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亜鉛が多い食べ物一覧&手軽なコンビニ商品!1日の目安摂取量・おすすめの食べ方

亜鉛は免疫力維持や美肌づくりに欠かせない栄養素だが、意識しないと不足しがち。普段の食事から摂取することが大切だが、忙しいときはコンビニの商品を活用するのもおすすめ。この記事では、亜鉛を多く含む食べ物&手軽に購入できるコンビニ商品を紹介。

毎日の食事に無理なく取り入れるコツも解説するので、効率的に亜鉛を摂取しよう。

この記事の監修者

古谷 彰子さん

博士(理学) 管理栄養士

博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。

【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師

目次

そもそも亜鉛不足はなぜ起こるの?

  • 肉や魚を食べない偏った食事や極端なダイエット
  • 食品添加物を含む加工食品やレトルト食品のとりすぎ
  • お酒の飲み過ぎ
  • スポーツ貧血

不規則な生活習慣では、ストレスやアルコールの影響で亜鉛の吸収率が低下しやすい環境にあります。

亜鉛は鉄分のように知名度が高くないため、意識的な摂取が見落とされがちです。厚生労働省の調査でも、日本人の食生活で不足しがちな栄養素として挙げられていますので、とりすぎには注意しながら亜鉛の摂取を心がけていきましょう。

サプリメントを継続的に飲んでいる、亜鉛が含まれている義歯を使用している、ミネラルが添加されている食事を多くとっている場合は、過剰摂取のリスクが高いです。

肉や魚を食べない偏った食事や極端なダイエット

亜鉛は牡蠣や牛肉、豚肉などの動物性食品に多く含まれる栄養素。肉や魚を避けた食生活を続けると、亜鉛の摂取量が大幅に不足する可能性が高くなる。

極端な脂質制限やカロリー制限などのダイエットをおこなうと、必要な栄養素が不足しがちになり、亜鉛不足のリスクも高まる。

食品添加物を含む加工食品やレトルト食品のとりすぎ

加工食品やレトルト食品に含まれる食品添加物には、亜鉛の吸収を阻害するポリリン酸(リンを含む物質)などの成分が含まれていることも。これらの食品を頻繁に摂取すると、体内での亜鉛の吸収率が低下しやすくなる

また、ハムやベーコンなどの加工食品は一般的に亜鉛含有量が少なく、主食として摂取し続けると慢性的な亜鉛不足に陥りやすい。

【リンが多い加工食品の例】

  • ハム、ソーセージ、ウインナーなどの肉加工品
  • 練り物、水産練製品などの水産加工品
  • インスタントラーメン、レトルト食品、冷凍食品などのインスタント食品
  • スナック菓子(ポテトチップスなど)
  • 清涼飲料水(コーラなど)
「日本人はリンをとっていない日がない」といわれるくらい、加工食品のリン摂取は多いです。加工食品の摂りすぎには注意しましょう。

お酒の飲み過ぎ

アルコールの代謝に関わる酵素は亜鉛が材料となっている。そのためアルコールの過剰摂取は、体内の亜鉛の吸収を妨げるだけでなく、尿として体外への排出も促進毎週高頻度で飲酒する習慣がある場合、知らず知らずのうちに亜鉛不足が進行する可能性も。

また、お酒を飲む機会が多いと、おつまみとして加工食品を選択する機会も増える。アルコールと加工食品の組み合わせは、亜鉛不足のリスクを更に高める原因になることも。

スポーツ貧血

激しい運動や長時間の運動を継続すると、汗として亜鉛が大量に失われる。とくに、ランニングやサイクリングなどの持久力が必要なスポーツでは、通常以上の亜鉛補給が必要となる

運動による疲労や筋肉の回復にも亜鉛は重要な役割を果たすため、スポーツをおこなう際に亜鉛不足になっていると貧血症状を引き起こすリスクが高まる。日常的にスポーツをおこなう人は、意識的に亜鉛を摂取しよう。

亜鉛不足による身体への影響

亜鉛は体の成長や免疫機能を支える重要なミネラル。しかし、不足すると味覚異常や肌トラブル、免疫力低下など、さまざまな不調を引き起こす可能性がある。亜鉛不足が身体に与える影響と、対策について詳しく見ていこう。

