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スミスマシンスクワットのやり方!重量・正しい向き・効果を高めるコツ

スミスマシンスクワットは軌道がレールで固定されているため、フォームを安定させながら下半身を鍛えられるのが大きな特徴。「しゃがむ・持ち上げる」という基本動作に集中しやすく、初心者や女性でも高重量に挑戦しやすい。

この記事では、普段からスミスマシンでトレーニングしているwellulu編集部スタッフの経験談も踏まえて、正しいやり方・効果を高めるコツ・重量設定の考え方などを紹介。

この記事の監修者

関根 綾さん

パーソナルジムDecision 代表トレーナー

年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞

この記事の検証者

吉田 健二さん

Wellulu編集部

学生時代は運動部に所属。過去にトレーニングの継続を二度挫折したが、6ヵ月前から再びジム通いをスタート。現在は「続けられる筋トレ習慣」をテーマに、週2〜3回の全身トレーニングを中心に実践している。

目次

スミスマシンスクワットの特徴・正しい向き

スミスマシンスクワットは、初心者や女性でも高重量を安心して扱えるトレーニング。バーベルのように軌道がブレにくい構造のため、フォームを整えながら下半身を鍛えられる。ここではスミスマシンスクワットの特徴、正しい向きなどの基本を紹介。

  • スミスマシンスクワットの特徴
  • スミスマシンスクワットの正しい向き

スミスマシンスクワットの特徴

スミスマシンの最大のメリットは、軌道が固定されていること。フォームを安定させやすく、初心者でも下半身の動きに集中でき筋肉への刺激が散らばりにくい。デメリットとしては、立ち位置を間違えると軌道がズレて、関節にストレスが乗ってしまう点などがある。

スミスマシンスクワットのメリット・デメリット

メリット デメリット
・フォームが安定しやすい
・狙った部位に効かせやすい
・軌道が合わないと、関節に負担がかかる
・全身の連動性が出にくい

検証者:吉田

フォームの再現性・安全面を重視したい人に、スミスマシンスクワットはおすすめ!

スクワット種目は、普段からスミスマシンで取り組んでいます。バーベルの軌道が固定されているスミスマシンは、バランスが崩れる怖さがなく「脚で押す」ことに集中できるのが一番のメリットだと感じています。動作そのものに集中しやすく、狙った部位へ負荷を乗せやすい印象です。また、限界に近づいたときでもフックをひねってすぐ止められる安心感があり、高重量にも挑戦しやすい点は大きな利点だと感じています。

スミスマシンスクワットの正しい向き

スミスマシンスクワットでは、顔が奥を向くように立つのが基本。ほとんどのジムでは、スミスマシンの奥に鏡を設置しているため、鏡で確認しながら正しいセットポジションをつくりやすい。

検証者:吉田

セットアップの流れを鏡で確認することで、動作に入りやすい

検証者の場合は①足幅を調整する→②胸を軽く張り、背筋を伸ばす→③腹圧を高めるというセットアップの流れを鏡で確認してから動作に入っています。今回、鏡に背を向けたやり方でも検証してみましたが、セットアップ時のルーティーン確認ができず、動作に入りにくかったです。

監修者:関根

スミスマシンスクワットのセットアップでは、バーの軌道と足の位置関係をそろえることも非常に重要です。ひざや腰に無理な負担をかけないため、基本はバーの真下に両足がくる向きで立つことで、自然なしゃがみ込みがつくりやすくなります。

スミスマシンスクワットは意味ない?バーベルとの比較

スミスマシンスクワットは、バーベルの軌道が固定されているため、筋肉の動員が限定されやすいという特徴がある。この点から「意味がない」と感じる人もいる。バーベルスクワットはバランスを安定させるために体幹や細かな筋肉まで使う必要があり、全身の連動性が求められる。

しかし、スミスマシンスクワットには下半身に意識を集中しやすいというメリットがある。初心者や女性はスミスマシンで姿勢や動作の感覚を身につけ、慣れてきた段階でバーベルスクワットへ移行する流れがおすすめ。

