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【三重県】休暇(Vacation)だけじゃない!イノベーションを生む地域課題解決型ワーケーション

「Work+Innovation」をコンセプトに、新たな価値との出会いを提供している三重県のワーケーションプラン。ここでしか体験できない豊かな文化と自然の中で、仕事と学び、そして癒やしの時間を過ごせるプランの内容について、県産品振興課の鈴木さんにお話を伺いました。

三重県のワーケーションでは、文化や自然と触れ合えるだけでなく、福祉を学ぶ越境学習など、多様なプランが揃っています。地域課題解決型のワーケーションだからこそ、新たな発見やインスピレーションを得られる機会につながります。

鈴木 志づほさん

三重県雇用経済部県産品振興課 主幹兼係長

令和4年度からワーケーション推進業務に従事。「担当者として、様々な地域課題や社会問題の解決に取り組む県内のイノベーターたちを、世代、領域、地域を超えて繋いでいけるのも魅力です。」

本記事のリリース情報

Webメディア「Welulu」に 三重県のワーケーションにかかる記事が掲載されました

ワーケーションで、新たなイノベーションを生む!

── 本日はよろしくお願いします。ちょっと最初に、ワーケーションに取り組む背景っていうところからお伺いできればと思います。

鈴木さん:三重県でワーケーション事業に力を入れ始めたのは、令和2年からです。その頃は、新型コロナウイルス感染症が広がった影響で、さまざまな企業がテレワークを取り入れたこともあり、しっかり予算をかけてワーケーション事業を推進するようになりました。

リゾート地や地方での新しい働き方やライフスタイルを提案し、首都圏の企業や個人を誘致することで、県内経済や地域の活性化、関係人口の増加、そして移住の促進も見据えて、ワーケーション事業に取り組んでいます。

── ありがとうございます。ワーケーション事業の推進は段階的にやられたのかなと思ったんですけれども、どうなんですか?

鈴木さん:まずは、県内の複数地域でモデルプランの造成や受入環境を充実に努めるとともにウエブサイトの立ち上げを行いました。

── ワーケーションに関連する言葉として、「Work+Vacation」ではなく、「Work+Innovation」を挙げていると思いますが、その理由や思いについてお伺いできますか。

鈴木さん: 令和3年度に立ち上げた「みえモデルワーケーション研究会」でも「持続可能なワーケーションのスタイルを追求」はさかんに議論されています。そのためには、受け入れ先にもメリットがないと、持続するのは難しいと思います。観光とは違い、ワーケーションの場合は旅費を負担して訪れた方々に、普段のオフィスワーク以上の何かを提供しないとなりません。だからこそ、三重県に来てもらった方々に、何か“新しい価値観”との出会いのサポートや、イノベーションにつながるようなヒントを提供できれば考えています。

── 三重県だからこそ出会えた人や価値観が、仕事にも生かせるヒントにつながる。ということですね!

観光名所や伝統工芸もたくさん!三重県の魅力とは?

── 三重県という“地域・土地”の魅力ってどんなところがあるのでしょうか?

鈴木さん:三重県の魅力は、その多様性にあると思います。都市から自然、歴史から最先端の文化まで、様々な魅力を持っている地域です。伊勢神宮や熊野古道などの歴史的なスポットがあり、地域ごとに異なる食文化や地酒も魅力の一部です。

三重県には、熊野古道や伊勢神宮などの観光名所があり、伊勢えび、松阪牛などの特産品も豊富で、着物を染める際に使用する伊勢型紙や伊賀焼などの伝統工芸もあります。産業構造も、農業、林業、漁業といった第一次産業も盛んですが、製造業も経済活動別生産額に占める割合が3割以上と全国平均に比べても高く、地域によって異なる特色もあります。

──確かに三重県にはたくさんの名産品がありますね!

鈴木さん: はい。そういった意味でも、三重県のワーケーションプランでは、豊かな自然環境や食、地域の歴史文化や人と出会うコンテンツ組み込み、地域社会とつながる体験重視しています。これにより、企業や個人の参加者は新しい体験を通じて学び、成長する機会を得ることにつながると考えています。

ワーケーションで新たな価値と出会う!地域課題解決につながるプラン

──続いて、具体的なプランの内容についてお伺いしたいのですが、人々がどのように繋がり、新たな価値観との出会いを提供しているのでしょうか?

