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チーム力を高める、丸井グループの“手挙げの文化”とは/社員座談会

「すべての⼈が『しあわせ』を感じられるインクルーシブで豊かな社会を共に創る」を企業ミッションに掲げる株式会社丸井グループ。

今回は、「⼿挙げ制度」が社内⽂化として浸透している丸井グループにおいて、「人好き」が多い企業ならではのポジティブなコミュニケーションやチームの体制、社員⾃らが模索して進む事例について、3名の社員による座談会の様子をお届けする。

一人ひとりが考えるウェルビーイングへの意識と変化

堂上:それでは座談会をスタートします。まずは自己紹介と、皆さんにとっての「ウェルビーイングな瞬間」について教えていただけますか。

池田:ウェルビーイング推進部の池田と申します。私にとってのウェルビーイングな瞬間は、仕事と家族や友人との時間のバランスが保たれている状態です。一緒に過ごしている時間も自分にとってすごく大事ですね。仕事では、チームでひとつの物事を成し遂げられたときも自分の幸せに繋がっています。

堂上:ありがとうございます。皆さんのプライベートやパーソナルなお話も、差し支えない範囲でぜひお聞かせくださいね。

瀬口:株式会社ムービングの瀬口と申します。丸井グループの中では主に物流部門を担っています。プライベートな面でいうと音楽が好きなので、ライヴに行っている時間は分かりやすくウェルビーイングな瞬間ですね。仕事の面では私も何か新しい価値を見出す時に成果が出たり、取り組んでいる時間そのものだったりします。

堂上:推しがあるとか、自分が熱中できるものを持っている人って、ウェルビーイングな人が多い気がします。

神田:店舗プロデュース部の所属の神田と申します。各店舗のコンセプトを作って出店をする部署でして、中でも定借・仕入管理課という、攻めではなく守りに特化した部署です。仕事の達成感がウェルビーイングにつながるのはもちろん、他部署や他社の方から褒めていただいたときも同じようにウェルビーイングな瞬間ですね。プライベートでは、私はハワイが大好きなんですが、ハワイには食もありますし、自然も豊かですし、テーマパークのようだと思っていまして。

左:ハワイではどういったことをされるんですか?

神田:趣味でダイビングもやるんですが、それこそ「ナポレオンフィッシュ」という魚が目の前に現れた時が、まさにウェルビーイングな瞬間だったりするかもしれません(笑)。

堂上:なるほど! 素晴らしいですね。まさにウェルビーイング伝道師(笑)。プライベートな時間でいうと、休みがちゃんと取れるかどうかという環境も重要ですよね。そういった部分の働きやすさはいかがですか?

池田:時期や業務にもよるかもしれませんが、チーム内で共有しながら引き継ぎを行って、お互いがちゃんと了承した上であれば、私の部署は比較的取りやすいほうだと思います。

「人が好き」な会社が大切にしている「対話」のメソッド

堂上:皆さんは恐らく人間関係も良好だと思うのですが、組織に属しながら働いていると、仕事をするうえで考え方や価値観の違いは当然ながら出てくると思います。意見が合わないことだってありますよね。そういう場面でのコミュニケーションはどのようにしていますか?

瀬口:自分と意見が違っても否定するんじゃなくて、まずは一度、すべて傾聴することを心がけています。そのあとに自分なりに咀嚼して受け入れてみるということでしょうか。建前上のやり取りというわけではなくて、まずは聴いてみて、自分はこう思う、こう考える、っていうことを伝え合える関係性が良いなと。職場の環境自体がそんな感じだから、意見はみんな言いやすいかもしれません。

堂上:まずは、ちゃんと聴く。瀬口さんも、まさにウェルビーイングの伝道師ですね。

池田:当社では「対話のルール7原則」という、コミュニケーションを円滑にするための原則があるんですよね。瀬口さんのお話にもあった傾聴するとか否定をしないとか、結論をすぐに求めないとか。そこに基づいて対話するという意識を持っているんです。

神田:多くの社員はある程度、そのコミュニケーションが自然とできていると感じますね。対話の先にある目指すところが一緒なら、ゴールはなんだっけ? と振り返ってみて、じゃあ一緒にこうしていこう、ここは尊重しようといった対応ができるようになります。なので、意見が合わなくてぶつかり合って終わるようなことにはならないんです。

