チョコレートができるまでの過程を知っていますか?赤道直下のエリアで育つカカオの木から採れる実から種を取り、発酵、乾燥…、長い工程を経て、パリッとおいしい、あのチョコレートになるまで。チョコレートの歴史からチョコレートの意外でおもしろい楽しみ方まで、今回、メリーチョコレートカムパニーの大石さんに詳しくお話を伺った。
大石さん
株式会社メリーチョコレートカムパニー ショコラティエ
本記事のリリース情報
ウェルビーイングに特化した「Welulu」にて「チョコレート」の歴史や新たな楽しみ方に関して大石ショコラティエがインタビューを受けました。
赤道直下の熱帯地域からやってくる!カカオの実からチョコレートになるまで
──本日はよろしくお願いします。
大石さん:よろしくお願いします。
──もしやお手元にご用意いただいたのはカカオの実でしょうか!?
大石さん:そうです。今日は実際にカカオの実や種なども準備しました。後ほど味見もしていただこうと思っていますので、どんな味がするか、楽しみにしていてください。
──初めて見ました…!楽しみです。
カカオの実って…、そのまま食べてもおいしいの?
──ではまず、チョコレートの原料であるカカオについて教えていただけますか?
大石さん:はい、カカオはチョコレートの原料となる植物で、カカオの実、つまりカカオポッドと呼ばれるものの中に種があります。カカオポッドの中には、大きさや形状にもよりますが、40粒から50粒ほどの種が入っており、これを発酵、乾燥させ、すりつぶしたものに砂糖などを加えてチョコレートが作られます。
──カカオの木はおもにどのような地域で育つのでしょうか?
大石さん:カカオの木は、カカオベルトと呼ばれる、赤道直下の北緯および南緯20度の熱帯地域で育ちます。栽培地域はおもにアフリカのガーナやコートジボワールが中心で、日本に輸入されるカカオの多くはガーナ産ですが、生産量ではコートジボワールが多いです。
──暖かい地域で育つのですね。カカオの実を開けてすぐだと種は白いイメージですが、発酵の過程で茶色っぽく変わるのでしょうか?
大石さん:カカオポッドを開けると、白い種が並んでいるように見えるのですが、これは種のまわりに果肉がついている状態で、これに含まれる糖分を使って発酵がおこなわれます。
──なるほど、果肉だったのですね。ちなみにカカオの果肉は食べられますか?
大石さん:果肉は甘酸っぱく、ライチのような味がして美味しいです。しかし日本に輸送する前に腐ってしまうため、現地と国内の一部店舗でしか味わえません。果肉は美味しいのですが、カカオポッドの殻の部分は、少し生っぽい味がして、あまりおいしいものではありませんでした。
──殻の部分はあまりおいしくないのですね…(笑)。カカオの栽培は熱帯地域でおこなわれているとのことでしたが、日本では難しいのでしょうか?
大石さん:カカオが育つ地域に日本は含まれませんが、温室を使えば栽培は可能です。
たとえば、東京の小笠原諸島や沖縄の一部で試験的に栽培されていて、以前、私たちの会社でも、東京大学の樹芸研究所と共同研究をおこない、カカオの木を温室で育てました。
その際、収穫したカカオ豆を発酵させ、チョコレートを作りましたよ。
──温室を使って環境を整えてあげると日本でもカカオが採れるのですね!
大石さん:はい、温室での栽培は、適切な温度管理が必要なものの、十分に可能です。ただし、大規模な栽培をおこなうには広大な温室が必要ですし、カカオの実が成長するためには特定の環境条件が必要で、それを再現するためにはかなりの手間と設備が求められます。
チョコレートができるまで
──では、カカオが固形のチョコレートになるまでの過程を教えてください。
大石さん:カカオ豆を収穫したあと、まず発酵させます。発酵は土の上にバナナの葉を敷いて、その上でおこなうことが多いです。そのあと、天日干しで乾燥させます。乾燥方法は、地面に直接置く場合もあれば、高床式でおこなうこともあり、水分含有量が7~8%になるまで乾燥させ、それを麻袋に詰めて輸出します。
乾燥したカカオ豆が届いたあと、カカオ豆の皮をむき、中身を取り出しローストします。(焙煎)。この中身をすり潰してできるのが「カカオマス」というもので、チョコレートの主原料になります。
【左】カカオニブ【右】カカオ豆
さらに、カカオマスを圧搾して取り出した「カカオバター」と「カカオマス」と砂糖などを加えることで固形チョコレートが作られています。(※ホワイトチョコレートの場合はカカオマスを使わない)
──カカオニブからはチョコレートらしい香りがしますね。おいしそうです…。
大石さん:そうですね、カカオ豆そのものは非常に苦いものの、フルーティーな風味もあります。せっかくですので、味見してみませんか?
