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大胸筋を鍛えるダンベル筋トレメニュー8選!重量や回数・組み合わせメニューも

自宅で手軽に胸筋を鍛えるなら、ダンベルを使ったトレーニングがおすすめ。しかし、実際に始めるとなると「どんな種目が効果的なのか」「このフォームで合っているの?」「最適な重量は?」など悩むことが多い。

この記事では、自宅で効果的に胸筋を鍛えるためのダンベルメニューを紹介。また、胸筋の筋トレ効果や鍛える際のコツ、適切な重量・回数も解説。

この記事の監修者

井上 大輔さん

NSCA認定パーソナルトレーナー

大学のバスケットボール部や社会人アメリカンフットボールチーム、ゴルフセンターでのトレーニング指導、RIZAP株式会社でのパーソナルトレーナーを経て、日本橋にてパーソナルジム「IGF」を開業。健康の維持・増進、改善などをベースにトレーニングの指導をおこなっている。

【所属】
NSCA Japan
日本外科代謝栄養学会
日本静脈経腸栄養学会
日本感染症学会 会員

目次

ダンベルで胸筋を鍛えることで得られる効果

  • 厚みのある立体的な胸板が作れる
  • スポーツのパフォーマンスが高まる
  • 基礎代謝が上がって痩せやすい身体に
  • 姿勢改善によるバストアップ

ダンベルは軌道が固定されていないため、筋肉を大きくストレッチさせ、様々な角度から刺激を与えることができる。これにより大胸筋全体がバランスよく発達し、厚みと丸みを帯びた立体的な胸板が形成される。

また、投げる・押す・打つなどの動作に必要な筋力が上がり、野球の投球やテニスのサーブなど多くのスポーツパフォーマンスが高まる。

さらに、胸筋は身体の大きな筋肉群の1つなので、胸筋の筋肉量が増えると基礎代謝が上昇し、エネルギー消費量が増える。女性にとっては、バストを支える土台となる筋肉が鍛えられ、姿勢改善によってバストのハリと形が保たれる。特に軽い重量での多回数トレーニングはバストラインとデコルテを作るのに効果的。

ダンベルで胸筋を鍛える筋トレメニュー5選

自宅で手軽に胸筋を鍛えたいなら、ダンベルを使ったトレーニングがおすすめ。ダンベルを使った胸筋トレーニングでは、種目によって鍛えられる部位が異なる。

フラットな姿勢でおこなうダンベルベンチプレスとダンベルフライは、主に大胸筋の中部と下部に効果的です。一方、インクラインでおこなう種目(インクラインダンベルプレス、インクラインダンベルフライ)は大胸筋上部を重点的に鍛えます。とくに女性や鎖骨周りが気になる方は、インクライン種目を積極的におこなうのがおすすめです。
  • ダンベルベンチプレス
  • ダンベルフライ
  • インクラインダンベルプレス
  • デクラインダンベルプレス
  • インクラインダンベルフライ

ダンベルベンチプレス

  1. フラットベンチに仰向けになり、身体全体を安定させる
  2. 両手にダンベルを持ち、準備姿勢をとる
  3. 息を吸いながら、ダンベルを胸の横までゆっくり下ろす
  4. 息を吐きながら、ダンベルを元の位置まで押し上げる

ダンベルフライ

  1. ベンチで仰向けになり、手のひらを向き合わせてダンベルを持つ
  2. 腕を伸ばし、ダンベルが逆V字になるように調整する
  3. 肩甲骨を寄せ、肩を落とし、胸を突き出す
  4. ひじを開きながら、ダンベルをゆっくり胸まで下ろす
  5. ひじの内側を意識し、弧を描きながらダンベルを閉じる
  6. 腕を元の位置に戻す

インクラインダンベルプレス

  1. 傾斜をつけたベンチに仰向けになり、ダンベルを持つ
  2. 肩甲骨を寄せ、肩を下げる
  3. 腕を少し開き、ダンベルを肩の上辺りに置く
  4. 腕が床と垂直になるまで、静かにダンベルを下ろす
  5. ダンベルを真上に持ち上げる

デクラインダンベルプレス

  1. 頭が下になるようベンチを傾斜させるか、腰を浮かせる
  2. 肩甲骨を寄せ、肩を下げる
  3. ひじの真上にダンベルがくるように上げる
  4. ひじがダンベルの真下にあるよう意識し、みぞおち辺りまで下ろす
  5. ゆっくりとダンベルを真上に戻す

インクラインダンベルフライ

  1. ベンチを15~30度に調整し、仰向けになる
  2. ダンベルを両手に持って手のひらを向き合わせ、腕を床と垂直に保つ
  3. ひじを曲げ、弧を描くようにダンベルを下ろす
  4. 胸を張り、ひじを引き寄せるように戻す

【ベンチ不要】ダンベルで胸筋を鍛える筋トレメニュー3選

ベンチを使わずにダンベルだけでおこなえる効果的な胸筋トレーニングメニューを紹介。

  • フロントレイズ
  • アッパーレイズ
  • フロアダンベルフライ

フロントレイズ

  1. 肩幅に足を開き、胸を張って立つ
  2. 太ももの前でダンベルを握る
  3. 腕を伸ばし、肩の前までゆっくり持ち上げる
  4. ゆっくりと元の位置まで下ろす

