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【船橋俊一氏×宮田裕章教授×堂上研】豊かなまちづくりに欠かせないエリアの個性とコミュニティの自発性

私たちが生活するうえで欠かせない、地域とのつながり。どんな場所に住むか、どんな場所で働くか、どんな場所に遊びに行くかで私たちの生活は大きく変わる。

今回お話を伺ったのは、株式会社大林組でスマートシティ推進室長を務めている船橋俊一さん。同社の「ウェルビーイングなまちづくり」プロジェクトを牽引する人物だ。

そこに暮らす人々、ひいては街全体のウェルビーイングを実現するために欠かせないこととは? 「うめきた2期」や大阪・関西万博の構想に一緒に取り組んでいる慶應義塾大学の宮田教授、Wellulu編集長としてウェルビーイングを探求し続けている堂上研との鼎談をお届けする。

 

船橋 俊一さん

株式会社大林組
理事 本社営業総本部 担任副本部長
スマートシティ推進室長
一級建築士

1992年株式会社大林組に入社。建築工事事務所、設計本部を経て、2004年大阪本店大阪都心再室にて、うめきた先行地区グランフロント大阪開発を担当。その後、うめきた2期開発(グラングリーン大阪)プロジェクトや中之島クロス(未来医療国際拠点)プロジェクトを推進。2022年からは本社営業総本部スマートシティ推進室長も務め、スマートシティ事業に関連する開発・運営全般を担いつつ、大阪・関西万博テーマ事業(宮田プロデューサー)共同プロジェクト企画・開発の責任者も務める。

宮田 裕章さん

慶應義塾大学医学部教授/Welluluアドバイザー

2003年東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。同分野保健学博士
2025日本国際博覧会テーマ事業プロデューサー
Co-Innovation University(仮称) 学長候補

専門はデータサイエンス、科学方法論、Value Co-Creation。データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う。
医学領域以外も含む様々な実践に取り組むと同時に、世界経済フォーラムなどの様々なステークホルダーと連携して、新しい社会ビジョンを描く。宮田が共創する社会ビジョンの1つは、いのちを響き合わせて多様な社会を創り、その世界を共に体験する中で一人ひとりが輝くという“共鳴する社会”である。

堂上 研

株式会社ECOTONE 代表取締役社長/Wellulu 編集長

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集部プロデューサーに就任。2024年10月、株式会社ECOTONEを立ち上げる。
https://ecotone.co.jp/

目次

街づくりの主役は「エリアに関わる全ての人たち」

堂上:船橋さん、宮田さんのご活躍はいつも拝見しているので、今回このような機会をいただいてとても嬉しいです。宮田さん、素敵な御縁をありがとうございます。お二人の関係は長いのですか?

宮田:大阪の都市開発プロジェクト「うめきた2期」の構想が出始めた頃なので、約10年前に出会いました。現在も大阪・関西万博をはじめとする色々なお仕事でご一緒させていただいていますが、私が迷った時には叱咤激励してくださる心強い存在です。私が街づくりの分野に関わり始めたのも、船橋さんとの出会いがきっかけですね。

堂上:宮田さんの活動を広げるきっかけになったんですね。船橋さんはずっと街づくりに関わってきたのでしょうか。

船橋:大林組に入社してからの10年くらいは、建築デザインに携わっていました。街づくりに関わるようになったのは、「うめきた2期」の先行となる「うめきた1期」の企画や運用チームに参加したのがきっかけです。

これまで、建築というとハードデザインや建設コストに目が向けられていましたが、ちょうどその頃から建築による地域経済や生活への波及効果が重視されるようになりました。建築する側ではなく、エンドユーザーがどうありたいのか。もしくは、どうあるべきなのか、ハードだけでなくソフトや運営の仕組みまでも企画し実践していくのが街づくりです。新しいことを試験的に導入してエンドユーザーの反応を観察しながら地域の生活モデルにしていく、それが面白くて、気づいたらハードデザインよりも街づくりのほうにのめり込んでしまいました。

堂上:へぇ、面白い!

