
筋肉の維持や増加をサポートする役割を持つ「HMB」。老若男女を問わず、健康な身体作りには欠かせない成分で、体内でも生成ができるが、1日の必要量を食事で賄うのはなかなか難しいもの。身体への負担も少なく、効率的に摂取するためにはサプリメントがおすすめという。
今回お話を伺ったのは、HMBをはじめ数々のサプリメント製品を販売している株式会社ボディプラスインターナショナルのAさん、HMBの原料を輸入販売している株式会社ヘルシーナビの井上さん、HMBを製造している株式会社TSI Health Sciences Japanの王堂さん。HMBの効果や種類の違い、製品の選び方についてアドバイスを伺った。

王堂 哲さん
㈱TSI Health Sciences Japan顧問

井上 俊忠さん
株式会社ヘルシーナビ 代表取締役
1995年早稲田大学商学部卒業、1995年兼松株式会社入社、2001年デグサテクスチュ
ラントシステムズジャパン株式会社(現株式会社カーギルジャパン)入社、2008年
株式会社ヘルシーナビ設立、代表取締役に就任、現在に至る。

HALEO 研究開発部 ディレクター
株式会社ボディプラスインターナショナル研究開発部。国産ブランドのHALEO、バルクスポーツの商品開発を8年間手掛けている。
〇本記事のリリース情報
ウェルビーイングを追求する人に向けたWebメディア「Wellulu」様より取材を受け、弊社のRAPTOR、HMB TABSについてご紹介いただきました。
身体づくりをサポートする“HMB”とは?
──まずはじめに、HMBはどのような成分で、摂取するとどのような効果が期待できるのか教えていただけますか?
井上さん:HMBは、必須アミノ酸のひとつである「ロイシン」が、筋肉や肝臓で代謝される際に生み出される物質です。
体内でタンパク質の合成を促進し、同時に分解を抑えるという作用があり、おもに筋肉力の維持や増加をサポートする効果が期待できます。
そのため、筋肉に関するサプリメントの成分として用いられています。
ボディプラスインターナショナル社では、トレーニングをおこなう方やスポーツ選手向けの商品を多く開発していますが、HMBは老若男女問わず、とくに筋肉が減少しやすい高齢者の方にもおすすめできるものです。
──筋肉に関するサプリと聞くと、トレーニングをしている方向けというイメージがありますが、高齢者の方にも適しているんですね。
王堂さん:筋肉はほかの臓器と異なり、ボリュームが変化する珍しい臓器です。たとえば、肝臓や心臓、脳などは基本的に一定の大きさを保っていますが、筋肉は年齢や活動量、栄養状態によって増減します。とくに成人後にボリュームが変わる臓器は筋肉が唯一と言っても過言ではありません。
筋肉は成長期には自然に増えますが、中高年期以降は減少しやすくなります。この減少を防ぐためには、意識的な取り組みが欠かせません。
トレーニングをして筋肉を増やしたい方はもちろんですが、中高年以降の方が健康を維持するためにも摂取することがおすすめなんですよ。
プロテインとの違いとは?
──筋肉の維持や増加を目的としたサプリメントでは、プロテインも思い浮かびますが、HMBとはどのような違いがあるのでしょうか?
王堂さん:どちらも筋肉の維持や増加をサポートする効果が期待できますが、そのアプローチが大きく異なります。
わかりやすいように建築現場にたとえてみましょう。
「プロテイン」は筋肉の材料となる成分で、家を建てる際の建築資材のようなものです。ですが、必要な材料を揃えただけでは、家は建ちません。材料を使って家を建てるためには、指示を出す現場監督が必要です。この現場監督のような役割を果たすのが「HMB」です。
つまり、HMBが、筋肉合成を開始するためのシグナル、いわゆる「工事スタート!」の合図を送る役割を担っているんです。
具体的には、HMBは体内で「mTOR」というスイッチを活性化します。mTORは筋肉を作るための出発点のようなもので、これが働くことで筋肉の合成が始まります。
──プロテインを摂取するだけでなく、そのプロテインを使って筋肉を合成できるように、指示を出してくれるHMBも重要なんですね。
王堂さん:はい、そのとおりです。
HMBは、筋肉の合成を指示し、スイッチをオンにする「現場監督」のような存在ですが、現場に必要な資材、つまりプロテインが十分でなければ、家を建てることはできません。そのため、HMBを摂取する際には、プロテインもしっかりと摂取することが重要です。
どちらが欠けても理想的な筋肉作りにはつながりませんので、両方をバランスよく取り入れることを意識していただきたいですね。
井上さん:また、筋肉によいとされる代表的な成分として「クレアチン」が挙げられます。
これはトレーニングをおこなう際に必要なエネルギー(ATP)の供給をサポートするもので、建築現場でいうと「予算資金」のような役割を果たします。
プロテイン、HMB、クレアチンはそれぞれ異なるメカニズムで筋肉に働きかけるため、どれがよいかというよりも、目的や状況に応じて使い分けたり組み合わせたりするのが理想的です。
サプリメントでの摂取が効率的
──HMBをサプリから摂取する必要性について教えてください。通常の食事からは、十分な量を補えないのでしょうか?
