ドラゴンフラッグは、自重トレーニングの中でもトップクラスに難易度が高い腹筋トレーニング。身体を一直線に保ったまま支える必要があり、腹直筋だけでなく体幹全体の強さやコントロール力も求められる。
この記事では、ドラゴンフラッグの特徴や期待できる効果をはじめとし、正しいやり方、ステップアップにおすすめの種目などを紹介する。
この記事の監修者

関根 綾さん
パーソナルジムDecision 代表トレーナー
この記事の検証者

山本 祐志郎さん
Wellulu編集部
6年前に始めたハンドボールで培った瞬発力や体力を活かして、日々の生活や仕事にも前向きに取り組む。朝の公園ランニングやHIITトレーニングを日課とし、時にはヨガで心身を整えるなど、アクティブな日々を過ごしている。
初心者でもできる?ドラゴンフラッグの特徴

ドラゴンフラッグは、自重で腹筋を極限まで追い込む種目。クランチやレッグレイズなどの腹筋種目より難易度がかなり高くなるので、初心者ではなく上級者レベルのトレーニングになる。
- ドラゴンフラッグって何?
- レッグレイズとの違い

監修者:関根
ドラゴンフラッグは、腹筋トレーニングの中でも難易度が非常に高い種目です。姿勢を一直線に保つコントロール力も必要になるため、物理的に姿勢を作れない人がほとんどです。
姿勢が崩れたまま無理におこなうと腰や背中に強い負担がかかるため、十分に筋力をつけてから段階的に挑戦するようにしましょう。
ドラゴンフラッグって何?

ドラゴンフラッグは、肩から足先までを一直線に保ち、背中上部のみを支点にして身体を浮かせる自重トレーニング。動作中は腰を反らさず、軌道を固定したままゆっくり上下させる。
レッグレイズとの違い

ドラゴンフラッグと混同されやすいのがレッグレイズ。レッグレイズは骨盤を軸に脚を上下させる種目で、上半身は床に固定されたまま。
一方ドラゴンフラッグは上半身を支点に全身を持ち上げるため、体幹全体への負荷が格段に高まる。
| 比較項目 | ドラゴンフラッグ | レッグレイズ |
| 難易度 | 上級者向け | 初級~中級者向け |
| 動作の仕組み | 上半身を支点にして身体全体を持ち上げる | 骨盤を軸に脚を上下させる |
| 上半身の動き | 上半身も浮く | 上半身は床に固定 |
| ケガのリスク | 腰への負担が大きい | 安全にできる |
ドラゴンフラッグは腹直筋を鍛える種目

| 主な役割 | 体幹の屈曲する動作や姿勢維持・腹圧の安定に関わる。体の回旋・側屈に影響する。 |
| 位置 | お腹の前面および側面 |
| 構成筋肉 | 腹直筋・外腹斜筋・内腹斜筋・腹横筋 |

監修者:関根
ドラゴンフラッグは腹直筋を中心に体幹全体を使う種目ですが、正しくおこなえていない場合は背中や太ももに負荷が逃げてしまうことがあります。腰が反ったり、脚だけで持ち上げる動きになったりすると、腹筋ではなく他の部位に負担がかかりやすくなります。
その場合は、少し難易度を下げた種目から取り組み、十分にレベルを上げてからドラゴンフラッグに挑戦するのがおすすめです。
ドラゴンフラッグの効果

ドラゴンフラッグは「効果ないのでは?」と疑問を持たれやすい。しかし、正しいフォームでおこなえば腹筋だけでなく体幹全体も鍛えられる。
- シックスパックをつくる
- バランス感覚の強化
- 体幹全体の安定性向上
シックスパックをつくる

ドラゴンフラッグでは腹直筋に強烈な負荷がかかるため、筋肥大を狙いやすい。身体を一直線に保つ動作により、上部から下部まで腹筋全体が動員される点が特徴。
特にネガティブ局面をゆっくりおこなうことで刺激が増し、厚みのあるシックスパック形成につながる。
バランス感覚の強化

全身を一直線で維持するには微細な重心コントロールが必要となる。体幹の安定性が高まることでバランス能力が向上し、スポーツ種目のパフォーマンス向上に好影響を与えることも。
静的保持力と動的コントロール力の両方を養える点が特長。
体幹全体の安定性向上

動作中は体幹を常に固定する必要があり、腹横筋や脊柱起立筋などインナーマッスルも強く働く。結果として姿勢保持能力が高まり、スポーツ動作の安定性向上にもつながる。
単なる腹筋運動では得にくい全身で支える力を養える点が大きなメリット。
▼インナーマッスルを効果的に鍛える腹筋ローラーの使い方
ドラゴンフラッグのやり方・フォーム
| 難易度 | ★★★★★ |
| 続けやすさ(※1) | ★★★☆☆ |
| トレーニング効率(※2) | ★★★★☆ |
※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか
【やり方】
- 仰向けになり、頭の横でベンチの縁をつかむ
- 肩甲骨をベンチにつけた状態で、脚と腰を持ち上げる
- 身体を一直線のまま、脚を下ろしていく
| ケガのリスク | 高い |
| 実施できる場所 | 自宅・ジム |
| 器具・設備 | ベンチ |
| 負荷の調整 | 不可 |

