ビタミンCは「万能ビタミン」として知られ、健康と美容に欠かせない栄養素。私たちの身体では合成できないため、食事やサプリメントから積極的に摂取する必要がある。体内での重要な役割や摂取方法、さらには最新の技術を用いたビタミンC製品の効果について、ビタブリッドジャパンの佐藤さん・山口さんにお話を伺いました。
山口 加奈子さん
佐藤 梨奈さん
2021年ビタブリッドジャパン入社。新規販促メンバーとして「ビタブリッドCフェイス」と広報PRを担当。
本記事のリリース情報
WEBマガジン『wellulu』にて「ビタミンC」に関するインタビュー記事が掲載されました。
美と健康の秘訣?ビタミンCは水溶性
「万能ビタミン」ビタミンCの3つの特徴
──まず始めにお伺いしたいのですが、ビタミンCは、ほかの数々のビタミンと比べて、よく目や耳にする身近な存在である気がします。それはなぜでしょうか?
山口さん:そうですね。ビタミンは13種類あり、それぞれ異なる役割を持っていて、どれも健康維持に欠かせない栄養素です。その中でも、ビタミンCは「万能ビタミン」とも呼ばれるほど、とくに幅広い働きを期待できるのが特徴です。そのため、ほかのビタミンと比べても重要視されることが多いですね。
── ビタミンCの特徴について、詳しく教えていただけますか?
山口さん:ビタミンCにはおもに3つの大きな特徴があります。
まず1つ目は、身体のさまざまな機能に必要な栄養素である点です。欠乏すると体調や機能が悪化してしまうほど、私たちの身体に欠かせない重要な栄養素といえます。
2つ目は、ビタミンCが水溶性ビタミンであるため、体内に蓄積されず、尿としてすぐに排出される点です。さらに、ストレスや紫外線にも弱いため、体内での保持が難しいという特徴があります。
3つ目は、ビタミンCは体内で合成できないという点です。ほかの動物はビタミンCを自ら合成できますが、人間はビタミンCを体内で作ることができません。そのため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。
──ビタミンCは水溶性とのことですが、不溶性ビタミンにはどのようなものがありますか?
山口さん:ビタミンEは、代表的な不溶性ビタミンです。不溶性のため、体内に蓄積されやすく、摂り過ぎると身体に悪影響を与える可能性があります。一方で、ビタミンCはすぐに排出されるため、体内での保存は難しいですが、多少摂り過ぎても身体に大きな害はないという特徴があります。
──水溶性、不溶性にもそれぞれメリットデメリットがあるのですね。ビタミンCはストレスにも弱いとおっしゃっていましたね。
山口さん:そうなんです。ストレスを感じると、ビタミンCが大量に消耗されることが知られています。また、ビタミンCは熱にも弱いので、日々のストレスや紫外線などの熱を受けて、どんどん体内でのビタミンC量が減ってしまいます。
──日々多くのビタミンCが消費されていますが、人間の身体では合成ができないため、意識的に摂取する必要があるということですね。
佐藤さん:はい。残念ながら人間にはビタミンCをつくる能力がなく、食事やサプリメントから摂取するしかありません。
ビタミンCが発見される前は、オレンジなどの果物を摂る習慣がなかったこともあり、壊血病というビタミンC不足が原因で引き起こされる病気がありました。この病気は血管が脆くなり、出血しやすくなるといった症状のもので、ビタミンCの重要性が理解されるきっかけとなりました。
健康・美容を支えるビタミンCのはたらき
── ビタミンCのはたらきについてお伺いできますか?
山口さん:ビタミンCのはたらきは、大きく健康面と美容面の2つに分けられます。
まず健康面をお話しすると、ビタミンCは身体の細胞や細胞同士を結ぶ役割を持つコラーゲンの生成に必要です。コラーゲンが不足すると、細胞が脆くなり、皮膚や血管の健康が損なわれます。
また、ビタミンCはストレスと戦う力を持っており、ストレスを感じると体内で生成されるコルチゾールというホルモンの生成にも関与しています。ビタミンCが不足すると、ストレスへの抵抗力が低下し、疲労感や倦怠感が増すことがあります。
── 皮膚や血管の健康を保ち、ストレスから私たちの身体を守ってくれているんですね。美容面でのはたらきはいかがでしょうか?
