僕は運がいい。

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

ウェルビーイング度が高い人と運のいい人

先日、直島芸術生態系Vol.0で、直島で出会った中野信子さんの本、『新版 科学がつきとめた「運のいい人」』(サンマーク出版:2023年)を読んだ。ウェルビーイング度が高い行動をとる人と、ここで紹介される運がいい人の思考と行動が、びっくるするほどに同じだったのだ。

本では、科学的根拠や脳科学者の視点で語られている。僕は昔からなんとなく「運がいい」と思って生きてきた。それは、母親の影響が大きいように思う。そして、昔から僕は好奇心旺盛に挑戦することが好きだったから性格的なこともあるのだろう。

僕の母親は、いつも「頑張らないように、頑張りなさい。」と言ってくれていた。そして、僕が友だちとうまくいかなかったときは「人は人、自分は自分」と言ってくれていた。比べても仕方がないということで、自分が楽しいと思うことをやっていればいいし、無理する必要はないという生き方を伝えてくれていたのだろう。「まずは、自分を一番大切にする」ことを教えてくれた。

そうした思考と行動は、僕の「自然体」の生き方の土台をつくってくれたのだろう。それが今探求を繰り返しているウェルビーイングな生活につながっているし、今回出会った「運のいい人」の思考と行動につながった。

中野さんの本の中身をここで少し紹介させていただく。

運がいいと言われている人たちは、みな、いろいろな意味で自分を大事にしています。常識や世間一般の平均的な考え方に流されることなく自分の価値観を大切にして、自分をていねいに扱っています。また、他者を思いやる気持ちも人一倍もっています。

よりよく生きている人は、運も味方してくれるというのだ。ウェルビーイングな生き方をしている人こそ、ポジティブな循環をつくっていくというのと同じである。本にある「運のいい人」を「ウェルビーイングな人」と置き換えて読んでも、違和感なく読むことができた。

運がいい人は、好循環のウェルビーイングなサイクルを自然体で行っていることが分かった。自分なりの「しあわせのものさし」をもっておくと、その状態をつくるために動き、そして、自分で自分のことが好きでいて、周りの人もその人によってくる、ということだ。

また、本で紹介されていた「新奇探索性」ということばが面白かった。これは好奇心旺盛というのと同じなのかどうか?

いつもの日常に飽きたらないで、新しいことを知りたいと思う、新しいことを知る喜びを感じる性質。

僕が主観的なウェルビーイングの探求をしているときに、21因子というものをデータから読み解いた。大分類で「ニューネス」というのに区分けしたものに近い。ドーパミンが出ている状態だ。「新しい発見」や「挑戦できる環境」など、新しいものへの探求心や学び、出会いの多い人ほど、ウェルビーイング度が高いのだ。セレンディピティ(偶然な出会い)も同じだろう。

あと、面白かったのが、「運のいい人は、あえてリスクのある道を選ぶ。」というのだ。

安心・安全な道より、ちょっと冒険の道を選んでみる。そのほうが夢中になれるし、脳が喜んで、結果よいものになる確率が上がるのです。

僕が、10年くらい前に起業しようと思ったころに、ワクワクするほうを選んでみる、というのがウェルビーイングな生活において重要だったのだろう。今も常に、コンフォートゾーンからでていくことが事業開発担当者の進むべき道だと思っている。もちろん安定した生活を望む人もいると思うけれども、運は自分で引き寄せてくる人は、常に挑戦しているのだろう。

利他な人や、失敗を当たり前と思える思考、目標をもって行動できるなど、運のいい人の行動は、ウェルビーイングな生活の思考と行動と重なったのだ。逆に言うと、ウェルビーイングな人は、運のいい人につながるのだろう。

ということで、僕は「運がいい」とあらためて感じたのだ。人と比較しても仕方がない。自分は自分であり、今を一生懸命楽しく生きている。その今がつながっているうちに、たくさんの仲間に恵まれて、家族と共に笑う生活。僕は運がいい。

Welluluというウェルビーイング・メディア事業への挑戦

ウェルビーイングな生活のライフモデルをつくっていくことが楽しい。博報堂という広告会社にはいって、先輩たちに「社会と生活者の間に、新たな価値をつくっていくのが我々の仕事」と教えていただいた。この会社で常に新しい人と出会い、たくさんの人の刺激をいただいてきた。そして、いっしょに仕事をしていて、またこの人と仕事をしたいな、と思える人は「楽しそうに仕事をしている人」だ。

博報堂には、たくさんの「楽しそうに仕事をしている人」がいる。だから、僕は会社を辞めて起業しようと思ったけれども、辞めずに、もっと面白い仕事をしたいと思ったのだ。ただ、常に失敗の連続で、何が正解か分からない冒険の道は、つらい時期ももちろんある。(正直、年に3~4回、すべて投げ出して辞めたくなることもある。)けれども、その時期も含めて、何か新しいことをはじめること、思わぬアクシデントがあること、すべて楽しいのだ。

スタートアップとの事業インキュベーションや、イノベーションとマーケティングの両輪でまわす両利きの経営など、いろいろな人たちとの出会いの中で、新たな気づきをいただき、牛歩かもしれないが一歩ずつ前に進んでいる、と感じている。

今、Welluluというメディア事業をグループ会社のメディアエンジン社と立ち上げることができて、僕の出会いは大幅に増えた。23年前に、博報堂に入社したときに、「たくさんの人と出会えそうな会社」ということで選んだことを覚えている。このメディアはまさに、たくさんの人、それもウェルビーイングの高い人との出会いをもたらしてくれる。

こんな挑戦をさせてくれることに感謝だ。このメディアを通して、少しでもウェルビーイングな人が増えればよいし、新たな価値や行動に気づく人が増えてほしい。そんな毎日が楽しい。僕は、やっぱり運がいい。

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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