スミスマシンスクワット・バーベルスクワットの比較

種類 難易度 おすすめの人
スミスマシンスクワット 初心者〜中級者向け ・フォームの安定を優先したい人
・狙った筋肉に集中的に効かせたい人
バーベルスクワット 中級者〜上級者向け ・全身の総合力を高めたい人
・高重量トレーニングに挑戦したい人
・体幹やバランス能力も合わせて鍛えたい人

監修者:関根

ダンベル→スミスマシン→バーベルの流れで重量を上げていこう

スミスマシンスクワットは、下半身に集中してフォームを安定させたい段階では十分に価値があります。フォームが固まってきたらフリーウェイトに移行することで、体幹やバランス能力も含めた総合的な筋力アップにつながります。

重量を扱うスクワット種目として、以下の流れで負荷を高めていくのがおすすめです。

ステップ①:ダンベルスクワットで重量に慣れる
ステップ②:スミスマシンスクワットでフォームの再現性を高める
ステップ③:バーベルスクワットで重量を高めていく

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スミスマシンスクワットで鍛えられる部位

スミスマシンスクワットは、大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリング、下腿三頭筋など、下半身の要となる筋群を効率的に鍛えられる。

部位 負荷の強度(※)
大腿四頭筋 ★★★☆☆
大殿筋 ★★★★★
ハムストリング ★★★★☆
下腿三頭筋 ★☆☆☆☆

※負荷の強度=各部位にアプローチできる負荷量の差

大腿四頭筋

大腿四頭筋は太ももの前側に位置する。しゃがむ動作で強く働き、ひざを伸ばす瞬間に負荷が集中する。

【目的別】大腿四頭筋を鍛えるメリット

ボディメイク 大腿四頭筋が発達すると下半身のシルエットが引き締まる。モデル体型にもマッチョ体型にも影響し、服のシルエットが崩れにくくなる。
ダイエット 下半身で最大級の筋肉で消費エネルギーが大きい。基礎代謝の底上げに直結し、脂肪燃焼効率が高まりやすい。他部位と比べ影響度は特に高い。
健康や体力 歩行・立位を支えて疲れにくさや全身の活動量向上に影響する。
身体能力 ジャンプ・ダッシュなど下半身の瞬発動作を強く支える。競技全般でパワー発揮に効果的。

監修者:関根

大腿四頭筋を重点的に鍛えたい場合、ひざの伸展動作に負荷が集まりやすいハックスクワットやフロントスクワットを取り入れるのがおすすめです。また、スクワット種目で追い込んだあとに、レッグエクステンションで仕上げるとより高い効果を期待できます。

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大殿筋

大殿筋はお尻の大部分を占める筋肉。脚を後ろに引く動作に関わり、立ち上がる、階段を上るなどに関わる。

【目的別】大殿筋を鍛えるメリット

ボディメイク 大殿筋が引き締まるとヒップ位置が上がり、下半身のシルエットが立体的に整う。モデル体型にもマッチョ体型にも影響し、パンツのラインも崩れにくくなる。
ダイエット 下半身でも特に大きい筋肉で消費エネルギー量が高い。基礎代謝の向上や脂肪燃焼のしやすさに作用し、他部位と比べても影響度は高め。
健康や体力 骨盤や腰まわりの安定に関わり、歩行・階段動作の疲れにくさへつながりやすい。腰痛対策としても影響が期待されるが、肩こりへの直接効果は小さい。
身体能力 ダッシュやジャンプの推進力を強め、下半身のパワー発揮に直結しやすい。スプリント系や跳躍系など多くの競技で動きを支えやすい。

監修者:関根

大殿筋をしっかり発達させたい場合は、スクワットで負荷をかけたあと、ブルガリアンスクワットヒップスラストで仕上げるのがおすすめです。お尻への刺激を意識しやすい種目を組み合わせることで、トレーニング効率を高めることができます。

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ハムストリング

ハムストリングは太ももの裏側に位置する。ひざを曲げる動作に関わり、歩行や走行をスムーズにおこなうために必要。

【目的別】ハムストリングを鍛えるメリット

ボディメイク ハムストリングが引き締まると脚の裏ラインが整い、太もも全体がシャープに見えやすくなる。ヒップ位置も高く見える。
ダイエット 下半身でも大きい筋群で消費エネルギー量が高め。基礎代謝の底上げに影響し、脂肪燃焼効率の向上にも関係する。大腿四頭筋ほどではないが効果は期待しやすい。
健康や体力 骨盤を支えて腰の負担軽減に働きやすく、歩行時の安定にも影響。疲れにくい身体づくりにもつながりやすい。
身体能力 ダッシュやジャンプでの推進力を高め、瞬発系の動きに影響しやすい。走力が求められる競技や下半身の切り返し動作が多い種目との相性が強い。

