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さつまいもダイエットのやり方!効果・おすすめ調理法・注意点も紹介

さつまいもは「むくみ解消」「腸内環境の改善」などさまざまな効果が期待でき、腹持ちがよいことからダイエット中の食材としてもおすすめ。本記事では、ダイエット中にさつまいもを取り入れる方法・おすすめ調理法・注意点などをくわしく紹介。

この記事の監修者

荒井 名南さん

管理栄養士/健康食育ジュニアマスター/離乳食アドバイザー/フードスペシャリスト

保育園での給食運営・食育指導の経験がある管理栄養士。しっかり食べながら、1年半で10kgのダイエットに成功した経験を生かし、ダイエット指導を行うほか、子どもの食や健康に関する記事の執筆や監修を行っています。食品メーカーのサイトや雑誌に執筆記事多数掲載。「親子のしあわせごはん」をテーマに、「取り分け離乳食」や野菜を使った簡単レシピの開発、飲食店へのメニュー提供、商品開発なども行っています。千葉県出身、2児の母。

目次

さつまいものダイエット基礎知識

まずは、ダイエット中にも取り入れやすい食べ物として知られている「さつまいも」についての基礎知識をおさえよう。「エネルギー量」「糖質量」「炭水化物量」をくわしく紹介。

  • さつまいも100gあたりのエネルギー量
  • さつまいも100gあたりの糖質量
  • さつまいも100gあたりの炭水化物量

さつまいも100gあたりのエネルギー量

さつまいも100gあたりのエネルギーは「126kcal」。さつまいもの品種によっては、若干の違いがある。

白米は100gあたり「156kcal」のため、比較すると少々低めだが、ほかの野菜と比較するとエネルギー量は高め。一方で、さつまいもは食物繊維が豊富なため、同じ摂取量でも満腹感が得られやすいというメリットがある。

また、さつまいもは調理法によっても、エネルギー量が変化する。焼く調理法は、水分が減少し相対的にエネルギー量が上昇する。さらに、油で揚げると吸油によってエネルギー量が大幅に増加する。

さつまいも100gあたりの糖質量

さつまいも100gあたりの糖質量は「約30g」。白米100gあたりに含まれる糖質量は「約36g」なので比較すると若干少なめだが、こちらもほかの野菜と比べると多くなっている。

また、さつまいもにも含まれる糖質の多くは、消化吸収に時間がかかる複合糖質。単純糖質と比べて、血糖値の急激な上昇を防ぐ効果が期待できる。さらに、さつまいもに含まれる食物繊維にも、糖質の吸収を緩やかにする働きがある。

ただし、糖質量は決して少なくないため、摂取量には注意が必要。1日の総糖質量を考慮しながら摂取しよう。

さつまいも100gあたりの炭水化物量

さつまいも100gあたりの炭水化物量は「約32g」。これは、糖質(約30g)と食物繊維(約2g)の合計に、そのほかの微量成分を加えたもの。こちらもほかの野菜類と比べると多め。

炭水化物は身体のエネルギー源として重要な栄養素。さつまいもの炭水化物は、ゆっくりと消化・吸収されるため、長時間エネルギー供給ができる。さらに、腸内環境をサポートする「レジスタントスターチ」が含まれているのも、さつまいもの炭水化物の特徴。

また、さつまいもには栄養バランスの維持に嬉しい「β-カロテン」「ビタミンC」などの栄養素も含まれている。ほかの食品との組み合わせを工夫して、バランスよく摂取するとよい。

ダイエットに嬉しい!さつまいもの効果

さつまいもにはどのようなダイエット効果が期待できるのだろうか。ここでは、おもな4つの効果を紹介。

  • カリウムによるむくみ解消
  • 食物繊維が豊富で腸内環境を整える
  • 低GI食品で血糖値の上昇がゆるやかになる
  • ビタミン・ミネラルによる美容効果

カリウムによるむくみ解消

さつまいもには100gあたり「約480mg」のカリウムが含まれている。これはバナナ(100gあたり約360mg)よりも多い量。

カリウムは体内の「ナトリウム」と「水分バランス」を整える働きがあり、バランスの取れた食事に役立つ栄養素。とくにダイエット中はむくみ対策など、塩分摂取量に注意する場合が多いため、カリウムを含む食品を積極的に取り入れることが大切。

ただし、カリウムを過剰に摂取すると身体に負担をかけるため、摂取量には注意しよう。

食物繊維が豊富で腸内環境を整える

さつまいもは、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維」の両方をバランスよく含んでいるため、腸内環境を整える効果がある。以下はそれぞれの食物繊維の特徴。

  • 水溶性食物繊維:腸内で善玉菌の栄養源となり、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスをサポート
  • 不溶性食物繊維:便のかさを増やす働き

