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AI時代における真の経営リーダーとは。「本気の遊び」が組織の未来を切り拓く。日本生産性本部のリベラルアーツ型研修プログラム「AOM」が問いかけるもの

経営に求められる力は、もはや論理や知識だけではない。複雑で正解のない時代において、物事を多面的に捉え、本質を見抜く感性や思考の柔軟性が、これまで以上に重要となっている。

こうした背景のもと、公益財団法人日本生産性本部の総合アカデミーが取り組んでいるのが、アートを起点としたリベラルアーツ型の経営者養成講座「AOM(Art Of Management Program)」である。日本の伝統文化を体感するほか、卓越した経営者や各界のリーダーとの濃密な対話をするプロセスを通じて、思考の枠組みを揺さぶられ、新たな視点を獲得していく。

なぜいま、経営者にアートなのか。本対談では、AOMの運営責任者である公益財団法人日本生産性本部・総合アカデミーのシニア・プロデューサー・小林拓夫さんと、実際に13期生として参加したWellulu編集長の堂上がその体験を語り合った。

経営者養成講座 Art Of Management Program | 研修・セミナー | 公益財団法人日本生産性本部

小林 拓夫さん

公益財団法人日本生産性本部 総合アカデミー トップセミナーグループ シニア・プロデューサー

公益財団法人日本生産性本部において、次世代リーダー育成プログラム「AOM(Art Of Management Program)」の運営責任者を務める。大学で公共政策を学び、当初は官僚を志し国家公務員一種試験にも合格し中央省庁の道を進む予定であったが、故郷に戻り、地元行政機関からの派遣でGRIPS(政策研究大学院大学)へ進学。その過程で、日本の経済発展と国民生活の向上を掲げる日本生産性本部と出会い、現在の道へ。名誉学長の故・野中郁次郎氏らが提唱する「賢慮(フロネシス)」の思想を背景に、知識の習得に留まらないリベラルアーツの体得を通じた、真のリーダー育成に取り組んでいる。

https://www.jpc-net.jp/

堂上 研

株式会社ECOTONE 代表取締役社長/Wellulu 編集長

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集長に就任。2024年10月、株式会社ECOTONEを立ち上げる。

https://ecotone.co.jp/

目次

「生」の体験が思考の枠を超える。AOMが提供する「場」のリアリティ

堂上:第13期のAOMに参加させていただき、本当にありがとうございました。僕は自ら講座を企画する立場でもありましたので、講師陣が語る内容は頭に入っているつもりだったんですが、実際に参加してみると驚きの連続でした。

小林:参加いただきありがとうございました。じつはAOMに参加された方の多くが、堂上さんと同じような感想を抱かれますね。

堂上:衝撃を受けたのは、やはり「生」の言葉が持つ力です。超一流の方々から至近距離で直接お話を伺うと、言葉の端々に宿るエネルギーが凄まじく、こちらの受け取り方も全く変わります。

小林:それこそが少人数制にこだわる理由でもあります。各分野の第一線で活躍する道を究めた達人の息遣いを感じ、対話を重ねることで、書籍などからは得られない「感覚としての学び」が立ち上がります。AOMでは、知識としての「理解」を超え、身体感覚として物事の本質を掴んでいただくことを重視しています。

堂上:生身の体験を通じて得た学びは、心に深く刻まれるような残り方がしますね。

小林:「場」の力も大きいでしょうね。講師が経営者であればその企業の現場へ、伝統文化の担い手であればその方が活動されている歴史ある空間へと誘います。特別な空間に身を置くからこそ、研ぎ澄まされる感性があるはずです。

堂上:本物の「場」が醸し出すリアリティや世界観に浸ることで、学びの解像度が飛躍的に高まるというのは、実体験として非常に納得がいきます。

堂上:特に印象深いのは、武田双雲さんのアトリエで教わった書道です。「丸一つで自分の心を表現してください」という問いを前に、正直戸惑いました。「うまく書いてやろう」という邪念があると、筆が動かない。取り繕うことができない状況で、自分の中にあるものをそのまま出すしかないのですが、そもそも「自分がいま何を感じているのか」さえ掴めていない自分に気づかされました。