監修者:関根

ハムストリングをしっかり鍛えたい場合は、ルーマニアンデッドリフトでのストレッチ刺激レッグカールでの収縮刺激を組み合わせて追い込むのがおすすめです。

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下腿三頭筋

下腿三頭筋はふくらはぎに位置する腓腹筋とヒラメ筋の総称。つま先で地面を押す動作や、歩行・ランニング時の前進力に関わり、姿勢保持にも影響する。

【目的別】下腿三頭筋を鍛えるメリット

ボディメイク ふくらはぎのラインが引き締まり、下半身全体のシルエットがシャープになりやすい。
ダイエット 筋肉量こそ大きくはないが、日常の歩行や階段動作で常に使われるため活動代謝が高まりやすい。
健康や体力 骨盤を支えて腰の負担軽減に働きやすく、歩行時の安定にも影響。疲れにくい身体づくりにもつながりやすい。
身体能力 ダッシュ時の蹴り出しの強さ、ジャンプの着地安定などに関わり、競技動作の質向上に直結する。

監修者:関根

下腿三頭筋はスクワット種目だけでは刺激が不足しやすいため、カーフレイズを取り入れるのがおすすめです。

▼下腿三頭筋を鍛えられるおすすめの筋トレ

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スミスマシンスクワットのやり方・フォーム

難易度 ★★☆☆☆
続けやすさ(※1) ★★★★☆
トレーニング効率(※2) ★★★★☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. レールの中央に足を置き、バーベルをかつぐ
  3. バーベルをフックからしっかり外す
  4. 背中を真っすぐにした状態で腰を落とす
  5. 深くしゃがんだら地面を押すイメージで立つ
バリエーション 約7種類
ケガのリスク 低い傾向
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋、下腿三頭筋
負荷の調整 可能

STEP1:セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する

セーフティーストッパーの目安位置 お尻の位置
最初のバーベル目安位置 胸の位置
【ワンポイントアドバス】
  • セーフティーストッパーは可動域を確保できる位置に

OK:ストッパーはボトムポジションの深さを確保できる位置に

検証者:吉田

スミスマシンは最初のセッティングがそのまま動作のしやすさに直結する印象です。準備段階を適当にすると、スクワットのトレーニング効率がかなり低くなるので注意しましょう。

監修者:関根

セーフティーストッパーは可動域を確保できる位置に設定することが重要です。また、バーベルの位置は胸の高さを目安に設定し、軽くしゃがんだ姿勢からフックを外すことで安全かつ自然なスタートポジションをつくりやすくなります。

STEP2:レールの中央に足を置き、バーベルをかつぐ

【ワンポイントアドバイス】

  • バーベルは首の下(僧帽筋上部)に乗せる

OK:僧帽筋上部にバーベルが乗っている
NG:首にバーベルが乗っている

検証者:吉田

バーベルを僧帽筋の上に正しく乗せると、首や肩でなく背中から下半身まで使って重量を支えられている感覚がありました。担ぐ位置が正しいとしゃがみ動作に入ってもバランスがブレにくく、安心して動作を続けられます。

監修者:関根

バーベルを首に直接乗せると、頸椎に強い圧がかかり、痛みやケガの原因になります。必ず僧帽筋上部の筋肉で受け止められる位置に乗せることが重要です。

STEP3:バーベルをフックからしっかり外す

【ワンポイントアドバイス】
  • 目線は常に前に置く

OK:正面を向いている
NG:下や上を向いている

検証者:吉田

スクワットは、きつくなってくると無意識に目線が下がりやすい種目だと感じています。動作に入る前から鏡に映る自分と目が合っている意識を持つことで、動作時に背中が真っすぐの姿勢がキープしやすくなる印象です。