  • 味覚や嗅覚が鈍くなる
  • 肌荒れや髪のコシが失われる
  • 免疫力が低下して体調を崩しやすくなる
  • ホルモンバランスが乱れる

味覚や嗅覚が鈍くなる

亜鉛は味蕾(みらい)の形成や維持に重要な役割を果たす栄養素。亜鉛不足が続くと味覚を感じる細胞の数が減少し、食べ物の味を正確に感じ取れなくなる。

とくに甘味や塩味を感じにくくなり、食事の際に必要以上の調味料を使用してしまう傾向が。また、嗅覚も鈍くなるため、食事の満足感が得られにくくなり、過食のリスクも高まる。

肌荒れや髪のコシが失われる

亜鉛はコラーゲンの生成を促進し、肌や髪の健康維持に不可欠な栄養素。亜鉛が不足すると、肌のターンオーバーが乱れてニキビや吹き出物が増加することも。

また、髪の主成分であるケラチンの形成にも亜鉛が必要。不足すると髪のコシやツヤが失われ、抜け毛が増加する可能性も高まる。

免疫力が低下して体調を崩しやすくなる

亜鉛は免疫細胞の生成と活性化に重要な役割を担う栄養素。不足すると、体内の免疫細胞の数が減少してウイルスや細菌への抵抗力が低下しやすくなる。

風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなり、一度体調を崩すと回復までに時間がかかる傾向が。また、傷の治りも遅くなり、口内炎などの粘膜トラブルも起こりやすくなる。

ホルモンバランスが乱れる

亜鉛が不足すると男性ホルモンや女性ホルモンの分泌量が変化し、生理不順や更年期症状の悪化につながる可能性が。

また、成長ホルモンの分泌にも影響を及ぼし、子供の成長障害や大人の筋力低下の原因となることも。とくに、思春期や更年期などホルモンバランスが不安定になりやすい時期は亜鉛不足に注意しよう。

亜鉛の1日あたりの摂取量(目安)

  • 年齢・性別ごとの推奨摂取量
  • 日本人の平均摂取量
  • 過剰摂取を防ぐ耐容上限量

年齢・性別ごとの推奨摂取量

厚生労働省が公表している「日本人の食事摂取基準」には、亜鉛を含む栄養素の推奨摂取量が提示されている。亜鉛の推奨摂取量は以下の表のとおり。とくに妊婦や授乳婦などは胎児や乳幼児の成長をサポートするために亜鉛を一般的な女性よりも多く摂取する必要がある。

亜鉛の食事摂取基準(mg/日)

男性女性
推定平均必要量推奨量推定平均必要量推奨量
1〜2歳3323
3〜5歳3433
6〜7歳4534
8〜9歳5645
10〜11歳6756
12〜14歳91078
15〜17歳101278
18〜29歳91178
30〜49歳91178
50〜64歳91178
65〜74歳91178
75歳以上91068

厚生労働省『日本人の栄養摂取基準』(2020年)p.367より抜粋

日本人の平均摂取量

厚生労働省が公表している「国民健康・栄養調査結果の概要について」(2008年)によると、日本人の亜鉛平均摂取量は以下のとおり。

男女ともにどの年代でも約2mg程度目安の摂取量に達していないが、工夫次第で補える量でもある。朝食を欠食している場合はタンパク質を含む朝食を摂ったり、いつもの白米を玄米に置き換えてみたり、納豆やひじきの煮物を食事に追加することを意識してみよう。

年齢男性女性
20〜29歳9.87.3
30〜39歳9.17.3
40〜49歳9.47.8
50〜59歳9.27.5

厚生労働省『栄養素等摂取量』(2008年)より抜粋

亜鉛は食品の栄養成分表示に記載の義務がないため、亜鉛量が一目で把握できない食べ物の方が多いと思います。ただし、動物性の食品には含まれている場合が多いためざっくりと亜鉛が多い食べ物=鉄分が多いものというイメージを持って摂取してみるのもおすすめです。

過剰摂取を防ぐ耐容上限量

「日本人の食事摂取基準」(2020年版)によると、日本人の耐容上限量は以下のとおり。

男性女性
1〜2歳--
3〜5歳--
6〜7歳--
8〜9歳--
10〜11歳--
12〜14歳--
15〜17歳--
18〜29歳4035
30〜49歳4535
50〜64歳4535
65〜74歳4035
75歳以上4030

厚生労働省『日本人の栄養摂取基準』(2020年)p.367より抜粋

大量に亜鉛摂取を摂取することによる急性の副作用は下記のとおり。1日に80gの亜鉛を6年近く摂取し続けることで泌尿生殖器系に悪影響を及ぼすという研究結果もあり、摂りすぎには注意が必要。

