
スクワットの応用編である「ブルガリアンスクワット」は、下半身を効率的に鍛えられる最強の自重筋トレともいわれ、男女問わず人気の高い下半身メニュー。本記事では「ブルガリアンスクワット」のやり方や効果、効果を高めるコツ、負荷を高めるため取り入れたいアイテムなどをご紹介。「ブルガリアンスクワット」に取り組みたいと思っている人は、参考にしてみよう。
この記事の監修者
関根 綾さん
パーソナルジムDecision 代表トレーナー
「ブルガリアンスクワット」は通常のスクワットと何が違う?
「ブルガリアンスクワット」は、普通のスクワットよりも難易度が高いトレーニング。最強の自重筋トレともいわれていて、大臀筋(だいでんきん)、中臀筋(ちゅうでんきん)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、ハムストリングス、内転筋など、多くの部位を鍛えられる。
スクワットと比較して、特にお尻やハムストリングをターゲットにしやすい種目で、下半身のシェイプアップやヒップアップを目的とする人におすすめ。もちろん男性にも有効なトレーニングで、脚の筋力強化やバランス能力の向上にもつながる。
フォームの難易度に関しては、バランスを取るのが少し難しいため、初心者にはややハードルが高い部分もある。特に、お尻やもも裏にしっかり効かせるためには、正しいフォームを意識する必要がある。ただし、慣れればそこまで難しくはなく、適切な姿勢で行えば効果的にターゲットの筋肉を鍛えられる。

フォームを維持できないビギナーや初心者は他の種目から!
正確なフォームで取り組まないと、ターゲットとなる筋肉にアプローチできません。バランスを保てないビギナーや初心者の方は、通常のスクワットやスプリットスクワットから始めた方がよいかもしれません。
「スクワット」や「スプリットスクワット」のやり方、コツなどは以下で詳しく解説。
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「ブルガリアンスクワット」の4つの効果!
「ブルガリアンスクワット」は、ヒップアップや美脚に影響する筋肉(大殿筋やハムストリング)にアプローチできるため女性に人気の種目。ここではブルガリアンスクワットで得られる以下4つの効果について紹介する。
・下半身を効率的に筋力アップ
・ヒップアップ効果
・女性に嬉しい美脚効果
・基礎代謝がアップして痩せやすい身体になる
ヒップアップ効果が期待できるトレーニングのため、女性が取り入れるメニューでもあるが、男性でも取り組む人は多い。性別問わない下半身トレーニングになっている。筋力だけでなく、バランス感覚の向上や、身体の安定性も高めることができ、スポーツや日常生活での動作の質を改善する効果がある。
下半身を効率的に筋力アップ
「ブルガリアンスクワット」は負荷が高く、お尻や太ももの筋肉がしっかり鍛えられることから、下半身の筋力がアップしやすい。ひざの曲げ伸ばしをおこなうため、上り坂や階段を登るときの動作学習になり、歩く際に脚を疲れにくくする効果もある。
ポイントは、「下がるスピードを遅く」して、「上がるスピードを速く」すること。おこなうには、体幹の安定感が必要になる。基本のフォームに慣れてきたら、速度を調整して大腿四頭筋、ハムストリングス、大臀筋、内転筋などにかかる負荷を調節してみよう。
また、強度が上がると呼吸が止まりがちになるので注意が必要。「下がる動作では息を吸い」、「上がる動作では息を吐く」ように意識しよう。トレーニング中の酸素供給がうまくおこなわれ、疲労の蓄積を抑えることができる。
下半身を鍛える筋トレは以下を参考に。
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ヒップアップ効果
「ブルガリアンスクワット」では、大臀筋が鍛えられ、お尻を引き締める効果がある。パンツを綺麗に履きたい・ヒップの形を整えたいといった目的を持つ人におすすめ。特にしゃがみ込む際に大臀筋を意識しながら動作を行うことで、筋肉の収縮を最大限に引き出せる。
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女性に嬉しい美脚効果
「ブルガリアンスクワット」は、太ももを中心とした筋肉が鍛えられるため、「男性であれば引き締まった脚」、「女性であればキレイな脚」を目指すことができる。また、お尻が鍛えられるトレーニングでもあるため、お尻の位置が上がり、脚も長く見えるようになる。
なお、スクワットで脚が太くなることを心配する人は、フォームと重量に気をつけよう。「15~20回程度」続けておこなえる重量に設定して、筋肉を過度に太くせず、適度な刺激を与えられる。