宮田:近年は様々な場所で都市開発が進んでいますが、なかでも「うめきた2期」の「グラングリーン大阪」は大絶賛されています。美しい景色があって、人が集まり、そこで初めてビジネスやコミュニティが生まれていく。ディベロッパーや様々な分野のクリエイターが「まさにこれだよね!」と感動しています。

船橋:これまでの都市計画は、経済効率性を重視した法制度によって土地利用方針が定められ、そのもとに建物の用途や規模が決められていたため、どこに行っても同じような街になってしまいました。一方、近年の都市は生産の場としてだけでなく生活の場であること求められ、ミクストユースな傾向があります。様々な用途をどのようにミックスさせて、地域のユニークネスを発揮するかが、エリアそのものの付加価値になりつつあります。そうすると、様々な属性の人や用途が混ざり合う仕組みを考えないといけないし、エンドユーザーとのインターフェースになるようなソフトの部分を作らなければいけません。

ビジネスの側面で考えると用途やユーザーセグメントを限定するほうがシンプルで効率的なんですが、そうしてしまうとその場所はただ消費されるだけになってしまい、経年劣化してしまいます。経年強化するためには、その場所にいる人たちが消費するだけではなく供給側にも回り付加価値をつくるプレーヤーになっていくことが大事なんです。コミュニティドリブンな街づくりです。

データ活用で街の個性を発見し、価値を向上する

宮田:近年、都市開発のベースにもなっているコンパクトシティにも、その地域が持っている資源や歴史、自然の景観、人々が紡いできた文化を重ねながらユニークなものを作ることで、中長期的にその街の価値を作り出せるのではないでしょうか。特に日本各地は食という分野でユニークネスなので、さらにどのような付加価値を持たせるかが街づくりの軸になってくると思います。

船橋:そうですね。コンパクトシティには、インフラの整備費用やメンテナンスコストが下がるという側面もあり、持続性の観点でも大きなメリットです。効率性と付加価値の向上を両輪で持たせられるかが重要になります。

これを実践しているなと思ったのが、メルボルンの「20-minute neighbourhoods」という概念です。住民が住みやすくするために、生活機能を徒歩20分圏にコンパクトに集約する考え方です。注目すべきは、病院や教育施設などの生活インフラだけでなく、アートなどの文化的な要素も散りばめられていることです。ウェルビーイングに必要な要素を、幅広く捉えられていますよね。また、街の住みやすさの指標として、公共スペース、特にストリートにどれだけ人が出てきて、そこでどれだけ豊かさを感じているのかを重視しています。10数年前にメルボルンを訪れた時は衝撃を受けました。

堂上:それが「20-minute」、20分の徒歩圏内で計画されていたんですね。

船橋:はい。この「自分の住んでいる辺りで楽しく過ごしましょう」という概念は、私が携わっているスマートシティのプロジェクトでも基本的な考え方になっています。

堂上:スマートシティプロジェクトについて、もう少し詳しく教えていただけますか?

船橋:大林組の「ウェルビーイングなまちづくり」は、データ駆動による「Well-being for All」が大きな軸になっています。そのエリアに集まる人たちが、同時にウェルビーイングになるためにはどのようにすればいいのか、データ活用することで、効率的かつ客観的に実現できるのではないか。それを「徒歩20分圏内(=1マイル)」で実現しようというのが基本的な考え方です。

※大林組「ウェルビーイングなまちづくり」公式サイト

堂上:住んでる人も、通勤している人も、商売をしている人も、建物を持ってるオーナーのことも考えられているということですよね。すごい……! それをリアルな街で実証実験しているということでしょうか。

船橋:はい。現在は、大阪の中之島エリアで実際に取り組みが行われています(※2024年11月現在)。2024年度の下期からは、東京の品川エリアでも実証実験が始まる予定です。品川はいわゆる鉄道の操車場等を開発したグリーンフィールドと呼ばれる場所なので、先ほども話に出た場所に歴史や文化が希薄でありユニークネスが見つけにくい状態です。だからこそ、データを活用して、何がこの街の資源なのかということを浮かび上がらせ、それをみんなで使うことによってエリア自体の価値を上げることができます。そうなれば、そのエリアでの建設需要も上がり、街全体がより活性化します。

宮田:本来、価値というとビル単体で考えがちですが、実際は地域全体がもっと密接につながっています。だからこそエリア全体の価値、その場所に集うことの価値をどう高めていけるかということが重要ですよね。

そういう意味では「うめきた2期」「グラングリーン大阪」では、公園が大きなアイデンティティ、付加価値になりました。「あそこの公園、なんか良いよね」と人が集まるようになると、その周りのビルやテナントの価値が上がります。ただ消費されるだけになってしまうものを、エリアやコミュニティとしての個性を出してどう作っていくかというのが、これからの街づくりで重要になってくるのではないでしょうか。