監修者:関根

視線を安定させることで、バーベルをかついだ姿勢も安定し、その後のスクワット動作へスムーズにつなげやすくなります。

STEP4:背中を真っすぐにした状態で腰を落とす

【ワンポイントアドバイス】

  • 股関節を支点にしっかりお尻(腰)を落とす

OK:しっかり腰を落とすことで可動域が広がる

検証者:吉田

トレーニングを始めた当初は、股関節から動く感覚をつかみにくい人も多いと思います。検証者の場合はお尻を斜め下に引くような意識を持つことで、股関節で腰を落とす感覚がつかみやすくなりました。

監修者:関根

イスに腰を掛けるイメージでお尻を引くと、股関節を支点にした動作をつかみやすくなります。背中を反らしたり丸めたりせず、まっすぐ保ったまま腰を落とすことが重要です。最初は実際にイスや台を置いて、腰を下げる練習から始めるのもおすすめです。

▼イスを置いたスクワットのやり方

STEP5:深くしゃがんだら地面を押すイメージで立つ

【ワンポイントアドバイス】
  • ひざはつま先と同じ方向に向ける

OK:ひざがつま先と同じ向き
NG:ひざが内旋している

検証者:吉田

動作時にひざが内側に入ると力が逃げるだけでなく、ひざへの負担も大きくなると感じました。つま先と同じ方向にひざを向けるイメージを持つと、下半身全体で安定した動作がしやすくなります。

監修者:関根

動作時のポイントとして、筋肉の動きが悪くなるため呼吸を止めないことも大切です。腰を落とすときに息を吸い、立ち上がるタイミングで息を吐くとトレーニングのリズムをつくりやすくなりますが、重要なのは呼吸を止めないことです。

スミスマシンスクワットの種類

種類 難易度 鍛えられる部位
(負荷の大きい順)
おすすめの人
ワイドスクワット 初心者向け ・内転筋
・大殿筋
・ハムストリング
・内もも・お尻を重点的に鍛えたい人
・脚のラインを整えたい人
フロントスクワット 中級者向け ・大腿四頭筋 ・前ももを集中的に鍛えたい人
ナロースクワット 中級者向け ・大腿四頭筋
・大殿筋
・ハムストリング
・前ももへの刺激を増やしつつ、下半身を鍛えたい人
ハックスクワット 中級者~上級者向け ・大腿四頭筋 ・前ももを集中的に鍛えたい人
ブルガリアンスクワット 中級者向け ・大殿筋
・ハムストリング
・お尻への刺激をはっきり感じたい人
・脚の左右差を改善したい人

スミスマシンワイドスクワット

難易度 ★★☆☆☆
続けやすさ(※1) ★★★☆☆
トレーニング効率(※2) ★★★☆☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. フックを外しバーベルをかつぎ、足を肩幅より広く開く
  3. ひざをつま先の方向へ開きながら腰を落とす
  4. 内ももとお尻で押すイメージで立ち上がる
  5. 10回を目安におこない、終わったらフックをかける
ケガのリスク 低い傾向
セーフティーストッパーの目安位置 ひざの位置
最初のバーベル目安位置 みぞおちの位置
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 内転筋、大殿筋、ハムストリング
負荷の調整 可能
【注意点】
  • つま先を少し外に向ける
  • ひざを内旋させない

つま先を少し外に向ける

ひざを内旋させない

検証者:吉田

つま先が正面のままだとしゃがんだときにひざが内側へ入りやすく、内ももやお尻への効きが弱く感じました。スミスマシンは軌道が安定しているため、股関節を大きく開いてもフォームを保ちやすく、狙った部位に集中しやすかったです。

監修者:関根

スミスマシンワイドスクワットでは、ひざが内側に入らないことが最重要ポイントです。しかし、柔軟性が低い場合は無理に広げすぎるとケガのリスクにつながるため注意しましょう。

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スミスマシンフロントスクワット

難易度 ★★★★☆
続けやすさ(※1) ★★☆☆☆
トレーニング効率(※2) ★★☆☆☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. バーベルをフックから外し、鎖骨付近に乗せる
  3. 肩幅程度に足を開き、上体を起こしたまま腰を落とす
  4. 胸を張った姿勢を保ちつつ、地面を押して立つ
  5. 10回を目安におこない、終わったらフックをかける
ケガのリスク 低い傾向
セーフティーストッパーの目安位置 お尻の位置
最初のバーベル目安位置 胸の位置
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 大腿四頭筋
負荷の調整 可能
【注意点】
  • 両手でかぶせるようにバーベルを支える
  • 顔は正面に向いた状態を保つ