──(味見をしてみて…)かなり苦いです!ただその中にフルーティーな風味も感じられますね。ちなみに、カカオ豆の産地によって味わいも異なるのでしょうか?
大石さん:そうですね、チョコレートの味わいにもっとも大きな影響を与えるのはカカオ豆の産地です。産地ごとに独特の風味があり、たとえばベネズエラ産のカカオ豆はナッツの風味、マダガスカル産のものはベリー系の風味、エクアドル産のものは花のような風味がします。
──どれも個性があってそれぞれにおいしそうですね。品種もいくつかあるのでしょうか?
大石さん:はい、カカオの品種には、クリオロ、フォラステロ、トリニタリオなどがありますが、現在の世界のカカオの80~90%は病害虫に強いフォラステロ種が占めています。そのほかの品種で残りの割合を占めますが、希少なクリオロ種はごくわずかです。
高カカオ、ビター、ミルク、ホワイトチョコレート…、チョコレートの種類
──チョコレートの種類にはどういったものがあるか教えてください。
大石さん:チョコレートの種類は、含まれるカカオ分の量や砂糖、粉乳の量で決まります。たとえばカカオ分60%のチョコレートでは、カカオマスとカカオバターの合計が60%です。
──高カカオチョコレートの場合はどれくらいのカカオが含まれているのでしょうか?
大石さん:一般的には高カカオチョコレートには、70%以上のカカオ分が含まれています。
甘さが控えめで、カカオ本来の風味を強く感じられるため、チョコレートの純粋な味を求める人に支持されています。
──最近は人気がありますよね。高カカオチョコレートと同じように甘さが控えめなビターチョコレートもありますが、高カカオチョコレートとどう違うのでしょうか?
大石さん:ビターチョコレートとは基本的には乳製品の入らない、カカオ含有量が高いものを指しています。
──明確な定義はありませんが高カカオチョコレートは70%以上のカカオ分が含まれているようです
大石さん:そうですね。ミルクチョコレートの場合は、カカオ含有量が21%~50%程度で、甘くてクリーミーな味わいが特徴で、子どもから大人まで多くの人に好まれています。
──ホワイトチョコレートの場合はどうなのでしょうか?
大石さん:ホワイトチョコレートはカカオマスを使わず、カカオバターという油脂部分だけを使って作られます。カカオバターはカカオ豆の約55%を占めていて、このカカオバターに粉乳と砂糖を加えて作るのがホワイトチョコレートです。
──ホワイトチョコレートに苦味がまったくないのは、カカオマスを使っていないからなんですね。これからはカカオの含有量にも注目しながらチョコレートを選んでみようと思います。
大石さん:ぜひパッケージに記載されている産地や品種、カカオ含有量を確認してみてください。もしくは専門店で購入する場合は、お店のスタッフに尋ねてみるのもよいと思います。
実は、すごい!海外でも高い評価を受ける日本のチョコレート
──日本と海外のチョコレート事情について教えていただけますか?
大石さん:まず、日本のチョコレート文化ですが、非常に高いレベルにあり、フランスの「クラブ・デ・クロクール・ドゥ・ショコラ(Le Club des Croqueurs de Chocolat)」という団体が、世界中から100人のショコラティエを選ぶ際に、日本からも多くのショコラティエが選ばれています。その数はフランスに次ぐもので、非常に高い評価を受けているんですよ。
──大石さんもそのおひとりなのですよね?