生活習慣も大切!トレーニングでお尻と太もものバランスを整えよう
ブルガリアンスクワットをしているからといって、直接的に脚が細くなるわけではありません。見た目の変化を求める場合は、食事管理や生活習慣の改善も合わせておこなう必要があります。ハムストリングスや大臀筋のトレーニングは、下半身を引き締め、脚のラインを整えるサポートとして取り組みましょう。
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基礎代謝がアップして痩せやすい身体になる
基礎代謝は、何もしなくても消費されるエネルギー量のことで、筋肉量が多いほど高くなる。
「ブルガリアンスクワット」は、下半身の中でも大きな筋肉である大臀筋やハムストリングス、大腿四頭筋を効果的に鍛えられるため、基礎代謝が上がり痩せやすい身体づくりができる。
ポイントは、腹式呼吸を取り入れること。深く呼吸することで、体内の酸素が循環しやすくなり、パフォーマンスが安定する。
「ブルガリアンスクワット」の正しいやり方
通常のスクワットより強度も難易度も高いブルガリアンスクワット。しかし、期待できる効果も大きいトレーニングのため、最大限効果を引き出せるよう、正しいやり方のポイントをしっかりと押さえておこう。
<やり方>
- 前足重心で前傾姿勢になり、後ろ足を台に乗せる
- 後ろ足の位置は半足分ほど外側へ
- 背筋を伸ばした状態を保ち、前足のひざが90度になるまで腰を落とす
- 元の体勢に戻り、左右10回ずつを1セットとしておこなう
※太字部分に注意しよう!(詳細は▼にて記載)
前足重心で前傾姿勢になる
足を腰幅よりやや狭くして、親指の母趾球側(ぼしきゅうがわ)で押すことを意識すると、フォームが安定する。また、前ももに過度なストレッチがかからないよう、後ろ足の位置を調整しよう。身体を起こしすぎている場合、腸腰筋(ちょうようきん)に負荷がかかってしまう。そのため、3〜5m先の床を見ているイメージで身体を少し前傾させるのがおすすめ。
後ろ足の位置は半足~1足分ほど外側へ
脚幅が狭いと、前に出している足のひざがつま先より前に出たり、内側に入ってしまう原因に。
目的の筋肉を適切に刺激できず、ひざの靭帯を傷めるなどの怪我につながることも。もし意識していてもひざが内側に入ってしまう場合は、骨盤が前方に内旋している可能性もあるため、内ももやお尻のストレッチを取り入れるのもおすすめ。とくに女性は内股になりやすい傾向があり、脚幅が狭いとひざが内旋しやすくなるため、後ろ足は半足~1足分ほど外側に置く意識で。
胸を張り背筋を伸ばした状態を保つ
初心者によく見られるミスとして、背中が丸まったり、反ってしまうことがある。背筋をまっすぐ伸ばせていない場合、ひざや腰に負担がかかってしまう。おへそを前に出すイメージを持ち、胸をしっかり張って背筋を伸ばそう。
「ブルガリアンスクワット」の効果を高める4つのコツ
以下は「ブルガリアンスクワット」の効果を最大限に引き出すためには欠かせない要素になるので、チェックしてみよう。
・足の中央に重心を置く
・お尻が中央にくる足幅で
・前足のひざが90度くらいになるまで腰を落とす
・動きにメリハリをつける
足の中央に重心を置く
前足の重心は、足の中央部に置くように意識しよう。つま先に重心をのせすぎるとかかとが浮いてしまう原因に。一方で、かかとに重心を置いた場合、とくに大臀筋への負荷が高くなるため、お尻を集中的に鍛えたい人には効果的。そのまま真っ直ぐ下ろして、お尻から戻っていくイメージで。
お尻が中央にくる足幅で
脚幅が広すぎる場合、後ろ足の前ももや腸腰筋(ちょうようきん)が緊張してしまう。一方で、狭い場合でも、股関節の動きが制限されてしまい、ひざが曲げられなくなってしまう。正しい姿勢を維持できること、お尻が前後の脚の中央あたりにくるイメージで設定しよう。
目安としては、スタートポジションではお尻を軽く後ろに引き、ひざも軽く緩んでいるようなイメージ。大臀筋とハムストリングに少し負荷がかかっているのを感じられるはず。
前足のひざ90度くらいになるまで腰を落とす
腰は前足のひざの角度が90度くらいになるまで落とすことで、目的の部位を効果的に刺激できる。ひざの角度が90度以上になると、つま先より先にひざが出てしまい、怪我につながる可能性も。後ろ足は軽く台に乗せているだけのイメージで、腰をぐっと落とすようにするとお尻にアプローチしやすくなる。
動きにメリハリをつける
「ブルガリアンスクワット」で効果を最大化するためには、動きにメリハリをつけることが大切。
とくに、身体をゆっくりと降ろし、体勢を上げるときは素早くおこなうのがポイント。ゆっくり降ろすことで、筋肉をより長く収縮させることができ成長を促すことができる。また、素早く上げることで、筋肉に瞬発力を与えられる。

