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【小学生向け】SDGsって何?17の目標やできることを簡単にわかりやすく解説

SDGsとは地球の環境を守り、誰もが安心して暮らせる未来をつくるために、世界中が協力して取り組むべき目標のこと。

本記事では、SDGsの成り立ちや17の目標を小学生にもわかりやすいように解説し、日常生活で取り入れられる工夫や、学びを楽しくする方法についても紹介。子どもと一緒にSDGsについて考え、話し合うきっかけとして活かせる内容になっている。

この記事の監修者

三宅 香さん

1991年にジャスコ(現イオン)株式会社へ入社。一橋大学にてMBAを取得後、2017年よりイオン株式会社執行役として環境社会貢献、IR・PR、お客さまサービスなどを統括。2019年より日本気候リーダーズ・パートナーシップの共同代表、2025年より業務執行理事を務める。

2022年三井住友信託銀行株式会社へ入社し、同年グテレス国連事務総長の下で招集された「非国家主体によるネットゼロ宣言に関する専門委員」のメンバーとして活動。2023年よりサステナブルビジネス部フェロー役員。

目次

【小学生向け】SDGsって簡単に言うと何?わかりやすく説明

SDGsとは「世界の人々が元気に暮らしていくために考えられた約束」のこと。2025年時点で80億人を超える人が地球で暮らしており、これからも世界の人口は増え続けると予想されている。すると、食べ物・水・エネルギーなどの限られた資源をこれまで以上に大勢の人々で分け合わなければいけなくなるが、もし一部の国や人が独り占めしてしまえば、その分ほかの人が困ってしまう。

さらに、普段の生活で排出されているCO2(二酸化炭素)の量はどんどん増えており、その影響で気候変動が進んでいる。たとえば、日本の気温がどんどん上がって暑い日が増えているのも、気候変動の影響によるもの。このように、地球上にはたくさんの課題や問題が存在している。

【おもな問題の例】

  • 世界では9人に1人(約8億人)が飢餓で苦しんでいる
  • 2023年と2024年の2年連続で、猛暑日の最高記録を更新している
  • 世界では約2億5,000万人の子どもが学校に通えていない
  • 世界人口の約9.3%にあたる7億1,900万人が1日わずか2.15ドルで暮らしている
  • 日本では約464万トン(東京ドーム3.7個分)の食品が捨てられている

世界中の人々が安心して暮らしていくには、このような課題に対して「全員が協力して取り組む」必要がある。

SDGsはどうやって生まれた?

SDGsは2015年にニューヨークで開かれた国連サミットで、2030年までに達成することを目標に誕生した。それ以前にも「MDGs(ミレニアム開発目標)」という、世界の貧困や教育の格差をなくすための8つの目標が存在していた。MDGsによって多くの成果があった一方で、まだ解決できない課題も残り、新しい問題も生まれた。

そこで、MDGsの8つの目標をベースにしつつも新しい目標を加えて誕生したのがSDGs。MDGsが「途上国の課題解決」が中心だったのに対し、SDGsは「誰ひとり取り残さない」を合言葉に、先進国も途上国も一緒に取り組む共通の目標となっている。

SDGsは突然生まれたものではありません。国連がずっと前から、世界の問題を解決しようと取り組んできた流れのなかで生まれた最新の目標がSDGsです。

とくに気候変動は研究が進むことで、人間の活動が大きく関係していることがわかってきました。

SDGsが目指す17の目標って何?

  • SDGsは5つのPと17の目標でできている
  • 17の目標はそれぞれがつながっている

SDGsは5つのPと17の目標でできている

5つのP 説明 17の目標
People(人間) すべての人々の尊厳と平等を確保し、貧困や飢餓を終わらせ、健康と教育を保障する 1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
Prosperity(豊かさ) すべての人が豊かで充実した生活を送り、経済的・技術的進歩が自然と調和するよう促進する 7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8:働きがいも経済成長も
9:産業と技術革新の基盤をつくろう
10:人や国の不平等をなくそう
11:住み続けられるまちづくりを
Planet(地球) 地球の自然資源や気候を保護し、環境の持続可能性を守る 12:つくる責任 つかう責任
13:気候変動に具体的な対策を
14:海の豊かさを守ろう
15:陸の豊かさも守ろう
Peace(平和) 恐怖や暴力のない平和で公正な社会を築く 16:平和と公正をすべての人に
Partnership(パートナーシップ) 世界中のあらゆるステークホルダーが協力し、目標達成に向けて連携する 17:パートナーシップで目標を達成しよう