鈴木さん:どの地域にも、その地域をより良くしたいと奮闘するイノベーターたちがみえます。三重県のワーケーションプランでは、そうした方々と出会い、交流し、互いに学び合う機会を提案しています。時には、参加者同士、様々な業種や分野の人々が集い、アイデアを共有することで、地域課題解決に向けた共同プロジェクトが生まれる可能性もあります。

──「地域課題の解決」という共通テーマを持って様々な業種の方々が参加することで、多様な意見やアイデアと出会えそうです。また、企業のニーズに合わせたワーケーションプランなどもあるのでしょうか?

鈴木さん:企業のニーズを意識したワーケーションプランもいくつか用意しています。チームビルディングを重視したプランや、創造的な発想を刺激するような環境やプログラムを取り入れたプランなどがあります。日常のオフィス環境から離れ、新しい環境での作業を通じて新鮮な視点をたり、異なる部門やチーム間でのコミュニケーションが活性化されたりすることで、企業の働き方や価値観に新たな風をもたらすことも期待できす。

──いろいろあってよいですね。おすすめのプラン、ぜひ聞きたいです!

福祉を学ぶ越境学習に、チームで楽しむワーケーションなど、仕事に活きるプラン

──企業に務めている方へのワーケーションプランとしておすすめのものを教えてください!

鈴木さん:三重県北部のいなべ市にある桐林館(とうりんかん)での「造校舎で学ぶ、SDGsとダイバーシティの越境学習」プランおすすめのひとつです。国の有形登録文化財である旧小学校の木造校舎を活用して運営されている「筆談カフェ」を中心に、福祉やSDGsを体験的に学ぶことができす。カフェでは、聴覚障害を持つバリスタが焙煎したコーヒーや地元食材のコッペパンなどを提供し、音声を一切オフにして筆談やジェスチャーを通じたコミュニケーションを体験できます。このプランでは、学びやアウトプットの時間を大切にしつつ、静かな環境でワークタイムも確保できるため、企業ニーズにも合ったコンテンツ提供されていると思います。

──プランの内容について、詳しく聞きたいです。

鈴木さん:このプランでは、ブレストカードを用いたアイデア出しワークショップや、筆談カフェでの音声に頼らないコミュニケーション体験、愛知県岡崎市でカフェと焙煎所を営む聴覚障害のあるバリスタによる特別なコーヒー豆の使用などが含まれます。また、アートな福祉缶バッジ制作やアール・ブリュット作品の展示など、福祉とアートを体験的に触れる機会も提供されています。

──福祉について理解できるだけでなく、幅広い体験内容も提供しているのですね。このワーケーションプランの特別な点は何ですか?

鈴木さん:福祉とSDGsを一方的なレクチャーではなく、実際に体験することで深い理解を促進する点にあります。また、いなべ市役所の敷地に2019年にオープンした「にぎわいの森」を中心に、地元住民や企業との交流を通じて、実際の地域課題や多様性を学ぶ機会提供しています。これは、福祉やSDGsについて新しい視点を得るだけでなく、多様な人々との交流を通じてより広い視野を養っていただけるプランです。

──他にも注目すべきプランはありますか?

鈴木さん:観光地として有名な伊勢志摩の豊かな自然を満喫できるチーム向けワーケーションプランおすすめです。志摩市にあるNEMU RESORTという宿泊施設を中心に展開されているプランで、朝のヨガプログラム「朝Rela」、SUP体験、海女小屋体験、夜のスターウォッチングといったコンテンツ活用して、チームメンバーは自然の中でリフレッシュしつつ、互いの絆を深めることができます。広々とした客室や温泉、多様なメニューが楽しめる朝食など、リゾートらしい快適な環境で、テレワークやミーティング、非日常な体験を楽しんでいただけます。

──チーム全体のパフォーマンス向上にどのように貢献すると考えていますか?

鈴木さん:豊かな自然の中で行うアクティビティは、新たな気づきやインスピレーションをもたらし、チーム全体のパフォーマンス向上に繋がります。また、三重県では、ワーケーション受け入れに関わる方々のネットワークがあり、単体の受入施設では対応できない企業ニーズがあったとしても、互いにカバーしあうことで、より豊かなコンテンツの提供につながることも期待できます。

文化に触れる?自然に癒される?ワーケーションプラン

──地域文化を深く体験できるワーケーションプランについても教えていただけますか?

