娘の高校卒業式と、大切にしてほしいこと

株式会社ECOTONE代表取締役社長 Wellulu編集長

堂上 研

娘の卒業式で思ったこと

今日は、長女の高校の卒業式でした。6年前のコロナ禍に中学に入学したあなたは、中学高校と6年間、たくさんのお友だちに恵まれて、楽しく学校に通って、素敵な卒業式を迎えました。先日、18歳の誕生日を迎え、誕生日と卒業式、両方おめでとう。娘の高校の卒業式を親として参加して、これもここに感じたことを綴っておこうと思いました。

まずは、最初の10分くらいの映像でいきなり涙腺が崩壊しました。生徒が入場する前に、学校が用意してくださった映像は、ゆずの「栄光の架橋」をBGMに、中学受験のシーンでした。6年前の娘の中学受験のときは、僕は人生初のインフルエンザに罹患したので、実際はその場面にいないのですが、子どもたちの頑張りが、僕の涙腺を崩壊したのです。(最近、末っ子の中学受験を体験したばかりだから、余計に影響を受けたのでしょう)

娘が卒業式に入場する。制服に身を包み、少し照れくさそうに笑っている。学校の持つ思想「発想の自由人たれ」という言葉の中に、娘と仲間たち、みんなが強い意志をもって自信をもって挑戦してきたことが見えた気がしました。13歳で入学し18歳で卒業するまでのこの6年間。 人生において、これほどまでに心が揺れ、感性が研ぎ澄まされる時期は他にないかと思います。感受性豊かなこの時期に経験したこと全てが、子どもから大人へと脱皮するきっかけがある。みんな感謝の気持ちと、強い意志をもって入場してきました。

生徒一人一人が、校長先生から卒業証書を受け取る。これは日本の卒業式であって、海外とかどうなんだろう、とふと疑問がわきました。そのあとは、6年間の皆勤賞を表彰したり、優秀な成績をおさめた生徒をどんどん表彰していく。ああ、これが日本の文化だな、と感じさせるものでした。何かその感じに違和感を感じて、「皆勤賞」はもちろん素晴らしいですが、無遅刻無欠席を称えることで、真面目に通うことが「善い子」で、先生の言うことをきちんと聞く生徒が「善い子」というような価値観をつけてしまっているように感じたのです。やんちゃな子を称え、成長著しかった子も表彰できたら良いな、と思った次第です。

卒業式の送辞と答辞。ここで、生徒たちのすすり泣く姿。堂々とお話しするひとつひとつの言葉にたくさんの感動が含まれています。そこからの在校生のブラスバンドによる生演奏の中での校歌斉唱。僕は自分の高校の校歌の記憶がまったくないのですが、ああ、校歌ってこういういいところがあるんだ、と感動しました。

卒業式が終わり、記念撮影と共に、謝恩会。生徒中心に先生への感謝の会が催され、みんなの笑顔が学校生活の充実さを感じさせました。娘のクラブの後輩たちが、休みにかかわらず、素敵なお花を持って卒業祝いに来てくれたことも嬉しかったですね。素適な卒業式でした。あらためて、卒業おめでとう。

父ちゃんから、娘へ。

父ちゃんから、娘へ。ここに手紙のように綴っておきます。多分、このWelluluブログを見ないだろうから、偶然、あなたが大人になったときに、この手紙に触れる機会があったら、なつかしく思い出してください。

あなたは、自慢の娘です。あなたは、いつも誰よりも優しく、誰よりも努力していました。そして、思いやりいっぱいの子です。2人の弟の面倒をよく見てくれて、本当に優しいお姉ちゃんで、家族みんな、あなたのことが大好きです。

コロナ禍の中学入学式はオンラインでした。あなたたちの学年は、2年間ほぼ学校行事ができなかったのと、オンライン授業とのハイブリッドが当たり前になって、なかなか学校の友だちとの交流もできなかったのは大変だったでしょう。そんな中、学校生活を楽しみ、新体操部に入ったあなたは、朝練をしたり、夜遅くまで部活三昧。とても充実した生活を送っていました。

中学2年生の夏、新体操部の大会。 あなたが一生懸命やっていた中で、大きな事件が起きました。クラスの中でコロナ感染者が出たというだけで、何の症状もないあなたが「濃厚接触者」として自宅待機を命じられ、この日しかない大会に参加できなくなりました。あなたは大粒の涙を流しながら、悔しい想いをしていました。そのときの自治体の判断、学校の判断、医療機関の判断など、情報が錯綜している状況でした。ちょうど1年延期された東京オリンピック選手のコロナ禍の濃厚接触者の出場についての案内がされていた時期でしたね。

僕は、この怒りに近いやり場のない感情をどこにぶつけていいのか分からず、先生に電話越しにぶつけました。「オリンピック選手は出られるのに、なぜ一生に一度の大会が出られないんだ。なんで、コロナ禍にワークショップを長時間やっているんだ。もっと配慮できたはずだろう。」あまりの理不尽さに、黙っていられなかった。けれど、そんな父ちゃんを泣きながら止めたのは、当事者であるあなたでしたね。

「先生は悪くない。パパ辞めて。」自分自身が一番辛いはずなのに、相手の立場に立って考え、責任を誰かに押し付けない。あの時、あなたが見せた「優しさ」と「芯の強さ」は、あなたの強さです。逆に、父ちゃんの未熟さに申し訳ない気持ちです。あのときは謝れなかったけれども、今謝っておきます。ごめんなさい。

