠を妨げる原因にも。
できるだけ、就寝の3時間前までには食事を済ませるようにしよう。
ダイエットにおけるよくある間違い
ここでは、ダイエットにおける間違いやすいポイントを紹介。現在、ダイエットをおこなっている人は当てはめてチェックしてみよう。
- 糖質を完全に抜く極端な食事制限をしている
- 長時間の有酸素運動で筋肉を分解してしまっている
- 体重計の数字だけにこだわりすぎている
- 短期間で体重を落とそうとしている
- サプリメントに頼りすぎて食事を抜いている
糖質を完全に抜く極端な食事制限をしている
糖質の過剰摂取は体重増加につながるが、完全に抜いてしまうのはダイエットに逆効果。
糖質は身体活動に使われる主要なエネルギー源なので、極端に制限すると身体はエネルギー不足を感じてしまう。結果的にうまくエネルギーが使えず、代謝が落ちて脂肪を燃焼しにくくなり、痩せにくい体質になってしまう可能性がある。
また、糖質が不足すると「疲労感」「集中力の低下」「イライラ」などの精神的なストレスからドカ食いを引き起こす。
炭水化物は、「1日の総カロリーの50〜65%程度」を摂取するのが理想的とされている。炭水化物の摂取量が気になる場合は、玄米や全粒粉パンなど、食物繊維が豊富で血糖値の上昇が緩やかな炭水化物を選ぶのがおすすめ。
長時間の有酸素運動で筋肉を分解してしまっている
有酸素運動は脂肪燃焼に効果的なものの、長時間続けすぎると脂肪だけでなく筋肉もエネルギー源として消費してしまうおそれがある。筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、結果的に脂肪が燃焼しにくい体質になってしまう。
効果的なダイエットのためには、「1回:20〜30分程度」の中強度の有酸素運動と、筋トレをバランスよく組み合わせるのがおすすめ。
体重計の数字だけにこだわりすぎている
ダイエットをする多くの人が陥りがちな間違いの1つとして、体重計の数字にこだわりすぎることがあげられる。
体重は「水分量の増減」「食事のタイミング」「生理周期」など、さまざまな原因で日々変化する。体重だけを気にしすぎると、「身体への負担が大きくなる」「間違った方法で体重を落としてしまう」などのおそれがある。
また、筋トレをしていると脂肪が減っても筋肉がつくため、一時的に体重が増えることがある。これは決して悪いことではなく、むしろ健康的な変化といえる。体重だけで判断するのではなく、以下のようなことも参考にしつつ総合的に判断することが大切。
- 体型の変化
- 服のサイズ感
- 体脂肪率
- 鏡で見たときの印象
- 周りの人からの声や評価
短期間で体重を落とそうとしている
「1ヶ月で5kg減」などの過度な目標を立てて、極端な食事制限や激しい運動をおこなうと、健康に悪影響を与えて長期的に見ると逆効果になることが多い。また、極端な食事制限による栄養不足が原因で、「体力の低下」「肌荒れ」「抜け毛」などの問題を引き起こす可能性がある。
個人差はあるものの、「1週間あたり0.5〜1kg程度」の減量ペースが理想的とされている。このくらいのペースであれば、筋肉量を維持しながら脂肪を減らすことができる。短期的な結果にこだわるのではなく、無理のない範囲で、バランスのよい食事と適度な運動を継続することが大切。
サプリメントに頼りすぎて食事を抜いている
サプリメントはあくまで補助的なものであり、食事の代わりにはならない。食事を抜いてサプリメントだけに頼ると身体をエネルギー不足に陥らせ、代謝を低下させる原因となる。
通常の食事にはサプリメントだけでは補いきれないさまざまな栄養素が含まれており、「食物繊維」「ファイトケミカル」など、健康維持に欠かせない成分も多い。健康的なダイエットは、バランスの取れた食事と適度な運動を中心とし、サプリメントはあくまで不足している栄養素を補うために利用するようにしよう。
痩せるために大切なポイント
ここでは、なかなか痩せない人に向けて、痩せるために大切なポイントを紹介。自身のライフスタイルに合わせて、取り入れやすいことから試してみよう。
- 筋トレと有酸素運動をバランスよく組み合わせる
- タンパク質を意識的に摂取し筋肉量を維持する
- 良質な睡眠をとり成長ホルモンの分泌を促す
- 体組成計を使って体脂肪率・筋肉量の変化を確認する
- チートデイを設けてリセット効果を狙う
- 自分に合わない無理なダイエットをしない
筋トレと有酸素運動をバランスよく組み合わせる
筋トレと有酸素運動をバランスよく組み合わせることで、脂肪燃焼と筋肉量の維持・増加を効率よくおこなうことができる。とくに「脚」「胸」「背中」の筋トレは基礎代謝を上げるのに効果的なので、必ず取り入れるようにしよう。
無理せず自分のライフスタイルに合わせて継続できる運動を見つけることで、長期的な視点で取り組める。