王堂さん:HMBのサプリを摂取しなくても、普通の食事で筋肉を育てていくことはできますが、筋肉作りの効率を高めるためには、摂取することがおすすめです。
HMBは、通常の食事やプロテインから間接的に得ることができます。食事やプロテインから摂取した必須アミノ酸のロイシンの一部が、体内でHMBへと変わるんです。
ただ、その量は非常に限られており、HMBに変換されるのは、ロイシン全体のたった5%程度しかありません。そのため、十分なHMBを得るためには非常に多くのプロテインやロイシンを含む食材を摂取しなければならず、現実的ではないんです。
── 実際に必要量を食事で補おうとすると、どうなるのでしょうか?
王堂さん:一般的には、1日あたり3gのHMBを摂取するのが推奨されています。
簡単に計算してみると、通常の食事から3gのHMBを摂取するためには、約3キロのお肉を食べる必要があります。日々の食事で実現するのは、まず無理ですよね。
また、すべてをプロテインから補おうとすると、腎臓などの臓器に負担がかかる可能性があり、場合によっては健康を損なうリスクがあります。
その点、HMBをサプリメントで摂取すれば、効率よく必要な量を摂取でき、臓器への負担が生じる懸念もありません。
── サプリメントによるHMB摂取が、効率的で身体への負担も少ないということですね。
「HMB遊離酸」と「カルシウムHMB」の違い
──HMBにはおもに2種類あると伺いましたが、それぞれの違いを詳しく教えていただけますか?
王堂さん:HMBには「HMB遊離酸」と「カルシウムHMB」の2つの種類があります。これらは形態や吸収効率などが違ってきます。
まず、本来HMBは常温ではトロッとした液体状の「酸」なのですが、これをそのままの形として製造したものが「HMB遊離酸」です。ロイシンから体内で作られるものと全く同一のものになります。液状製品やゼリー製品などに向いた性状です。
一方、最終商品の剤型によっては液体の状態では加工が難しいことがあります。
そこで、HMBにカルシウムを結合させた「カルシウムHMB」にすることで、白いパウダー状のものが得られ、錠剤やカプセル、パウダーなどの形態に加工しやすくなります。このようにカルシウムHMBとHMB遊離酸の双方を提供することで、製品形状の選択肢を広げることができるわけです。
──形態や加工のしやすさが大きく違うんですね。
井上さん:歴史的な背景からご説明すると、HMBがサプリメント市場に登場したのは、アメリカで2000年代からのことで、最初に普及したのは「カルシウムHMB」でした。
安定性や扱いやすさが向上し、錠剤やカプセルとして加工しやすくなるという利点があったため、市場でも広く受け入れられ、大きなシェアを占めてきたんです。
「カルシウムHMB」は市場に出回ってからの歴史が長く、すでに多くのメーカーが製造をおこなっているため、市場での競争が激しく、価格が抑えられる傾向にあります。
一方で「HMB遊離酸」の方は特別な製造技術が求められます。そのため、製造できる企業も専らTSI社に限られており、流通量の点でも価格が比較的高めとなっています。
── 体内でのはたらきなどに違いはないのでしょうか?