山口さん:1つは、ビタミンCの美肌効果ですね、先ほどお話したコラーゲンは、肌にも存在しています。表の皮層よりもさらに奥にある真皮に多く含まれていて、そのコラーゲンを生成するためにもビタミンCが必要です。ビタミンCを摂取することは、肌の真皮のコラーゲン生成を促すことにつながるので、肌のハリを維持したり、加齢でコラーゲンが減少することによるたるみを食い止める効果が期待できます。
もう1つは、メラニン色素に関するものです。ビタミンCには、シミの原因となるメラニンの生成を抑える働きが期待できます。肌のターンオーバーも活発になるので、ビタミンCを摂取することで、シミをできにくくしたり、できたシミを排出したりする効果が期待できるんです。
──ビタミンCを積極的に摂ることで、肌を健康に美しく保つ効果があるんですね。ちなみに、ビタミンCが不足すると、どのような影響が考えられますでしょうか?
山口さん:ビタミンCが不足すると、いろいろな健康問題が発生します。たとえば、コラーゲンの生成が減少することで、血管が脆くなりやすくなり、皮膚のハリが失われます。また、ビタミンCは抗酸化作用を持つため、活性酸素を除去する役割がありますが、不足することで機能が低下し、細胞の老化が進む可能性があります。その結果、シミやくすみが増えるだけでなく、免疫力が低下し、風邪をひきやすくなるなどの問題が生じる可能性もあります。
身体に浸透しやすい新しいビタミンC
── ビタブリッドジャパンさんでは、ビタミンCに着目してどのような取り組みをおこなっているのでしょうか?
山口さん:弊社では、ビタミンCの健康や美容に関するさまざまな効果に注目し、ビタミンCを特殊な技術で安定化させ、体内や皮膚に効果的に届ける製品を提供しています。また、イオン交換方式の浸透技術を用いて、ビタミンCを長時間体内に留めたり、浸透させたりできるようになりました。
── この特殊な技術について、もう少し詳しく教えてください。
山口さん:ビタミンCを安定化させる手段としては、ビタミンC誘導体というものが一般的です。このビタミンC誘導体は、ビタミンCを安定化させるために化学的に強化するのですが、外から補強して大きくしていくようなイメージですので、分子量が大きくなってしまいます。ビタミンCの分子量が大きくなると、皮膚への浸透が難しくなるなどの欠点があります。
弊社の技術では、分子量を大きくせずにビタミンCを薄いミネラルでコーティングし、ビタミンCを効果的に浸透させられるというメリットがあります。
── ちなみに、浸透しやすさというと、ビタミンCはサプリメントで飲むタイプと、肌などに塗布するタイプがありますが、それらの違いはありますか?
山口さん:サプリメントは身体全体に必要なビタミンCを供給するために効果的ですが、腸で吸収される際に、多くのビタミンCが消費されます。そのため、皮膚に直接影響を与えるためには、ビタミンCを直接塗布する方が効率的といえます。
弊社の技術で安定化されたビタミンCは、肌に塗ることで直接的に効果を発揮しやすいのが特徴です。体内からビタミンCを取り入れられるサプリメントと併用することで、全身の健康と美容を効果的にサポートできますよ。
──肌にビタミンCを届けたい場合には、塗布するタイプがおすすめなんですね。たとえば、みかんなど、ビタミンCが多く含まれているフルーツのエキスを肌に塗布することは効果的なのでしょうか?
山口さん:みかんを直接肌に塗っても、ビタミンCの分子量が大きいため、浸透させるのは難しいです。フルーツを食べることで、体内からビタミンCを摂取することはできますが、肌への効果を期待するなら、ビタミンCを安定化させた製品を塗ることをおすすめします。
弊社では、特殊技術を用いた製品も販売しています。実際に使用している社員から「背中などのほかの身体の部分に塗ると、効果が非常にわかりやすい」と感じる人が多いようです。
── 肌で悩んでいる人には、嬉しいですね。
佐藤さん:そうですね。愛用歴の長いお客様にお話を伺う機会もあるのですが、長く利用されているお客様は、肌のターンオーバーも若いまま保たれているなと感じているそうです。
── ビタミンCを継続して使うことで、若々しい肌を保つことができるんですね。
佐藤さん:肌のターンオーバーは、20代では約3週間ですが、40代になるとその倍の約6週間かかると言われています。50代ではさらに伸びて約90日かかることもあります。年齢とともにターンオーバーが遅くなり、シミやニキビも治りにくくなってしまうため、ビタミンCをしっかり真皮に浸透させることでターンオーバーを促進することが期待できますよ。
── 体内で合成できない栄養素だからこそ、積極的に摂取していくことが重要ですね。
佐藤さん:そのとおりです。またご説明したとおり、ビタミンCのはたらきは美容面のみに限らず、健康面でも非常に重要です。たとえば、喫煙や紫外線、ストレス、睡眠不足、風邪などでもビタミンCが多く消費されますので、こういった状況ではとくに意識的に摂取してほしいです。
ライフスタイルの乱れがビタミンC不足に!定期的な摂取がおすすめ
──ちなみに、どういう生活をしていると、ビタミンCが体内から不足してしまうのでしょうか?