鈴木さん:もちろんです。おすすめしたいのプランのひとつが、「港町暮らしを体験、熊野古道沿いの文化財建築を拠点にしたワーケーションステイ」です。このプランは、三重県南部の尾鷲市にある国の登録有形文化財に指定されている「見世土井家住宅」をシェアスペースに活用し、昭和初期の林業家の邸宅の魅力を存分に感じながら、モダンなリモートワーク環境を提供しています。

──具体的にはどのような体験が待っているのでしょうか?

鈴木さん:このプランでは、ワークタイム以外に、徒歩圏内で市内の様々な街並みに触れていただける点も魅力です。波打ち際や原生林の中で自然の営みを学んだり、地元の飲食店での食事やはしご酒文化の体験の他、熊野古道の散策や釣り体験、魚さばき方教室など、尾鷲の豊かな自然と文化に触れる活動が盛りだくさんです。尾鷲市内には、徒歩圏内に複数のホテルや民宿など様々な選択肢があり、地元の暮らしを肌で感じることができます。

──これはどんな方におすすめのプランですか?

鈴木さん:歴史や文化に興味がある方、日常を離れて新たな発見やリフレッシュを求める方、地域課題の解決に取り組みたい方々に特におすすめです。港町の暮らしを体験することで、参加者は日常生活では得られない新しい発見やインスピレーションを得ることができますし、人口減少時代における地方の課題や、地域社会の持続可能性に取り組む方々の活動にも触れていただけます。

──地域の魅力を感じながらのワーケーション、魅力的ですね。

鈴木さん:三重県には県内各地に分散するそれぞれの地域で独自の文化や歴史、課題を体験できるプランが豊富にあります。尾鷲の「土井見世」もまた、登録有形文化財の建築で、古民家に住むことを夢見る方々にとって理想のプランです。これらのプランを通じて、参加者は三重県の豊かな文化遺産とその魅力を存分に味わうことができます。

──素晴らしいですね。他にもおすすめのプランがあれば、ぜひ教えてください。

鈴木さん:「五感を調律する」というコンセプトを掲げたユニークなキャンプ型ワーケーション「五感が整う忍びの森でチューニングキャンプ」などもおすすめです。忍者が実際に暮らしていた伊賀の地で、自然の中でヨガや山歩き、星空観察といった活動を通じて、チームビルディングや、日常生活で不調になりがちな五感を研ぎ澄ませる特別な体験を提供しています。

──そのプランに含まれる具体的な活動は何ですか?

鈴木さん:このプランでは、初日にチームビルディングに役立つテント設営やバーベキューなどを行い、夜には星空観察を楽しみます。2日目は穏やかな朝を過ごした後、近隣の集落を巡って地域の歴史や文化、課題を学ぶガイド付きウォーキングがあります。3日目は芝生広場でヨガと瞑想体験をし、午後は森での散策とネイチャーゲームが行うことも可能です。合間に自然の中でテレワークを行うのも、リフレッシュ出来ていいと思います。

このプランは、三重県西部の伊賀市にあるアウトドア施設「青山ハーモニー・フォレスト」で実施されていて、施設長の西木稔さんがワーケーションコンシェルジュおよびグリーンツーリズムインストラクターとして、参加者が自然や地元の人とのつながりを深められようにサポートを行ってくれます。

──参加者にどのような体験を提供したいと考えていますか?

鈴木さん:このプランでは、日常の騒々しさから離れて自己と向き合う時間やチームとのコミュニケーション機会を提供するとともに、参加者に地域をもっと知ってもらい、関係人口になってもらうことをめざしています。自然の中で五感をフルに活用することで、心身のバランスを取り戻し、新たな発見やインスピレーションを得てもらうだけでなく、地域の人々とつながってもらって、参加者の皆さんの居場所の一つに加えていただければ嬉しく思います​​

──三重県ならではの魅力を感じられるワーケーションには、素晴らしいプランがたくさんあるようですね。本日はありがとうございました。

Wellulu編集後記:

三重県のワーケーション事業について、鈴木さんからお話を伺い、その多様性と独自性に感銘を受けました。新型コロナウイルスの影響で始まったこの取り組みは、仕事と休暇を融合させるだけでなく、イノベーションを生み出す機会としても機能しています。三重県の豊かな自然や文化を背景に、異なる業種の人々が集い、新たな価値観との出会いを経験することは、参加者にとって刺激的なものになること間違いなし。特に、地域の伝統文化や自然環境を活用した活動を通じて、地域社会との連携を強化するアプローチは、ワーケーションの新たな可能性を示しています。仕事に新たな視点をもたらし、地域の活性化にも携われるワーケーションプランに参加してみてはいかがでしょうか?

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