監修者:関根
ドラゴンフラッグは無理におこなうと腰や背中を痛める原因になります。腰が反ってしまうフォームはケガにつながりやすいので注意が必要です。
まずはインクラインレッグレイズやハンギングレッグレイズなどから挑戦するのがおすすめ。

検証者:山本
両足を持ち上げてスタート姿勢に入るだけでもかなりきつく、身体を一直線に保ったまま動作することができませんでした。腹筋にかなり自信のある人向けの種目だと感じました。
STEP1:仰向けになり、頭の横でベンチの縁を両手でつかむ


監修者:関根
ドラゴンフラッグは、身体を浮かせた状態を支える必要があるため、両手でベンチをしっかり握ることが大切です。手の支えが弱いと身体が安定せず、姿勢を保つことが難しくなります。
STEP2:肩甲骨をベンチにつけた状態で、脚と腰を持ち上げる


監修者:関根
脚と腰を持ち上げた状態がドラゴンフラッグのスタートポジションです。肩甲骨だけがベンチについている状態をつくり、身体をまっすぐに保ちましょう。腰が曲がったり脚だけが上がる形になると、腹筋への刺激が弱くなります。
STEP3:身体を一直線のまま、脚を下ろしていく


監修者:関根
脚を下ろすときも、背中はベンチにつけず浮かせた状態を保つのが正しいフォームです。身体を一直線に保ったままゆっくりコントロールして下ろすことで、腹直筋にしっかり負荷をかけられます。途中で腰が反ると腰を痛める原因になるため、注意してください。
ドラゴンフラッグの回数と頻度

ドラゴンフラッグは高負荷トレーニングのため、やみくもに回数を増やせば効果が高まるわけではない。筋力レベルに応じた回数・セット・頻度の設定が大切。
- ドラゴンフラッグの回数
- ドラゴンフラッグの頻度
ドラゴンフラッグの回数

目安は1セット3〜5回程度。反動を使わずゆっくりコントロールできる範囲でおこなうことが前提で、正しいフォームを維持できる回数が基準となる。
筋肥大を狙う場合は3〜5セット、インターバルは1〜2分ほど確保すると強度を保ちやすい。
ドラゴンフラッグの頻度

頻度は週2〜3回が目安。高負荷種目のため、毎日行うよりも休養日を設けた方が回復と成長を促しやすい。筋肉は休息中に回復・発達するため、連日実施はオーバーワークにつながる可能性がある。
ドラゴンフラッグの効果がない原因と改善法

「頑張っているのに効果がない」と感じる場合、多くはやり方に原因がある。ドラゴンフラッグはフォームと体幹の使い方が成果を大きく左右する種目。
腹筋へ適切な刺激が入っているかを見直すだけで、トレーニング効果は大きく変わる。
- フォームが間違っている
- トレーニングレベルとして適していない
フォームが間違っている
最も多い原因はフォームの崩れ。腰が反る、身体が一直線になっていない、反動を使っているといった状態では体幹への負荷が分散してしまう。
特に可動域を無理に広げようとしてコントロールを失うケースが目立つ。改善には、動作をゆっくり行い、肩から足先まで一直線を維持する意識が重要。まずはネガティブ動作のみで正しい軌道を体に覚え込ませたい。

監修者:関根
フォームが崩れた状態で無理に続けると、腰や背中を痛める原因になります。特にドラゴンフラッグは身体を浮かせた状態で負荷がかかるため、姿勢の乱れがケガにつながりやすい種目です。
トレーニングレベルとして適していない
ドラゴンフラッグを腹筋の筋力が不足している状態で挑戦すると、脚や背中の力に頼ったフォームになりやすく、腹筋への刺激が弱くなってしまう。
無理に難しい種目に取り組むよりも、段階的にレベルを上げていく方が結果的に腹筋の成長につながる。

監修者:関根
ドラゴンフラッグが難しいと感じる場合は、トレーニング内容を見直すのも一つの方法です。ステップアップ種目としては、インクラインレッグレイズやハンギングレッグレイズから始めるのがおすすめ。
いきなり難しい種目にこだわるより、段階的にレベルを上げていくことが安全かつ効果的です。
ドラゴンフラッグができない時のステップアップ種目
- インクラインレッグレイズ
- ハンギングレッグレイズ
インクラインレッグレイズ
| 難易度 | ★★☆☆☆ |
| 続けやすさ(※1) | ★★★☆☆ |
| トレーニング効率(※2) | ★★☆☆☆ |
※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか
【やり方】
- インクラインベンチに仰向けになる
- 頭の上でベンチの縁をつかむ
- 両脚を骨盤から持ち上げる
- 腰を浮かせないようにゆっくり脚を下ろす
| ケガのリスク | 低い |
| 実施できる場所 | 自宅・ジム |
| 器具・設備 | ベンチ |
| 負荷の調整 | 不可 |