アッパーレイズ

  1. 手のひらが体側に向くように、ダンベルを両手で握る
  2. ひじを軽く曲げた状態で、ダンベルを正面に持ち上げる
  3. ダンベルをゆっくりと元の位置まで降ろす

フロアダンベルフライ

  1. 床に寝転び、脚を曲げて立てる
  2. 手のひらを向き合わせ、腕を軽く曲げる
  3. 息を吐きながら、弧を描くようにダンベルを広げる
  4. ダンベルが床すれすれに達するまで下ろす
  5. 腕を持ち上げ、元の位置に戻す

ダンベル胸トレと組み合わせたい「自重胸トレ」2選

ダンベルを使ったトレーニングに自重トレーニングを組み合わせると、より効果的に胸筋を鍛えられる。ダンベル胸トレと相性のよい、おすすめの自重胸トレメニューを紹介。

  • 斜め姿勢プッシュアップ
  • ワイドプッシュアップ

斜め姿勢プッシュアップ

  1. 台に手をつき、両足を後ろに伸ばす
  2. ひじを曲げ、胸を台に近づけるように上体を下げる
  3. 腕を伸ばし、上体をおこす

ワイドプッシュアップ

  1. 床に手をつき、肩幅より広めの位置に調整する
  2. つま先と手のひらで身体を支え、一直線に保つ
  3. ひじを開きながら、胸が床にほぼ触れるまで下ろす
  4. 腕を伸ばし、元の体勢に戻る

ダンベルを使用した胸筋トレーニングの回数・重量(目安)

ダンベルを使ったトレーニングで効果を出すためには、適切な回数と重量設定が重要。自分に合った負荷でトレーニングをおこなって、無理なく安全に胸筋を鍛えよう。

  • 8~12回で疲労困憊になる重量を選ぶ
  • 正しいフォームでできる回数と重量を見極める

8~12回で疲労困憊になる重量を選ぶ

ダンベルを使った胸筋トレーニングでは、8~12回が限界となるような重さが理想。体力レベルによって適切な重量は異なるが、しっかり筋肉を追い込むことを心がけよう。

また、セット数は最低3セットを目安におこなうこと。セット数を増やすと筋肥大やダイエット効果がより高まるため、時間や体力に余裕があれば5セット以上おこなってもよい。

同じ重量でも、10回程度で限界を迎える方もいれば、20回程度必要な方もいます。いずれもしっかり限界まで追い込むことができれば、トレーニング効果は十分得られます。ご自身の体力レベルに合った適切な重量を選んで、効率的なトレーニングを目指しましょう。

正しいフォームでできる回数と重量を見極める

ダンベルトレーニングの重量や回数は、正しいフォームを維持できる範囲で設定しよう。たとえば、目標回数を10回に設定して5回目からフォームが崩れてしまう場合、重量が合っていない。

その場合、途中で短い休憩を挟む・休憩後に軽い重量に変更する・セット数を増やして1セットあたりの回数を減らす、などのやり方を試そう。重要なのは、1セットで目標回数を連続しておこなうことではなく、トータルどれだけの回数をこなせるか。

総重量(重量×回数×セット数)が同じであれば、回数やセット数の組み合わせが変わっても、得られる効果はほぼ同等です。また、途中で短い休憩を挟んでも、トレーニング効果が損なわれることはありません。むしろ、フォームが崩れた状態でトレーニングを続けるよりも効果的ですよ。

【効果を高める】ダンベルで胸筋を鍛える際のコツ

ケガのリスクを減らし、効果的にトレーニングを進めるなら、以下のコツをおさえよう。

  • トレーニング前後にウォーミングアップする
  • 重量は徐々に上げていく
  • 常に正しいフォームを心がける
  • 体重1kgあたり1.5~2.0gのタンパク質を摂取する
  • トレーニング中は息を止めない
  • フルレンジでトレーニングする

トレーニング前後にウォーミングアップする

トレーニング前のウォーミングアップは、ケガの予防とトレーニング効果を高めるために欠かせない。軽いストレッチや腕を回す運動から始めて、徐々に身体を温めていこう。5分程度の軽い有酸素運動で全身の血流を促進した後に胸筋のストレッチをおこなうと、より効果的なトレーニングにつながる。

なお、ストレッチには静的と動的の2種類がある。トレーニング前に適しているのはラジオ体操や腕振り、もも上げなどの動的ストレッチ。トレーニング後には各筋肉のストレッチや前屈などの静的ストレッチがおすすめ。

重量は徐々に上げていく

フォームの安定性を確認しながら慎重に重量を増やすことが大切。

焦って重量を上げすぎるとケガのリスクが高まるため、少しずつ負荷を上げること。重量を上げる際は鏡などを見ながら、常にフォームが崩れていないかを確認して進めるのがおすすめ。