両手でかぶせるようにバーベルを支える

顔は正面に向いた状態を保つ

検証者:吉田

スミスマシンのフロントスクワットは、バーを胸の前でしっかり支えられるかどうかで安定感が大きく変わりました。支えが甘いとバーが不安定になり、動作に集中できませんでした。

監修者:関根

バーベルの乗せ方は、腕をクロスして支える方法が一般的です。また、腹圧を抜かないことも大切で、体幹の緊張が抜けると一気に姿勢が崩れます。

スミスマシンナロースクワット

難易度 ★★★★★
続けやすさ(※1) ★☆☆☆☆
トレーニング効率(※2) ★★☆☆☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. フックを外しバーベルをかつぎ、足を骨盤程度に開く
  3. 上体を立てたまま、腰を落とす
  4. 太もも前側を意識して地面を押す
  5. 10回を目安におこない、終わったらフックをかける
ケガのリスク 高い傾向
セーフティーストッパーの目安位置 お尻の位置
最初のバーベル目安位置 胸の位置
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリング
負荷の調整 可能
【注意点】
  • 足幅は骨盤の広さ

足幅は骨盤の広さ

検証者:吉田

足幅を骨盤の広さに合わせることで、前ももへの入り方が明確になりました。肩幅のままだと動作が通常のスクワットに近づき、刺激が分散しやすい印象です。

監修者:関根

スミスマシンナロースクワットをおこなう際は、まずは足幅を適正に設定しフォームが安定する範囲で可動域を確保しましょう。

スミスマシンハックスクワット

難易度 ★★★★★
続けやすさ(※1) ★☆☆☆☆
トレーニング効率(※2) ★★★☆☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. バーベルの軌道より前に立つ
  3. バーベルをかつぎ、フックを外す
  4. かかと重心で腰を落とす
  5. 太もも前側で押す意識で立ち上がる
  6. 10回を目安におこない、終わったらフックをかける
ケガのリスク 高い傾向
セーフティーストッパーの目安位置 ひざの位置
最初のバーベル目安位置 胸の位置
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 大腿四頭筋
負荷の調整 可能
【注意点】
  • バーベルの軌道より前に立つ
  • お尻(腰)を後ろに引かない

バーベルの軌道より前に立つ

お尻(腰)を後ろに引かない

検証者:吉田

スミスマシンハックスクワットでは、バーベルの軌道より前に立つことが一番のポイントでした。通常のスクワットの感覚でお尻を後ろに引いてしまうと、前ももへの刺激が抜けやすく、腰にも違和感が出やすくなります。バーベルに寄りかかるイメージでお尻を真下に落とすと、大腿四頭筋の伸び縮みがはっきり感じられました。

監修者:関根

スミスマシンハックスクワットでは、靴のグリップ力にも注意が必要です。この種目は体をバーベルに預ける姿勢になるため、靴底が滑りやすくバランスを崩すリスクがあります。滑りにくく、足裏が安定する靴を選ぶことで、安全性とフォームの再現性が高まります。

スミスマシンブルガリアンスクワット

難易度 ★★★★★
続けやすさ(※1) ★★☆☆☆
トレーニング効率(※2) ★★★☆☆

※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか

【やり方】
  1. セーフティーストッパーとバーベルの位置を調整する
  2. フックを外しバーベルをかつぎ、片足を後ろの台に乗せる
  3. 前脚に体重を乗せ、腰を斜め下へ落とす
  4. 前脚のお尻と太ももで押し、元の姿勢に戻る
  5. 10回を目安におこない、終わったらフックをかける
ケガのリスク 低い傾向
セーフティーストッパーの目安位置 ひざの位置
最初のバーベル目安位置 みぞおちの位置
実施できる場所 ジム
器具・設備 スミスマシン
鍛えられる部位 大殿筋、ハムストリング
負荷の調整 可能
【注意点】
  • お尻の位置はバーベルの下に