小林:双雲先生のセッションでは、多くの経営者が堂上さんと同じような壁にぶつかります。

堂上:京都でのプログラムも、印象的でした。坐禅では、静寂の中で自分の思考がいかに絶え間なく動き、ノイズに満ちているかを自覚したんです。また、華道では池坊の次期家元 池坊専好氏から直接ご指導いただき、「花をどう美しく見せるか」ではなく、「自分がいま花といかに向き合っているか」という内面を問われました。茶道では、裏千家の業躰から作法と共に、その場に流れる空気そのものをどう構築するかという「賢慮」の感覚を学びました。

一般財団法人今日庵 一般社団法人茶道裏千家淡交会総本部

小林:伝統文化の体験は、自分自身を映し出す鏡のような存在ではないでしょうか。受講皆さまは、型を習得すること以上に、そのプロセスを通じて「いかに自分自身を磨き、内面を整えられるか」という本質に気づかされます。

加えて、長年にわたって続けられてきた伝統文化における継承と革新の取り組みが、経営とつながることを感じていただきます。

堂上:プログラム自体は直接的に「経営」を教えているわけではないのに、全てが経営の根幹へとつながっていく感覚がありました。最終的には、経営者自身がどのような精神状態でいるかが、組織の空気や文化を決定づける。

つまり、ウェルビーイングとは単なる制度や仕組みの話ではなく、リーダー自身の「あり方」に深く根ざしているものなのだと、改めて確信しました。

公共への志が生んだ「縁」と、「利他」の運営に込める想い

堂上:第13期のプログラムを通じて、私がもう一つ感銘を受けたのが、運営責任者である小林さんのお人柄です。「利他」の精神に貫かれ、日本文化でいう「慮(おもんぱか)る」という言葉を体現されている方だと感じました。

小林:もったいないお言葉ですが、まだまだ修行の身です。ただ、受講者の方々には生涯の宝となるような知見、思考、体験、視野を身につけていただきたい、という思いは人一倍強いかもしれません。

一言では言い表すことのできない、とてつもない修羅場を乗り越えてこられたリーダーや、AOMが誇る講師に共通していることは、利他の心が宿っていることではないかと思います。その生き様をAOM受講者が感じとり、利他の心をもって、組織をより良くしてくださる。

我々は、その積み重ねが日本経済の成長、ひいてはより良い社会の実現につながると信じているのです。

堂上:小林さんはなぜ、日本生産性本部という場所を選ばれたのですか。

小林:始まりは、「ご縁」でした。大学時代は官僚を目指し、国家公務員一種試験に合格し内定をいただき、中央省庁で働くことが決まっていました。

しかし、直前で「まずは地元の行政機関で働き、いずれは海外へ」と考えが変わりました。勤務先からの派遣でGRIPS(政策研究大学院大学)へ進学し、GRIPSでたまたま日本生産性本部の存在を知り、本部の職員と出会い、「日本の経済発展と国民生活の向上を目指す」という設立理念を聞いたことが、大きな転機となりました。なお、GRIPSの大田弘子学長は、現在、日本生産性本部の副会長であることにもご縁を感じます。

堂上:まさに「ご縁」ですね。行政という枠組みを超えて、経済の土台から社会を良くする道を選ばれたのですね。

「勇気」と「強烈な意志」が経営に命を吹き込む

堂上:AOMの立ち上げから現在まで、そのバトンを受け継いでこられた小林さんに伺いたいのですが、そもそもこのプログラムはどのような問題意識から始まったのでしょうか。