堂上:その個性が大阪の場合は公園ひいては自然、メルボルンの場合はアートだったわけですね。

コミュニティが自発的に動いていくために必要な仕組みづくり

堂上:そもそも、そのエリアの人たちが自発的に動いていくにはどうしたら良いのでしょうか。ただ街をつくっても、そこに集まる人に積極性がなければなかなか活性化はしないと思うのですが。

船橋:その通りです。それを解消するための取り組みのひとつとして、『みんまちSHOP』という仕組みを取り入れています。これは、街やビルの空いているスペースを活用して、生活者のニーズと街のウェルビーングなコンテンツをマッチングするサービスです。例えば、飲食店の営業時間外にワインのテイスティング会をしたり、ビルの屋上を使ってフットサル大会をしたりしています。

※『みんまちSHOP』公式サイト

宮田:ビルやテナント側にはリスクはないんですよね。

船橋:ほとんどありません。コンテンツの実施の有無は投票で決まるので、テナント側は事前にデマンドを確認できますし、そもそも空いていたデットスペースを使うわけなので、ビル側にもメリットがあります。

堂上:へぇ! 面白いですね。

船橋:各コンテンツにはウェルビーイングのタグをつけてデータ分析しているので、そこのエリアに集う人がどんなことに関心があるかも分析できます。それをサービサーや建物オーナーに提供することで、それぞれの事業計画にも役立つという仕組みです。

宮田:リスクなく試してみて、ニーズがあることがわかれば常設にもできるということですよね。そのビルに必要なものだけでなく、そこに集うコミュニティの価値をみんなで作っていくことができる。幅を持たせることによって、より流動的かつ広域的なニーズを掴める……。素晴らしいです。

堂上:コンテンツありきで人が集まるとなると、偶然の出会いも生まれますよね。

船橋:まさにおっしゃる通りです。私もワインのテイスティング会に何度か参加しているんですが、異業種交流会みたいなものに参加しなくても自然と異業種の方と出会えて、自分の幅が広がります。それに、ワイン好きな方と知り合いになれるのは、単純にすごく嬉しいです。

宮田:純粋にそのコンテンツを好きな人だけで集まることができるから、個人個人のウェルビーイングにもつながりますね。

船橋:はい。今はまだ実験地が少ないですが、今後も色々なエリアで試してみたら、きっとエリアごとにコンテンツの傾向が変わってきて面白いはずです。その相関比較によって、エリアごとのユニークネスを見つけるきっかけにもなると思います。

堂上:面白い! まさにそのエリアに集う人たちが、そのエリアの個性を作っていくわけですね。

EXPO 2025 大阪・関西万博で実現したい未来のための場づくり

堂上:船橋さんと宮田さんは、大阪・関西万博でも一緒にお仕事されているんですよね。今回の万博で関わっていることや、そこで実現したいことについて伺ってもいいですか?

宮田:私が関わっているのは、会場の真ん中の「静けさの森」の一角にある「Better Co-Being」という、壁も天井もないパビリオンです。

これまでの万博では、その時代や人類の技術の象徴として人工物が作られるのが一般的でした。しかし今回は、世界が混迷しているなかで新しいビジョンが必要だったんです。農業革命では国やそこでの秩序が、産業革命ではお金が人と人とをつなげたように、今まだ続くデジタル革命でも「つながり」が欠かせません。これからは、つながりのなかで多様な豊かさ、つまりウェルビーイングをどれだけつくっていけるかが重要になります。

もちろんデジタルを使うことも大事だけれど、それだけだとすぐに劣化してしまう。長期的なスパンで本質的に変化していくものはなんだろうと考えると、つながりのなかで共に生態系をつくり、未来を共につくることなのではないか? という問いにたどり着きました。その問いこそが、「静けさの森」なんです。

そのうえで、これまでの建築を振り返ってみると、人間の力の象徴だったり、あるいは壁を作って分けることで外敵から守るという機能が必要だったりしていました。ただ、今回は概念としてそれを象徴するのならば、壁も天井もいらないだろうと思ったんです。

つながりのなかで広がり、未来を見る。どうしたって不平等はあるし、一人ひとりスタート地点の違いがあるから、足元だけを見ているとどうしても折り合えないけれど、どんな未来を歩みたいかというところに焦点を当てたい。それを場として作ろうというのが、私たちの趣旨です。

