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【腹筋】クランチの正しいやり方!種類・効果・回数・鍛えられる部位

腹筋トレーニングの代表的な種目「クランチ」は、腹筋を鍛えるための基本的な運動。しかし、「正しいフォームがわからない」「どの種類のクランチをおこなえばいいのか」と迷っている人も多いのでは。

この記事では、クランチの効果や基本的なやり方、おすすめの種類、回数・セット数の目安などを詳しく解説。正しい知識を身につけて、理想的な腹筋を目指そう。

この記事の監修者

町田 洋祐さん

パーソナルトレーニング スタジオZilchオーナー

大学卒業後、精神科にて精神科ソーシャルワーカーとして勤務。大手ジムに転職しスポーツ整体を学び、整体&パーソナルトレーニング専門店にて経験を積む。スポーツジムメガロス相模大野の場所を借りる形で独立わずか8ヵ月で全国のパーソナルトレーナーの中で月間売上一位を達成し、年間1200セッション行う。2018年10月パーソナルトレーニングスタジオ Zilchを立ち上げ海老名にてオープン。2024年6月には、著書『骨格ポジショニングダイエット』を全国出版。

目次

クランチで鍛えられる筋肉

  • 腹直筋
  • 腹斜筋
  • 腹横筋
クランチは主に腹直筋を鍛えるのに適した筋トレで、お腹の表面の筋肉にとくに効果的です。さらにお腹の筋肉を鍛えたいときは、腹横筋を集中的に鍛えられるドローインと組み合わせておこないましょう。

腹直筋

腹直筋はお腹の真ん中に位置し、いわゆる「シックスパック」を作るための大事な筋肉群。上半身を起こす動作に関わっていて、クランチのように仰向けになって上半身を持ち上げる筋トレで刺激できる。

クランチをおこなう際は、呼吸を整えながら腹筋に力を入れてゆっくり動くと腹直筋にまんべんなく刺激を与えられる。

腹斜筋

腹斜筋はお腹の横にある筋肉で、内腹斜筋と外腹斜筋の2つの層から成り立っている。おもに身体をひねったり、横に曲げたりする動作をサポートしており、ウエストを引き締めたいときは意識して鍛えたい部位でもある。

「クランチ」をするときに身体を斜めにひねる「ツイストクランチ」をおこなうと、腹斜筋に適度な刺激を与えられる。

腹横筋

腹横筋はお腹の最深にある筋肉で、内臓を支えたり腹圧を調整したりするために働く。お腹を凹ませる動きにも関わっていて、姿勢を保ったり、体幹の安定性を高めたりする際に欠かせない。

普通のクランチでは直接的に刺激するのが難しい。腹横筋を鍛えたい場合は「ドローイン」や「プランク」などの腹横筋を鍛えられるトレーニングを合わせておこなおう。

クランチの効果

  • 体幹が強化され姿勢が改善する
  • 体幹が安定し腰痛・肩こりが和らぐ
  • 全身の連動性が高まり運動能力が向上する
「クランチ」は腰を床から離さずに背骨を1つずつ丸めるように動かすため、腰への負担が少ないトレーニングです。なお、よく似た筋トレに「シットアップ」というトレーニングがありますが、より直接的に腹筋を鍛えたいときは「クランチ」を選ぶのがおすすめです。

体幹が強化され姿勢が改善する

クランチは、腹直筋など体幹の筋肉を鍛えることができるのがポイントで、正しいフォームでクランチを続けると、姿勢を維持しやすくなる。お腹の筋肉がゆるんでいると身体が前後に傾きやすいため、デスクワークの人や運動不足の人は積極的におこなってみて。

クランチは腰の部分の背骨が反りすぎているなど、姿勢の崩れを修正するのにも役立ちます。とくにスウェイバックや猫背の方、腹筋が弱っている方は効果を実感しやすいでしょう。

体幹が安定し腰痛・肩こりが和らぐ

クランチで腹筋を強化すると脊柱を支える力が強くなり、背骨への負担が軽減。腰痛の多くは体幹の筋力不足が原因なので、クランチでお腹や腰回りの筋肉がバランスよく鍛えられると、腰への負担は自然と軽くなる。