また、食物繊維は満腹感を長続きさせることから、健康的な体重管理にも役立つ。そのため、ダイエット中の過食を防ぐ食材としておすすめ。

低GI食品で血糖値の上昇がゆるやかになる

さつまいもは穏やかに血糖値が上昇する「低GI食品」であり、ダイエット中の食事をサポートする。血糖値の急上昇を予防すると、インスリンの過剰分泌による脂肪の蓄積を抑えることにつながる。

ビタミン・ミネラルによる美容効果

さつまいもには、「ビタミンA・C・E」などの抗酸化ビタミンが豊富に含まれている。これらのビタミンは、ダイエット中に不足しがちな栄養を補ったり、健康を維持したりするのに役立つ。

とくに、ビタミンAの素になるβ-カロテンは、「100gあたり28μg(マイクログラム)」含まれており、肌や粘膜の健康を維持する大切な栄養素。

また、さつまいもに含まれるビタミンCは「100gあたり約29mg」。日常のビタミン摂取源としても優れており、栄養バランスが整いやすい。さらに、不足しがちな栄養素である「鉄分」の吸収を助ける働きもあるため、健康維持のために取り入れてみよう。

さつまいもダイエットのやり方

ダイエットにさつまいもを取り入れる際は、以下の4つのポイントを意識してみよう。

  • 「1日:1/2本」を目安に食べる
  • 食べるタイミングは朝か昼がおすすめ
  • 皮ごと食べる
  • 冷やして食べる

「1日:1/2本」を目安に食べる

ダイエット中にさつまいもを取り入れる際の目安量は「約100g~200g」。これは中サイズのさつまいも「約1/2本分」に相当。さつまいも以外の食事の摂取エネルギーを考えると、1日1本を食べるのは少し多い。

また、食物繊維が豊富に含まれているため、人によっては「腹部膨満感」を強く起こすことも。こういった観点からも「1日1/2本」を目安に取り入れるのがおすすめ。

ただし、個人の体格や活動量によっても適量は異なる。さつまいもだけでなく、ほかの食材とのバランスも意識しながら、調整するようにしよう。

余った半分なさつまいも(焼き芋)はラップにくるんで冷凍保存ができます。

食べるタイミングは朝か昼がおすすめ

さつまいもを食べる最適なタイミングは朝食か昼食。

朝食で取り入れると1日のエネルギー供給をサポートでき、昼食では午後のエネルギー源として活用できる。夕食で取り入れる場合は、「就寝の3時間以上前」に食べるようにして、量も控えめにするのがよい。

また、運動前にさつまいもを摂取するのもおすすめ。複合糖質が運動中の持続的なエネルギーを供給する。甘味で満足感も得られるため、食後のデザートとしても楽しめる。

夜に口さみしい、小腹が空いたという理由で食べる場合は、「1/2本よりも量を減らす」ようにしましょう。ダイエット中はとくに就寝の3時間前からは食事をしないように心がけるとよいですね。

皮ごと食べる

さつまいもの皮に含まれる「ポリフェノール」は抗酸化成分として知られており、健康維持に効果的。また、皮には食物繊維が多く含まれているため、1日の栄養バランスが整いやすい。

皮ごと食べる場合は、しっかりと洗って「柔らかく蒸すか焼く」のがおすすめ。

冷やして食べる

さつまいもを冷やして食べると、難消化性の炭水化物である「レジスタントスターチ」が増加する。前述した通り、レジスタントスターチは腸内で働き、腸内環境を整えてくれる。

また、冷やしたさつまいもはそのまま食べてもおいしく、「サラダに加える」「スムージーにする」などさまざまなアレンジが可能。冷蔵庫で保存しておけば、小腹が空いたときに手軽に食べられるのも魅力。

冷やして輪切りにし、カッテージチーズをのせてブラックペッパーをかけると、オードブル風になり、とてもおいしいです。チーズは一般的に脂質が多い食品ですが、カッテージチーズはその中でも「脂質が少ないチーズ」です。お好みで少しオリーブオイルをかけるのもおすすめです。

ダイエットに効果的!さつまいもの調理法

ここでは、ダイエット中におすすめのさつまいもの調理法を紹介。なるべくシンプルな方法で食べるようにし、「はちみつ」「塩」などの調味料も軽くかける程度にしよう。

  • ふかし芋
  • 焼き芋

ふかし芋

ふかし芋はダイエットの定番ともいえる調理法。蒸すことで水分を含み、しっとりとした食感に仕上がる。また、栄養素の損失も少なく、さつまいものおいしさを最大限に引き出せる。