  • 悪心
  • 嘔吐
  • 食欲不振
  • 腹部痙攣
  • 下痢
  • 頭痛
など

亜鉛が多く含まれる食べ物一覧

亜鉛を効率よく摂取するには、どのような食品を選べばよいのだろうか。亜鉛は牡蠣や牛肉、納豆など、身近な食材にも多く含まれている。亜鉛が豊富な食品を一覧で確認し、日々の食事に取り入れるためのコツを身につけよう。

  • 魚介類(牡蠣、しじみ、あさり、さば、あじ、ほたて貝、うなぎ、煮干し)
  • 肉類(牛肉、豚レバー、鶏レバー)
  • 海藻類(わかめ、こんぶ)
  • 豆類や穀類(納豆、木綿豆腐、オートミール、玄米)
  • ナッツ類(カシューナッツ、アーモンド)
  • 乳製品(プロセスチーズ、ギリシャヨーグルト)

※カロリーや栄養価の数値は「カロリーSlism」により算出

亜鉛は動物性の食品の方が吸収率が高い傾向があるので、肉や魚などを積極的に取り入れましょう。また、ビタミンCと一緒に摂取することでさらに吸収率が向上しますので、普段の食事でもこれらの組み合わせを意識してみましょう。サラダにレモン汁をかける、普通の水にレモン汁を垂らすなど毎日の食事で少し工夫するだけで、効率よく亜鉛補給ができます。

魚介類(牡蠣、しじみ、あさり、さば、あじ、ほたて貝、うなぎ、煮干し)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
牡蠣1個(20g)2.8
しじみ100g2.3
あさり100g0.9
さば96g(1切れ)1.06
あじ100g(1切れ)1.1
ホタテ100g2.7
うなぎ225g3.15
煮干し100g7.2

魚介類は亜鉛を豊富に含む食材の代表格。とくに牡蠣は、少量でも効率よく亜鉛を摂取できる優秀な食品。しじみやあさりは味噌汁や酒蒸しにすると、スープに溶け出した栄養も無駄なく摂れる。

なお、亜鉛を多く含む魚介類のなかには手に入りにくい食材も多いが、さばやあじなどはコンビニでは缶詰として手に入りやすい。缶詰であれば問題なく亜鉛の摂取ができるため、活用してみるのも1つの手。

魚介類は亜鉛の摂取において非常に優れた食材です。白身魚と赤身魚をバランスよく取り入れることで、より効率的な栄養摂取が期待できます。また、肉類と魚介類を組み合わせた食事を心がけるとタンパク質などほかの栄養素とのバランスが整いやすくなるので、日々の食事でぜひ意識してみてください。

肉類(牛肉、豚レバー、鶏レバー)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
牛肉(牛肉肩ロース)100g5.8
豚レバー100g6.9
鶏レバー100g3.3

肉類は亜鉛の吸収率が高い動物性食品のひとつ。牛肉はステーキや焼き肉で手軽に摂取できる。豚レバーや鶏レバーは鉄分同様に亜鉛も多く含まれている。炒め物や煮込み料理にして食べやすく工夫すると、日常の食事に取り入れやすくなる。

海藻類(わかめ、こんぶ)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
わかめ100g0.3
こんぶ40g0.36

海藻類には亜鉛を含むものが多く、わかめやこんぶは手軽に取り入れやすい食材。味噌汁やサラダ、煮物に加えれば栄養バランスが整いやすくなる。こんぶは食物繊維も豊富で、腸内環境を整える効果も期待できる。

豆類や穀類(納豆、木綿豆腐、オートミール、玄米)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
納豆50g0.95
木綿豆腐300g1.8
オートミール80g1.68
玄米160g1.28

植物性食品の中でも豆類や穀類は比較的亜鉛が多く含まれている。納豆や木綿豆腐は毎日の食卓に取り入れやすく、発酵食品の納豆は腸内環境の改善にも役立つ。オートミールや玄米は白米よりもミネラルが豊富で、食物繊維とともに栄養バランスを整えるのに最適。

インスタントのお味噌汁でもフリーズドライ製法であれば問題なく豆腐に含まれる亜鉛を摂取できます。

ナッツ類(カシューナッツ、アーモンド)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
カシューナッツ100g5.4
アーモンド100g3.6