小林:背景にあるのは、バブル崩壊以降の長く、深い日本経済の停滞です。挑戦を阻む空気が社会を覆う中で、「MBA的な論理や知識だけでは、もはやこの局面を打開できないのではないか」という強い危機感がありました。

堂上:「失われた30年」と言われる時代に、挑戦しなくなった日本社会へ何を投じるべきか。まさにその問いですね。

小林:日本生産性本部は、一橋大学名誉教授の野中郁次郎先生と長年歩みを共にしてきました。その中で積み重ねられた「優れたリーダーとは何を備えているのか」という議論こそが、AOMの土台となっています。具体的には、2011年の『ハーバード・ビジネス・レビュー』で野中先生と竹内弘高先生が提唱された「賢慮(フロネシス)のリーダーシップ」の考え方がベースになっています。

堂上:論文を拝見しますと「賢慮のリーダーシップ」とは、以下の6つの能力から構成されています。

1.「善」を判断できる
2.本質を判断できる
3.場をつくる
4.本質を伝える
5.政治力を行使する
6.実践知を育む

これらは、まさに哲学やアートとしてのリーダーシップを言語化したものだと感じました。

小林:私たちはそれらを再編集し、AOMの独自性として「勇気と強烈な意志」という要素を明確に組み込み、真の経営者リーダーに求められる7つの力にまとめあげました。

経営者であれ、伝統文化の継承者であれ、何かを成し遂げ、発展させていく人には、理屈を超えた「強烈な意志」が培われている。そして、それを貫くためには勇気が要る。この力が備わってこそ、Art(AOMではArtを経営における重要な意思決定軸、経営観を見出すための重要な要素とわれわれは定義)が経営の力に昇華されると考えています。

堂上:AOMでお会いした講師陣、そして参加者の経営者の皆さんに共通していたのは、困難な状況すら「楽しんでいる」ということでした。『トム・ソーヤの冒険』で、トムが罰としてのペンキ塗りをあえて楽しそうに演じることで、周囲を巻き込んでいったエピソードを思い出します。あの「楽しむ姿勢」こそが、組織を動かす磁力になるのではないかと。

小林:超一流の方々は、AOMでは道を究めた達人と呼ばせていただいておりますが、そのような方々は、一見すると過酷な状況ほど、軽やかに、そして楽しそうに立ち振る舞われます。AOMでは、それぞれの例会終了後に自らの学びを漢字「一文字」で表していただく課題を提供させていただきましたが、ある受講者の方が最終例会でAOM全体を通じての学びとして書かれた漢字は「遊」という文字でした。

堂上:「遊び」ですか。奥が深いですね。

小林:その方は、「遊びというのは本気でやるからこそ遊びであって、中途半端なものは遊びではない」とおっしゃいました。この文字を見た時、とてもうれしかったです。生成AIが急速に進展する時代、新たな価値を創出するにあたって、「ココロ」や「感性」が重要になっており、「遊」がひとつのキーワードにもなるのではないかと感じています。

第1期からAOMにご参加いただいている堀場製作所の社是に「おもしろ おかしく」がありますが、創業者(堀場雅夫氏)の先見性にただただ感銘を受けるばかりです。それを継ぎ、より良い未来に向けて、たゆまない技術革新により成長し続ける堀場製作所の堀場厚会長もAOMが誇る第1期からの講師です。

堂上:堀場会長のお話は、僕自身の経営の思想に大きな影響を与えてくださいました。僕が堀場会長から、大きなインスピレーションをいただいたのは、「遊び心」と「探究心」が、経営哲学に入り込んでいるところです。

会長には、ヨットがなぜ向かい風に向かって進めるか、というお話しをいただきました。多くの人は、ビジネスにおいて「追い風」を待ちます。景気がいい、市場が伸びている。しかし、風に押されて進むだけでは、風速以上のスピードは絶対に出せません。これは経営で言えば「現状維持」や「安全運転」に過ぎないと堀場会長は説きます。