電子レンジでも簡単に調理可能で、皮ごと食べられるので、食物繊維もしっかり摂取できる。水分を含んでいるため消化もよく、食べ過ぎを防ぐ効果も期待できる。

蒸して温かいうちに粗く潰し、ギリシャヨーグルト(もしくは水切りヨーグルト)、すりおろしニンニク、塩こしょうであえて、デリ風サラダにしてもおいしいです。

茹でたほうれん草を加えると、さつまいものビタミンCでほうれん草の鉄分の吸収率がアップします。さらに、ゆで卵やツナ水煮を加えると、ボリュームだけでなくタンパク質も補給できますよ。

焼き芋

焼き芋はさつまいもの自然なおいしさを引き出す調理法。焼くことでさつまいもの水分が飛び、食べやすくなるのが特徴。オーブンや炊飯器を利用して、簡単に調理できる。ほくほくした食感が食欲を満たし、ダイエット中のおやつにも最適。

鍋でも作れますが、調理時間が長くずっと鍋を見ているのも大変なので、炊飯器やオーブンなどを利用してつくるのがおすすめです。一度冷凍庫で凍らせて、半解凍にして食べるとアイスのようになっておいしいです。

さつまいもダイエットの注意点

ダイエット中に食べても大丈夫だからといって、食べ過ぎれば逆効果になってしまう。ダイエット中にさつまいもを食べる際は以下の点に注意しよう。

  • 食べ過ぎに注意する
  • 少量から摂取してアレルギー反応に注意する
  • さつまいもばかり食べない
  • 揚げる・甘く味付けするのは控える

食べ過ぎに注意する

さつまいもは栄養価が高いがエネルギー量も比較的高く、食べ過ぎるとエネルギーオーバーになってしまう。1日の摂取量は1/2本程度を目安にしよう。さつまいもの食べ過ぎを防ぐには、少しずつ小分けにして保存しておくのがおすすめ。

少量から摂取してアレルギー反応に注意する

さつまいものアレルギーは珍しいが、発症例も報告されている。初めて食べる場合は少量から取り組むのが安全。 症状は軽度の場合、口周囲のかゆみや腫れなど個人差がある。

さつまいもばかり食べない

さつまいもは栄養価が高いが、過剰摂取は栄養バランスを崩す可能性も。「タンパク質」「脂質」「ビタミン」「ミネラル」など、さつまいもに不足する栄養素をほかの食材から補う必要がある。

白米をさつまいもに置き換えるなどのダイエット方法もあるが、置き換えよりは間食として取り入れるのがおすすめ。

白米をさつまいもに置き換えることで、エネルギーや糖質の量を抑えられ、食物繊維が増えるもののタンパク質が少なくなってしまう。さらに、お米より炭水化物量が少ないことから、満足感が得られず「間食が増える」というサイクルに陥る可能性がある。

「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」などがとりたいという目的で、主食の置き換えを検討しているのであれば、白米を「胚芽米」「玄米」「雑穀米」にするのもおすすめです。一方で、おやつに甘いものを食べることをやめたいなら、間食としてさつまいもを取り入れるとよいでしょう。

揚げる・甘く味付けするのは控える

さつまいもは調理法によって、エネルギー量や糖質量が大幅に増加してしまう。

とくに揚げたり、甘く味付けしたりする調理には要注意。たとえば、大学芋は「100gあたり約295kcal」と、素のさつまいもの2倍以上のエネルギーになってしまう。

ダイエット中は、できるだけ「蒸す」「焼く」「ゆでる」など、シンプルな調理法がおすすめ。そのままのおいしさを生かし、濃い味付けは控えめにしよう。調味料を使う場合も低エネルギーなものを選ぶようにし、スパイスで風味をつけるのもおすすめ。

エネルギー量を抑えた味付けとしては、軽く塩を振ったり、はちみつをかけたりするのがおすすめです。お米と一緒に炊いてさつまいもご飯にしても、おいしく食べられます。

さつまいもダイエットに関するQ&A

さつまいもは毎日食べても大丈夫?

A:1/2本程度であれば毎日食べても問題ない。

1日の適量である1/2本程度に留めていれば、毎日食べても問題はありません。ただ、人によって膨満感を覚えたり、不溶性食物繊維によって便秘になったりする可能性もありますので、自身の体調に合わせて調整しましょう。

さつまいもはあく抜きをすると栄養素も減ってしまうの?

A:長く水にさらすと成分が損失してしまう可能性がある。

あく抜きをするとビタミンCなどの水溶性成分は水に溶け出してしまいますが、さつまいもの場合はでんぷんに守られているため、水に溶け出しにくいという性質があります。とはいえ、あまり長く水にさらしておくと水溶性成分の損失につながるので、5~10分を目安にするようにしましょう。

干し芋・焼き芋、食べるならどちらがおすすめ?

A:どちらかというと干し芋がおすすめ。

干し芋は干して水分が抜けている分、成分が凝縮されて栄養素が多くなります。また、焼き芋よりも噛み応えがあり、甘さも強いため満足感も得られやすいです。

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