ナッツ類は手軽に食べられて亜鉛を補給できるおやつのひとつ。カシューナッツやアーモンドは、無塩タイプで10粒程度であればダイエット中でも無理なく摂取できる。サラダやヨーグルトにトッピングすることで食感のアクセントにもなり、よりおいしく楽しめる。

乳製品(プロセスチーズ、ギリシャヨーグルト)

項目目安の量亜鉛含有量(mg)
プロセスチーズ100g3.2
ギリシャヨーグルト100g0.6

乳製品の中ではプロセスチーズやギリシャヨーグルトが亜鉛を比較的多く含んでいる。チーズはそのまま食べるだけでなく、サンドイッチやグラタンに使うのもおすすめ。ギリシャヨーグルトは、タンパク質も豊富で朝食や間食にぴったりで腹持ちがいいのも嬉しいポイント。

手軽にコンビニで買える亜鉛食品・食べ物

忙しい毎日でも、コンビニで手軽に亜鉛を摂取できる食品を知っておくと便利。ここではおにぎりや缶詰、ナッツ類など、コンビニで購入可能な亜鉛を含む食品を紹介し、日々の栄養補給をサポートする方法を解説する。

  • 焼き魚
  • 雑穀米(パックごはん)
  • わかめと豆腐の味噌汁
  • アーモンド・カシューナッツ

焼き魚

焼き魚はセブンイレブンやファミマ、ローソンなど主要コンビニ3社どこでも購入できる手軽な亜鉛摂取源。自宅では面倒な焼き魚がレンジで調理できるのも嬉しいポイント。亜鉛を摂取するならアジやサバなどの「青魚」がおすすめ。

なお、魚類には亜鉛のほかにもDHAやEPAなど、血液の状態を健康に保つ必須脂肪酸が含まれている。身体で生成できない脂肪酸なので、「週に3回」「3食に1回」など魚を取り入れる習慣をつけていこう。

焼きサバ(亜鉛量約0.9mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブンさばの塩焼386円
ファミリーマート熟成仕立てさばの塩焼き380円
ローソンさばの塩焼365円

※1:1切約80gで換算
※2:2025年4月時点

焼きアジ(亜鉛量約0.9mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム あじの塩焼289.44円
ファミリーマート--
ローソン--

※1:1切約80gで換算
※2:2025年4月時点

焼き鮭(亜鉛量約0.4mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム 銀鮭の塩焼386.64円
ファミリーマート二段階焼成でふっくら食感銀鮭の塩焼き378円
ローソン銀鮭の塩焼387円

※1:1切約80gで換算
※2:2025年4月時点

雑穀米(パックごはん)

日本雑穀協会によると、雑穀とは「主食以外で日本人が利用している穀物の総称」のこと。玄米も広義では雑穀に分類される。

雑穀米(玄米)のおにぎりやパックごはんは、雑穀特有の「長く水に浸してお米を炊く」という工程を省いて楽しめる便利な食品。小さな店舗にはないこともあるが、セブンイレブンやローソンでは玄米や発芽米のパックごはんのラインナップが(2025年4月時点)。

まいばすけっとなど都市型の小型食品スーパーでは雑穀米や玄米が販売されていることもある。

雑穀系のごはん(亜鉛量約1.2mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム 玄米ごはん 3個パック429.84円
ファミリーマート--
ローソン発芽米ごはん208円

※1:1膳約150gで換算
※2:2025年4月時点

わかめと豆腐の味噌汁

わかめと豆腐の味噌汁はどのコンビニでも売られている味噌汁の代表格で、亜鉛が含まれる豆腐やわかめが具材として入っている。摂取できる亜鉛量は約0.4mg程度だが、通常の食事にプラスすることで不足分の亜鉛を補いやすくなる。

豆腐にはマグネシウムやタンパク質、わかめには食物繊維や鉄分など不足しがちな栄養素も含まれているので、丼ものなど栄養素が偏りがちな食事に追加する1品としてもおすすめ

わかめと豆腐の味噌汁(亜鉛量約0.36mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブンカップみそ汁 とうふとわかめ 26g127円
ファミリーマート濃厚なめらかとうふとわかめ130円
ローソンとうふとわかめのおみそ汁118円