常に正しいフォームを心がける

種目によっても異なるが、胸筋のトレーニングの基本姿勢は、ひじを90度に曲げ、手首をまっすぐに保った状態。常に胸の前でダンベルを動かすことを意識して、胸の筋肉をしっかりと刺激しよう。

ベンチを使ったトレーニングでは、背中をベンチにしっかりとつけ、肩甲骨を寄せた状態を維持するのがポイント。

体重1kgあたり1.5~2.0gのタンパク質を摂取する

筋肉の成長には、タンパク質の適切な摂取が不可欠。体重1kgあたり1.5〜2.0gを目安に、肉・魚・卵などの良質なタンパク質源を毎日摂取しよう。タンパク質は吸収に時間がかかるため、夕方トレーニングをする場合は昼食時に、休日の昼間にする場合は朝食にしっかり摂るとよい。

また、1日の総カロリーは基礎代謝の1.5倍を目安とし、プラス500kcal程度に抑えること。栄養バランスはタンパク質30%・脂質20%・炭水化物50%を目安にすると、理想的な筋肉の発達をサポートしてくれる。

トレーニング中は息を止めない

力を入れる時に息を吐き、力を抜く時に息を吸うのが基本。ダンベルを使ったトレーニングの場合は、ダンベルを持ち上げる(押し上げる)時に息を吐き、下ろす時に息を吸うリズムを意識しよう。

なお、呼吸を止めると血圧が急上昇し、めまいや失神を引き起こすリスクがある。呼吸は一定のリズムでおこなうと身体に負担がかかりにくく、安定した動作を維持できる。基本的にはどの動作でも、力を込める瞬間に息を吐くことを心がけて。

この呼吸法は、すべてのトレーニングに共通する重要なポイントです。たとえば、スクワットで立ち上がる時や懸垂で身体を持ち上げるときも、力を入れる瞬間に息を吐きます。トレーニング時の呼吸はパフォーマンスと安全性を大きく左右する重要な要素なので、常に意識しておきましょう。

フルレンジでトレーニングする

ダンベルを使った胸筋トレーニングでは、胸全体に効果的な刺激を与えるために、動作の範囲(レンジ)を大きくすることが大切。トレーニング中はダンベルを胸までしっかり下ろし、腕を伸ばしきるまでしっかり上げる「フルレンジ」を意識しよう。

また、関節に負担をかけすぎないことも重要。ダンベルフライの場合は、筋肉が軽く伸びる程度までが適切なフルレンジ。とくにひじは完全に伸ばしきらず少し曲げた状態を保つと、安全にトレーニングできる。

ただし、初心者は無理にフルレンジをおこなう必要はない。ケガを防ぐためにも、適切な範囲で無理なく正しいフォームを保つことを優先しよう。

よくある間違いに、回数や重さにこだわりすぎて、動作が中途半端になることがあります(これを「パーシャルレンジ」といいます)。たとえば、ベンチプレスで胸につく前に上げ始めたり、腕立て伏せで地面すれすれまで下げなかったりすると、正しいフォームが崩れてしまいます。もしフォームを維持できなくなったら1度休憩して、残りの回数は正しいフォームでおこなうことが大切です。

ダンベルの胸筋トレーニングに関するQ&A

自重とダンベルで鍛える場合の違いは?

A:左右の筋力差を調整しやすいかどうか。

自重とダンベルのトレーニングに本質的な違いはありません。どちらも筋力向上に効果がありますが、ダンベルは左右の負荷を個別に調整できるため、筋力差の調整に役立ちます。

また、自重で一定レベルに達したあと、ダンベルを使うことで負荷を細かく調整でき、より効率的なトレーニングが可能です。つまり、ダンベルへの移行はトレーニング効果を高めるための自然なステップアップといえますね。

左右で筋肉に差が生まれてしまうのはなぜ?

A:利き手・利き足側を無意識に多く使うため。

人間には利き手・利き足があるため、日常生活で左右の筋肉を均等に使うことは難しく、これが左右差の大きな原因となります。無意識のうちに利き手や利き足を多く使うことで、そちら側の筋肉が発達しやすくなるため、左右の筋力や筋肉量に差が生じます。

効果が出るまでにどのくらいかかる?

A:一般的には、最短3ヶ月、平均6ヶ月で変化が現れる。

筋力トレーニングによる体型の変化は、早い方で3ヶ月、平均的には6ヶ月ほどで現れることが多いです。ただし、周囲から認識されるのはマイナス5kg程度からで、体重の変化は月に1kg程度の増減が現実的な目標です。そのため、はっきりと目に見える変化を実感するには、5ヶ月以上トレーニングを継続する必要があるでしょう。

筋肉痛があるときはトレーニングを続けていい?

A:筋肉痛があると正しいフォームを維持しにくいため、トレーニングは休んだ方がよい。

筋肉痛があると正しいフォームを維持しにくく、トレーニング効果が低下する可能性があります。通常のトレーニング間隔は2~3日ですが、筋肉痛が残っている場合はさらに1~2日休むのが望ましいです。

一般的に、筋肉痛の期間はトレーニングを続けるうちに短くなります。筋肉が回復し、正しいフォームでトレーニングできる状態になるまで待ちましょう。

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