SDGsの目標は「地球の環境を守ること」「貧困や飢餓をなくすこと」「健康や教育を守ること」など「5つのP」と呼ばれるグループに分けられている。

  • 人間(People) … 貧困や飢餓をなくし、健康や教育を守る(目標1〜6)
  • 豊かさ(Prosperity) … エネルギー、働きがい、経済やまちづくり(目標7〜11)
  • 地球(Planet) … ごみやCO2を減らして、海や森を守る(目標12〜15)
  • 平和(Peace) … 戦争や暴力のない安心した社会をつくる(目標16)
  • パートナーシップ(Partnership) … 世界中のみんなで協力する(目標17)

17の目標はそれぞれがつながっている

それぞれの目標がどういう関係になっているのかは、「ウェディングケーキ」にたとえて説明されることがある。

上記のように、スポンジ生地の土台が「地球の環境」、スポンジの上にある生クリームが「社会(私たちの暮らし)」、一番上に乗ったフルーツが「経済(お金や仕事などの活動)」にあたる。スポンジ生地の土台がしっかりしていないとケーキが崩れるように、地球の環境が破壊されることで、私たちの暮らしや健康、経済活動も崩れてしまう。

SDGsは環境だけでなく、人間の暮らしや社会のあり方、そして経済までつながっています。どれか1つを守ればいいのではなく、すべてを一緒に考えていくことが大切です。

環境が守られるからこそ、人の生活が安定し、そのうえで経済が回っていく。そんなつながりを意識してほしいと思います。

SDGsを知るとどんないいことがある?

SDGsを知ることで「ごみを減らすと海がきれいになり、魚たちも元気に暮らせる」「電気を大切に使うと、地球が暑くなりすぎるのを防げる」など、自分の行動が地球や未来につながっていることに気づけるようになる。

さらに、世界の人たちの暮らしを思いやることにもつながる。貧困や教育を受けられずに困っている人がいることを知ることで「自分だけよければいいのか」を考えるきっかけになり、人としての学びや心の成長にもつながる。また、子どものころから社会問題に関心を持つことで「この会社は環境問題に取り組んでいるのか」「仕事を通じて地域の支援ができる活動はないか」など、進学や就職の選択肢の幅を広げることにもつながる。

子どもにとって、SDGsを学ぶことは、単なる知識の習得ではなく、世界の現実を知り、自分の行動や将来に結びつける大切な機会です。80億人以上が地球で暮らしているこの時代に「自分だけが豊かでいいのか」を考えることは、子どもたちの視野を広げ、道徳教育や社会性の育成にも直結するでしょう。

編集部コメント

日本や世界で起きている問題を知るだけでも、日常の「なぜ?」が増えていきます。その中で「マイバックやマイボトルを持参する」「環境に配慮した製品を選ぶ」「物を大切にして、できるだけ長く使う」など、「自分だったら何ができるか」を考えてみることが、環境への取り組みの第一歩になると思います。

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一生モノを身近にする「Sobagni」のSDGs

Sobagniが考えるSDGsは「物を大切に長く使うこと」。長く使い続けることで資源を守り、廃棄を減らすことが日本らしいエシカルであり、未来を守る第一歩につながる。

その想いを伝えるため、Sobagniは自治体・教育機関・地域団体と連携し、学びの機会を広げている。アップサイクル素材を活用したペンケース作りのワークショップでは、「工夫次第で素材は生まれ変わり、新たな価値を生む」という気づきを提供。ものづくりの楽しさや作品への愛着を通じて、自然と「ものを大切にしたい」という気持ちが芽生える場をつくっている。

一生モノを、より手軽に、より身近にすることで、社会課題を「生活の中で解決できる」身近なテーマにすることが、Sobagniの役割であり、SDGsの活動の基盤となっている。

【小学生向け】SDGs達成のためにできること

小学生にとって身近な取り組みの例として「水を出しっぱなしにしない」「物を大事にして長く使う」などの行動が、地球の温暖化の原因であるCO2の削減につながる。また、ペットボトルの代わりに水筒を使ったり、レジ袋を断ってマイバッグを持ったりすることも、環境にやさしい行動のひとつ。