※1:1杯約200gで換算
※2:2025年4月時点

アーモンド・カシューナッツ

アーモンドは10gで亜鉛が0.36mgと、「とうふとわかめの味噌汁1杯(約200g)」の含有量に相当。

カシューナッツは亜鉛含有量が10gあたり0.54mgと、肉類以外の食品の中では比較的亜鉛が摂取しやすい。その他くるみ(亜鉛含有量0.26mg/10g)などミックスナッツに含まれているナッツ類は手軽に亜鉛補給できるおやつとしてもおすすめ。

ただし、脂質の含有量が多く、市販の素焼きアーモンド1袋(約70g/426kcal)で白米(150g/234kcal)約2杯分のエネルギー量が。ついつい手が進んでしまいがちな食品だが、食べ過ぎには注意しよう。油で揚げてあるものはよりエネルギー量が多くなったり、塩で味つけしてあると塩分の摂取過多でむくみの原因になることもあるので素焼きタイプを選んでみて。

素焼きのアーモンド(亜鉛量約0.36mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名内容量(g)価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム 素焼きアーモンド72g72321.84円
ファミリーマート塩と油を使っていないカリフォルニア産素焼きアーモンド77348円
ローソン素焼きアーモンド35228円

※1:10gで換算
※2:2025年4月時点

カシューナッツ※1(亜鉛量約0.36mg※2)のラインナップ一覧

コンビニ商品名内容量(g)価格(税込)※3
セブンイレブン7プレミアム カシューナッツ75343.44円
ファミリーマート風味豊かなカシューナッツ75388円
ローソンまろやか味わいカシューナッツ42308円

※1:商品によっては塩やオリーブオイルで味つけされている
※2:10gで換算
※3:2025年4月時点

手軽に亜鉛の摂取をサポートする飲み物

亜鉛を多く含む飲み物は豆乳(亜鉛含有量0.6mg /200ml)や牛乳(亜鉛含有量0.8mg/200ml)などだが、亜鉛を飲み物だけで1食分約3〜4のg補給するのは難易度が高い。

ただし、亜鉛の吸収を促進できるビタミンCを含んだ飲み物のラインナップは豊富で、野菜ジュースであれば忙しい日々の栄養補給に役立つ。ここでは亜鉛摂取におすすめの飲み物や亜鉛の吸収をサポートする飲み物についても解説。

食事からの亜鉛摂取も吸収率が低ければ効果が限定的となるため、ビタミンCを含む飲み物との組み合わせるのもよいでしょう。野菜ジュースやオレンジジュース、水にレモン汁を垂らすだけのレモン水などを活用して亜鉛の摂取効率を上げましょう。

なお、オレンジジュースやスポーツドリンクにビタミンCが含まれているものなど、糖分が多いものはいずれも糖質をとりすぎないように表示を見ることが大切です。

  • 牛乳、豆乳
  • 野菜ジュース
  • レモン水、オレンジジュース

牛乳、豆乳

200mlあたりの亜鉛含有量は豆乳で約0.6mg や牛乳で約0.8mg。タンパク質も含まれており、亜鉛はもちろん食事で不足したタンパク質を補うのにも役立つ。

コンビニでは自宅で使いやすい1Lのパックから200mlの1食分サイズまで、様々なニーズに合わせたラインナップが揃っていることがおおいので、目的に合わせて選んでみよう。

牛乳(亜鉛量約0.8mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム 毎日の 食卓牛乳 500ml177.12円
ファミリーマートファミマの牛乳 500ml177円
ローソン成分無調整牛乳 500ml177円

※1:1杯200mlで換算
※2:2025年4月時点

豆乳(亜鉛量約0.6mg※1)のラインナップ一覧

コンビニ商品名価格(税込)※2
セブンイレブン7プレミアム 濃い 調製豆乳 200ml105.84円
ファミリーマートキッコーマン 調製豆乳 200ml
おいしい無調整豆乳 200ml
113円
ローソントリプル対策 豆乳飲料 200ml162円

※1:1杯200mlで換算
※2:2025年4月時点

野菜ジュース

野菜ジュース自体には亜鉛は含まれていないものの、商品によってはビタミンCが多く含まれているものも。

食物繊維は亜鉛と同様に通常の食事で目安量を補いきれていないことも多いので、とくに野菜が不足しがちな昼などに取り入れるのがおすすめ。うまく活用しながら栄養バランスと亜鉛吸収効率を高めよう。