王堂さん:「HMB遊離酸」は成分の100%がHMBで構成されているのに対し「カルシウムHMB」は約80%がHMB、残りの20%がカルシウムという組成になります。このため、同じ量に含まれるHMBの含有比率という点では「HMB遊離酸」が優れているといえます。
また、「HMB遊離酸」は液体そのものを利用しているため、「カルシウムHMB」に比べて吸収が速いという特徴があります。「カルシウムHMB」は、体内でカルシウムを外す過程が必要ですが「HMB遊離酸」はそのステップを省くことができるんです。そのため、「HMB遊離酸」の方が血中濃度が早く高まることがわかっており吸収効率という点でメリットが認められます。
井上さん:市場に出るのが早かった分、多くの論文で「カルシウムHMB」の効果が証明されてきましたが、最近では「HMB遊離酸」の研究も増加し、純度が高く吸収が速いという特性から、新しい研究ではその効果や応用の可能性がさらに掘り下げられている傾向があります。
しかしカルシウムHMBも遊離酸HMBも、それぞれの特性に応じた剤型の利点を生かしながら継続的に使っていただくことで、筋肉の健康に貢献できることに変わりはありません。
飲みやすさと品質、信頼性をチェック!HMBサプリメントの選び方
── 実際にHMBサプリメントを選ぶ場合、「HMB遊離酸」と「カルシウムHMB」はどのように選択すればよいでしょうか?
王堂さん:「HMB遊離酸」と「カルシウムHMB」はそれぞれの特性があるものの、どちらも筋肉作りや維持に効果的であることには変わりがありません。基本的には、ご利用いただくシーンに応じた目的や摂取のしやすさといった観点で、自分に合ったものを選ぶのが最適です。
たとえば、すでに利用しているほかのサプリメントと組み合わせて摂取する方であれば、シンプルな「カルシウムHMB」を錠剤やカプセルで摂るのが便利でしょう。一方で、HMBを他の液状成分と同時に摂取される場合や、速やかな吸収効率などにポイントを置かれる方なら「HMB遊離酸」が適しているかもしれません。
── まずは飲みやすさをチェックするのがポイントなんですね。
井上さん:また、HMBサプリメントは種類が非常に多いので、商品の品質や信頼性を見極めることも大切です。
とくに「カルシウムHMB」のほうは、正直に申し上げて、メーカーによっては品質がばらついており、まさに玉石混交の状態なんです。品質が疑わしいものも存在しているのが、実際のところです。
── 品質を見極めるためには、商品のどの部分を確認すればよいのでしょうか?
井上さん:選ぶ際のポイントのひとつは、HMBに関連するブランドロゴを確認することです。
たとえば、「myHMB」というロゴが商品に付いている場合、それは“TSI社が製造したカルシウムHMB”を使用している証明となります。このTSI社は、1990年代からアメリカの大学と共同で研究をおこない、高品質なHMBの製造技術を確立してきた企業です。
そのため「myHMB」のロゴが付いている商品は、品質や信頼性が高いと判断できます。
「HMB遊離酸」の場合、「BETATOR」というブランドロゴがある商品は、同様に信頼性の高いものと考えられます。
── 品質をロゴで見分けることができるんですね。
井上さん:さらに、科学的な裏付けがあるかどうかも重要です。
TSI社が提供しているHMB、たとえば「myHMB」や「BETATOR」を使用しておこなわれた臨床試験は多数あります。これにより、これらの製品が科学的に効果が証明されていることがわかります。ただのマーケティングのアピールではなく、研究や試験結果が裏付けとして存在しているかどうかも、信頼のポイントといえるでしょう。
ですから、HMBサプリメントを選ぶ際は、商品のパッケージや説明をよく確認し、これらのロゴや科学的裏付けがあるかどうかをチェックするのがおすすめです。
── TSI社のHMBは信頼性に非常に優れているんですね。
王堂さん:TSIには、HMBの研究そのものをリードしてきた実績があります。
実は従来筋肉の充実に寄与する成分は漠然とアミノ酸、中でもBCAA(分岐差アミノ酸)であるとみなされていたのですが、実際にはその中のロイシンの一部がHMBに変換されて効果を発揮しているという事実が1990年代になってはじめて解明されたのです。この発見をした研究者(Dr.Naji)が現在もTSIの研究開発部門を率いており、彼を中心とした豊富な研究人脈やデータベースが活用されています。そのため、技術的な問い合わせについても、研究者を通して直接お答えできるというのが強みです。
HALEOのHMBサプリメントの特徴と魅力
── 実際にTSI社のHMBを用いられている、HALEOさんのサプリメントについても詳しく教えてください。
HALEOディレクター:ありがとうございます。まず私たちのサプリメントブランド“HALEO”製品の基盤となっているのが「原料の信頼性」です。安全性を第一に考え、使用する原料を厳選しています。
実際の製造環境や品質管理を確認するため、HALEOの代表と私たちのチームで、TSI社の工場にも直接視察にお伺いさせていただきました。
── HMBが含まれている製品には、どのようなものがあるのでしょうか?