監修者:関根
インクラインレッグレイズは、通常のレッグレイズよりも身体が斜めの姿勢になるため、腹筋にかかる負荷がやや大きくなります。脚を下ろすときも腹筋で支える時間が長くなるため、腹直筋をより鍛えたい人に向いています。
動作のポイントは、脚を振り上げるのではなくお腹の力で持ち上げること。腹筋で身体をコントロールする感覚を身につけるトレーニングとしても役立ちます。
【注意点】
- ひざを少し曲げる
ひざを少し曲げる


検証者:山本
背中がベンチから離れると腰が反りやすくなり、腹筋の力が抜けてしまう感覚がありました。
脚を下ろすときに勢いで動かすとフォームが崩れやすかったため、ゆっくりコントロールして動かす方が腹筋に刺激が入りやすかったです。

監修者:関根
膝を完全に伸ばした状態でおこなうと、腹筋よりも腸腰筋や太ももの筋肉が強く働きやすくなります。
また、腹筋をしっかり使うためにも、最初はひざを軽く曲げて動作をおこなうのがポイントです。
検証スタッフがインクラインレッグレイズに挑戦

検証者:山本
通常のレッグレイズと比べて、ベンチをインクラインにするだけで腹筋にかかる負荷がかなり大きくなると感じました。
10回程度はおこなえる強度でしたが、脚を下ろすときに腹筋で支える時間が長くなるため、想像以上に腹筋へ刺激が入ります。
ハンギングレッグレイズ
| 難易度 | ★★★☆☆ |
| 続けやすさ(※1) | ★★★☆☆ |
| トレーニング効率(※2) | ★★★☆☆ |
※1:続けやすさ = トレーニングができる場所の自由度/器具や設備の必要性
※2:トレーニング効率 = 複数部位にアプローチできるか/負荷調整できるか
【やり方】
- バーにぶら下がる
- 両脚を地面と平行になるまで持ち上げる
- 両脚をゆっくり下ろす
| ケガのリスク | 低い |
| 実施できる場所 | ジム |
| 器具・設備 | 懸垂バー |
| 負荷の調整 | 不可 |

監修者:関根
ハンギングレッグレイズは、ぶら下がった状態で脚を持ち上げる腹筋種目です。脚を上げるときは勢いで振り上げるのではなく、お腹を締める意識でコントロールして動かすことがポイントになります。
【注意点】
- 骨盤を後傾させ両足を持ち上げる
骨盤を後傾させ両足を持ち上げる


検証者:山本
ひざを少し曲げておこなうと、骨盤を後傾させる(腹筋に力を入れて脚を持ち上げる)イメージがつかみやすかったです。
脚を伸ばしたままだと脚の重さでフォームが崩れやすかったため、最初はひざを軽く曲げた状態の方が腹筋に意識を向けやすいと感じました。

監修者:関根
ハンギングレッグレイズは、動作の途中で腹筋の力を抜かないことが大切です。脚を持ち上げたときだけでなく、下ろしている最中も腹筋でコントロールする意識を持ちましょう。
また、一定のリズムで動作を続けることで腹筋への負荷を維持しやすくなります。
検証スタッフがハンギングレッグレイズに挑戦

検証者:山本
ハンギングレッグレイズは腹筋への負荷がかなり強いため、1セットで5〜6回が限界でした。ドラゴンフラッグに挑戦する前のステップとして、まずはハンギングレッグレイズから取り組むのがよさそうだと感じました。
ドラゴンフラッグに関するQ&A
初心者は挑戦しない方がよい?
A. 初心者が取り組むとケガにつながる可能性が。

監修者:関根
ドラゴンフラッグは腹筋種目の中でも難易度が高く、初心者がいきなり挑戦するとフォームを保つこと自体が難しい場合があります。無理におこなうと腰を反りやすくなり、腰や背中のケガにつながることもあるため注意が必要です。
ドラゴンフラッグは毎日やっても大丈夫?
A. 高強度トレーニングのため、週1~2回程度が目安。

監修者:関根
ドラゴンフラッグは強い負荷がかかるトレーニングです。そのため、限界までおこなうようなトレーニングを毎日続けると、回復が追いつかずオーバーワークになる可能性があります。多くても週1~2回程度がおすすめです。










年間約1000セッションを指導。経営者や芸能関係者の指導経験も多く、ダイエット・ボディメイク・健康維持など、さまざまな悩みに幅広く対応している。2021年より大原学園大宮校スポーツトレーナー科講師としても活動。
【保有資格/実績など】全米エクササイズ&フィットネス協会認定トレーナー(NESTAーPFT)/IMBF公認ファスティングカウンセラー/関東オープンメンズフォジーク選手権入賞