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“Welluluのこれから”を生みの親が語り尽くす!「全く新しいメディア」で在り続けるためのウェルビーイングな試みとは

博報堂のWEBマガジン・センタードットで連載中の「生活者一人ひとりのウェルビーイングを実現させる――『ウェルビーイング産業の夜明け』」。博報堂・ミライの事業室、Wellulu編集部の堂上研をナビゲーターに、「ウェルビーイングの未来」について、業界の最先端を走る有識者たちと語り合う企画だ。第3回のテーマは、本媒体「Wellulu」。生みの親であるメディアエンジン社の杉岡秀一氏、鎌田竜太郎氏に誕生ストーリーや目指す姿を伺った。

今回は、連載では紹介しきれなかった“Welluluのこれから”にまつわるトークを特別にお届け。展開を予定しているコンテンツや「読者記者」の可能性など、Wellulu読者にこそ知ってほしいトピックが満載だ。

「身体×精神×社会」を総括した“ライフスタイルのトータルコーディネート”へ

堂上:ウェルビーイングをテーマにメディアを作る」というチャレンジの中で、杉岡さん、鎌田さんとは「ウェルビーイングは一人ひとり違う、その前提に立って、全く新しいウェブメディアを作りましょう」とお話ししていました。

最終的に「主観的Well-Being21因子」(下図)の掛け算、つまり「適度な運動」に「おいしい食事」や「仲間との時間」などほかの因子を掛け合わせることで、よりウェルビーイングを感じられる設計へと至ったわけですが、本当に試行錯誤の連続でしたね(笑)。ウェルビーイングという概念自体、世間の認知度はまだ2割程度といわれています。広く深い意味を持つがゆえに、ひとつのメディアに落とし込むのは非常に難しかった。

出典:「主観的Well-Being 21因子」(https://wellulu.com/about/

鎌田:2023年3月末にリリースして約半年立ちますが、当初は取材先の大学や企業からも「ウェルビーイングはまだまだ浸透していない」との声が上がっていました。Welluluに積極的に協力してくださる方々からは、「ウェルビーイングの認知度を向上させたい」という強い想いを感じます。

杉岡:最近では「ウェルビーイング経営」を掲げる企業に取材できる機会も増えましたね。特にグローバルで展開している大企業は、働きやすい環境づくりなど、人的資本のマネジメントやケアに力を入れています。そうした取り組みを発信するだけでなく、ほかの企業へと広げていける足掛かりになるよう、Welluluを育てていきたいですね。

堂上:読者の属性についても伺いたいのですが、メインは20~30代とのお話でした。大学卒業、就職、結婚、出産などライフステージが変化しやすい世代ですよね。家を買う、共に住む人が変わるなど、今までとは違う環境になっていく。そうしたタイミングを迎えた方々が、あらためて自身の“ウェルビーイング”を見つめ直しに訪れてくれているのかなと。

杉岡:データから見てもそうだと思います。もともとWelluluの設計時から「ライフステージに変化のある20~40代」をメイン読者として想定していました。まさに思い描いていた方々に喜んでいただけているのかなと。今後は読者に「関心のあるテーマ」をヒアリングし、対話を重ねながらWelluluをアップデートさせていきたいなと思っています。

堂上:立ち上げ当初のメインテーマは「適度な運動」でしたよね。今後はどのようなトピックが盛り上がりそうでしょうか?

鎌田:主観的ウェルビーイングは、「ウェルネス」「ニューネス」「コミュニティ」の三軸に分けています。まずその中の「ウェルネス」の「適度な運動」に注力したのは、やはり、いわゆる健康的な身体が土台として整っていないと、精神や社会の充実につながらないのではと考えたからです。ユーザーの反応を見ても、食事や睡眠など、身体に関する記事はニーズが高い。今後も「ウェルネス」をしっかりと押さえながら、「ニューネス」「コミュニティ」の記事を徐々に拡充していきたいですね。

杉岡:最終的には、全ての軸を統合してウェルビーイングな状態をつくる。要はライフスタイルのトータルコーディネートを目指したいなと考えています。

鎌田:ウェルビーイングは非常に大きな可能性を持っていますから、現場も「あれもこれもやりたいね」と妄想が広がって(笑)、とても士気が高まっています。私がぜひトライしたいのは、ウェルビーイングに特化した検証企画です。YouTubeでいうところの「行ってみた」「やってみた」コンテンツですね。

例えば「Wellulu Academy」で紹介した最新の研究論文を、編集部員が実際に体験して、検証結果を“生の声”としてお届けする。「私もやってみよう」と読者の行動意欲を促せるように、現状よりさらにもう一歩、生活者視点に落とし込んだ見せ方を追求していきたいと思います。

Welluluから「ウェルビーイング・コミュニティ・リーダー」が誕生!?

堂上:博報堂のWEBメディア・センタードットで連載中の「生活者一人ひとりのウェルビーイングを実現させる――『ウェルビーイング産業の夜明け』」第1回では、今後注目の産業として「地域のウェルビーイング」が挙がりました。Welluluのユーザーにおいても、地域に住まいを移したり、二拠点生活を送ることが当たり前になっていくかもしれません。

鎌田:最近実施した読者インタビューでも、「地域と子育て」にまつわるウェルビーイングへの関心は非常に高かったですね。「地域のウェルビーイング」に関する記事はぜひ充実させたいところです。

堂上:興味深いことに、ウェルビーイング×アートや地元の農業など、その土地ならではの掛け算が生まれているんですよね。それぞれの地域の生活者がどんなウェルビーイングライフを望んでいるのか。今どのような状態で、未来にどんなことを期待してるのかといった、“生の声”を集めていくのも面白いと思います。