HALEOディレクター:「遊離酸HMB」を含んでいる「RAPTOR(ラプター)」は、リキッドカプセルタイプで、吸収が非常に早いのが特徴です。
L-カルニチンやアルファGPCも配合されていて、とくに減量をしつつ筋肉を維持したい方や、プロアスリートなど本格的な身体作りを目指す方に最適です。
価格は1万3500円で、1日あたり450円、3000mg(3g)の遊離酸HMBが摂取可能です。高価格帯ですが、効果を実感されている方に多く選ばれています。
「カルシウムHMB」を配合したものには、先ほど王堂さんが筋肉づくりの建築現場で必要な”予算資金”としてたとえられた「クレアチン」に、ベタイン、アルギニン、グルタミンを配合した「CREAVOL BLACK OPS(クレアボルブラック オプス)」もあります。
水などに溶かして飲むパウダータイプで、HMB特有の匂いを軽減し、飲みやすさにも配慮しています。こちらはエネルギー補給やトレーニングのパフォーマンス向上を目的とした製品で、とくに瞬発力が求められる場面で力を発揮します。
── HMBだけでなく、さまざまな成分を一気に摂取できるのも魅力ですね。
HALEOディレクター:そうですね。HMBだけでよいという方には、「カルシウムHMB」のみを使用したシンプルなタブレットタイプ「HMB TABS」が、HALEOではなく姉妹ブランドの“BULKSPORTS(バルクスポーツ)”から出ています。
価格は1日あたり128円で、価格重視の方にも安心しておすすめできるHMBです。バルクスポーツの商品は成分単体のものが多く、直販のみのブランドのためコスパが良いです。初心者で特定の成分だけを試してみたいという方や、細かい知識を持ち、自分でサプリメントの組み合わせを考えたい方にも選ばれています。
──パウダータイプとタブレットタイプでは、飲みやすさや人気に差があるのでしょうか?
HALEOディレクター:HMB単体のサプリメントで言えば、タブレットタイプのほうが飲みやすさの点で人気が高いですね。弊社でも以前はパウダータイプのHMBカルシウムも販売していたことがありますが、HMBには独特のにおいや味があるため、タブレットタイプの方が人気を博しました。その点、クレアボルブラックオプスは成分が優れているだけでなく味も飲みやすいため受け入れられ、リピーターが多いのだと思います。HALEO RAPTORのようなカプセルタイプやタブレットは携帯性がよく、味や匂いを気にする必要がないというメリットがあります。
一般的にも、パウダータイプの商品も飲みやすさなどの改良は加えられていますが、タブレットのほうが人気が高いといえそうです。
HMBの取り入れ方
── HMBはどのくらいの頻度、どのタイミングで飲むべきでしょうか?
王堂さん:HMBの摂取方法として一律に決まったものはありませんが、1回1.5gを1日2回摂取するのが一般的です。とくにトレーニングの前に摂取するのがおすすめです。
井上さん:実は、HMBには筋肉のタンパク合成を促進するスイッチの役割だけでなく、筋肉の炎症を抑える働きもあると考えられています。そのため、トレーニング前に摂取することで、過度な筋肉痛を軽減したり、筋肉の回復を早めたりする働きが期待できるんです。
たとえば、普段運動をしない方が週末に少し身体を動かす場合でも、事前にHMBを摂取しておくことで筋肉痛や疲労感が軽減されたという声もあります。
日常の取り入れやすいタイミングで摂取していただけたらと思います。
──筋肉痛の予防効果も期待できるんですね。運動をしない日でも、HMBを継続的に摂取することで効果が得られやすくなるのでしょうか?
王堂さん:そうですね、休息日も継続的にHMBを摂取することをおすすめします。
HMBの反応は、摂取するたびに体内で起こるものですので、トレーニングをしていない日でも役立ちます。休息日は単なる「何もしない日」ではなく、次のトレーニングに向けたリカバリーの期間です。そのため、リカバリーをサポートするためにもHMBを継続して摂取して頂きたいです。
休息日も体内では筋肉の修復や炎症の抑制が進んでいるので、HMBを取り入れることでそのプロセスを助け、次のトレーニングで最大限のパフォーマンスを発揮できるようになりますよ。
──HMBを摂取し始めた際に、日々の食事で気をつけるべきポイントはありますか?
