時間の余白が持てない

Wellulu 編集部プロデューサー

堂上 研

企業内起業家として動く

ウェルビーイングの探究をしている中で、小林正忠さんから、三間(さんま)を教えてもらった。時間、空間、仲間の3つの間と余白の大切さだ。ウェルビーイングには、余白が大切だと言うことを理解しつつも、時間に追われたり、窮屈な場所で仕事をせざる得なかったり、仲間との価値観の違いで揉めたりすることがある。そんな時に、いかに自分で余白を持つかが大切になるということだろう。

僕は、法人としての株式会社ECOTONEを登記してから、4ヶ月で1000人以上の方たちと直接お話しさせて頂く機会を頂いた。それくらい動けたことに感謝だし、それくらいの方たちにお会いできる機会を頂けたことに感謝である。まずは2年は自ら動くと決めた。

起業家として動いているうちに、ウェルビーイングに必要ない余白を持てていないことに気がついた。特に「時間」を創れていないのである。そして、心の余白が無くなっていることに気がついた。起業した人はみんなこんな感じなのだろうか?

まずは、今まで読めていた「本」を読む時間が圧倒的に減った。買う量はあまり変わっていないので、積読が増えた。昨年は100冊を超える本を読めていたのに、今年に入ってから2~3冊しか読めていない。もっともっと学びたいこと、知りたいことがあるのに、本を読む時間は確保したいものだ。まとめて読む時間を確保できていないのも事実だ。

そして、「家族」との時間も減った。なるべく週末と朝は時間を創ろうと思うが、なかなか時間をつくれていない。息子たちとの時間はなるべくつくるべく動いているつもりだが、なかなか余裕をもって、子どもたちと会話ができているか、と問われるとできていない。末っ子のサッカーの朝練が精いっぱいだ。また、妻の姉の家族に小さな小さなワンちゃんが家族になったというのに、なかなか会いに行く余裕を持てていない。

何より「食事」の時間が減った。ウェルビーイングを探究する中で、なるべく自分の中で、ゆっくり食べることを考えるようにと分かっているのに、昼ごはんとか3分とかだ。食事の時間は、睡眠くらい大切な時間のはずなのに、このままではウェルビーイングを阻害しているように感じる。

逆に増やした時間は、「お風呂に入る」時間は増やした。バスソルトを入れて、ゆっくり深呼吸をする。そして自分と対話する時間をつくった。身体の芯からあたたまり、身体をストレッチする。ここで、失った余白をリカバリーするように。

あと、増やしたのは「移動距離」だ。なるべくたくさんの方とリアルに会いたいと思って、どこでも会いに行った。時間の制限があって、行けないこともあったが、直接会える機会があれば、新幹線に乗って移動することは増えた。

僕は、起業してから「仕事」を中心の生活にすることは決めていた。そして、この4か月たくさんの人とお話をさせていただき、とても楽しい時間を過ごしている。それは「挑戦」という切符を手に入れて、常に挑戦できている環境があるから楽しいのである。呼んで頂いた講演や、イベント、会食も時間がある限り参加させていただいた。だからこそ、新たな可能性と挑戦のきっかけを創れているのである。行動することで、自分の存在をもう一度確かめているような感じかもしれない。今は、こういう時間の使い方が必要なのだろう。

もう少し、この仕事中心の時間を楽しもう。そして忙しい中でも、余白を持てるように動こう。次のウェルビーイング共創社会のために。

小さな小さなワンちゃん

妻の姉家族の家に、小さな小さなワンちゃんが家族として迎え入れられた。ルビーの日に生まれたということで「ルビー」と名付けられたワンちゃんは、生後2か月でおうちにやってきた。子どもたちは、小さな小さなワンちゃんに時間があれば会いに行く。僕も、時間の余白を持つために、いっしょに「ルビー」に会いにいった。

ペットはウェルビーイングをもたらすということで、WelluluTalkで対話させていただいた小野伸二さんの奥様「小野千恵子」さんや、博報堂を辞めてペットとの共生をビジネスにしている「羽鳥友里恵」さんと話ていると、ペットを飼いたくなってくる。けれども、今は子どもたち3人がいる中で、ペットを家族に迎え入れる余裕はない。

ルビーは、小さな体で、新しい家族の中で、無邪気に跳ねたり、ご飯を食べたり、そこら中におしっこをしては、家族から語りかけられ、家族に笑顔をもたらしてくれる。家にペットが来てくれるというのはこういうことか。もう、みんなデレデレである。そんな家族は、ルビーの横で眠っているという。リビングルームに布団を敷いて、いっしょにルビーと眠っているのだ。

小さな小さな家族は、幸せを運んでくれているのだろう。家族とウェルビーイング。もっと僕自身もウェルビーイングな時間をつくるためにも、本を読む時間、家族との時間、食事の時間を増やそうと思う。睡眠の時間は削りたくないから、何から削るのか?? この時間の使い方がむずかしい。昔、僕は「忙しい」と言っていた人に、「時間はつくるものだ」と偉そうに言っていたのを思い出した。忙しいは、「心」を「亡ぼす」と書くのだから、「忙しい」とか言ってるんじゃない、と偉そうに言っていたりもした。

自分は、今は忙しいふりをしているのかもしれない。ルビーちゃんに会いに行く時間をつくるくらいの余白が必要だ。余白をもってウェルビーイングに。ルビーちゃんにウェルビーイングを教えてもらいに行こう。

 

 

 

 

堂上 研 Wellulu 編集部プロデューサー

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。

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