反動を使って上下するとケガのリスクが高まり、筋肉への負荷も減ってしまいます。反動を使わず、筋肉に負荷をかけながら丁寧におこなうようにしましょう。また、無理に早く上げようとしてバランスを崩さないよう注意が必要です。
「ブルガリアンスクワット」の回数
ブルガリアンスクワットをする際の基本的な回数(目安)は、右足と左足を10回ずつ。ノーマルスクワットと比べて負荷が高くなるため、まずは自重のみで2~3セットからスタートしよう。この回数・セット数に慣れてきたら、美脚や美尻を目的とする場合は15~20回ずつに増やしてみるのもおすすめ。また、ダンベルやバーベルを使って負荷を上げる際も12~15回ずつできる重さで調整しよう。ポイントはフォームを崩さない回数・重さで取り組むこと。
「ブルガリアンスクワット」の負荷を高める4種類
続いては、ブルガリアンスクワットの負荷をさらに高めることができる、4つの種目をご紹介。
バーベルブルガリアンスクワット
バーベルをかついだ状態で、ブルガリアンスクワットおこなうことで、負荷をさらに高めることができる。
バーベルをかつぐと重心が身体の上のほうに移動するため、通常のブルガリアンスクワットよりもバランスを崩しやすくなってしまう。
慣れるまでは、重りをつけず、バーのみでおこない、徐々に重さを追加していくようにしよう。
ダンベルブルガリアンスクワット
手軽に負荷を高める手段としては、ダンベルの利用もおすすめ。左右それぞれの手でダンベルを持ち、通常通りのブルガリアンスクワットをおこなう。
ダンベルを持つ際には、身体の重心が下のほうに移動するため、バーベルよりもバランスを崩しにくい。ただし、重量が上がると転倒しやすくなるため、重さは動きに慣れてから徐々に上げていくこと。
ゴブレットブルガリアンスクワット
胸の前で両手で1つのダンベルを持ち、負荷を加えるブルガリアンスクワット。重心が前のほうにくるため、バランスは取りやすいが、高重量を扱うのは少し難しい。
ダンベルの負荷を支えるために、腹筋や体幹の安定も重要となる。
バランスボールブルガリアンスクワット
ベンチ台ではなく、バランスボールに片脚を乗せて、ボールを後方へ転がすようにしておこなうブルガリアンスクワット。
足を置いている場所が不安定なため、バランスを取ろうとして全身の筋肉が総動員し、身体全体に負荷をかけることができる。
体幹を鍛えたい人にもおすすめ。
「ブルガリアンスクワット」の負荷を高める4つのグッズ
ダンベル
負荷を上げたいときは、2~3キロの「ダンベル」から始めるのがおすすめ。この重さで、12~15回が無理なくできたら、負荷を少しずつ上げていくようにしよう。
男性、女性どちらもこの重さからスタートし、徐々に重量を増やしていくのがいい。ダンベルの重量と足を置く台の高さのバランスを見ながら、無理のない範囲で調整しよう。