王堂さん:はい、HMBの効果を高めるためには、全体的な栄養バランスを意識することが大切です。
とくに、筋肉を作るのための材料が十分にそろっている状態を作るという意味では、筋肉のもととなるタンパク質をしっかりと摂取することが年齢性別によらず重要です。とくに、筋肉をつくることを目的としている方は、タンパク質の摂取量を意識的に増やすことで、HMBとの相乗効果が期待できます。
また、ミネラルやビタミンなど、たとえ一つでも欠けると、身体全体に悪影響を及ぼしてしまう栄養素もありますので、これらをバランスよく摂ることが必要です。脂肪酸も含め、いわゆる“健康的な食事の基本を守る”ことがHMBの効果をサポートする鍵になります。
── HMBを摂取する際に、注意すべき点や副作用などはないのでしょうか?
王堂さん:HMBは副作用の懸念がない成分であるとご理解ください。
HMBは薬ではなく、体内でも自然に生成される栄養成分なので、身体にとって「異物」ではありません。そのため、摂取しても肝臓などで無毒化する必要もなく、ほかの部位に悪影響を及ぼすこともありません。とくに1日3gという推奨摂取量の範囲内であれば、安全性は十分に確認されています。
井上さん:ただし、HMB自体には問題がなくても、製造過程において不純物が混入する可能性が指摘されています。この点に関しても、先ほど申し上げたように“信頼できる製造技術を持つ企業の製品を選ぶ”ことが重要です。
安価な製品には不純物が含まれている場合があり、HMBの純度が基準以上に達していないケースもあるため注意が必要です。
そのため、HMBを選ぶ際には、どのブランドやメーカーが製造しているのか、純度や品質に問題がないかをしっかり確認することが大切です。信頼できる製品を選ぶことで、HMBの効果を安全に最大限活用することができますよ。
──本日はHMBについて詳しくお話を聞かせてくださり、ありがとうございました。HMBを摂取する重要性と、商品選びのポイントをよく理解できました。
王堂さん:こちらこそありがとうございます。
HMBは筋肉を増やすことや身体を鍛えるだけではなく、健康増進の観点でも役立ちます。
筋肉を維持・増加させることは、アスリートやボディービルダーだけでなく、一般の方々や高齢者層にも有益です。とくに高齢者にとっては、筋肉の衰えを防ぐことが日常生活の質を向上させ、健康寿命を延ばす助けになります。
また、最近ではメタボリックシンドロームの予防や対策としても注目されていますので、幅広い層にアプローチできる製品だということをぜひ知っていただきたいと思います。
さらに、HMBは、ドーピングのような不自然な方法とは異なり、科学的な原理・原則に基づいて身体を整えるため、安心して使用できる点も大きな特長です。
市場には多種多様なHMB製品が出回っていますが、信頼性のある製品を選び、ぜひその効果を実際に体感されてみてください。
Wellulu編集後記:
名前だけを耳にしたことがある「HMB」でしたが、身体づくりおけるHMBの働きについてよく理解することができました。筋肉に関するサプリは、ハードなトレーニングをおこなっている人向けのものだとばかり思っていましたが、取材中におっしゃっていたように「筋肉は増えたり減ったりする唯一の臓器」とのこと。加齢などにともなう筋肉の減少を防ぐには、日頃から筋肉の維持や増加を意識しておかなくてはいけないなと思いました。
とくに、食事から必要量を摂取するのは難しいという話を聞き、身体にも優しく、効率的に摂取できるサプリメントは、とても魅力的な選択肢だと感じます。
教えていただいた「品質」には十分に注意しながら、HMBを生活に取り入れていきたいです。
1958年京都生まれ。AGC機能化学品医薬受託製造事業部主席、ロンザ㈱ニュートリシ
ョン事業部長を経て2013年JIU健康途上研究所設立。2017年より㈱TSI日本支社学術顧
問。和洋女子大学家政学群客員教授。元千葉大学医学部非常勤講師。
薬剤師・薬学修士(大阪大)・工学博士(東京農工大)
関連著作等:『HMB摂取と筋肉の充実』(2020:CMC出版)。『L-カルニチンとセル
フメディケーション』(2019:New Food Industry 61, 291-305)ほか。