また、お腹周りの筋肉がつくと上半身の重さを支える力が増し、肩の緊張も和らぎやすい。

全身の連動性が高まり運動能力が向上する

体幹を鍛えて姿勢を維持する筋力が高まると、バランス感覚がよくなり、スポーツ時のパフォーマンスがアップしやすくなる。日常での動作も安定しやすくなるため、つまずいたり転んだりするリスクを減らすことにつながる。

クランチの基本的なやり方・正しいフォーム

腹筋にしっかり刺激を与えるには、正しいフォームでおこなうことが大切。クランチには多くの種類があるが、基本のフォームは同じ。まずは基本のクランチから始めて、徐々にほかのバリエーションにも挑戦してみよう。

  • 仰向けになり、ひざを上にあげて90度に曲げる
  • 腰が上がらないように上体を起こす
  • 息を吸いながらもとの体勢にもどる

仰向けになり、ひざを上にあげて90度に曲げる

まずは仰向けになり、ひざを90度に曲げて上げる。両手は後頭部で組むか、胸の前で交差させておく。

また、後頭部に手を置くときは、首や頭を無理に引っ張らないように注意すること。手で首を引き上げようとしてしまうと、腹筋ではなく首や腕に負荷がかかりやすくなる。

正しいフォームを保つには、ひじの角度も大切です。クランチの基本姿勢は、ひじを開いたままにしておくこと。ひじを閉じると楽になりますが、そのぶん負荷が減ってしまうため、十分な効果が期待できない可能性があります。また、手は耳の横に添えるようにし、腹筋以外の部位に力を入れすぎないようにしましょう。

腰が上がらないように上体を起こす

腰を浮かせないように上半身を起こす。床から腰が離れないように気をつけながら、上半身を持ち上げていく。上半身を起こすときは、息を吐きながらおこない、腹筋に力を入れることを意識しよう。

肩甲骨は床から少し浮くくらいの高さまで上げるのが理想的。あまりに起き上がりすぎると腰に負担がかかり、腹筋への効果が薄れてしまうため注意して。

息を吸いながらもとの体勢にもどる

息を吸いながらもとの姿勢に戻るときは、反動を付けずに腹筋の力を使ってしっかりコントロールするのが大切。背中が床に着くまで腹筋を意識し続けることで、トレーニングの効果は高まる。

クランチの種類8選

クランチにはさまざまな種類があり、それぞれかかる負荷・難易度が異なる。

  • バランスボールクランチ
  • リバースクランチ
  • ツイストクランチ
  • バイシクルクランチ
  • サイドクランチ
  • ロングアームクランチ
  • ヒールタッチクランチ
  • トゥタッチクランチ

バランスボールクランチ

「バランスボールクランチ」は、バランスボールの上に腰を乗せて、両足をしっかり地面につけたまま、肩甲骨を床から浮かせるように身体を起こす。

肩甲骨を持ち上げるときにバランスを保つ必要があるので、通常の「クランチ」よりも負荷が大きく、筋トレの効果をさらに引き上げられるのが特徴。また、初めから腰が少し丸まった状態で始められるため、腰や首への負担がかかりにくい。

<やり方>

  1. バランスボールの上に腰掛け、背中をボールにしっかりとつけて座る
  2. 足を肩幅に開いて、かかとを床につけて安定させる
  3. 両手を頭の後ろで組み息を吐きながら、上体を丸め、膝に向かって顎を近づける
  4. おへそを覗き込むように、腹筋を意識して収縮させる
  5. 最大限に収縮させたら、ゆっくりと元の姿勢に戻す
バランスボールを活用すると、お腹を少し縮めるだけでも腹筋をしっかり刺激できます。一見難しいように思えますが、正しいフォームも保ちやすいので初心者にもおすすめです。反り腰の人でもお腹に効かせやすいため、姿勢の悪さが気になる人はぜひチャレンジしてみてください。

リバースクランチ

「リバースクランチ」は、腹筋トレーニングの中でもとくに下腹部を鍛えられる筋トレ。脚を上げる動作を加えることで、腹直筋の下の部分にしっかり負荷をかけられる。

やり方も簡単で、仰向けに寝た状態から脚をあげるだけ。筋肉をじっくり刺激できるよう、反動を使わずゆっくり動かそう。

<やり方>

  1. 仰向けに寝て、両手を身体の横につける
  2. 両足を床から離し、膝を90度に曲げる
  3. 息を吸いながらお尻を床から離し、膝を胸の方へ近づける
  4. 息を吐きながらゆっくりと元の姿勢に戻す