お尻の位置はバーベルの下に

検証者:吉田

スミスマシンブルガリアンスクワットでは、お尻の位置を基準に、足を置く台の調整をするのですが微調整が少し面倒でした。お尻の位置がずれると、大殿筋やハムストリングへの刺激が逃げやすく、フリーウェイトの方が正直やりやすいと思います。

監修者:関根

ブルガリアンスクワットは高重量を扱うのが難しい種目なので、自重やダンベルでトレーニングするのがおすすめです。まずは軽めの重量から、フォームを確認しながらおこないましょう。

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可動域が重要!スミスマシンスクワットの効果を高めるコツ

深くしゃがむ可動域の広いフォームでは股関節が大きく動き、大殿筋やハムストリングスなどの筋肉群が働く。可動域の狭い、浅いスクワットでは前ももばかりに刺激が集中する。

スミスマシンは深くしゃがんでもフォームが崩れにくいため、筋肉がしっかり伸びる深さまで下げることがポイント

【検証】可動域が広いフォームと狭いフォームで比較

▼可動域が広いフォーム

▼可動域が狭いフォーム

スミスマシンスクワットで可動域が広いフォームと狭いフォームを比較した場合、以下のような違いが感じられた。

フォーム トレーニング効率 扱える重量 大腿四頭筋への刺激 大殿筋への刺激 ハムストリングへの刺激
可動域が広いフォーム 高い 中重量 中程度 強い 強い
可動域が狭いフォーム 低い 高重量 強い 弱い 弱い

検証者:吉田

下半身全体の効率を重視するなら、重量より可動域が最優先!

可動域を広く取ったフォームでは、しゃがんだ瞬間から立ち上がりまでお尻や裏ももがしっかり伸びて使われている感覚があり、1回ごとの負荷が濃く感じられました。重量は抑えめでも、動作全体で下半身を使えている印象です。

一方、可動域が狭いフォームは高重量を扱えますが、動作が単調になりやすく、前もも中心の刺激に偏りがちでした。

監修者:関根

自分では深くしゃがんでいるつもりでも、実際は可動域が浅いケースが少なくありません。動画などでチェックしながら、筋肉がしっかり伸びる深さまで下げられているかを定期的に確認するのがおすすめです。

【レベル別】スミスマシンスクワットの重量目安

初心者・中級者・上級者で必要な基準は異なるため、無理のない範囲で段階的に設定することが大切。適切な重量を把握することで、安全かつ効率的なトレーニングにつながる。

  • 【初心者】体重の1~1.25倍
  • 【中級者】体重の1.25~1.5倍
  • 【上級者】体重の1.5~1.75倍

▼スクワットの重量目安について詳しく見る

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監修者:関根

重量設定は10回を安定しておこなえる重さにする

重量を優先しすぎると可動域が浅くなり、結果として筋肉が効率的に発達しにくくなります。浅くて重いスクワットよりも、軽めでも深くしゃがめる重量の方がおすすめです。また、重すぎる負荷ではひざが内側に入りやすく、フォームの再現性も下がります。

検証者:吉田

トレーニング歴6ヵ月の編集スタッフが検証!

体重65㎏のWellulu編集スタッフが各レベルの重量を体験してみました。普段は60~70㎏×10回でトレーニングをしていますが、トレーニング歴を踏まえると体重の1.25~1.5倍(80㎏~97㎏程度)が目安。何㎏まで正しいフォームで挙上できるのか検証してみました。※今回の検証では3回挙上を目安にしています。

 

▼普段の重量(60㎏)でスミスマシンスクワットをしている様子

検証者:吉田

今回は可動域を広くすることを意識した結果、正直60㎏×3回程度でもかなりきつく感じました。

【初心者】体重の1~1.25倍

▲Wellulu編集スタッフが70㎏に挑戦している様子

初心者は体重の1~1.25倍が目安となるが、フォーム習得が最優先。未経験者であれば、男性は40〜60kg、女性は20〜40kgで重量設定しよう。重量に頼るとフォームが崩れやすく、可動域が確保しにくい。深さや姿勢が保てる範囲内を把握することから進めたい。

検証者:吉田

普段のトレーニングでも70kg×10回でおこなっていますが、正しいフォームを重視したら正直あまり余裕がなく感じました。回数をこなすこと自体はできても、フォームを維持する難しさを実感しました。