そうすれば「その活動を実現させたい」と手を挙げる人、つまり地域のコミュニティ・リーダーも生まれてくる。Welluluを通じて、ウェルビーイングを志す人が集う“小さな焚き火”がいろいろなところで起こってくれたら嬉しいですよね。

杉岡:人や社会が変わるきっかけをもたらせるのは、メディアとして非常に価値があると思います。Welluluの読者から「私も記者になれませんか」というお問い合わせもいただきましたよね。

堂上:「私もこんな記事を書いてみたいんです」とおっしゃってくださって、本当にありがたいし面白いなと。そうした方々に、ぜひ「ウェルビーイング・コミュニティ・リーダー」になっていただきたい。例えば47都道府県に一人ずつ、それぞれがお住まいの地域の記事を取材・執筆してもらって、Welluluに記事をアップするとか。

杉岡:Welluluからコミュニティの輪がどんどん広がっていきそうですね。私たちもやりたいことが多すぎて(笑)、ウェルビーイングは本当に可能性があるテーマだと日増しに感じています。目先の目標をしっかり達成しつつも、常に未来を見据えて「全く新しいメディア」でいられるよう挑戦し続けていくつもりです。

編集者自身が「ウェルビーイングを実感」しながら作り続けていく

堂上:Wellulu編集部では週に1~2回会議をしながら記事を練り上げていますよね。始動から半年、ずっとこのペースで話し合いを続けている。この編集会議自体がダイバーシティであり、新たなウェルビーイングに触れられる“気づきの場”でもあるように思います。

杉岡:それこそチームでウェルビーイングな状態を体感していますよね。

堂上:ウェルビーイングは一人ひとり違い、さらに言えば、その時々によって変わっていくものですが、皆さんの「今」のウェルビーイングは何でしょう?

杉岡:やっぱり子どもの存在は大きいですね。どれだけ多忙であっても「家族との時間」は欠かせません。ただ、私にとっては仕事もウェルビーイングなんですよ。世間一般では「労働はつらい」と捉えられがちですが、Welluluという社会的意義がある取り組みに熱中できることは非常にやりがいがある。もちろん難局にも直面しますが、そのストレスを乗り越えられるほどの達成感がありますね。熱量をもって働けるよう意識し、実践することがウェルビーイングにつながると実感しています。

堂上:ものすごくよくわかります。僕、オン・オフがないんですよ。仕事をしているのが楽しくて仕方がない(笑)。鎌田さんはどうですか?

鎌田:私のウェルビーイングは読書ですね。休日は家にこもってずーっと本と向き合っています。知識欲が旺盛なのか、常に情報を摂取していたくて。1日1冊読んでいた時期もありました。

堂上:私も知らないことを知った時は、非常にウェルビーイングを感じます。本屋に行くと、ついつい大量に買ってしまって……置き場所に困っているくらい(笑)。ちなみに、どんなジャンルをよく読まれるんですか?

鎌田:小説でもビジネス書でも、気になったものは何でも手に取ります。堂上さんがSNSで紹介されている本もほとんど読みましたよ。知識を取り込むなかで、思考がクリアになったり新たな視点を獲得できたり、自分がどんどん変化していくのが面白くて。そうした成長実感が私にとってのウェルビーイングですね。

堂上:“自分一人の時間”もウェルビーイングの重要なキーワードですよね。鎌田さんのようにじっくり読書することがウェルビーイングな人もいれば、みんなでワイワイ楽しむことがウェルビーイングな人もいる。お話を伺って、編集者自身が「私にとってのウェルビーイングはこれです」と笑顔で語れるからこそ、読者目線の記事が生まれるのだとあらためて感じました。

これからのWelluluが「ひとりひとりが、自分らしく、自らのウェルビーイングをみつけられる新しい仕組み」としてさらなる発展を遂げる姿を、皆さんと追いかけたいと思います。

お問い合わせ先はこちら

メディアエンジン株式会社
https://media-engine.jp/

センタードット・マガジンでは、「Wellulu」というメディアを立ち上げた思いについてご紹介。本連載と合わせてぜひご覧ください。

連載【生活者一人ひとりのウェルビーイングを実現させる――「ウェルビーイング産業の夜明け」】Vol.3全く新しいウェルビーイング・デジタルメディア「Wellulu」が切り拓く地平

杉岡 秀一さん

博報堂DYグループ メディアエンジン株式会社 代表取締役

広告会社勤務を経て2010年、株式会社オプトに入社。さまざまな広告主のデジタルマーケティングの戦略立案に従事した後、2012年に子会社であるソウルドアウト株式会社に出向、転籍。関西営業部部長として大阪、京都、兵庫を管轄。東京本社に転勤してからはEC支援部部長、西日本統括本部長を歴任し、2020年メディアエンジン株式会社取締役に就任。メディア事業の統括・推進と新規事業開発に携わる。2022年4月より現職。

鎌田 竜太郎さん

博報堂DYグループ メディアエンジン株式会社 新規事業統括本部 執行役員

美容専門学校を卒業後、都内有名サロンに就職。その後デザイン制作会社を経て2018年にメディアエンジン入社。メディア運営に携わり、2019年から大手美容メディア運営チームの責任者に。ソウルドアウトグループ全社MVP2度の受賞を経て、2021年にチーフグロースハッカー就任。2023年より新設された新規事業統括本部で責任者を務める。

堂上 研さん

Wellulu編集部プロデューサー

1999年博報堂入社。食品、飲料、保険、金融などのマーケティングプロデュースに従事後、ビジネスアーツ、ビジネス開発局で事業化クリエイティブをプロデュース。業界を超えてイノベーション活動を支援し、スタートアップや大企業とのアライアンス締結、オープンイノベーション業務を推進。現在、Better Co-Beingプロジェクトファウンダー、経団連DXタスクフォース委員。

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