コンビニで販売されている主な野菜ジュースラインナップ一覧※1

メーカー商品名
伊藤園1日分の野菜 紙パック 200ml
伊藤園ビタミン野菜 紙パック 200ml
カゴメ野菜生活100オリジナル
カゴメ野菜一日これ一本

※1:2025年4月時点

レモン水、オレンジジュース

レモン水やオレンジジュースも、野菜ジュースと同様に亜鉛は含まれないが亜鉛の吸収効率を上げるビタミンCが含まれる飲み物。レモン水はミネラルウォーターにレモン汁を少々垂らすだけでできる手頃な飲み物なので、ぜひ活用してみよう。

コンビニで販売されている主なオレンジジュースラインナップ一覧※1

メーカー・コンビニ商品名
雪印メグミルクDole® オレンジ 100%
キリントロピカーナ 100% オレンジ 250ml 紙(LLスリム)
セブンイレブン果汁100% オレンジとみかん 200ml
ファミリーマートスクイーズスクイーズ オレンジ
ローソンCHABAA ブラッドオレンジ 180ml

※1:2025年4月時点

亜鉛を摂取するための1日の献立&コンビニ置き換え商品

ここでは、本記事の監修者「古谷先生」に考えてもらった、1日で亜鉛摂取量を満たす(朝ごはん、昼ごはん、夜ごはんで合計約12g)献立を紹介。同時にコンビニでの置き換えメニューも紹介するので、参考にしてみよう。

  • 朝食:納豆と卵の和風朝食
  • 昼食:サバの塩焼き定食
  • 夕食:豚肉とアジを使ったバランス定食
  • 間食:ナッツ&チーズ

【1日の亜鉛摂取量総合計】

  • 朝食:3.7mg
  • 昼食:3.8mg
  • 夕食:4.6mg
  • 間食:2.1mg

= 合計亜鉛量(朝・昼・夜のみ):12.1mg
= 合計亜鉛量(朝・昼・夜+間食):14.2mg

【コンビニ置き換え合計金額(税込)※】

  • 朝・昼・夜のみ:2,733円
  • 朝・昼・夜+間食:3,001円

※2025年4月時点の金額計算

朝食:納豆と卵の和風朝食

【献立】
  • 玄米ご飯(150g):1.0mg
  • 味噌汁(豆腐+わかめ/200ml):0.6mg
  • 納豆(1パック/40g):1.0mg
  • 卵(1個):0.5mg
  • ほうれん草のごま和え(ほうれん草50g+すりごま):0.6mg

= 合計亜鉛量: 3.7mg

【コンビニ置き換えメニュー】
  1. 玄米ごはん:245.3円(希望小売価格)
  2. 7プレミアムカップみそ汁とうふとわかめ(セブンイレブン):127円
  3. 半熟ゆでたまご 1個入(ファミリーマート):105円
  4. 7プレミアム北海道産小粒納豆(セブンイレブン):46円(1パックあたり。3パックで138円)
  5. 緑黄色野菜がとれる ほうれん草の胡麻和え(セブンイレブン):235円

= 合計金額:759円(税込)

昼食:サバの塩焼き定食

【献立】
  • 玄米ご飯(150g):1.0mg
  • 小松菜と豆腐の味噌汁(200ml):0.6mg
  • サバ(切り身/100g):1.2mg
  • ひじきの煮物(ひじき20g+にんじん):0.8mg
  • ブロッコリーのお浸し(50g):0.2mg

= 合計亜鉛量: 3.8mg

【コンビニ置き換えメニュー】
  1. 玄米ごはん:245円(希望小売価格)
  2. 7プレミアム FDみそ汁小松菜とほうれん草(セブンイレブン):105円
  3. 熟成仕立てさばの塩焼き(ファミリーマート):380円
  4. 7プレミアム ひじき煮(セブンイレブン):149円
  5. 7プレミアム ブロッコリー(セブンイレブン):71円(140g/213円のうち1/3にあたる47gを使用した場合)

 = 合計金額:845円

夕食:豚肉とアジを使ったバランス定食

【献立】
  • 玄米ご飯(150g):1.0mg
  • わかめスープ(200ml):0.4mg
  • 冷ややっこ(豆腐100g):0.5mg
  • アジの塩焼き(1尾/80g):1.0mg
  • 豚肉の生姜焼き(豚ロース80g):1.6mg
  • レモンとキャベツのサラダ(キャベツ50g+レモン):0.1mg