ヨットの帆が描くカーブによって気圧差が生まれ、船体は風上へと「吸い寄せられる」。この「吸われる力」こそが、非連続な成長を生むエンジンの正体です。「逆境(向かい風)こそ、私たちが一番速く進むためのエネルギー源なんです」と。

この視点の転換こそが、ウェルビーイングな生き方の第一歩だと感じました。ほんまもんを追求し、「難しい。だから、挑戦しよう。」とおっしゃいました。僕の経営哲学にもガツンと響く言葉をいただきました。

小林:オリックスの宮内義彦シニアチェアマンは、いかがでしたか?

堂上:オリックスの宮内さんとの「気」を感じる時間も最高でした。博報堂とECOTONE社がある赤坂の近くの日枝神社の館内で宮内さんがお話しくださった。

宮内さんのお話で一番印象深かったのは、経営と新規事業を根っから楽しんでいることです。そして本当に90歳か、と疑いたくなるくらい声も姿勢も元気いっぱいだったことです。

宮内さんは、事業がうまくいく方法は、「市場性と経営」とおっしゃっていました。市場があるから、事業をスタートするのだけれども、経営がうまくいかなければ人を変えていく、だからうまくいくのである。これは僕自身、企業内起業家として動いたけれども、経営ができないのであれば、経営者を後任に譲るべきだと自覚できました。

僕は宮内さんにお伺いしました。「宮内さんは、長年社長をやられていて、後任を決めるときどのように考えられましたか?」宮内さんは、「本当は今でも、社長をやりたい」とおっしゃっていました。

僕はこの宮内さんの持つ「気」を受け取り、経営者のおおらかな「愛」を感じることができました。

インド・コルカタで問い直す「善い目的」。マネーの先にある社会への視座

堂上:AOMのプログラムの中でも、特に異彩を放っているのが「インド合宿」です。なぜ、13年前の立ち上げ当初からインドという地が組み込まれているのでしょうか。

小林:単なる知識習得ではなく、自らの価値観や視野を根底から揺さぶる体験をしていただきたいからです。

行き先はデリーやムンバイのような経済発展を象徴する都市ではなく、コルカタ(旧カルカッタ)を選んでいます。ここはかつてマザー・テレサが活動の拠点とした、経済的に非常に困窮した地域です。

堂上:なぜ、あえてその場所を選ばれたのですか。

小林:コルカタは東インド会社の拠点が置かれ、インドの首都になるなど繫栄した時代もありましたが、その後、災害などに見舞われ、インドの中でももっとも貧富の差が激しい、経済的に非常に困窮した地域となりました。マザー・テレサは、この地を活動拠点として選び、「死を待つ人の家」という施設を作り、死に直面する人々に手を差し伸べるなどの活動が高く認められ、ノーベル平和賞を受賞しました。

マザー・テレサが亡くなった後も、宗派や国籍を超えて今なお彼女を敬愛し、献身的にボランティア活動する人々が世界中から訪れています。その中には、修道院のシスターやボランティアとして活動する日本人女性たちもいらっしゃる。

ビジネスの第一線で活躍する経営リーダーの方々が、コルカタを訪れ、死に直面する方々が今なお路上にいる、その過酷な現実と、そこで志を持って生きる同胞の姿に触れた時、これまで感じたことがないような衝撃を受け、感情が揺さぶられるのではないかと思います。

次代を担うリーダーには、この地を訪れ、その空気や臭いなどを五感で感じとっていただきたい。インド合宿に参加できなかった堂上さんもぜひ、次回はご参加ください。

堂上:そこで、自らの内側に「強烈な意志」が芽生える瞬間があるのですね。

小林:野中先生が提唱する「善い目的」とは何かを考える際、自社の利益だけでなく「社会の一員として何ができるか」という視座が不可欠です。AOMでは、伊那食品工業や日立製作所の創業地も訪れますが、偉大なる経営者が社会のために何ができるかを真剣に考え、実践してきたことを体感します。