大石さん:サロン・デュ・ショコラ パリに出展した時に、メリーチョコレートの海外用のブランドで出展していて、そのブランドが100の中に入っていたので、代表して私が表彰されました。
日本のチョコレートは「細部へのこだわり」がすごい!
──世界で認められているのですね!とくにどのような点が評価されているのでしょうか?
大石さん:その技術の高さと細部へのこだわりがあります。日本のショコラティエは、カカオの選定から製造過程まで細部にこだわり、高品質なチョコレートを作り出しています。また、味だけでなく、見た目やパッケージデザインにもこだわっている点も評価されています。
こうした点は、日本の伝統的な工芸や料理に通じるところがあると思います。
修行を積み、独自の進化をさせる「ショコラティエ」がすごい!
──現在、日本のチョコレートが高く評価されるに至るにはどのような背景があるのでしょうか?
大石さん:多くの日本のショコラティエが海外で修行を積み、最新の技術やトレンドを学んでいます。また、日本国内でもチョコレートに関する研究や開発が進み、新しい製法や味わいを追求する努力が続けられています。さらに、日本人の繊細な味覚や美的感覚が、チョコレート作りにも反映されていることが大きな要因となっています。
──たしかに、海外で修行した著名なショコラティエの方もたくさんいらっしゃいますよね。
大石さん:多くの日本のショコラティエは、フランスやベルギーなどの伝統的なチョコレート産地で修行を積み、現地の技術や文化を学びながら、自身の技術を磨きます。
たとえば、有名なショコラティエの元でのアシスタント経験や現地のコンテストへの参加などを通じて、実践的なスキルを身につけたあと、日本に帰国してからのチョコレート作りに活かされ、高品質な製品を生み出す原動力となっています。
──チョコレートの伝統が長い地で学んだものが、日本でさらなる進化を遂げているのですね。
大石さん:2000年にサロン・デュ・ショコラというチョコレートの祭典に参加していたのですが、当時パリで「日本人はチョコレートを食べるのか」と多く質問されたんです。フランスではチョコレートの消費が盛んなものの、実は日本ではそれほど馴染みがないと思われていたんですね。
実際に展示した日本のチョコレートを食べ、現地の方はかなり驚かれたんですよ。そんな時代を経て、今では日本のチョコレートが海外で高く評価されるようになっていて、非常に感慨深いです。
近年のチョコレート業界のトレンドとは?
──最近のチョコレート業界のトレンドや注目されているトピックはありますか?
大石さん:最近のチョコレート業界では、2013年ごろから流行し始めた「Bean to Bar(ビーントゥーバー)」が注目されています。これはカカオ豆の選別からチョコレートの製造までを一貫しておこなう方法で、カカオの個性を最大限に引き出すことができると評価されています。
カカオの風味を活かすスタイル「Bean to Bar」
──「Bean to Bar(ビーントゥーバー)」についてもう少し詳しくお聞きしたいです。
大石さん:「ビーントゥーバー(Bean to Bar)」は、カカオ豆の選別から焙煎、粉砕、チョコレートの製造までの全工程を1つの工房でおこなう製法で、これにより、カカオの風味や品質を細かくコントロールすることができます。
日本でもこの製法を取り入れるショコラティエが増えており、個性的で高品質なチョコレートを提供しています。とくに、カカオ豆の産地ごとの特徴を楽しむことができるため、チョコレート愛好者にとって非常に魅力的なんです。
──なるほど!とても気になります。ほかにもなにか注目されていることはありますか?たとえば、フレーバーのトレンドもあったりしますか?
大石さん:はい、抹茶やお酒を使ったチョコレートは人気がありますね。とくに抹茶は、日本独自のフレーバーとして国内外で評価されています。
──抹茶は世界的にもトレンドですよね!
大石さん:メリーチョコレートではナッツの風味やフルーツのフレーバー、口の中でパチパチはじけるキャンディ入りのチョコレートなど、季節限定の味もあります。バレンタインの時期には多種多様なフレーバーが登場し、より楽しんでいただけるように工夫しています。フランスに持っていくと、現地の方も驚きながら楽しんでくれるんですよ。
口の中でパチパチっとはじける食感が新しいチョコレートも
フレーバーが豊富なチョコはホームパーティーなどに!
