CFO思考の徳成さんとの出会い

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

行雲流水とアニマルスピリッツ

今日は、朝から少し緊張して会社に出社した。WelluluTalkにて、「CFO思考( 日本企業最大の欠落とその処方箋)」の著者である徳成旨亮さんとの対談があったのだ。昨年、CFO思考の本を読んで、経営の中にサステイナビリティとウェルビーイングをいれていくことが重要だと改めて感じたのと、企業の経営のベースになる、社員一人一人のアニマルスピリッツをいかに持つべきかを学ばせていただいた。

僕自身、博報堂に入社して新たな挑戦をさせていただく環境に身を置いており、毎日がワクワクだし、仕事を楽しんでいる。そして、新規事業の部門においてコンフォートゾーンから抜け出し、アニマルスピリッツを持ち、失敗を恐れずに挑戦していると自負している。

そんな中、徳成さんに取材を申し入れ、本日対談をさせていただく機会をいただいた。現在、ニコンのCFOである徳成さんの過去の出演されたアーカイブや記事などを全部読ませていただき、どんな服装でいらしゃるかなど考えながら、僕は「徳成さんはネクタイをしてこない。」と思って、いつものジーンズとネクタイなしのシャツで向かった。

朝9時~に博報堂のミライの事業室に来てくださり、ご挨拶をさせていただいたら、徳成さんはスーツにネクタイではないか? やべえ、僕もネクタイにするべきだったか、と思ったが、そんな服装なんて関係なく、徳成さんは自然体で、笑顔で僕に接してくださった。いわゆる「JTC」(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー)である伝統的な日本企業出身のCFOのイメージはゼロだ。

編集部チームで話しているときに、Welluluで「ウェルビーイング」をテーマに取り上げるのに、なぜ徳成さんのようなCFOを取材するのか、という議論になった。「CFO思考」を読んだ上で、経営の中でもCFOは財務と合わせて人財の経営も必要になってくるとあったのと、徳成さんのような方が「すごく楽しそうに本を執筆されているし、楽しそうに仕事をしているのだろうな」と思ったのだ。KDDIの最勝寺CFOの取材も「CFO思考」を読んで、取材させていただくことに決めた。

実際、徳成さんは「つねにワクワクしている好奇心のかたまり」のような方だった。ミライの事業室に来てくださり、オフィス環境をみていただき、そのまま対談場所であるUniversity of Creativityに移動したときに、目をキラキラさせているような感じが伝わってきた。そして、徳成さんは近くにディスプレイで置いてあったギターを手に取って、いきなり弾いてくださった。なんて、遊びごころがあるCFOなんだろう。

話の流れは、徳成さんの「ウェルビーイングな生活」になったのだが、徳成さんのウェルビーイングな生き方の秘訣、原体験などを聞き出そうとしたら、空に行く雲と川を流れる水のように自然体の生き方のように感じた。まさに、「行雲流水」のような印象だ。そんな徳成さんは、「失うものはないですからね。」とおっしゃった。自ら意志をもって行動していたにもかかわらず、自分に与えられた環境の中で、いかに楽しく自然体のままで、自分らしい生き方をするか。。。そんな印象をもった。

とはいえ、徳成さんには「アニマルスピリッツ」がある。「行雲流水」だけではなく、あるときは、こだわりを持ち、あるときは、失敗を恐れず挑戦したからこそ、笑顔の絶えない時間を過ごしているのだろう。「だれもが恋する経営者」、そんな感じで、僕は徳成さんのような経営者といっしょに仕事をしたいと思った。事業をつくり、仲間を集めるには、「笑顔」が大切だ。そして、その背景には、アニマルスピリッツを持ち続けることが大切だ。

行雲流水とアニマルスピリッツは、対義語のようなニュアンスを持っているが、利他な気持ちと足るを知る状況において、自分の意志を持ちながら、相手を思いやるということで、働く上でのウェルビーイングで大切な視点だと感じた。僕も、少しでも徳成さんのように生きられるように、日々精進だ。

徳成さんがギターを弾きながら「実はフルートもできるんです」とおっしゃっていた。音楽好きな人は、数字が得意で、人生をウェルビーイングに生きている人が多いのだろう。孫泰蔵さんや佐藤明さんと対談させていただいたときにも感じたが、音楽と経営ってすごい近い存在なのかも、と思うくらいみんな音楽好きだ。これは、自分が奏でる音楽的リズムと、人生のリズムの調和がとれている状態なのだろうか?京都大学の山極 壽一先生がおっしゃっていた音楽的コミュニケーションを実践しているのかもしれないとも思った。

人の話を聴くということは、その人の心から奏でる音を聴き、そしてその音に調和させながら、お互いの音を合わせていく。調律するように、音と音の共生をしていくことで、自然と一体となったり、お互いの認識が一致したりする感じに似ているような気がした。僕も音楽的コミュニケーションでWelluluの対談を続けている。土足で入ってしまい、失礼がいっぱいあると思うが、僕はこのコミュニケーションが楽しい。

徳成さんから、多くのことを学ばせていただいた。徳成さん、素敵なお話を聴かせていただき本当に感謝です。どうもありがとうございました。徳成さんをご紹介いただいた石崎浩二さんありがとうございました。徳成さんとの対談記事は、ぜひ楽しみにしておいてください。

どうでも良いが、「行雲流水」は、「幸運隆好」と変換したくなる。

 

 

 

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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