ウェルビーイングなライフスタイルを実現するには、習慣化が欠かせない。しかしこの習慣化……いつも続かなくて挫折してしまう、という人も多いはず。そんな人たちに『習慣化しないのは本人のせいではない』と語るのが、株式会社WizWe 代表取締役CEO・森谷 幸平さん。
WizWeが運営するのは、習慣化支援プラットフォーム『Smart Habit』。当サービスでは、スマホアプリでお客様にノウハウ動画や記事配信、アンケートの実施やメンターから習慣化のフォローを行なっている。
前職時代からあわせて10年も、この“習慣化”に向き合ってきた森谷さん。創業のきっかけと人生の紆余曲折、そして習慣化のポイントを森谷さんに伺う。そして、『Smart Habit』を実際に導入してお客様の離脱率を改善した株式会社NOVAランゲージカンパニー 英会話企画部部長・和田聖子さんの体験レポートをお届けする。
『Smart Habit』の生みの親、WizWe代表の森谷さんにインタビュー
まずはじめに、『Smart Habit』の創業者である株式会社WizWe 代表取締役CEO・森谷 幸平さんに、習慣化プラットフォームを立ち上げようと思った経緯や習慣化のポイント、今後のビジョンについて伺った。
若年期のフィリピンでの大挫折。ダサい自分のままでは終われない
── WizWeを立ち上げたきっかけを教えてください。
森谷:私は海外の大学院を卒業後、大手小売に就職したのですが、すぐに転職。中国に本拠を置くスタートアップに参加しました。すると、入社3ヶ月後にフィリピンで子会社を立ち上げるため現地代表に就任。若くして社長に就任しましたが、価格競争に巻き込まれ会社は倒産。社員全員リストラとなり、私も代表を辞任しました。
この時期は人生最大のハードシングス。でも「もう一度同じEdTechで勝負したい!」という気持ちが強かった。そんななか出会ったのが、前職の株式会社WEICです。
当時は早稲田大学の中国語教育総合研究所が母体のベンチャー企業でしたが、採用面接は不合格。それでも、中国語のe-ラーニング事業を先駆者的に展開していたWEICにどうしても入りたくて、熱心にアプローチし合格。一人の社員として入社しました。
── すごいエネルギッシュですね。そこからなぜ習慣化を事業に?
森谷:2010年当時のe-ラーニングは儲からない、という評価でした。お客様がなかなか習慣化しないんです。そこでいろんな検証をして見えてきたのが「伴走者の存在」。隣に人がついて伴走して声をかけると、習慣は定着しやすいと分かったんです。
しかしその後、会社の方針が営業支援事業に大きくピボット。私も会社の経営決定で営業支援事業の取締役を務めることになりました。
「せっかく習慣化の仮説が見えてきたのに……」とどうしても諦めきれなかった私は、ここは初志貫徹だ!と大きなリスクを取ることに。その選択が、WEICの習慣化事業をバイアウトすることでした。こうして、WizWeは誕生しました。
── 習慣化事業を諦めきれないという強い想いがあったのですね。
森谷:創業意欲の源泉は、フィリピンの大失敗の記憶です。自分の心に耳を澄ませると、「このままじゃダサくてしょうがないだろう」と。自分は一度負けた経営者。美しい原体験ではまったくないんです。
でも、習慣化事業に取り組んでいくなかで、お客様から多くの喜びの声をいただくようになり、事業への信念もより強くなりました。お客様から「人生が変わりました」という声が届いたんです。弊社では、企業のバリューに『360°Success』を掲げていますが、この事業の社会的意義を実感した瞬間でした。
習慣化できない原因は本人の意志力ではなく、時間のデザイン力にある
── ウェルビーイングな生活には、より良い習慣を身に付けることが大切なのですが、なかなか習慣化しない人はどこを改善すべきだと思いますか?