──たとえば、ホームパーティーや子どもたちがいるシーンでおすすめのチョコレートはありますか?
大石さん:バラエティ豊かなチョコレートが楽しめるセットがおすすめです。さまざまなフレーバーや形状のチョコレートを一緒に楽しむことで、みんなでワイワイと楽しい時間を過ごせます。とくに、異なる種類のチョコレートを食べ比べるのは盛り上がりますね。また、パーティーのテーマに合わせたデザインのチョコレートを用意すると、一層華やかになるのでおすすめです。
──かわいすぎます。食べたるのがもったいないくらい…。
大石さん:ありがとうございます。それに、私たちはパッケージデザインにも非常に力を入れていて、見た目が楽しいだけでなく、アフターユースも考慮したデザインが増えています。たとえば、可愛らしいデザインの箱はあとで小物入れとして使っていただけます。デザインと味の両方を楽しんでもらえるように工夫しています。
──パッケージが素敵だとついつい手が伸びます。
ちょっと休憩!そんなときは一口サイズのチョコを!
──たとえば、働いている時やリラックスしたい時におすすめのチョコレートはありますか?
大石さん:働いている時には、一口サイズで、片手で手軽に食べられるように包装されているものがおすすめですね。ビターチョコレートはカカオの苦味と砂糖のバランスがよく、仕事中に食べると元気が出ると思います。また、リラックスしたい時には甘さがあり、リラックス効果が期待できるミルクチョコレートがおすすめです。あとは夜寝る前に少量を食べるのもおすすめですね。
産地、フレーバー、デザイン…、いろいろなチョコレートを楽しんで!
──ほかにも、チョコレートの楽しみ方の提案はありますか?
大石さん:チョコレートのテイスティングがおすすめです。異なる産地やフレーバーのチョコレートを少量ずつ試して、ぜひ違いを体感してみてほしいです。また、季節の食材と合わせて楽しむのもおすすめで、たとえば、秋にはサツマイモやカボチャとチョコレートを組み合わせることで、季節感のあるデザートのような味わいがたのしめます。
──大石さんはどのようにチョコレートを楽しんでいますか?
大石さん:普段はリラックスした時間にチョコレートを楽しむことが多いですね。とくに細かいことは考えず、チョコレートの美味しさを純粋に楽しむ感じです。たとえば、仕事が終わったあとのひとときや、休日の午後にコーヒーと一緒にチョコレートを食べるのが好きです。
──業務中にもやはりチョコレートはよく召し上がるのでしょうか?
大石さん:仕事でチョコレートの味を分析する際は、リラックスという感じではなく、集中して食べてますね。
──あくまでお仕事なのでリラックスとはちょっと違いますよね。
大石さん:そのときはチョコレートのスナップ性※を確認し、そのあと、口の中での溶け具合や香りを注意深く観察しています。最初に感じる香り、中間の味わい、そして最後に残る余韻をしっかりと評価しているので、正直リラックスタイムではないですね。
※スナップ性:チョコレートを割った時にパキンと割れる性質。
──オンオフでチョコレートを食べる際の楽しみ方が違ってきますね!
リラックスした状態で楽しむ。それが一番!
大石さん:やはりチョコレートを楽しむためには、リラックスした状態で味わうことがよいと思っています。朝食後や仕事の合間など、心が落ち着いている時に食べると、豊かなチョコレートの味わいを楽しみながら感じることができます。とくにウイスキーやブランデーと一緒に楽しむ場合は、静かな環境でじっくりと味わうことが大切です。自分の気持ちが穏やかであるときに、チョコレートの風味を存分に楽しんでいただきたいです。
──最近、大石さんがチョコレートとの組み合わせで注目しているものはありますか?
大石さん:最近では、とくにジンとの組み合わせがおもしろいと感じています。ジンはジュニパーベリーという木の実を使って作られる蒸留酒ですが、レモンやライム、ハーブなどさまざまなフレーバーがあり、それぞれ異なる風味を楽しめ、どのチョコレートとの組み合わせがもっともおいしいかを探るのが楽しいですね。
お酒、コーヒー、紅茶とチョコレートを楽しむ!