有酸素運動は筋肉を分解する可能性があるため、基本的に「筋トレ」と「有酸素運動」は曜日ごとに分けるのがおすすめです。ただし、どうしても同日におこなう必要がある場合は、筋トレの後に有酸素運動を実施しましょう。
タンパク質を意識的に摂取し筋肉量を維持する
ダイエット中はカロリー摂取量を減らすことが多いが、その際にタンパク質の摂取量が不足すると、筋肉量が減少してしまう可能性がある。タンパク質は筋肉の主成分であり、筋肉の修復や成長に欠かせない栄養素。適切な量を摂取することで、ダイエット中でも筋肉量を維持できる。
前述したが、一般的に「体重1kgあたり0.8g程度」のタンパク質摂取が推奨されている。たとえば、「体重60kgの人であれば、1日に48g」のタンパク質を摂取しよう。
良質なタンパク質として「鶏むね肉」「魚」「卵」「乳製品」「大豆製品」などがある。これらを毎食バランスよく取り入れることで、必要なタンパク質を効率的に摂取できる。
良質な睡眠をとり成長ホルモンの分泌を促す
十分な睡眠は成長ホルモンの分泌を促し、筋肉の成長を促進する効果がある。また、代謝を活性化させ、体脂肪を減らす作用も持つ。一般的に、「7〜9時間」の睡眠が理想的とされている。ただし、個人差もあるため、翌日すっきりと目覚められる時間を見つけることが大切。
質のよい睡眠をとるためには就寝時間を一定にし、睡眠環境を整えることが効果的。暗く、静かで、適度な温度の環境を作ることで、深い睡眠に入りやすくなる。

交感神経が優位になってしまうので就寝1〜2時間前からスマートフォンやパソコンの使用をできるだけ控えるように。気持ちも行動もリラックスすることを心がけ、副交感神経を優位にしましょう。
体組成計を使って体脂肪率・筋肉量の変化を確認する
体組成計を使用することで体重の増減だけでなく、「体脂肪率」「筋肉量」「水分量」などを把握できる。測定のタイミングは「朝起きてすぐ」「食事前」、測定する際の服装は必ず同じにするなど、条件を揃えることでより正確な変化を確認できる。
体重が思うように減少していなくても、長期的な傾向として緩やかな減少が見られれば、健康的なダイエットが実現できているといえる。定期的に体組成を測定し、体脂肪率や筋肉量の変化も確認することで、より広い視点で身体の変化を計測できる。

理想的な体重減少のペースは、体重にもよりますが1ヶ月に約1kg程度です。このペースであれば、体脂肪を減らしつつ筋肉量を維持していけますが、「1ヶ月に2〜3kg以上」の急激な体重減少が見られる場合は、筋肉量も同時に失われている可能性が高いといえます。このようなダイエットは、基礎代謝の低下やリバウンドのリスクを増加させてしまいます。
チートデイを設けてリセット効果を狙う
長期的なダイエットを成功させるためには、週に1回程度のチートデイを設けることが効果的。毎日の厳しい食事制限から解放されることで、ダイエットのモチベーションを維持しやすくなる。
また、長期の食事制限で低下した代謝を一時的に上げることで、その後の脂肪燃焼を促進する効果も期待できる。ただし、チートデイは「食べ放題の日」ではないため、暴飲暴食は避ける必要がある。また、チートデイの翌日は通常の食事に戻すことを忘れずに。
下記の記事では「チートデイの正しいやり方・注意点」などを詳しく解説しているので、取り組む際は参考にしてみよう。
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自分に合わない無理なダイエットをしない
自分に合っていない「過度な運動」「極端な食事制限」は、体内で「コルチゾール」というストレスホルモンの分泌を増加させ、身体が脂肪を蓄積しやすくなってしまう。そのため、コルチゾールの過剰分泌を抑えるために、ストレスを定期的に発散することが大切。
たとえば「友人と話す機会を増やす」「定期的に軽い運動をして身体を動かす」など、自分に合ったストレス発散方法を見つけるのがおすすめ。とくに運動は、ストレス軽減効果が科学的に認められており、日常的な運動不足の解消と合わせて得られるメリットが大きい。

ウォーキングや筋トレなど、自分に合った運動を見つけて習慣化することがおすすめです。運動することで幸せホルモンが分泌されたり、爽快感を感じたりできます。始めるまでは面倒に感じるかもしれませんが、運動をして後悔することはほとんどありませんので、まずは身体を動かしてみましょう。
部位別でなかなか痩せない原因
身体の部位によって痩せない原因には違いがある。「太もも」「二の腕」「お腹周り」が痩せづらい原因をそれぞれ見ていこう。
- 太もも
- 二の腕
- お腹