左:なるほど。まずは対話をして目的を明確にしていくということなんですね。

堂上:素晴らしいです。今のお話を聞いて、CWOの小島さんと青井社長とのやり取りで「ゴールは何ですか?」というやり取りがあったとお伺いしたのを思い出しました。やはり共通の目標がある中で、どういうプロセスを辿りたいかをみんなで話し合い、対話をしながら進めるというのが根付いているからこそ、ウェルビーイングな組織環境をつくることができているんだろうと思います。

瀬口:丸井グループの姿勢や方向性を確認し合うという意味でも、共感から始めるというのはすごく大切なことかもしれません。

堂上:ありがとうございます。続いて、実践されている「ビーイングワークショップ」の内容と、始められた経緯についてお聞かせいただけますか。

神田:すごく熱い思いを持ってスタートしました。プロジェクトメンバーを決めるのも手挙げによるものでしたし、プロジェクトの内容そのものも手挙げによって決めているんです。6チームぐらいあるなかで、瀬口さんと私が一緒に所属していたのが「KASANARU」というチームでした。この名前は瀬口さんが考えたんです。

堂上:素敵なネーミングですね。

瀬口:ありがとうございます。会社の方向性と自分の価値観が融合する、すなわち「重なる」ようにつながる、ちょっとでも触れ合えればいいなと思って名付けました。そこから、このチームで何をしていこうかという時に、パーパスについて勉強するワークショップがあったんです。そこでいろんな社会課題があることにも気づかされましたね。

堂上:ウェルビーイングな環境をどうつくるのかを一人ひとりが考えて、さらにそれを広めていくことで上手く循環できているというのが、皆さんの行動を変えていっているような気がします。お伺いしたいのですが、仕事や職場環境が一番大きく変化したのは、「手挙げ」制度前後のタイミングだったんでしょうか?

手挙げ文化の様子「中期経営推進会議」(提供:丸井グループ)

池田:やはりそこが大きな転換期ではあったと思います。昔から働いている社員は、今の会社と自分が入社した時の会社って、まるで違う会社だと言います。以前、当社で行われていた中期経営推進会議の参加者は全員男性で、義務的に参加しているような状況でした。それが、自ら行きたいという意志のある人が手を挙げて行くことによって、女性や若い世代の方も来るようになり多様性が生まれ、創造的な空気になってきたんだと思います。

手挙げというのは企業文化でもありますし、自分がやりたいと思ったことや興味のあることって頑張れると思うんです。

瀬口:それはすごく感じますね。昔より若い社員が輝ける環境になっているのはすごく感じますね。一方で、私たちみたいなシニア社員は、バイアスなく若い社員の活動を受け入れようという気持ちがあります。我々が知らない知見を教えてもらって、私たちは代わりに経験を教えたり。全体の多様性みたいなところが上手く循環しているというイメージはあります。

弱さをさらけ出せる環境があることで、強い組織が生まれる

堂上:仕事をしていく中で、自分でやりたいことを見つけたり考えたりというのは、日々、実践されていらっしゃるんですか?

池田:そうですね。性別特有のさまざまな健康課題に関して、もっと言いやすい環境にしていきたいとは思いますね。社内だけじゃなくて、社会的にもそうした個性がもっと理解されるようにしたいというのはあります。

堂上:それは会社にとっても社会にとっても、本当に大事なことですよね。あとは実際に、もう少しこういうことできたらいいなとか、自分の中でこういうところをもっとやると働きやすいとか、っていうのはありますか?

瀬口:個人でプロジェクト化できるぐらいの環境があってもいいのかなと思っています。ソーシャルイントラプレナーとして活動する社員がいてもいいんじゃないかと。個人のエンゲージメントが高くなって「フロー」を体験できる人が増えれば、その周りの熱量の高い人たちをどんどん巻き込んでいけると思います。

堂上:そういう方たちの一番の特徴って、人を巻き込んでいく力だったりするんですよね。そういう人って周りをウェルビーイングにしていくらしいんですよ。職場での上司、部下、同僚といった人間関係はいかがですか?