山口さん:ビタミンCが消費されるのには、いくつかの要因があります。まず、喫煙をしたり、紫外線をよく浴びたりする方は、活性酸素が多く発生するため、ビタミンCの消費が増えます。また、ストレスが多い方、睡眠不足の方も、ビタミンCが多く消費される傾向にありますね。さらに、風邪をひいているなど、免疫が低下している場合も、体内でビタミンCが使われる量が増えます。
── 現代では、一般的にビタミンCは不足しがちなのでしょうか?
山口さん:はい、不足しがちだと思います。加工食品の増加や、ストレス、睡眠不足、喫煙などのライフスタイルによるものなど、多くの要因でビタミンCの消費が増えていると考えられます。
── ビタミンCを効果的に取り入れるためのポイントを教えてください。
山口さん:ビタミンCを効果的に取り入れるためには、摂取と塗布をバランスよくおこなうことが大切です。健康維持にはサプリメント、美容目的には塗布が効果的です。継続的に使用することで、ビタミンCの効果を最大限に引き出すことができますよ。
── サプリメントでビタミンCを摂取する場合、どのタイミングで摂取するのが効果的でしょうか?
山口さん:ビタミンCのサプリメントは、一度に大量に摂取するよりも、6時間おきに少量ずつ摂るのが効果的です。ビタミンCは水溶性で体内に長く留まらないため、定期的に摂取することで体内にビタミンCを維持しやすくなるんです。食事のたびに、ビタミンCを含む食材やサプリメントを摂るのが一番簡単で効果的です。
また、ストレスを感じやすいタイミングや風邪をひきそうなときに、意識的にビタミンCを摂取するのがおすすめです。ビタミンCを摂ることで、免疫力をサポートし、体調を崩しにくくする効果が期待できます。私自身も、そういったタイミングでビタミンCを摂取していまして、風邪からの回復が普段より早く、体調を崩しにくくなったなと感じています。
── ビタミンCを塗布する場合も、おすすめのタイミングはありますか?
山口さん:ビタミンCの塗布は朝晩がおすすめです。朝は、紫外線を浴びる前に塗ることで、紫外線の影響を防ぎ、活性酸素をブロックする効果があります。夜は、ターンオーバーが活発になる寝る前に塗ることで、ビタミンCが肌に浸透し、エネルギーチャージを助けてくれます。できるだけ肌にビタミンCが常にある状態が理想的です。
また、とくに40代以上の方はターンオーバーが遅くなるので、1〜3ヵ月間継続して使用していただくと、肌の変化が実感しやすくなります。女性だけではなく男性にもおすすめで、紫外線を浴びやすい方や普段スキンケアをしていない方は、ビタミンCの効果をより早く感じられると思います。
── ビタミンCの摂取や塗布に関して、なにかデメリットはあるのでしょうか?
山口さん:基本的には大きなデメリットはありません。ビタミンCは体内に蓄積されず、余剰分は排出されるため、取り過ぎても問題になることは少ないです。ただし、稀に大量摂取により胸やけや下痢などの症状が出ることがありますが、これは非常にレアなケースです。基本的には、適量を守って摂取すれば問題ありません。
── 今回のお話を聞いて、ビタミンCをもっと意識的に摂取しようと思いました。
佐藤さん:ありがとうございます。ビタミンCは積極的に摂取していただきたいすばらしい成分ですが、同時にまだまだ弱みも多いです。研究する上では、その弱みを克服することが大きな課題でもあり、また醍醐味でもあると思います。
最近ではビタミンCの弱点を克服するための技術が進んでいて、それが市場にも反映されています。たとえば、弊社でも取り組んでいる安定化の技術や長時間浸透させる技術など、いかにビタミンCを効果的に身体や肌に届けるかがブームになっています。
── 今後も技術の進歩にともない、さまざまなビタミンC商品が開発されていきそうですね。本日はありがとうございました。
Wellulu編集後期:
今回の取材で、ビタミンCの重要性とその多岐にわたる効果について改めて認識しました。ストレスや紫外線による消耗、体内で合成できないという特性を考慮すると、日常的にビタミンCを意識的に摂取することが健康と美容を保つ鍵となります。技術の進歩に伴い、新しいビタミンC商品が開発され、私たちの生活にさらなる健康と美をもたらしてくれることを期待しています。
広告代理店、化粧品通販会社を経て2017年よりビタブリッドジャパン入社。2019年より「ビタブリッドCフェイス」ブランドマネージャーとして販促、CRMを統括。2024年3月よりビューティウェルネス事業部マネージャー(現職)