目標とする重さに具体的な数値は設けず、自分のペースで少しずつ頑張ることが大切です。筋力や耐久力が向上すれば、自然と扱える重量も上がってきます。重要なのは、適切なフォームで安全にトレーニングを継続することです。
バランスボール
「バランスボール」を使用することで後ろ脚がぶれるのを防ぎつつ、体幹の安定性も同時に鍛えられる。ただし、ボールの位置が動作と一緒に動いてしまわないよう注意しよう。ボールが動いてしまうと負荷がかかりにくくなり、効果が減少してしまう。
また、ケガを防ぐためには、ひざの向きが内側に入らないように注意し、股関節から動くようにしよう。下半身だけでなく、腹筋や背筋などの体幹部にも力が入り、効率的にさまざまな部位を鍛えられる。
バランスディスク
「バランスディスク」を使ったトレーニングは、動作中に重心が移動しやすいため、体幹と腹圧を意識して、重心を固定するのがポイント。
とくに、筋肉を大きくしたくないが強度を上げたい人、インナーマッスルを鍛えたい人におすすめ。駅伝ランナーやマラソン選手が、このトレーニングを取り入れていることもある。また、筋肉の大きさを増やさずに、インナーマッスルを強化できるので、体幹の安定性を高めることができる。
バーベル
「バーベル」を使って「ブルガリアンスクワット」をおこなう場合、通常は20キロからスタートすることが多い。重量があるため、とくにダンベルである程度の重量が扱えるようになった人におすすめ。フリーウェイトを使用する際には、ケガにつながらないように周囲に注意を払い、安全な場所でおこなおう。
体重に対して始める重りの重量は、個々のトレーニングレベルや筋力によって異なるが、「無理なく12~15回」繰り返せる重さから始めるのがおすすめ。個人の目標や体力に応じて徐々に重量を上げ、自分に合ったやり方で筋力アップを目指していこう。
「ブルガリアンスクワット」の平均ダンベル重量
ここでは、レベルや性別、体重別に目安となる平均ダンベル重量を紹介する。正しいフォームで安全におこなうことが大切。無理はせず自身に合った重量を選択し、重量を上げる際も徐々に上げていこう。
◾️男性の体重別重量の目安/ダンベル
体重 |
初心者 (~約3か月) |
中級者 (約3~6ヶ月) |
上級者 (約6~24ヶ月) |
エリート (約24か月以上) |
50キロ |
11㎏ |
20㎏ |
31㎏ |
45㎏ |
55キロ |
13㎏ |
22㎏ |
34㎏ |
48㎏ |
60キロ |
14㎏ |
24㎏ |
37㎏ |
51㎏ |
65キロ |
16㎏ |
26㎏ |
39㎏ |
54㎏ |
70キロ |
17㎏ |
28㎏ |
41㎏ |
56㎏ |
75キロ |
19㎏ |
30㎏ |
43㎏ |
59㎏ |
80キロ |
20㎏ |
31㎏ |
45㎏ |
61㎏ |
参考:https://strengthlevel.com/strength-standards/dumbbell-bulgarian-split-squat
◾️女性の体重別重量の目安/ダンベル
体重 |
初心者 (~約3か月) |
中級者 (約3~6ヶ月) |
上級者 (約6~24ヶ月) |
エリート (約24か月以上) |
40キロ |
8㎏ |
14㎏ |
22㎏ |
31㎏ |
45キロ |
9㎏ |
15㎏ |
23㎏ |
32㎏ |
50キロ |
10㎏ |
16㎏ |
24㎏ |
33㎏ |
55キロ |
10㎏ |
17㎏ |
25㎏ |
35㎏ |
60キロ |
11㎏ |
18㎏ |
26㎏ |
36㎏ |
65キロ |
11㎏ |
18㎏ |
27㎏ |
37㎏ |
70キロ |
12㎏ |
19㎏ |
28㎏ |
38㎏ |
参考:https://strengthlevel.com/strength-standards/dumbbell-bulgarian-split-squat
ブルガリアンスクワット以外で大臀筋を鍛える方法
ブルガリアンスクワットのほかにも大臀筋を鍛えられる種目として、ヒップスラストやヒップリフトといったトレーニングもおすすめ。
ヒップスラストは、ベンチの端に背中の上部をつけ、ひざを90度に立てた状態でお尻を上げ下げするトレーニング。ヒップリフトは床に仰向けに寝転がり、ひざを立てお尻を上げ下げするトレーニング。どちらもおもに大臀筋を鍛えられ、ヒップアップや下半身の引き締めに効果が期待できる。
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「ブルガリアンスクワット」に関するQ&A
「ブルガリアンスクワット」でふらつくのはなぜ?
A:「筋力が足りないこと」「両脚の間隔に問題があること」「前に置く足の体重のかけ方が安定していないこと」などが原因。