丸井グループが発行する、社会課題と利益の両立に向けた活動を報告する冊子「IMPACT BOOK」

神田:私の場合、知見があって広い視野を持つ方々に的確なアドバイスをいただける、それが大きな後押しになります。相談できる、信頼できる人が近くにいるんですね。異動で仕事先や就業先がいろいろと変わるんですが、ありがたいことに、行く先々でそういう巡り合わせがあります。

池田:失敗しても必ず助けてくれる上司や先輩がいたので、自分もやっぱりそういう存在でありたいなと思っています。相談内容は仕事もプライベートも両方です。後輩から相談される場合もあるし、先輩に相談することもあります。

堂上:プライベートの話も含めて社内に相談できる人がいるんですね。とはいえ異動も多いということで、関係を構築するのに時間はかかるような気もするのですが。その辺の苦労は無いのでしょうか?

瀬口:丸井グループのDNAじゃないですけど、人が好きな社員が多いので、その苦労はそこまで無いですね。

左:助けてほしいことをオープンにできる関係はとても大事なことですね。皆さんは助け合える環境をどのようにつくっているんでしょうか?

神田:コミュニケーションを考える上で、自分ができないことを、まずは把握するところからスタートするっていうのはあるかもしれません。あとは、自分の弱みをさらけ出しちゃうのもアリだと思います。

左:なるほど。そうすると、それできるよって人が集まってくれるかもしれませんね。

堂上:自分が助けられているのもわかっているから、今後その人に何かあったら助けたいと思う。そうすると、ありがとうと言ってくれるから、より良い循環と信頼関係が生まれるんですね。皆さんの会話の共創力、素晴らしいです。皆さんが本当に楽しみながらお仕事をされているのを実感しました。どうもありがとうございました。

編集後記

今回、丸井グループのCWO小島さんをインタビューさせていただいて、小島さんご本人からウェルビーイングな要素をたくさん感じさせていただいた。
元々、私たちはウェルビーイングな共創社会をつくりたいと思って、Welluluの立ち上げをさせていただいたが、丸井グループは理想の形だと思った。

小島さんのような経営者が生まれることで、社員の皆さんが「働くことを楽しむ」ことができるのだろう。そこには、青井社長の意志もあり、そして社員ひとりひとりが、自分と向き合いながら、手上げ制度の中で挑戦している文化が生まれているからこそ、ウェルビーイングな会社の代表になっているのだと認識できた。

今回、バリュークリエイトの佐藤明さんを通して、ご紹介いただいたご縁だが、ウェルビーイングな人は、ウェルビーイングな人を呼び込むとも感じる取材であった。

社員の皆さんが、楽しく働く「フロー」状態を自分でつくっている。このフローを手にするためには、場や環境や時間の使い方がポイントになってくる。

丸井グループの皆さん、素晴らしい変革に挑戦されていて、僕自身学びがたくさんありました。ありがとうございました。

堂上研

〈前編〉はこちら

働く人も会社も幸せに。丸井グループが取り組むウェルビーイング経営について/取締役CWO小島玲子氏インタビュー

池田 弥生さん

株式会社丸井グループ ウェルビーイング推進部 ウェルビーイング推進担当リーダー

2013年入社。小売での接客・販売経験、財務や総務担当でのバックオフィス業務を経て、2023年よりウェルビーイング推進部の業務に従事、現在に至る。

瀬口 桂太さん

株式会社ムービング ロジスティクス推進本部 システム部 システム課 マネジャー

2006年入社。丸井営業店にてメンズアパレルを中心に担当、M&CシステムR&DセンターでのDXにつながるシステム導入・保守の担当を経て、2021年よりムービングシステム部の業務に従事、現在に至る。

神田 敦子さん

株式会社丸井グループ 店舗プロデュース部 定借・仕入管理課 チーフリーダー

1989年入社。丸井営業店にてメンズ雑貨、店長室担当を経験、丸井本社にて仕入改革や業務企画を経て、店舗プロデュース部 定借・仕入管理課の業務に従事、現在に至る。

堂上 研さん

Wellulu編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連DXタスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

左 達也さん

Wellulu編集部プロデューサー

福岡市生まれ。九州大学経済学部卒業後、博報堂に入社。デジタル・データ専門ユニットで、全社のデジタル・データシフトを推進後、生活総研では生活者発想を広く社会に役立てる教育プログラム開発に従事。ミライの事業室では、スタートアップと協業・連携を推進するHakuhodo Alliance OneやWell-beingテーマでのビジネスを推進。Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。毎朝の筋トレとランニングで体脂肪率8〜10%の維持が自身のウェルビーイングの素。

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