堂上:会社のためだけではなく、社会に対して何ができるか、ということを真剣に考える体験になると。

小林:ビジネスの世界では、どうしても「どれだけ稼ぐか」という議論が先行しがちですが、バランスが重要ではないでしょうか。AOMとしては、社会に対する自らの存在意義を問い直すこの体験こそが、経営者にとって最も大切な学びになると考えています。

堂上:非常に共感します。僕は博報堂に入社した1年目、配属された営業部門の上司から教わった「Money follows(お金は後から付いてくる)」という言葉が今も指針になっています。

まず価値を提供し、確固たる哲学を持つこと。それを世の中が良いと認めてくれれば、利益は後から自ずと付いてくる。稼ぐことは目的ではなく、価値を追求した結果であるという考え方です。

小林:堂上さんと初めてお会いした時、いわゆる広告営業の枠に留まらない「社会にどのように貢献するか」という視点を強く感じましたが、そのルーツはそこにあったのですね。

堂上:現代では、単にモノを売るだけでなく、ソーシャルインパクトをどう生み出すかが企業の持続可能性に直結しています。技術が進化するほど、地球規模のウェルビーイングをどう実現するかが問われる。野中先生は、かなり早い段階からその本質を突かれていたのですね。

小林:それを日本国内に留めず、英語で論文を発表し、世界に向けて発信し続けてこられたのが野中先生の凄みです。AOMのインド合宿もまた、経営者の視点を「自社」という小さな枠から「社会・地球」という大きな枠組みへと拡張するための、欠かせないプロセスとなっています。

経営者が「友」に出会う場所。2050年を見据えた“志”の共創

堂上:実際にAOMに参加された方々は、プログラムを終えた後、どのように変わっていくのでしょうか。

小林:最も大きな変化は、内面に生じる「視野の広がり」です。アートやリベラルアーツを通じて物事の捉え方が変わることで、これまでは見えていなかった角度からさまざまな状況を俯瞰できるようになります。その結果、本質を捉えた意思決定ができるようになったという声を多くいただきます。

堂上:トップの視点が変われば、その影響は組織全体に波及しますよね。

小林:経営者自身のコミュニケーションや醸し出す空気が変わることで、企業文化も大きく変化していくのではないでしょうか。

堂上:AOMは直接的に経営手法を教えるというよりは、体験を通じて内面を変容させている。それが結果として行動や関係性に表れてくる。結果として会社が良くなっていくという好循環を生んでいるのだと感じます。

小林さんは、今後、AOMをより発展させていくうえで、これからの時代に求められる経営者像をどのようにお考えですか。

小林:生成AIが急速に発展し、これまでのビジネスの前提そのものが大きく変わり、人間にしか担えない判断力や構想力、すなわち人間力の真価が問われる時代だからこそ、自分の中にある「志」や「価値観」という軸で判断する力がこれまで以上に重要になると思います。AOM修了生の中から、多くの方々が経営トップとして活躍されていますが、共通していることは高い志と魅力あふれる人間力をお持ちになられていることです。

リベラルアーツとは、知識を蓄えることではなく、多面的に物事を捉えるための「自分自身の価値基準、軸」を明確にするためのものではないでしょうか。

生成AIがとてつもないスピードで進展する時代だからこそ、リーダーの器、人間力、働く人たちとのより良い関係構築がこれまで以上に重要になってくる。あの人とともに働きたい、あの人のために働きたいと思われる魅力あふれるリーダーがAOMから誕生していってほしい。そのために、我々は全力を尽くして、これまでにない真の(ほんまもんの)リーダー養成プログラムを提供していきたい。