筋力が足りない場合は、通常のスクワットに取り組んだり、台を低くしたり、負荷を下げて筋力をつけるのがおすすめです。両脚の間隔に問題がある場合や前足の体重のかけ方が安定していない場合は、母趾球〜かかとに体重を乗せて足の裏で床を感じるイメージでおこなうと安定するようになります。
また、足の幅が狭すぎることもふらつきの原因になります。腰の幅に合わせて自分に合う幅に調節し、後ろに乗せる脚が一直線にならないよう意識しましょう。始める前からふらついているポジションは適切でない場合が多いので、安定感を保てるポジショニングからトレーニングを始めるようにしましょう。
「ブルガリアンスクワット」をやるとテストステロンが増えるって本当?
A:明言はできない

両足でおこなうスクワットと比べて、効率よくテストステロンの分泌を促すという研究結果もありますが、「効果がある」と断言はできません。
「ブルガリアンスクワット」をやるとジャンプ力が上がる?
A:ブルガリアンスクワットにジャンプ動作を加えることで瞬発力やジャンプ力の向上が期待できる。

腰を上げると同時に片脚でジャンプすることが、パフォーマンスの向上につながることがあります。ジャンプ動作を取り入れる際には、「下がるときにゆっくり」とし、「上がる時には素早く」上げましょう。メリハリのある動作が、ジャンプ力アップにつながります。ただし、このトレーニングをおこなう際には、正しいフォームを保持することと、十分なスペースの確保が必要です。ジムでおこなうのがおすすめですが、安全な環境であれば自宅でも挑戦できます。
「ブルガリアンスクワット」と「スプリットスクワット」と「ランジ」の違いって何?
A:「ブルガリアンスクワット」は片脚を台などに乗せて片脚ずつおこない、「スプリットスクワット」は、台を使用せずに足を地面につけておこなう。「ランジ」は足を一歩踏み出して身体を下げ、元の位置に戻す動作を左右交互におこなうもの。

「ブルガリアンスクワット」は台などに片脚を乗せた状態で片足ずつおこなうため、「スプリットスクワット」と比べて負荷が高いです。「スプリットスクワット」の動作は「ブルガリアンスクワット」と似ていますが、両脚でバランスをとっておこなう分、負荷が軽いです。「ランジ」はこの踏み込む動作により、負荷が高まるようになっています。
「スプリットスクワット」は安定しやすいので、「ブルガリアンスクワット」に取り組む前の準備としてもおすすめです。「ランジ」はより日常生活やスポーツ動作に近い動きであり、強度も少し高いため、トレーニングのバリエーションとしておこなってみましょう。
「ブルガリアンスクワット」と「片足スクワット」の違いは?
A:難易度が違う。基本はブルガリアンスクワットでOK。

「片足スクワット」は「ブルガリアンスクワット」同様、片足でおこなうスクワットで、片足を前に出しておこなうものです。「ブルガリアンスクワット」が片足でおこなう種目の中でも比較的姿勢が安定しやすいものである一方、「片足スクワット」は体幹の安定性が求められ、難易度がかなり高いトレーニングになります。見た目のインパクトがあり効果的に見えるかもしれませんが、一般的な筋トレ目的であればブルガリアンスクワットで十分な効果が期待できるため、無理して取り入れる必要はありません。
年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