ツイストクランチ

「ツイストクランチ」は、腹直筋のほか、腹斜筋も鍛えられるトレーニング。

普通のクランチにひねりを加え左右交互にひじをひざに近づけると、お腹の横が引き締めにも役立つ。シンプルな動作ながら腹筋全体をしっかり刺激できるので、体幹を効率よく強化したい人はぜひ実践してみて。

<やり方>

  1. 床に仰向けになり、両膝を90度に曲げて足の裏を床につける
  2. 両手を頭の後ろで組み息を吐きながら、右肘を左膝に近づけるように上体を捻る
  3. ゆっくりと息を吸いながら、元の姿勢に戻る
  4. 反対側も同様におこなう

バイシクルクランチ

「バイシクルクランチ」は、脚を交互に動かすことで腹筋と腹斜筋を同時に鍛える筋トレ。

仰向けに寝てひざを曲げ、対角のひじとひざを近づけるように身体をひねる動作を繰り返すもので、まるで自転車をこいでいるような動きが特徴。全身を使うため有酸素運動的な要素もあり、脂肪燃焼効果が期待できるのも嬉しい。

<やり方>

  1. 床に仰向けになり、膝を曲げて足の裏を床につく
  2. 両手を頭の後ろに軽くあて、足を床から少し浮かせて、膝を90度に曲げる
  3. 右の肘を左の膝に近づけるように上体をねじり、同時に右足を伸ばす
  4. 反対側も同様におこなう

サイドクランチ

「サイドクランチ」は、腹部の横にある腹斜筋を重点的に鍛える筋トレ。身体を横に倒す動作を取り入れることで、基本のクランチよりもさらに腹斜筋を鍛えられる。

やり方は横向きに寝て軽くひざを曲げた状態から上体を起こす。背中を丸めすぎると腹斜筋を上手に使えない場合もあるので、できるだけ自然に背筋を伸ばすイメージでおこなおう。

<やり方>

  1. 床に横向きになり、膝を立てて両足を揃える
  2. 下になっている腕は床につけ、上になっている腕は頭の後ろに組むか、耳の横に添える
  3. 息を吐きながら、上半身を床から起こす
  4. 息を吸いながら、ゆっくりと元の位置に戻す
  5. 反対側も同様におこなう

ロングアームクランチ

「ロングアームクランチ」は、両手を頭の上にまっすぐ伸ばしておこなう筋トレ。重心が前後に偏りやすいため、普通のクランチよりも負荷が大きいのが特徴。

やり方は、仰向けに寝て両手を頭の上に伸ばし、そのまま肩甲骨を床から持ち上げるように体を起こすだけ。腕を使って反動をつけないよう、注意しておこなおう。

<やり方>

  1. 仰向けに寝て、膝を立てる
  2. 両腕を頭の真上に伸ばし、手のひらを天井に向ける
  3. 息を吸いながら腹筋を使って上体を起こし、両腕を膝に向かって伸ばす
  4. 息を吐きながらゆっくりと元の姿勢に戻す

ヒールタッチクランチ

「ヒールタッチクランチ」は腹筋のほか腹斜筋も鍛えられる筋トレ。仰向けに寝て肩甲骨を少し浮かせ、左右の手で交互にかかとに触れる動作を繰り返す。

左右交互にやることでウエストラインがしっかり引き締められ、理想的なボディラインが手に入る。小さい動きでも腹筋にはしっかり効くので、常に正しいフォームでおこなうことを意識して。

<やり方>

  1. 仰向けになり、膝を90度に曲げて床につける
  2. 両腕は身体の横に伸ばし、手のひらを床につけるか、頭の後ろに組む
  3. 息を吸いながらおへそを覗き込むように、上体をゆっくりと起こす
  4. 上体を起こした状態で、息を吐きながら左手を左足のかかとに右手を右足のかかとに交互にタッチする
  5. ゆっくりと元の姿勢に戻り、反対側も同様におこなう

トゥタッチクランチ

「トゥタッチクランチ」は、腹直筋の上部をしっかり鍛える筋トレ。

仰向けに寝て両足をまっすぐ上げ、手でつま先にタッチするように体を起こすことで、腹筋がしっかり収縮する。つま先に届かなくてもいいので、無理せずできる範囲でやってみよう。