日本中に魅力あるリーダーがあふれることを心から期待しています。そうなれば、堂上さんが提唱されている「ウェルビーイング」な組織、社会につながっていくことでしょう。

堂上:小林さんがAOMを通じて実現したい2030年、2050年の社会像について教えてください。

小林:講師陣の一人で、リサイクル事業を手がけていらっしゃる株式会社JEPLANの岩元美智彦会長がおっしゃる「地球平和防衛軍」という構想に、私は強く共感しています。

地下資源に頼らず、地上資源を循環させることで争いのない社会を創るという壮大なビジョンを描き、たくさんの共感者を集めながら、次々に夢を実現していく。

その話を聞いた受講生たちは、自然と「地球のために何ができるのか」「平和のために何をしたいのか」を考えるようになり、いわばその“隊員”になっていくんです。

堂上:社会課題を自分事として捉え、共に行動する仲間が増えていくのですね。

小林:そして「何をするか」以上に大切なことが「誰とするか」ではないでしょうか。組織のトップに上り詰めた経営者は、時に孤独になり、本音で相談できる相手がいなくなることもあります。AOMは、そうした方々にとっての「人生最後の真の友だちづくりの場」でありたい。

プログラム修了後も同期の仲間が固い絆で結ばれ、多忙極まりない中でも集まり、今後の経営やよりよい社会づくりについて語り合う。そして、そこから新たなアイデアが生まれる。

堂上:参加者の方々が本当に熱心だし、楽しんでおられるから、自然に互いの距離が近くなりますよね。魅力的な方々の集まりですから、困った時には相談できたり、何かしたい時には応援してくれたりする間柄になれると思いました。

小林:「この人と一緒にやりたい」と思える関係性がある組織や社会は、とても強いと思います。経営者に限らず、「この人とやりたい」「この人のためにやりたい」と思ってもらえるような、魅力的な人があふれる社会になればいいと思います。

堂上:AOMは受講生の皆さんにとって、未知の体験を全力で楽しむ「初めてを始める場」でもあります。新しいことに挑戦し続けるトップは、感性が若々しく、次世代のチャレンジにも寛容です。

小林:チャレンジにはリスクがつきものですが、トップが失敗を恐れず挑戦を楽しむ背中を見せれば、組織は自然とチャレンジングな場に生まれ変わるはずです。茶道、華道、能などこれまでやったことがない初めてのことをAOMで体感し、子どもの頃に感じたワクワク、ドキドキ感を味わいながら伝統文化に挑戦し、失敗も楽しんでみてください。

堂上:ウェルビーイングな経営者が、挑戦を称える組織を創り、それが社会全体へと広がっていく。そんなAOMの壮大なチャレンジがさらに広がっていくよう、僕も応援し続けます。本日はありがとうございました!

堂上編集長後記:

「Wellulu」に何度も出演いただいている齊木由香さんが、「堂上さん、日本生産性本部のAOMというプログラムがあるのですが、堂上さんにピッタリなのでいかがでしょうか?」という連絡をいただいたのがきっかけで、僕も生徒になった。

正直な話、起業したばかりでなかなか出席できないかも、というのが本音だけれども、ウェルビーイングを追いかけていると「意志を持ち、行動してみることから」というのが重要だと分かっていた。僕は、一歩踏み出してみた。すると、そこには、「ほんまもん」の出逢いがたくさんあった。そして、僕自身、可能性と未来を体感することができたのである。

この感動は、実際に体感してみないと分からない。毎回、僕たちは「漢字1文字」を書く。そして、それをなぜその漢字にしたのか、自問自答する。この過程が素晴らしい。

僕は、このプログラムを通して、武田双雲さんに教えていただいたイメージで、「繋」「共」「動」「遊」「心」「愛」「拓」「挑」「真」などたくさんの文字を書き続けた。

最後に、僕自身がこのプログラムを通して、選びたい漢字一文字は、「生」かもしれない。自分の心と向き合い、俯瞰で自分を見つめ直し、ほんまもんに出逢う中で、自分らしく生きる。そこにウェルビーイングの神髄を感じることができた。

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