監修者:関根

70kgでも動作自体は成立していますが、本来はもう少し可動域を広げたいところですね。目安としては、太ももが床と平行になる深さまでしゃがめる重量が理想です。また、動作中にひざが少し内側へ入っているため、負荷を抑えてフォームの安定性を優先した方がよいかもしれません。

【中級者】体重の1.25~1.5倍

▲Wellulu編集スタッフ80㎏に挑戦している様子

中級者はフォームが安定し、狙った筋肉へ負荷を乗せる感覚がつかめている段階。男性では70〜100kg、女性では40〜70kg程度が目安となる。

重量を増やすほど動作の粗さが出やすくなるため、必要以上に重さを求めないことが大切。セット中に姿勢が乱れた場合は、重量を再調整しトレーニングの質を優先しよう。

検証者:吉田

80kgではサポートしてもらいながら2回上げるのが限界でした。自分でも動作中に可動域がやや狭くなっているのは感じていて、ボトムポジションでひざがぐらつきやすく安定感が不足していました。

監修者:関根

筋肉をつけるうえで重量は大切ですが、現状では80kgはやや早い段階かもしれません。まずはしっかり腰を落とし、ひざが内側に入らない重量で動作を安定させることが優先です。重量を上げること以上に、正しいフォームを何回も再現できるかが重要になります。

【上級者】体重の1.5~1.75倍

安全面を考慮して100㎏は自制…

上級者は筋力・フォーム・安定性が高いレベルで整っているため、扱える重量も大きくなる。男性は90〜140kg、女性は70〜100kgが目安。筋肥大を狙う場合でも、限界ぎりぎりの重量を選ぶより、フォームを維持しながら反復できる範囲を選ぶ方がおすすめ。セット終盤で姿勢が崩れる場合は重量過多のサイン。

検証者:吉田

上級者への入り口として100kgへの挑戦もしてみたいですが、現時点ではまだ先という印象でした。重量を意識すると動作の再現性や安定感に不安が残るため、今後の段階的な目標として設定したいと思います。

監修者:関根

上級者であっても、安定して扱えている重量を基準に考えるのは同じです。まずは現在のトレーニングプランで組んでいる重量(60㎏程度)で、フォームの再現性を高めることを意識しながら5㎏ずつ段階的に重量を上げていきましょう。

【目的別】スミスマシンスクワットの回数×セット数

スミスマシンスクワットは、目的によって最適な回数とセット数が変わる。筋肥大・引き締め・代謝アップのどれを狙うかで調整しよう。ここでは目的別の具体的な回数とセット数を紹介。

筋肥大を狙うなら8〜12回×3セット

筋肥大を目指す場合、筋肉が強い張力を受けつつ反復できる回数帯が重要となる。8〜12回がちょうど限界に近づく重量を設定し、3セット程度を積み重ねる形が最も扱いやすい。

引き締めを狙うなら12〜20回×3〜5セット

筋肉の形を整え、脚全体のラインを引き締めたい場合は、やや軽めの重量で12〜20回ほど反復できる回数がおすすめ。ていねいなフォームで動作を繰り返すことで、下半身の筋肉をバランスよく使えるようになり、張りすぎや偏りを避けやすい。セット数は3〜5セットを目安に、フォームの質を保ちつつ進めることがポイント。

代謝アップを狙うなら15〜25回×5セット

代謝アップを狙う場合は、心拍数がしっかり上がる程度の反復回数を確保する必要がある。15〜25回を連続で行える重量を選び、5セットほど実施する流れが適している。息が上がる程度の負荷で継続することで、トレーニング後の代謝も高まりやすく、ダイエット目的のトレーニングとしても有効。

スミスマシンスクワットに関するQ&A

ひざや腰が痛いときの対処法は?

A:フォームと立ち位置を見直す。

監修者:関根

ひざや腰に痛みが出る場合、多くはフォームと立ち位置のズレが要因となるケースが多いでし。まずは足幅とつま先の方向を揃え、股関節を折りたたむ動作をていねいに行うことが必要です。スミスマシンは軌道が一定のため、立ち位置を微調整するだけで負担が大きく変わります。

痛みが強い場合は重量を下げ、10回を楽にこなせる負荷まで戻す選択も有効です。

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