= 合計亜鉛量: 4.6mg

【コンビニ置き換えメニュー】
  1. 玄米ごはん:245円(希望小売価格)
  2. わかめスープ(ファミリーマート):140円
  3. 7プレミアム国産大豆 濃い絹豆腐(セブンイレブン):42円(1パックあたり。3パックで127円)
  4. 7プレミアム あじの塩焼(セブンイレブン):289円
  5. 7プレミアム 千切りキャベツ(セブンイレブン):36円(150g/108円のうち1/3にあたる50gを使用した場合)
  6. 豚の生姜焼(ローソン):376円

= 合計金額:1,128円

間食:ナッツ&チーズ

【献立】
  1. アーモンド(10粒):0.9mg
  2. カシューナッツ(10粒):0.6mg
  3. プロセスチーズ(1個/20g):0.6mg

= 合計亜鉛量: 2.1mg

【コンビニ置き換えメニュー】
  1. 素焼きアーモンド(ローソン):76円(35g/228円のうち1/3を使用した場合)
  2. まろやか味わいカシューナッツ(ローソン):102円(42g/308円のうち1/4を使用した場合)
  3. 北海道カマンべール入り6Pチーズ 6個入(セブンイレブン):89円(6個/267円のうち1/6を使用した場合)

= 合計金額:267円

亜鉛を効率的に摂取する方法

  • ビタミンCと一緒にとる
  • タンパク質を意識してとる
  • 玄米やカフェインなど吸収を妨げる食べものをとり過ぎない
  • アルコールを控えめにする
  • ストレスをかけすぎない
  • サプリメントは空腹時に飲まない
生活リズムに合わせて無理なく継続できる時間帯を選んで摂取をしたり、週に数回和食で焼き魚を食べる習慣をつくるようにしたりと、できる範囲で亜鉛を摂るところからはじめましょう。

ビタミンCと一緒にとる

ビタミンCには亜鉛の吸収を助ける働きがあり、組み合わせることで効率的な栄養補給が可能に。

とくに、レモンやグレープフルーツなどの柑橘類は野菜ジュースや調味料としても活用しやすく、亜鉛を含む魚介類などの食品などとの相性もよい。ビタミンCの摂取が食事からでは難しい場合は、ビタミンCのサプリメントと組み合わせることも考えてみて。

タンパク質を意識してとる

動物性タンパク質の摂取量が増えると亜鉛の吸収も増えると言われている。

また、亜鉛自体が赤身の肉や魚類などタンパク質が多く含まれる食品に含まれることが多い。亜鉛は水に溶けやすい性質があるので、肉や魚は茹でるよりも蒸し物や鍋もので食べるのがおすすめ。

玄米やカフェインなど吸収を妨げる食べものをとり過ぎない

玄米やふすまパンなどに含まれるフィチン酸は、亜鉛と結合して吸収を妨げる作用を持つ。また、カフェインも亜鉛の吸収を妨げる要因の一つ。コーヒーや紅茶は、亜鉛を含む食事の直後を避け、時間を空けて摂取しよう。

玄米や豆類にも亜鉛は比較的含まれる量が多く、食べすぎなければ問題ありません。栄養バランスの観点からもさまざまな食品から栄養を摂取するのがおすすめです。フィチン酸にとらわれすぎず、玄米や豆類を食べる時はビタミンCと組み合わせるなど無理のない範囲で続けていきましょう。

アルコールを控えめにする

アルコールの代謝には亜鉛が必要となるため、飲酒の習慣がない人よりも亜鉛の量が必要になり、結果的に亜鉛不足になりやすい。また、アルコールは体内から亜鉛の排泄を促すことも。