森谷:習慣化とは、私たちなりの言葉で定義すると「時間の使い方」。かつての高度経済成長期からバブル崩壊、そして失われた20年と多くの人が会社に身を委ねて生きてきたなかで、今は個人が主体の世の中に変わった。
オーナーシップが個人に還元されると、自分で選択しなければならない範囲が広がります。会社の方針に従わざるを得なかった時代から、自由に自分の人生をデザインしていいですよと。そうなると、人は迷ってしまうものです。
人間には誰しも24時間しかないわけですから、新しい習慣を身に付けるには、逆に言えば“何かを止めないといけない”のです。習慣化が続かない人は、自分の24時間が飽和しすぎていて、何かを辞められていないのではないでしょうか。
── ウェルビーイングな習慣を身に付けるには、時間をデザインする意識が重要だと。
森谷:あとは、接する人や所属するコミュニティを変える、物理的に場所を移動させるのが効果的だと思います。私たちの考えでは、習慣化できないのは本人に問題はない。本人の意志力ではなく、その人を取り巻く環境のデザインに課題があると考えています。
人は会話から気づきを得ることが多いですよね。誰と会話すると今日も続けたくなるのか、そういった関係性のプロデュースを意識するとよいでしょう。
人生100年時代、人々がよりウェルビーイングに過ごせる習慣を
── 今後の『Smart Habit』や会社のビジョンを教えてください。
森谷:WizWeは先月、エムスリー株式会社様、サントリーホールディングス株式会社様などから、総額5.4億円の資金調達を実施しました。※
エムスリー様とは「ヘルスケア事業の未病予防領域の習慣化」を、サントリーホールディングス様とは「ウェルビーイング事業および健康経営(従業員の健康管理)」の協業を強化してまいります。
これからは「人生100年時代」です。人生が100年まで続くなかで、WizWeは「教育の領域」「未病予防の領域」「運動の領域」で各事業者様のお客様の習慣化を支えていきたい。それが、とても社会的意義のある取り組みだと考えています。
※ PR TIMES「習慣化プラットフォームSmart Habitを開発・運営する株式会社WizWe 総額5.4億円の資金調達を実施し、ウェルビーイング領域へ本格進出」
── そのなかでも、特に今後注力していきたいテーマや領域はありますか?
森谷:社会の黒衣(くろこ)的な存在として、廉価に多くの事業者様を支援していきたいです。また、先の展望としては、幼少期の習慣化支援にもチャレンジしていきたい。子どもは大人とは習慣化のポイントがまったく違うんです。
まだ有効な仮説は見えていないのですが、幼少期からウェルビーイングな習慣を身に付けることができれば、多くの人の人生をポジティブに導けるはず。これは、世界に通じる価値あるビジョンだと思いますので、スケールを大きく、今後も挑戦していきたいですね。
『Smart Habit』導入企業のNOVAさんにインタビュー
続いて、『Smart Habit LTV』を導入し、お客様の学習継続率がアップした株式会社NOVAランゲージカンパニーにインタビュー。 英会話企画部部長の和田 聖子さんが、導入前の課題や得られた効果を語ります!
▼ NOVAさんのSmart Habit LTVの導入内容
実施期間 | 2020年4月より実施(現在も継続中) |
実施対象コース | プラチナ留学 |
実施による成果 | ・NOVAスコアが平均で0.8ポイントアップ (スコアは9点満点。1回目の平均スコアは4.3で2回目は5.1に上昇) ・測定対象の81.5%にあたる732名がスコアアップ (2022年7月21日時点でNOVAスコアを2回受験した898名が対象) |
習慣化の決意は3ヶ月目あたりで挫折しやすい
── 『Smart Habit LTV』の導入前に抱えていた課題は何ですか?
和田:受講開始から、数ヶ月~1年ほどで足が遠のいてしまう生徒様の離脱を減らしていきたいと考えていました。
英語力の向上には、継続的な学習が欠かせません。初めは「外国人と英語が話せて楽しい!」「大人になって授業を受けるのが新鮮!」と体験自体の新しさがモチベーションとなるのですが、慣れていくに従い、こうした刺激は次第に薄れていきます。新鮮さが薄れたあと、どうやって生徒様を習慣化へ導くかで課題を抱えていました。
── どれくらいで英語学習の習慣は挫折しやすいのですか?
