お弁当は家族からの手紙。

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

お弁当づくりが楽しい。

新学期がはじまって、子どもたちの弁当づくりが本格的になった。夏休みもたまにつくっていたが、子どもたちが自分たちで勝手に冷蔵庫にあるものを使ってラーメンなど作ってくれたりもしていた。毎朝、6時~お弁当をつくるために起きる。僕が末っ子とサッカーの朝練をするときは、妻が弁当を作り、サッカーをしないときは、僕が作る。

僕は弁当作りが好きだ。冷凍のものを解凍して入れるだけだったりするのだが、卵焼きはちょっとだけ味を変えたりする。バターを使う日もあれば、ごま油を使う日もある。和風だしを使う日もあれば、砂糖や醤油を入れる日もある。たまに時間があったりすると、雑魚を炒って入れたり、ウィンナーを入れたり、玉ねぎを炒めていれたり。。。弁当作りはクリエイティビティにあふれている。というか、料理が楽しいのである。

昨日も長女(高2)と長男(中1)のお弁当をつくって、机の上に置いておいた。僕がお弁当をつくって、仕事のメールをチェックしていると、学校にでかけた娘から連絡が入った。

「お弁当と水筒、机の上に忘れてきた。」

娘が忘れたお弁当は、僕が会社に持っていくことにした。あまり会社にお弁当を持っていくことがなく、いつも近くのコンビニでパンやコーヒーを買ってお昼をすましていたので、自分で作ったお弁当をオフィスで食べるのは新鮮だった。

ああ、こんな感じで子どもたちは、いつもお弁当を食べているんだなあ、と思いながらオフィスでひとりお弁当をたいらげた。もしかしたら、これから自分のお弁当もいっしょにつくって食べるのを習慣化したら、何かが変わるかもしれない。

僕が食品会社さんの広告をプロデュースさせていただいていたときに、「You are what you eat.(あなたは、あなたが食べたものを食べている。」というメッセージがいつも頭の中にあった。そして、ある広告で「お弁当は家族のラブレター」という言葉に感動したのを覚えている。家族をつなぐメッセージがお弁当には込められている。

考えたら、僕も中学校と高校の6年間、おふくろがずっとお弁当をつくってくれた。サッカー部に入っていたので、朝5時に起きてお弁当をつくってくれて、いっしょに朝ごはんもつくってくれる。6時前には朝ご飯を食べて、サッカーの朝練に出発。朝8時に朝練が終わってから、まだあたたかいお弁当を食べるのが楽しかった。お昼ごはんなのに、高校生の僕は、学校が始まる前にお弁当を食べ終わっていたのである。お昼は学食でうどんやラーメンを食べる。そんな生活が懐かしいが、あの朝練のあとに食べたお弁当は、まだあたたかいので、その時間のお弁当がいちばん好きだったし、鮮明に記憶に残っている。

家族がずっと見守ってくれている。いつか、子どもたちもそんな風に思う日が来るのか分からない。けれども、毎日、毎日お弁当を持って、空になったお弁当を洗う。それは、子どもたちとのお弁当を通したお手紙だ。そんなお手紙をつくるのが、毎日楽しみである。

 

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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