──チョコと飲み物の組み合わせも気になります!
大石さん:基本的には、方向性が同じもの同士を合わせると相性がよいことが多いですね。たとえば、酸味の強いチョコレートには、酸味のある果物やドリンクを合わせるとバランスがよくなります。
──以前レストランでデザートワインと一緒にチョコレートが出てきたことがあります。
大石さん:そうですね、デザートワインは甘口ですから、甘めのミルクやホワイトチョコレートは相性が良いかもしれません。またたとえばウイスキーの場合は、樽の香りやカカオの苦味がチョコレートと相性がよく、とくにビターチョコレートがよく合います。また、辛口の日本酒にはビターチョコレート、濁り酒や甘酒タイプには甘めなホワイトチョコレートが合いますね。
また、甘口の日本酒ならミルクチョコレートとの相性もよいですよ。
──ウイスキーとの組み合わせのイメージはありましたが、日本酒とも相性がよいのですね!
大石さん:そうなんですよ。日本酒とチョコレートを合わせる場合は、まずチョコレートを食べ、その余韻を楽しんでから日本酒を飲むと、チョコレートの風味が引き立つのでおすすめです。
──ほかにもおすすめの飲み物との組み合わせはありますか?
大石さん:ビターチョコレートとエスプレッソの組み合わせは非常に人気があり、濃厚なエスプレッソの苦味がビターチョコレートの深い味わいを引き立ててくれておいしいですよ。
──紅茶の場合はどうでしょうか?
大石さん:紅茶との組み合わせも非常によいのでおすすめです。たとえば、ダージリンのような華やかなフレーバーの紅茶は、フローラルな香りのチョコレートと相性がよく、アッサムのような強めの紅茶は、ミルクチョコレートやキャラメル風味のチョコレートとよく合います。また、ロシアンティーのようなフルーツ風味の紅茶は、ベリー系のチョコレートと相性抜群です。
──おもしろいですね!
チョコレートを料理に使って楽しむ!
──カレーの隠し味としてチョコレートを入れる人もいますが、料理での活用も可能なのでしょうか?
大石さん:はい、肉料理だと、たとえば、モレソースというメキシコの伝統的なソースがあるのですが、これはチョコレートをベースにし、さまざまな香辛料やナッツ、スパイスを加えて作られるものです。チキンやターキーにかけると、チョコレートの甘さとスパイスの辛さが絶妙にマッチし、非常に複雑で豊かな味わいを楽しむことができます。
──香辛料とチョコレートの組み合わせは試したことがないです!
大石さん:メキシコ料理で多く見られるのですが、日本では香辛料が強いチョコレートはあまり馴染みがないため、一般的ではなく、ご存じない方も多いかもしれません。しかし元々紀元前のメソアメリカでは、カカオを使った飲み物に唐辛子などの香辛料を加えて楽しんでいたように、チョコレートは香辛料の組み合わせは一般的なんですよ。
──そうだったのですね!ほかにも、チョコレートを使った料理のアイデアはありますか?
大石さん:弊社のHPでも紹介しているのですが、チョコレートを使った「きのこの和風醤油パスタ」は、チョコレートの苦味と甘さを生かし深みのある味わいになります。
さらに、バルサミコ酢やオリーブオイルとも相性がよいので、「チョコソースのカルパッチョ」などもおすすめです。
ほかにも、バーベキューソースにチョコレートを加えたり、ステーキにガーリックチョコレートソースというのもおすすめです。
──チョコレートの楽しみって、想像以上ですね!本日はありがとうございました。
編集後記
カカオ豆からチョコレートになるまでの過程が想像以上に長く、1粒のチョコレートに込められた作り手の思いを感じるものでした。実は日本のチョコレート文化が海外でも高く評価されていたり、ビーントゥーバーやサステナビリティの取り組みなど、技術の進歩や環境への配慮など、さまざまな背景がチョコレートにはあるのだなと感じました。また、お菓子としてだけではなく、料理にも使えるとのこと、カカオ豆の風味を活かして、アレンジに挑戦してみたいと思いました。