和田:個人差はありますが、一つ目の山は英語学習を決意して「3ヶ月目」。3ヶ月目あたりから学習の難易度が上がり難しく感じたり、逆に生徒様の中でマンネリ化が起きがちです。
第三者の立場から進捗確認。生徒が前向きに学習に
── 『Smart Habit』をどのようなかたちで導入されているのですか?
和田:NOVAでは2020年4月より、「プラチナ留学コース」にて『Smart Habit LTV』を導入しています。プラチナ留学コースは、「Lightコース(月額19,000円~)」と「Doubleコース(月額29,000円~)」の2種類から。
駅前教室でのグループレッスンまたはマンツーマンレッスン、1ヶ月400レッスンが受け放題のLIVE配信プログラムや24時間受講可能なオンラインレッスン。そして4技能のさまざまな問題を収録している学習アプリ、事前に決めた学習計画の進捗確認を行なうメンターによるチャットサポートが体験可能。
そして『Smart Habit LTV』のアプリ内で、当コースのLIVE配信プログラム、学習アプリ、そしてメンターによるチャットサポートで生徒様の学習進捗の確認を行なっていただいています。
── 導入によって、得られた成果は?
和田:生徒様の受講回数が底上げされ、全体的に離脱率が減少しました。
英語力向上には、生徒様自身による自宅学習も欠かせないのですが、『Smart Habit LTV』内の学習アプリを通じて、自宅学習の習慣化も促進。特に、初月の生徒様の受講回数と離脱率が改善した点が大きな成果です。
── 『Smart Habit LTV』のどのような点が成果につながったと思いますか?
和田:生徒様にとって第三者的な存在である『Smart Habit LTV』のメンターによって、学習の進捗管理が行なわれる“適度な距離感”がポイントだったと思います。
というのも、弊社内でも、スクールカウンセラーから直接生徒様へ自宅学習の進捗確認や、受講が遠のいている生徒様へ近い距離からサポートを行なっています。
ご入会時から対応しているカウンセラーによって、寄り添ったフォローアップが可能なのですが、生徒様によっては、第三者的な立場で進捗確認をしていただく『Smart Habit LTV』のフォローは、アプリを通じて気軽に使うことができるので、生徒様の心理的なご負担も少なく効果的なケースも多かったのかなと思います。
メンターは本音を伝えやすい相手。その関係性が継続利用には大切
── 『Smart Habit LTV』を導入してみて、意外だった効果はありますか?
和田:日々の些細な雑談やちょっとしたご意見を、メンターさんにお話しされる方が想像以上に多かったです。折り入って相談をするというよりも、ちょっとしたことでその瞬間にアプリでコミュニケーションをとれるのが、ちょうどよい距離感なのかなと。
また、生徒様の本音をメンターさん経由で共有していただけることで、生徒様が抱えていらっしゃる課題や悩みにすぐにアプローチできることも予想外の効果でした。
── 最後に、英語学習を習慣化していきたい方々へメッセージをお願いします。
和田:英語教育業界では、生徒様の継続的な学習促進が長年の課題でした。これらの課題を解決するために、マンツーマンで厳しくコーチングする英会話スクールもたくさんあります。
こうしたサポートを実現しようと思うと、どうしても高額な初期投資が必要となり、個人の生徒様にはご負担が大きいのもひとつの事実です。
NOVAでは「1万円留学」とうたわせてもらっているように、気軽に英語学習をスタートいただける環境を実現することに力を入れてきましたが、習慣化サポートにおいてもそのポリシーは同様です。「どなたでも」ご利用いただけるサービスでありたいと考えています。
習慣化とは『時間の使い方を変える』こと。そして新しい習慣を身に付けることが、新しい自分と出会うためのカギです。ぜひ、英語学習に興味がある方はお気軽にご相談ください!
本記事のリリース情報
森谷 幸平さん
株式会社WizWe 代表取締役CEO
和田 聖子さん
株式会社NOVAランゲージカンパニー 英会話企画部部長