比叡山未来会議に参加

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

「いけばな」の中の対話

比叡山未来会議にご招待いただき、200人弱の人たちが集まる中、未来について語る。オムロン社のSINIC理論の話を拡げていく思想と実装の話をおうかがいした。社会課題を解決する社会創造理論を探求する。

比叡山は、大乗仏教における創発の地とのこと。たくさんの「創発」につながった。

最初のオープニングは、桑原専慶流の「いけばな」からはじまった。毎日、花をいけるときに、声をかけながら、話しながらいけるそうだ。

花を水切りをするときから、「どこから来たの?」「遠いところから来たね」とお話をしながら、水の中で茎を切る。すると、のどが渇いた状態の花が、ごくごくと水を吸い上げる。ここで、まずは生命を感じるのだろう。

こういう対話の中で、花から手をはなすとき「どこに行きたい」と言う声が聞こえてくるそう。また、ドキッとする表情を花がしてくれるそう。そこから、いけばなは、花の行きたいところにいけていくそうだ。

「花を生ける。」このひとつの所作をとっても、命の存在を改めて感じさせる。

自然との対話。これも、ひとつのウェルビーイングな行動だろう。僕には、いけばなの世界は分からないが、花との対話も、人との対話も、自分と向き合う最高の時間だろう。

小さい話だけれども、家のトイレに飾る一輪の花にも話しかけようと思う。

歴史から、未来を語る

総合地球環境学研究所の山極所長の基調講演をおうかがいする。

ユヴァル・ノア・ハラリさんの「ホモ・デウス」の中で紹介されている中の話。20世紀までは、飢餓・病気・戦争が大きな社会課題だった。これからは、神の手・不死・幸福が大きなテーマとなる、とのこと。

人類の歴史からはじまり、人間の集団規模とコミュニケーションの話が面白かった。

10~15人 共鳴集団 言葉が要らない
30~50人 一致して動ける 顔と性格を熟知
100人~150人 信頼できる仲間 顔と名前が一致

これ以上になると、身体以外の指標が必要になるとのこと。それが「ことば」であろう。相手に何かを伝えたいとき、人間はゴリラや猿よりも相手との距離を持つらしい。

コミュニケーションをとるとき、人間は「相手の目(白目)」から、相手の気持ちを読むことを生まれつき持っている能力らしい。それが、類人猿との大きな違い(白目がない)。

対面して向き合う、雑談をすることで、相手の気持ちを知ること。それは、共感力を高めることが人間には重要になってくるらしい。家族と家族の共同生活、子育てをいっしょにする生活は、共感による新たな人類の進化のひとつと捉える。

コミュニケーションを育む中で、心を読むとは「文化によって合意されている文脈の中で、他者の行為を観察し、そこに意図や信念や経験を創造し、それを他社に帰属させる行為」とのこと。

ウェルビーイングな世界において、ある特定のコミュニティの中で、どうやって相手と対話するか、生まれた瞬間から学んでいく。けれども、それがその土地への執着と集団から、敵をつくり、争いが生まれてきているのも事実だ。

いろいろな「間(ま)」が大事になってきている。

話は、日本人が持っている「間(ま)」の話になった。

我々が生きている上で、人と人の「間」、空間と空間の「間」、山と街の「間」(里村)、海と街の「間」(海岸)。僕たちの心地よい居場所には、自分と何かの「間」にある価値観と結びつきの「間」なのだろう。

共感が生む「共感の中の輪」と「輪の外にある分断」

自律を支える基盤と未来社会への実装においてのトークセッションがあった。いくつか僕が面白いと思ったお話を紹介したい。

共感と自律社会における話の中で、共感には二面性があると言う。共感をつくると輪ができる。けれども、輪ができるとその輪に入れない人がでてきて、分断が生まれてしまう。この二面性が生まれるという話だ。

他者によって強制的につくられたネットワーキングでは、無理やりつくられたもので、自発的に、内発的に、他者との関係をつくることはむずかしくなる。その上で、やはりキーになるのは「共感」だということらしい。例えば、そのコミュニティの求心力を高めていくのであれば、アートやスポーツなどの共感を生むものが媒介になっていくという話だ。

また、イノベーションと言うのは、枠の外からはみ出たものから生まれてくるのではないか、という話や、ポジティブは大切だけれども、ネガティブな感情の中に豊富にある感情を受け入れることが重要になってくる、という話があった。

すべての生物(地球も含む)たちの誰もが取り残されない社会を共創するには、すべてを二律背反にする社会ではなく、やはり共創社会の中で、お互いを受け入れる寛容さが重要だと感じた。

この200人弱の人たちが一同に集まって、「我々はどう生きるのか?」という問いと社会との共創の話を探求心をもって聞いている。たくさんの出会いもあった。

この空間が不思議で、ウェルビーイングな時間だった。こういう機会をいただいたミラツクの西村さん・オムロン立石さん、ありがとうございます。

我々が開発した主観的ウェルビーイング21因子の中で3つの分類をしている。「ウェルネス」「ニューネス」「コミュニティ」。今日は、特に「ニューネス」の中にある、新しい発見や人との出会いがこういう会にはある。僕自身のドーパミンがあふれ出るウェルビーイング体験があった。

 

 

 

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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