<やり方>

  1. 仰向けになり、両足を天井に向けて伸ばす
  2. 両腕も伸ばし、身体の横につける
  3. 息を吸いながら腹筋を使って上体を起こし、指先でつま先を軽くタッチする
  4. 息を吐きながらゆっくりと元の姿勢に戻す
  5. リズミカルに繰り返す

クランチをおこなう際の回数・頻度・負荷(目安)

適切なクランチの回数・頻度はライフスタイルや目標によって異なるが、初心者の場合は無理をしないことが何より大切。ストレスなく続けられる範囲で取り入れて、理想の身体を維持しよう。

  • 週に2〜3回程度おこなう
  • 10回を1セットとし、2〜3セットをおこなう

週に2〜3回程度おこなう

腹個人差はあるが、週に2~3回のペースを目安に、月曜日と木曜日、月・水・金など日にちを決めておこなうのがおすすめ。

なお、筋力がある程度ついている人で、筋肉痛がなければ毎日おこなってもよい。初心者は週2回から始めて、身体の反応を見ながら少しずつ回数を増やしていこう。思わぬケガを防ぐため、腹筋が疲れているときは無理をせず、完全に回復してから再開して。

「クランチ」のような自重トレーニングは強度に限界があり、同じ負荷で続けることになりがちです。そのため、トレーニングを重ねるうちに効果はだんだん薄れていきます。慣れてきたら頻度や回数を増やして、より多くのトレーニングを積み重ねるのがおすすめです。

10回を1セットとし、2〜3セットをおこなう

「クランチ」の回数は、1セットあたり10回程度が目安。正しいフォームを保てる範囲で2~3セット繰り返すと、効果的なトレーニングができる。なお、セットの合間には1分程度の休憩を取ると、適度な強度をキープしながら運動を続けられる。

疲れてフォームが崩れてきた場合は、無理せずに休むこと。身体に余計な負担がかからないよう、セット数や回数は急に増やさず、1回につき2~3回ずつ増やすように心がけて。

クランチに関するQ&A

毎日やってもよい?

A:毎日やっても問題はない。

筋肉痛や疲労感がなければ、クランチは毎日やっても問題ありません。ただ、初心者が毎日おこなうのはきつい場合が多いので、週に2〜3回を目安におこなうといいですね。

シットアップとの違いは?

A:「シットアップ」は腰を浮かせながら、「クランチ」は腰を床につけておこなう。

「シットアップ」は身体を丸めながら腰を浮かせる運動で、「クランチ」は腰を床につけたまま背骨を一つずつ丸める運動です。腰椎の柔軟性が低い人は、「シットアップ」をすると身体がうまく連動せずに一気に起き上がってしまうため、腰に負担がかかってしまったりする可能性があります。そのため、腰に不安がある人は「クランチ」を優先的におこなうと安心です。

腰痛持ちでも大丈夫?

A:腰痛があっても比較的安全におこなえるが、ヘルニアなどの診断がある場合は様子をみながら進める。

クランチは腰に負担がかかりにくいため腰痛がある人でも、比較的安全にできる腹筋運動です。ただし、ヘルニアなどの診断がある場合は注意が必要なので、無理は禁物。腰に持病がある方は医師と相談しながら、慎重に進めましょう。

どのくらいで身体の変化を感じられる?

A:個人差はあるが、身体の変化を感じるまでには2ヵ月以上かかる。

個人差はありますが、クランチを始めてから身体の変化を感じるまでには2ヵ月以上かかります。脂肪が多い人は比較的早く結果が出やすく、ズボンの上に乗っている脂肪が減ってきたなど、変化が目に見えてわかることも多いでしょう。
一方、体幹がしっかりしてくると、腰痛や肩こりが軽減されるので、そこでクランチの効果を実感する人もいます。効果を実感できるまでの期間は人それぞれなので、続けていくことで少しずつ変化を感じられるといいですね。

クランチはどんなタイプの腰痛改善におすすめ?

A:体幹の弱さや腰・お腹周りの筋肉が弱いことで起こる腰痛におすすめ。

クランチは、体幹の弱さやお腹周りの筋肉の弱さで起こる腰痛に効果が期待できます。背骨は通常、緩やかなS字を描いていますが、お腹周りの筋肉が働いていないと腰に余計な負担がかかってしまい、結果として腰痛を引き起こします。とくに腰が反りやすい人は体幹を強化し、腹部の筋肉を効率よく使えるようにすると、腰にかかる負担が少なくなりますよ。

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