八ヶ岳の田畑雅宏さんと出会う。
2020年コロナ禍、末っ子(次男)の小学校入学式は6月だった。長女の中学入学式はオンラインだった。あらゆる小学校の校庭が使えなくなり、大好きなサッカーもできなくなった。
7月、外出規制が一瞬開放されたタイミングだった。息子たちが所属するサッカーチームでプライベートに教えていただいていた川添孝一さんのご紹介で、八ヶ岳のグラウンドでサッカーをしようということで、ステンドハウスDENに向かう。出会いは、4年前。(まだ、4年か、という想いがあるが、昔から存じ上げていたかのような感覚がある。)http://www.den.gr.jp/den/
DENのオーナーである田畑さんは、大柄で笑顔が素敵なサッカーをこよなく愛している方だった。それから、毎年、夏になると八ヶ岳に向かっている。八ヶ岳には、自然からいただく素敵な気の流れを感じる場所となった。そして、サッカー好きの子どもたちは、田畑さんに出会えるのが楽しいものとなった。
そして、今年の夏、末っ子のサッカーのチームの合宿が「八ヶ岳」だったのである。山々に囲まれた壮大なサッカーグラウンドで、地元や地域からやってきたサッカー好きな子どもたちがいるサッカー大会に参加して、のびのびサッカーができる。こんな素晴らしい環境は東京にはなかなかない。近くには川が流れ、地元で採れたおいしい野菜を食べる。すぐ近くには森があり、森の声を聴いたり、自然の中でおもいっきり遊ぶ。
田畑さんには、人間としていろいろな学びを与えてくださった。僕らは、ついつい「自分」を主語にして語りすぎてしまう。自分の価値観を押し付けてしまって、他者の声に耳を傾けなくギクシャクしてしまうことがある。そんなとき、田畑さんは「人間の生きる」を語ってくださる。いつも、田畑さんのブログには、心救われることがある。
だからだろうか。田畑さんの周りには、たくさんの人が集まってくる。DENという場所に、サッカー好きはもちろん、人と人の触れあいを求めて、自然の中の一部になって、ウェルビーイングな時間を過ごしに八ヶ岳に集まってくる。僕もそのうちの一人だ。DENは、サッカー好きのメッカになっている。
ウェルビーイングなDENの森
今回、息子たちのチームの試合を観た後、DENさんにおじゃまさせていただいた。この4年だけでDENさんはどんどん進化し続けている。一昨年は、DENさんの横にフットサルができるくらいの人工芝コートができていた。僕は、息子2人と田畑さんと小雨の降る中、サッカーを楽しんだ。そして、毎回新しいTシャツやユニフォームができている。週末は、僕はほぼDENさんのTシャツを着ている。そして、今回は、DENさんの森を創っている、とのことだった。
「森を創る」って簡単にいうけれども、どういうことだ?と思いながら、DENさんにおじゃまさせていただき、ウェルビーイングな森を創っているというのを理解した。1日5mくらいずつ木を切り倒し、木のチップをつくり、そのチップを切り開いたところに置き、人が森の中を通れる道を創っているのだ。
森の入り口には、まるでそこに石が生えてきたかのように、大きな石のテーブルと石の椅子がある。鳥のさえずりが聞こえる。虫の音が聞こえる。どんぐりたちがそこら中に落ちている。まだ若い緑色の「栗」が落ちている。歩く足音が心地よい。僕たちは、どんどんどんどん森の奥に入っていった。目を閉じて、ゆっくりと深呼吸をする。森が僕に話かけてくる。
僕らは生きている。
僕らは歩いている。
僕らは笑っている。
ゆっくりでいい。
焦らず、ゆっくりでいい。
楽しいことを楽しもう。
森が僕に話しかけてくる。田畑さんがつくっている森の中で目を閉じていると、数年後には「サッカーを終えた子どもたちが、森の中にはいって、どんぐり拾いをしていたり、ブランコに二人乗りで乗ったり、マウンテンバイクで走り抜けたり、アスレチックのように木によじ登ったり、鬼ごっこをしたり、かくれんぼをしたり。。。」そんな絵が思い浮かんできた。
そして、「大人たちはその子どもたちを眺めながら、みんなで持ち寄った食材を肴にお酒を飲みかわし、今、何やっていることが楽しいか、未来、何をやりたいのか、なんて子どもみたいに笑いながら語り合っている。」そんな大人の中に、僕も入りたいと思った。
田畑さんのウェルビーイングは、どんどん新しい挑戦だし、どんどん好きなサッカーと共に生きることだし、子どもたちの笑顔なんだろうな。DENさんの森は、僕にとってもウェルビーイングな時間だった。素晴らしい時間をありがとうございます。
八ヶ岳から、たくさんの自然のエネルギーをいただきました。八ヶ岳で食べた野菜の美味しさもウェルビーイング!
堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー