レッグプレスは、下半身をバランスよく鍛えられる代表的なトレーニングだが、「自分の重量は平均なのか」「どのぐらいの重さから始めるのがいいのか」という疑問を持つ人も多いはず。
この記事では、男女別のレッグプレス平均重量をはじめとし、目的に応じた理想の重量設定、重量を伸ばすための具体的なトレーニングのコツ、安全に高重量を扱うためのポイントも紹介する。
この記事の監修者

つむら みおさん
パーソナルトレーナー/ハーティネス株式会社代表
この記事の検証者

山本 祐志郎さん
6年前に始めたハンドボールで培った瞬発力や体力を活かして、日々の生活や仕事にも前向きに取り組む。朝の公園ランニングやHIITトレーニングを日課とし、時にはヨガで心身を整えるなど、アクティブな日々を過ごしている。
【男女別】レッグプレスの平均重量

- 体重からみる男性の平均重量
- 体重からみる女性の平均重量
体重からみる男性の平均重量

レッグプレスにおける男性の平均重量は、初心者であれば自重の1〜1.2倍、中級者なら1.5〜2倍、上級者は2倍以上。一般的に45度型はより高重量を扱いやすく、水平型はより軽い重量で回数をこなすのに向いているが、マシンの角度(垂直・45度)や機種の負荷構造で数値は変わるため、「体重比+マシン特性」の両方を考慮することが必要。
また、自分の育てたい筋肉の部位によって多少変わるが、10回押せる重さから最初ははじめ、段階的に重量を増やすのがおすすめ。
■レベル別の平均重量(水平型)
| 体重 | 初心者(1倍) | 中級者(1.5倍) | 上級者(2倍) |
|---|---|---|---|
| 60kg | 60kg | 90kg | 120kg |
| 65kg | 65kg | 98kg | 130kg |
| 70kg | 70kg | 105kg | 140kg |
| 75kg | 75kg | 113kg | 150kg |
| 80kg | 80kg | 120kg | 160kg |
| 85kg | 85kg | 128kg | 170kg |
| 90kg | 90kg | 135kg | 180kg |
■レベル別の平均重量(45度型)
| 体重 | 初心者(1.2倍) | 中級者(2倍) | 上級者(2.2倍) |
|---|---|---|---|
| 60kg | 72kg | 120kg | 132kg |
| 65kg | 78kg | 130kg | 143kg |
| 70kg | 84kg | 140kg | 154kg |
| 75kg | 90kg | 150kg | 165kg |
| 80kg | 96kg | 160kg | 176kg |
| 85kg | 102kg | 170kg | 187kg |
| 90kg | 108kg | 180kg | 198kg |
体重からみる女性の平均重量

女性は、初心者は体重の0.5〜0.8倍程度、中級者で0.8〜1.2倍、上級者で1.2倍以上が平均となる。一般的に、45度型はより高重量を扱いやすく、水平型はより軽い重量で回数をこなすのに向いている。
■レベル別の平均重量(水平型)
| 体重 | 初心者(0.5倍) | 中級者(0.8倍) | 上級者(1.2倍) |
|---|---|---|---|
| 40kg | 20kg | 32kg | 48kg |
| 45kg | 22.5kg | 36kg | 54kg |
| 50kg | 25kg | 40kg | 60kg |
| 55kg | 27.5kg | 44kg | 66kg |
| 60kg | 30kg | 48kg | 72kg |
| 65kg | 32.5kg | 52kg | 78kg |
■レベル別の平均重量(45度型)
| 体重 | 初心者(0.8倍) | 中級者(1.2倍) | 上級者(1.5倍) |
|---|---|---|---|
| 40kg | 32kg | 48kg | 60kg |
| 45kg | 36kg | 54kg | 68kg |
| 50kg | 40kg | 60kg | 75kg |
| 55kg | 44kg | 66kg | 83kg |
| 60kg | 48kg | 72kg | 90kg |
| 65kg | 52kg | 78kg | 98kg |
RM換算を踏まえたレッグプレスの重量

- RM換算とは?
- 男性のレッグプレスの目標重量の設定
- 女性のレッグプレスの目標重量の設定
RM換算とは?

RM換算とは「Repetition Maximum(最大反復回数)」の略称で、自分が1回だけ持ち上げられる最大重量(1RM)を推定する方法。たとえば「10RM」であれば、10回持ち上げるのが限界の重さを意味する。
1回の挙上可能な重量「1RM」を実際に計測(実測)するのは危険なため、複数回挙上可能な重量から推定最大重量を算出するのがおすすめ。
【1RMの算出方法】
最大挙上重量(1RM)=重量×回数÷40+重量
RM換算は「目安」や「ベース」として考えるのが基本。この数値を基準にトレーニング強度を調整することで、目的に合った筋肉への負荷をかけられる。
重量設定を間違ってしまうと、ケガのリスクやオーバーワークの原因となってしまうため、RM換算をふまえたトレーニングプランを立てるのがおすすめ。
■1RM換算表
【RM換算表の見方】
・例➀:50㎏の重量を8回押せる人の1RMは60㎏
・例➁:100㎏の重量を5回押せる人の1RMは113㎏
| 重量 / 回数 | 5回 | 6回 | 7回 | 8回 | 9回 | 10回 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 40㎏ | 45㎏ | 46㎏ | 47㎏ | 48㎏ | 49㎏ | 50㎏ |
| 45㎏ | 51㎏ | 52㎏ | 53㎏ | 54㎏ | 55㎏ | 56㎏ |
| 50㎏ | 56㎏ | 58㎏ | 59㎏ | 60㎏ | 61㎏ | 63㎏ |
| 55㎏ | 62㎏ | 63㎏ | 65㎏ | 66㎏ | 67㎏ | 69㎏ |
| 60㎏ | 68㎏ | 69㎏ | 71㎏ | 72㎏ | 74㎏ | 75㎏ |
| 65㎏ | 73㎏ | 75㎏ | 76㎏ | 78㎏ | 80㎏ | 81㎏ |
| 70㎏ | 79㎏ | 81㎏ | 82㎏ | 84㎏ | 86㎏ | 88㎏ |
| 75㎏ | 84㎏ | 86㎏ | 88㎏ | 90㎏ | 92㎏ | 94㎏ |
| 80㎏ | 90㎏ | 92㎏ | 94㎏ | 96㎏ | 98㎏ | 100㎏ |
| 85㎏ | 96㎏ | 98㎏ | 100㎏ | 102㎏ | 104㎏ | 106㎏ |
| 90㎏ | 101㎏ | 104㎏ | 106㎏ | 108㎏ | 110㎏ | 113㎏ |
| 95㎏ | 107㎏ | 109㎏ | 112㎏ | 114㎏ | 116㎏ | 119㎏ |
| 100㎏ | 113㎏ | 115㎏ | 118㎏ | 120㎏ | 123㎏ | 125㎏ |
| 105㎏ | 118㎏ | 121㎏ | 123㎏ | 126㎏ | 129㎏ | 131㎏ |
| 110㎏ | 124㎏ | 127㎏ | 129㎏ | 132㎏ | 135㎏ | 138㎏ |
| 115㎏ | 129㎏ | 132㎏ | 135㎏ | 138㎏ | 141㎏ | 144㎏ |
| 120㎏ | 135㎏ | 138㎏ | 141㎏ | 144㎏ | 147㎏ | 150㎏ |

監修者:つむら
この換算表などはトレーニングプランを組み立てる際に、重量設定の目安として活用できます。例えば、100㎏を持ち上げるという目標を立てる方もいますが、60㎏・70㎏・80㎏と段階的にステップアップしていくのがおすすめです。
男性のレッグプレスの目標重量の設定

男性の場合、筋力や目的によってRM設定が大きく異なる。筋肥大を目的とするなら、体重の1.5〜2倍を目安に8〜12回(8〜12RM)の負荷がおすすめ。体重70kgの男性なら、105〜140kgあたりが適正範囲。
筋力アップを狙う場合は、より高重量・低回数で設定しよう。体重の2倍以上(140kg〜)で5回前後(5RM)を扱えれば上級者クラス。ただし、フォームが崩れるとひざや腰に負担がかかるため、正しい姿勢と可動域を保てる重量に調整しよう。
■目的別の重量の目安
| 体重 | 筋肥大(1.5倍) | 筋力アップ(1倍) |
|---|---|---|
| 60kg | 90kg | 60kg |
| 65kg | 98kg | 65kg |
| 70kg | 105kg | 70kg |
| 75kg | 113kg | 75kg |
| 80kg | 120kg | 80kg |
| 85kg | 128kg | 85kg |
| 90kg | 135kg | 90kg |

監修者:つむら
同じ筋肉を鍛えるのは48~72時間あけたらOKなので、週に2~3回おこなうのがおすすめです。
また、トレーニングをおこなう際は静的ストレッチではなく筋肉を温めるような動的ストレッチをおこなうのがおすすめです。伸ばしすぎるとリラックスしてしまうので、温める程度にとどめましょう。
女性のレッグプレスの目標重量の設定

女性は筋力差や体重を踏まえ、男性よりも軽めの設定が基本。筋肥大よりも「引き締め」や「ヒップアップ」を目的とする場合が多いため、体重の0.8〜1.2倍で10〜15回(10〜15RM)が目安になる。体重50kgの場合、40〜60kgあたりが適正範囲。
もし筋力向上やパフォーマンス向上を目的としているなら、1.3〜1.5倍(65〜75kg)で8〜10回を目標に設定してもよい。ただし、回数をこなすことよりも、フォームの安定・お尻や太ももへの意識を優先することが大切。“扱える重量”よりも“効かせる動作”に目を向けることが美しい身体づくりに効果的。
■目的別の重量の目安
| 体重 | 引き締め/ヒップアップ(0.8倍) | 筋力アップ(1倍) |
|---|---|---|
| 45kg | 36kg | 45kg |
| 50kg | 40kg | 50kg |
| 55kg | 44kg | 55kg |
| 60kg | 48kg | 60kg |
| 65kg | 52kg | 65kg |
【目的別】レッグプレスの平均重量・回数の目安

- 【筋肥大目的】高重量×低回数
- 【 ダイエット・引き締め目的】軽重量×高回数
- 【 筋力維持・リハビリ目的】低負荷×フォームを重視
【筋肥大目的】高重量 × 低回数

筋肉を大きくしたい場合は、高重量 × 低回数(6〜10回程度)のトレーニングが効果的。 体重の1.5〜2倍を目安に、限界ギリギリまで追い込むことで筋繊維を強く刺激できる。
ただし、フォームが崩れるほどの重さは逆効果。お尻や太ももを意識しながら、 しっかりコントロールできる範囲の高重量を選ぶことが重要。 トレーニングのあとに栄養補給(プロテイン)と休息をとることも、筋肥大に効果的。
■重量の目安
| 体重 | 1.5倍の重量 | 2倍の重量 |
|---|---|---|
| 60kg | 90kg | 120kg |
| 65kg | 98kg | 130kg |
| 70kg | 105kg | 140kg |
| 75kg | 113kg | 150kg |
| 80kg | 120kg | 160kg |
| 85kg | 128kg | 170kg |
| 90kg | 135kg | 180kg |
| 95kg | 143kg | 190kg |
| 100kg | 150kg | 200kg |

検証者:山本
筋肥大目的で普段おこなっていますが、重さに意識がいって回数をどれくらいやればいいのか意識していませんでした。
また、休めることもトレーニングにつながるとのことなので、しっかり休養を取り入れます。

監修者:つむら
重くてついつま先で押してしまっている場合が多いので脚全体で押す意識を持ちましょう。難しい場合は、かかとだけで押す練習をしてからトレーニングに臨みましょう。
【ダイエット・引き締め目的】軽重量 × 高回数

引き締めたい場合は、軽重量×高回数(15〜20回程度)を意識する。
体重の0.8〜1倍程度の重量でテンポよく動かすと、脂肪燃焼効果と筋持久力の向上が同時に狙える。高重量ほどの負荷は必要ないが、呼吸を止めずに一定のリズムで続けることがポイント。
■重量の目安
| 体重 | 0.8倍の重量 | 1倍の重量 |
|---|---|---|
| 60kg | 48kg | 60kg |
| 65kg | 52kg | 65kg |
| 70kg | 56kg | 70kg |
| 75kg | 60kg | 75kg |
| 80kg | 64kg | 80kg |
| 85kg | 68kg | 85kg |
| 90kg | 72kg | 90kg |
| 95kg | 76kg | 95kg |
| 100kg | 80kg | 100kg |

検証者:山本
テンポよくおこないたい場合、音楽をかけたりメトロノームなどでリズムをとりながらおこなうとやりやすかったです。
【筋力維持・リハビリ目的】低負荷×フォームを重視

筋力を保ちたい、またはリハビリを目的とする場合は、低負荷×正しいフォームを徹底する。
体重の0.5〜0.7倍程度を目安に、ひざや腰への負担を抑えながら動作を丁寧におこなうのが基本。ポイントは、可動域をしっかり使い、ゆっくりと動かすこと。筋肉を痛めずに刺激を入れたいときは、テンポよりもフォームの正確さを優先しよう。
■重量の目安
| 体重 | 0.5倍の重量 | 0.7倍の重量 |
|---|---|---|
| 60kg | 30kg | 42kg |
| 65kg | 33kg | 46kg |
| 70kg | 35kg | 49kg |
| 75kg | 38kg | 53kg |
| 80kg | 40kg | 56kg |
| 85kg | 43kg | 60kg |
| 90kg | 45kg | 63kg |
| 95kg | 48kg | 67kg |
| 100kg | 50kg | 70kg |

検証者:山本
筋肥大目的でおこなう場合より負荷が軽い分、正しいフォームを意識しておこなえました。軽い分素早く動かしてしまいそうになるので、スピードを意識していきたいです。
レッグプレスの重量を伸ばすコツ

- 可動域をしっかり使う
- スピードを意識する
- 段階的に負荷を上げる
- 別のトレーニングを取り入れる
可動域をしっかり使う

「レッグプレス」で筋力を効率的に伸ばすには、可動域を広く使うフォームが欠かせない。ひざを深く曲げ、しっかりとお尻やハムストリングス(もも裏)を使うことで、下半身全体の筋肉がバランスよく鍛えられる。
浅い可動域のまま動かすと、一部の筋肉にしか刺激が入らず、重量アップや筋肥大の停滞につながる。

検証者:山本
ひざを深く曲げると、普段使えていない筋肉に効いている感覚が得られます。ただ、深く下げすぎると腰に違和感が出ることもあるため、無理のない範囲で動かすことが大切だと感じました。

監修者:つむら
レッグプレスは深く沈み込むほど筋肉の伸張刺激が高まり、筋肥大の効率が上がります。腰が浮くような姿勢になった場合は、可動域をやや浅めに調整しましょう。
スピードを意識する

レッグプレスでは、「下ろす動作はゆっくり・押し出す動作は素早く」というリズムがおすすめ。スピードをコントロールすることで、筋肉の伸縮にしっかり刺激が入り、筋力アップや筋肥大効果が高まる。
勢い任せに押し出すと関節に負担がかかり、フォームも崩れやすい。自分で重さを操る意識を持ち、一定のスピードで丁寧に動かすことが、安定して記録を伸ばすポイント。

検証者:山本
勢いで押し出すよりも、動作のスピードを一定に保つと筋肉がしっかり働いている感覚があります。焦って速く動かすとフォームが乱れやすく、ひざに負担がかかることがありました。
ゆっくりとコントロールするほうが、狙った部位に効かせやすく、結果的に続けやすいと感じます。

監修者:つむら
動作のスピードは、押し出しを1秒、戻しを2〜3秒のリズムでおこないましょう。テンポを一定に保つことで、反動を使わずに筋肉へ負荷をかけ続けられます。メトロノームを活用し、同じリズムで反復するのもおすすめです。
段階的に負荷を上げる

筋力を安全に高めるには、5〜10kgずつの段階的な重量アップを意識することがおすすめ。いきなり重くすると関節や筋肉に負担がかかり、フォームが乱れる原因に。
トレーニングノートに重量・回数・感覚を記録しながら少しずつ更新していくと、進歩が可視化できてモチベーションも維持しやすい。

検証者:山本
一気に重くするとフォームが崩れたり、翌日に動けなくなるほどの筋肉痛が出たりしました。プレートを少しずつ増やすことで体が慣れていき、ケガの不安も減りました。
「昨日より少し重い」くらいの変化を積み重ねるほうが、気持ち的にも前向きに続けられます。

監修者:つむら
8回で限界を迎える重量を設定し、フォームを維持したまま反復できるようになったら、次の段階に進みます。1〜2週間ごとにプレートを最小刻みで追加し、週2〜3回の頻度を維持することで筋力の向上が安定します。
別のトレーニングを取り入れる

「レッグプレス」の効果を高めるには、補助トレーニングで関連筋を鍛えるのがおすすめ。スクワット、レッグカール、ヒップスラストなどを組み合わせることで、下半身全体の出力と安定性が高まる。
とくにお尻(大臀筋)やもも裏(ハムストリングス)を強化すると、プレス時のブレが減り、重量を安定して扱えるように。同じ動作を繰り返すよりも、複数の種目で筋肉に異なる刺激を与えることで、停滞期を防ぎ、より高いパフォーマンスを引き出せる。
■おすすめのトレーニング
- ブルガリアンスクワット:片脚ごとの筋力差を整え、安定感を向上させる。
- ヒップアブダクション:中殿筋を強化し、膝の内倒れ(ニーイン)を防止。
- クランチ・ドローイン:腹圧を高め、腰の安定性を維持。

検証者:山本
レッグプレスだけを続けていると、筋肉の張りが偏る感覚がありました。ブルガリアンスクワットやヒップアブダクションを加えると、お尻や内ももにも刺激が入り、全体的にバランスが取れるようになりました。
違う種目を組み合わせることで、飽きずにトレーニングが続けやすくなります。
レッグプレスで高重量を扱う際の注意点

- ひざを伸ばしきらない
- 背中をシートから離さない
- つま先とひざは同じ向きに揃える
- 呼吸を止めずにおこなう

監修者:つむら
レッグプレスで高重量を扱う際にとくに注意したいのは、腰の丸まりです。重量が大きくなると腰部への負担が急増し、椎間板や仙腸関節を痛めるリスクが高まります。
そのため、プレートを押す際は腰をシートに密着させるように意識しましょう。
ひざを伸ばしきらない

動作の最後にひざを完全に伸ばしきると、関節に過度な負担がかかる。とくに高重量時は、ひざを伸ばし切っていると関節が衝撃を受け止めきれず、靭帯や半月板を痛めてしまうリスクが高い。
押し切ったあともひざをわずかに曲げた状態でキープし、筋肉で重さを支える意識を持つこと。常に「筋肉で止める」動作を意識することで、ケガを防ぎながら確実に効かせられる。
背中をシートから離さない

押し出すときに背中がシートから浮くと、腰に強い負担がかかる。とくに高重量になると、骨盤が後傾し腰椎を圧迫してしまうため、ぎっくり腰やヘルニアの原因になることも。
シートに背中と腰をしっかり密着させ、腹圧で体幹を固定することがポイント。フォームの安定が出力の安定につながる。
つま先とひざは同じ向きに揃える

スタートポジションからフィニッシュまで、つま先・ひざ・股関節のラインを一直線に保つ意識を持とう。つま先とひざの向きがズレると、関節にねじれが生じてケガにつながる。とくにひざが内側を向く「ニーイン」の状態は避けること。
正しい軌道を守ることで、脚全体にバランスよく負荷がかかり、より安全に高重量を扱える。
呼吸を止めずにおこなう

高重量になるほど力むあまり、呼吸を止めてしまいがち。しかし息を止めると血圧が急上昇し、頭痛やめまいを起こすリスクも。
下ろすときに吸い、押し出すときに吐くというリズムを守るのが基本。一定の呼吸を保つことで体幹も安定し、より効率的に力を発揮できる。
スクワットとの重量換算方法

| レッグプレス/体重 | 60kg | 65kg | 70kg | 75kg | 80kg |
|---|---|---|---|---|---|
| 75kg | 11kg | 7kg | 4kg | - | - |
| 100kg | 28kg | 25kg | 21kg | 18kg | 14kg |
| 150kg | 64kg | 60kg | 57kg | 53kg | 50kg |
| 200kg | 99kg | 95kg | 92kg | 88kg | 85kg |
レッグプレスの平均重量に関するQ&A
初心者は何キロから始めればいい?
A:自分の体重と同じくらいの重量から始めるのが目安。

監修者:つむら
初心者はまず体重と同じくらいの重量からはじめましょう。たとえば体重60kgなら、レッグプレスも60kg前後でフォームを安定させる練習を優先するのがポイントです。
動作に慣れてきたら、ワンプレートずつ段階的に負荷を上げるのがおすすめです。最初から重すぎる設定にすると、フォームが崩れてケガにつながるため注意しましょう。
平均より軽くても効果はある?
A:正しいフォームでおこなえば効果はある。

監修者:つむら
平均より軽くても、正しいフォームで筋肉に効かせられれば十分効果はあります。重要なのは重さよりも、「筋肉への刺激」と「継続性」。
筋力や目的によって適正負荷は異なるため、周囲と比較する必要はありません。フォームを維持しながら限界に近い回数をこなせる重さが、自分にとっての最適な重量といえます。
片足レッグプレスの平均重量は?
A:片足レッグプレスでは、両足の半分以下が目安。

監修者:つむら
たとえば両足で100kgを扱える場合、片足では50kgより軽い重さで始めるのが安全です。片足でおこなうことで、左右の筋力差を補正できるメリットがあります。ただし、バランスを崩しやすいため、フォームを最優先しておこないましょう。
やり方としては、補助としてもう片方の脚も添えておくとフォームが安定するのでおすすめです。
女性が太ももを太くせずに鍛えるには?
A:軽重量×高回数で取り組むのがおすすめ。

監修者:つむら
女性が脚を引き締めたい場合は、軽重量×高回数(15〜20回)の設定を意識しましょう。負荷をかけすぎると筋肥大につながるため、フォームを丁寧に保ちながら筋持久力を鍛えるのがポイントです。
また、もも前(大腿四頭筋)ばかりを使わず、お尻やもも裏を意識するフォームに調整すると、バランスよく引き締まった脚をつくれます。
水平タイプと45度タイプ、どちらが効果的?
A:どちらも下半身を鍛える効果は高いが、特徴が異なる。

監修者:つむら
45度タイプは重力の影響を受けやすく、高重量を扱いやすいのが特徴です。一方で、水平タイプはひざや腰への負担が少なく、初心者にも向いています。
目的に合わせて使い分けるのがおすすめです。筋力アップを狙うなら45度タイプ、フォームを整えたいなら水平タイプを選びましょう。
フィットネス勤務から独立し、現在はダイエット迷子に正しい知識を伝えるためのオンライングループレッスン運営中。
コンプレックスを強みに変える!ボディメイク運動指導やリバウンドなしで、理想の体を手に入れる食事指導をおこなっている。
2チャンネル目となるYouTube「みおGYM」にて週2回エクササイズ配信中
著書4冊/各種雑誌、テレビ出演
JBBF 日本ボディビル・フィットネス連盟 2年連続優勝経験を持つ