宮田:これまでは「最大多数最大幸福」という考え方が主流でした。みんなで同じ夢を見て、同じことを感じて、同じもので感動しましょうというのが都市やイベントの体験だったんです。

だけどこれからは、多様な人達の豊かさに寄り添いながら、一人ひとりが違う体験や感動を感じることができる場づくりが重要になります。そのために大切なのは、万博で何かを作って終わりではなく、ひとつの到達点としてその先にどう広がるかということです。まさに船橋さんがおっしゃっていた展望そのものですよね。建物をつくって終わりではなく、モノと共にコミュニティを作りながら未来をつくっていく。

船橋さんとは、そんなつながりのなかで場を作っていくということを、一緒にやらせていただいています。

堂上:素晴らしい考え方ですね。

宮田:「静けさの森」自体は、経済を否定してるわけではありません。経済は私たちをつなぐ手段としてはすごく有効ですが、あくまでも目的は健康やウェルビーイング、人権、平和、コミュニティなどです。

スマートシティの先にもコミュニティモビリティがあったり、あるいは文化というものがあったり、環境、生物多様性があったり……。そういったさまざまなコミュニティの目的を掲げながら、お互いに未来を考えてみようということです。大林組の「ウェルビーイング・ネイバーフッド」にも近いと思います。

※大阪・関西万博公式サイト

堂上:最後に、船橋さんにとってのウェルビーングを伺わせてください。どんな状態、何をしている時に、充実感や幸福感を感じますか?

船橋:一時期、サッカーコーチをしていた時期があったのですが、その時のコミュニティの人たちとつながっている状態はすごくウェルビーイングでしたね。子どもたちはもちろん、その友達、お父さんやお母さんとか、職業も考え方もバラバラの人たちとつながるのが好きなんだと思います。

そういうヒエラルキーのないコミュニティだと、人と合わせることが大事じゃないですか。最近は「ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity&Inclusion)」という言葉もありますが、自分自身が他者を受け入れられるような寛容性を持たなければ、ダイバーシティを語る権利はないなとこの経験からすごく学びました。

宮田:「インクルージョン&ダイバーシティ」という言葉に変えるべきかもしれませんね。

船橋:そうですよね。しかも、受け入れている状態というのは、自分にとってもすごく心地が良いんです。受け入れるって、やっぱり難しい時もあるじゃないですか。疲れたり時間に追われたりしていると言い方がきつくなってしまって、相手の反応や表情を見てさらにウェルビーング度が下がる……という悪循環が起こることもあって。そういう意味でも、自分にとっては他者を受け入れるということが大切です。

堂上:その考えが、まさに大林組のウェルビーイングなまちづくりプロジェクトにも活かされているのでしょうね。本日は貴重なお話、どうもありがとうございました! 今後のお二人のご活躍も楽しみにしています。

船橋宮田ありがとうございました!

編集後記:

宮田さんとお会いしたのが5年前くらい。経団連のDXタスクフォースで講演いただいたときに、僕自身が宮田さんの考える「Better Co-Being」に惚れ込んだ。宮田さんと出会ったからこそ、僕のウェルビーイング共創社会への一歩目が歩けたのである。

はじめて、宮田さんのオフィスで我々がどんな社会を創りたいか語っているときに、最初に宮田さんから出てきた方が大林組の船橋さんだった。さっそく船橋さんとお引き合わせいただき、街づくりとウェルビーイングという視点でプロジェクトをご一緒させていただいた。

ウェルビーイングな街づくりで僕は、3つの視点を持つことが大切だと結論づけた。それは、生活者ひとりひとりが自発的に新しいものを生み出していくクリエイティビティ、その新しいものに偶発的に出会うセレンディピティ、そして、自分ができることを街や他者に還元するギヴ。

これは、ひとつの循環であり、新たな生態が生まれていく自然環境に似ているかもしれない。こんな話を通して、生活者中心の街づくりが生まれていくことができたら、と3人で語る時間があった。

船橋さんとは、今度サッカー談義もしたい。そして、一緒にウェルビーイングな街を通して、お互いの多様なネイバー同士が、お互いに混じりあう場所を創り、最大多様な最大幸福が生まれる「Better Co-Being」な生活を一緒に創っていきたい。

どうもありがとうございました。

撮影場所:UNIVERSITY of CREATIVITY

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