どの部位に脂肪がつきやすいかはその人の体質によって異なります。ただし、どんな人でも身体を引き締められないことはないので、気になる部位に対して効率的に効かせることができる種目を考えていくのがおすすめです。
太もも
太ももは重力の影響を受けやすい部位であり、長時間の「座位姿勢」や「立ち仕事」などにより、血液やリンパの循環が滞りやすい。血行不良は酸素や栄養素の供給を妨げ、代謝を低下させる。また、リンパの滞りによって老廃物の排出が妨げられ、むくみの原因となる。
むくみが長期間続くと脂肪細胞の肥大化を促進し、セルライトの形成を助長する可能性も。定期的な「運動」「ストレッチ」「マッサージ」などでリンパの流れを促進することが大切。また、十分な水分をとることもむくみの解消に役立つ。
二の腕
二の腕は、女性ホルモンの影響で皮下脂肪が蓄積されやすい部位。また、日常生活で二の腕の筋肉を使う機会が少ないため、筋力量が低下し張りを保ちにくい。そのため、上腕三頭筋の筋力が低下すると、二の腕のたるみが目立ちやすくなる。
二の腕を重点的に鍛える筋トレと、全身の脂肪を減らすための有酸素運動を組み合わせることが効果的。
お腹
お腹周りがなかなか痩せないおもな原因として、内臓脂肪の蓄積とインナーマッスル(深層筋)の弱体化があげられる。この2つが組み合わさることで、いわゆる「ぽっこりお腹」になってしまう。
内臓脂肪は、「過剰なカロリー摂取」「運動不足」「ストレス」「加齢」などにより蓄積される。とくに、高糖質・高脂肪の食事や過度の飲酒は内臓脂肪の増加を促進する。
一方、インナーマッスルの弱体化は、長時間の座位姿勢や運動不足によって引き起こされる。インナーマッスルには、腹横筋や骨盤底筋群などが含まれ、これらの筋肉が弱くなると、内臓を支える力が低下し、おもに下腹部が前に出やすくなる。
改善策としては、有酸素運動による全身の脂肪燃焼と、腹部のインナーマッスルを鍛える筋トレの組み合わせが効果的。
ダイエット・痩せないことに関するQ&A
生理前にダイエットをしても痩せないというのは本当?
A:生理前のダイエットで痩せにくくなるのは事実。これは女性の生理機能に関係する正常な現象。

生理前のダイエットで痩せにくくなる現象は、女性特有の生理機能と深く関わっています。女性の身体は出産に備えて一定量の体脂肪を必要とします。とくに生理前は、身体がホルモンバランスを調整するため、脂肪を蓄積しやすい状態になります。
これが女性のダイエットが男性と同じペースで進まないことが多い理由の1つです。そのため、生理前後の体重変動に一喜一憂せず、長期的な視点でダイエットに取り組むことが大切です。
更年期に太ってしまう原因は?
A:ホルモンバランスの変化や代謝量の低下、体脂肪蓄積パターンの変化など複数の原因が絡み合って起こる。

更年期の体重増加には、複数の原因が複雑に関与しています。身体的・精神的ストレスが増大すると、過食や偏食といった不規則な食習慣につながりやすくなります。
また、更年期になる年代では代謝量が著しく低下し、同じ量の食事でも以前より体重が増えやすくなります。さらに、ホルモンバランスの乱れでとくに内臓脂肪がつきやすくなり、メタボリックシンドロームのリスクが高まります。
ダイエット初期に体重が減らないのはなぜ?
A:トレーニング方法やマシンの使用方法など、複数の原因が関係している。

一般的には、ダイエット開始から約3ヶ月間は体重が減少しやすい傾向にあります。初期の段階で体重が減らない場合は、
- 運動に慣れるために強度を落としているため筋肉量が増えない
- フォームが間違っているために狙った筋肉を刺激できていない
などの可能性が考えられます。まずは、専門のトレーナーに相談して、正しい方法を身につけることを優先するとよいでしょう。
産後は痩せにくくなるのは本当?
A:産後は女性ホルモンの変化、生活様式の変化、運動量の減少などの原因により、痩せにくくなる傾向がある。

産後は女性ホルモンの分泌が大きく変化する時期であり、このホルモンバランスの乱れが体重管理を難しくする一因となります。また、外出機会の減少による運動不足やストレスの増加、さらには、子育てによる精神的疲労などによる体調の乱れも影響を及ぼします。
産後の健康的な体型維持には、医師と相談をしながら「適度な運動」と「栄養バランス」の取れた食事を心がけること、可能な範囲で外出の機会をつくり、運動量を確保することが大切です。
アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。