「環境問題を解決する」という責任感を持たなくてもいいので、まずは自分ができそうなことからやってみよう。

カテゴリ 具体の取り組み
家の中 電気を使わないときはこまめにスイッチを切る
家の中 水を出しっぱなしにしない(歯みがき・手洗い・シャワーなど)
学校・登下校 環境問題について、学校で習ったことを自分でも調べてみる
学校・登下校 学校で出る紙やごみを正しく分別する
買い物・日常生活 マイボトルや水筒を持ち歩く
買い物・日常生活 マイバッグを持つ
買い物・日常生活 家庭で不要になった衣服・本・文房具を集めて寄付する
交流 興味がある社会問題について、家族や友だちと話し合ってみる
交流 工場見学や農業体験などに参加してみる
交流 ワークショップやボランティアに参加してみる
  • 興味がある分野について調べて取り組んでみる
  • ワークショップや地域のイベントに参加してみる
  • 学んだり体験したことを家族や友達に話してみる

興味がある分野について調べて取り組んでみる

最近では、SDGsや環境問題について学校で習うことも多く、子どもたちも一定の知識を持っている。

そこで終わりにするのではなく、SDGsの内容を子ども向けに紹介しているアニメや動画を見たり、インターネットで調べてみるなど、自分の興味がある内容を深掘りしてみよう。一般的に言われる「マイバッグを持つ」「水筒を使う」といった行動も「なぜその行動が必要なのか」を知ることで、社会性を育むことにもつながる。

たとえば、コンビニで購入できるレジ袋の場合、「工場で製造」「工場から店舗への輸送」「廃棄時の運送や焼却時」などのサイクルで、どれくらいCO2が排出されているのかを調べてみると、マイバッグを持つ意味が理解できる。また、お気に入りのバッグやボトルを持つことで「自分の好きなものを使う」という行為が、地球の環境にもよい影響を与えることにつながる。

ワークショップや地域のイベントに参加してみる

SDGsの活動は続けることが重要なので、楽しみながら学べる活動に参加してみるのがおすすめ。

たとえば、ペットボトルや牛乳パックなどを使っておもちゃをつくる系のワークショップは、学校の工作感覚で取り組むことができ、子どもの創造性を育むのにも役立つ。また、工場見学や農業体験などの活動に参加して、自分の目で見たり実際に体験して情報を集めることも、とても価値がある。

また、着なくなった洋服や廃材などを活用して、自分だけのオリジナルアイテムをつくる「アップサイクル」のワークショップもおすすめ。資源を無駄なく再利用する環境への配慮と、自分だけの1点物という気持ちが、物を大切に長く使うという気持ちにもつながる。

親と子どもが一緒になって学んだり、考えたりする時間をつくることが大切です。子どもに押し付けるのではなく、楽しみながら取り組める方法を考えてみてください。

編集部コメント

ワークショップで作った作品を家で使ったり、体験したことを家族で話し合ったりすることで学びが深まり、「物を大切にする気持ち」や「長く使用する意識」も育まれていくと思います。また、生産工程や廃棄について学ぶことができるのも、こうしたワークショップならではのメリットだと思います。

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一生モノを身近にする「Sobagni」のSDGs

Sobagniが考えるSDGsは「物を大切に長く使うこと」。長く使い続けることで資源を守り、廃棄を減らすことが日本らしいエシカルであり、未来を守る第一歩につながる。

その想いを伝えるため、Sobagniは自治体・教育機関・地域団体と連携し、学びの機会を広げている。アップサイクル素材を活用したペンケース作りのワークショップでは、「工夫次第で素材は生まれ変わり、新たな価値を生む」という気づきを提供。ものづくりの楽しさや作品への愛着を通じて、自然と「ものを大切にしたい」という気持ちが芽生える場をつくっている。

一生モノを、より手軽に、より身近にすることで、社会課題を「生活の中で解決できる」身近なテーマにすることが、Sobagniの役割であり、SDGsの活動の基盤となっている。

学んだり体験したことを家族や友達に話してみる

ワークショップやイベントで学んだり、自分で調べたことを「家族や友達と話し合う」時間をつくってみよう。

子どもだけで取り組むのではなく、家族も協力して「一番楽しかったことは?」「へー!って思ったことはあった?」「おうちでもできそうなことはあった?」などの質問を投げかけて、子どもが考えるきっかけをつくってあげることが大切。自分なりに考えたり、誰かと話し合うことで、新しい発見や興味の幅を広げるきっかけにつながる。

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