その後、中3で新体操部のキャプテンになって、後輩と共に関東大会まで導いて、諦めないで中学最後の大会で最高の結果につなげましたね。あなたが、朝練から夜の遅くまで練習をして、さらには本番前に衣装をつくるのを徹夜で仕上げていたことが懐かしいです。

その後、あなたは、高校1年でカナダへ1年間の留学を決めました。帰国してから、あなたは堂々と人前で自分を主張し、自分の意見をしっかりと持ち、やりたいことをはっきりと言葉にできる「自己表現」の力が備わっていました。素晴らしい体験をしてきたことがよく分かりました。

卒業式の日に、担任の先生にお礼をお伝えして、お話をさせてもらうと、先生から「誰よりも気が付き、誰よりも努力をして、一生懸命やってくれている。」そして、そんな先生から贈られた漢字一文字が「直」。まっすぐに、自分の信念に基づいて、突き進む素晴らしい字を贈っていただきましたね。たくさんの仲間や先生方に恵まれて、愛情をいっぱい受け取っているあなたは、どんな挑戦も、どんな環境でも力強く、幸せに生きられる力が備わっていると感じています。

卒業と18歳の成人おめでとう。

あなたが卒業する学校が大切にしてきた言葉、「発想の自由人たれ」。 AI時代において、これほど本質を突いた言葉はないように思います。AIは「過去の蓄積」から最も確率の高い答えを出します。しかし、今のところ、AIには「自由な発想」も「意志」もありません。リアルと人間力が大切になってくる時代に、 「発想の自由人」とは、既成概念に縛られず、自分の感性と知性を信じて、新しい意味を創造できる人のことだと思いました。

これから始まる大学生活。それは、あなたが「自分の今まで」と「自分のこれから」をどう築き上げるかの、自由で、かつもっといろいろと挑戦できる4年間です。父ちゃんが常に心に留め、あなたにも感じ取ってほしいと思っている「5つのメッセージ」を贈ります。

1. 自分自身を大切にし、自分を裏切らない

これから先、周囲の目や世間の「正解らしきもの」に流されそうになる瞬間が必ず来ます。そんな時こそ、自分の心の声に耳を澄ませてください。他人に嘘をつくよりも、自分に嘘をつくことの方が、罪深い。自分を大切にするとは、自分の可能性を誰よりも信じ抜くということです。そして、人生においての自分の心の意志決定者は自分であることを意識してください。

2. 今しかできないことを、おもいっきり楽しむ

「いつか」ではなく「今」を生きる。大学時代の4年間という時間は、人生において最も純度の高い「自由」が許される時間です。損得勘定を捨て、心が動く瞬間に身を投じてください。泥臭く遊び、真剣に学び、全力で恋をする。その熱狂の記憶が、将来のあなたを支える礎になります。たくさんの出逢いが待っていでしょう。どんどん挑戦するからこそ、たくさんの学びと成長があると思います。

3. 常に相手の立場に立って、考え行動する

誰かと対峙するとき、どんなときでも「対話」が必要だと思っています。対話を通して、相手を慮り、相手の立場にたって考え、行動できることが大切だと思っています。AIは「データ」は読み取れますが、人の「心」や「間合い」、「いろいろな空気の流れ」を推し量ることはできません。想像力を働かせ、相手の立場にたって、考え行動する。その優しさが、結果としてあなたの周りに豊かな繋がりを作り、あなた自身のウェルビーイングを高めると思っています。

4. 当たり前なんて存在しない。常に「問い」を持つ

「みんながそう言っているから」「今までそうだったから」。そうした思考停止は、AI時代において最も危険な状態です。目の前の常識を疑い、自分の頭で「なぜ?」と問い続けること。「発想の自由人」への第一歩は、当たり前を疑うことから始まると思います。正解のない「問い」を持ち続けることで、自分自身が選んだ道を正解にしていく。そんな生き方をしていると、幅広いリベラルアーツ思考で、たくさんの学びを得ることができると思います。

5. 世の中に好奇心を持ち、挑戦し続ける

世界はあなたが思うよりもずっと広く、多層的です。自分の専門分野だけでなく、芸術、科学、歴史、そして名もなき誰かの生き様。あらゆるものに触れ、自分の枠を壊し続けてください。挑戦して失敗したことは「経験」と「成功」への一歩となりますが、挑戦しなかったら何も学べません。常に価値観や固定概念を崩し、アンラーンしていくことが、大きな成長につながります。

あなたは、この5つを父ちゃんよりも分かっていますね。特に「相手の立場に立って、考え行動する」は、父ちゃんよりもあなたのほうが実践できていますね。父ちゃんも見習います。

大学4年間、そしてこれからの人生、たくさん笑って、たくさん泣いて、たくさんの出逢いを大切にしてください。父ちゃんと母ちゃんが出逢った母校で、4年間どんな生活を送るのか、父ちゃんも楽しみです。大学生活という、このかけがえのない4年間で、あなたが感じるだろう、人の想い、森林の香り、太陽の熱、空気の流れ、あなたの五感で感じるすべてが意味あるものです。めちゃくちゃ楽しんでほしい。

卒業と18歳おめでとう。 これからも、父ちゃんはあなたを愛しています。

堂上 研 株式会社ECOTONE代表取締役社長 Wellulu編集長

株式会社ECOTONE代表取締役社長
ウェルビーイングメディアWellulu編集長
情報経営イノベーション専門職(iU)大学教授
日本イノベーション協会 理事
私生活では、3人の子供の父。趣味は、スポーツとアート。

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