おつまみもビーフジャーキーのような加工品だと亜鉛の含有量が少なくなるので、ツや冷奴などの大豆製品、刺身やレバーなどの肉類を選ぶのがおすすめ。

ストレスをかけすぎない

強いストレス状態が続くと亜鉛の吸収率が低下し、食事から十分な量を摂取しても体内でうまく利用できなくなることも。

過度な運動や長時間労働を避けて適度な休息を取ったり、1日30分ほどウォーキングやストレッチなど、身体を動かしてリラックスできる時間を取り入れるのがおすすめ。

サプリメントは空腹時に飲まない

亜鉛サプリメントは胃への刺激が強く、吐き気や胃もたれの原因になることも。朝食やランチなどを済ませてから30分以内に摂取することで、副作用のリスクを軽減できる。

また、亜鉛の血中濃度は摂取後3時間以内で高まる。サプリメントの種類にもよるが、朝食後、昼食後、夕食後など数回に分けると血中濃度が高い状態を維持できる。

亜鉛不足のサインと判断方法

亜鉛不足は、爪の変形や肌荒れ、味覚異常などのサインで現れることがある。これらの症状を見逃さず、自身の食生活を見直してみたり病院で診察を受けることが大切。

  • 貧血気味になる
  • 食欲不振が続く
  • 傷の治りが遅くなる
  • 疲れやすく風邪をひきやすくなる
  • 髪が薄くなり爪が割れやすくなる

貧血気味になる

亜鉛は鉄分の吸収を助け、赤血球の生成に重要な役割を果たす栄養素。亜鉛が不足すると、体内での鉄分の利用効率が低下し、貧血症状が出やすくなる。

立ちくらみやめまい、疲労感などの症状が頻繁に現れ、とくに女性は生理による出血も重なり貧血のリスクが高まりやすくなる。また、顔色が悪くなったり、唇や爪の色が薄くなったりするなどの外見的な変化も。

食欲不振が続く

亜鉛は味覚受容体の形成に関与し、亜鉛不足になると食べ物の味を正確に感じ取れなくなり、食事が美味しく感じられなくなることも。

また、胃酸の分泌も低下するため、消化機能が弱まり、食べ物を受けつけなくなる傾向も。空腹感を感じにくくなり、1日の食事回数が減少することでさらなる栄養不足に。

傷の治りが遅くなる

亜鉛はコラーゲンの生成を促進し、皮膚の再生に重要な役割を果たす。不足すると傷の治癒過程が遅延し、小さな傷でも完治までに通常以上の時間が必要に。

また、口内炎が頻繁にできるようになったり、治りにくくなったりするのも特徴的な症状。皮膚のバリア機能も低下するため傷跡が残りやすくなり、アトピーなどの皮膚トラブルがある場合は悪化の原因になることも。

疲れやすく風邪をひきやすくなる

亜鉛は免疫細胞の生成と機能維持に不可欠な栄養素。不足すると免疫力が低下し、通常なら撃退できるはずの病原体にも感染しやすくなる。また、体内の抗酸化作用も弱まるため、疲労物質が蓄積しやすくなり、慢性的な疲労感を感じやすくなる。風邪をひいた際の回復も遅くなり、症状が長引く傾向に。

髪が薄くなり爪が割れやすくなる

亜鉛はタンパク質の合成を促進し、髪や爪の主成分であるケラチンの生成に重要。不足すると髪のコシが失われ、抜け毛が増加する傾向に。また、爪が薄くなり、縦筋が入ったり割れたりしやすくなるのも特徴的な症状。爪の成長も遅くなり、白い斑点が増えたり変形したりする可能性も。

亜鉛に関するQ&A

食事だけで必要量をとれる?

A:とれる

亜鉛は日常的な食事から必要量を摂取できます。バランスの取れた食事を心がけることで、自然と必要な栄養の補給につながります。まずは普段の食生活を見直すことから始めましょう。

どんな人が不足しやすい?

A:妊婦や授乳婦、高齢者や子どもなど

妊娠中や授乳中の方は通常以上に亜鉛の必要量が増えますので、不足していなくても意識的な摂取をおすすめします。また、高齢者のは食事量が減少し、亜鉛も不足しやすくなるので食事内容に注意が必要です。子どもにとっても健やかな成長のために欠かせない栄養素ですので日々の食事でしっかりと摂取するように心がけましょう。

女性と男性で摂取するときの注意点は変わる?

A:注意点は変わらないが、摂取する量に違いはある

男性は11mg、女性は8mgが目安で、さらに妊婦は通常の摂取量にプラス2mg、授乳婦はプラス3mgの追加摂取が必要です。男性と女性では亜鉛の必要量が異なりますので、それぞれの推奨量を意識した摂取が大切です。

とくに男性は生殖機能の維持に、女性は生理中に失いやすい栄養素となります。普段の食事でしっかりと補給し、補いきれない場合はサプリメントの利用も考えましょう。

亜鉛と一緒に摂取したい栄養素は?

A:一緒に何かを意識して摂るよりもバランスよく摂ることが大事

亜鉛を含む様々な栄養素をバランスよく摂取することで、結果的に気になる不調が改善しやすくなります。肉や魚はもちろん、炭水化物や様々な色の野菜を組み合わせることで、より効果的な栄養補給が可能になります。

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