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【大萱亮子氏×呉藤舞氏】SMBCの新たな挑戦! こどものための施設『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』誕生秘話

2025年4月、SMBCが新たにオープンした施設『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』。「人生を豊かにする体験や好奇心をもっと。」をコンセプトに、こどもたちが新しい文化や音楽、食に触れ、地域とのつながりを感じられる場所だ。

施設名には、3つの意味が込められている。誰でもウェルカムという意味の「千客万来(せんきゃくばんらい)」、体験の財産を貯める人生の銀行という意味の「Bank of Life(バンクオブライフ)」、そしてこの場で何かがクリエイトされるという意味の「アトリエ」である。

そんな『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』の構想がスタートしたのは2024年6月。わずか1年弱でオープンにこぎつけた背景には、中心となってプロジェクトを進めた大萱 亮子さんと呉藤 舞さんの「巻き込み力」があった。限られた時間のなかで、多くの人々を巻き込みながら創り上げたこの場所には、一体どのような想いが込められているのか。

大萱さんと呉藤さんに、『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』誕生の秘話や、プロジェクトに込められた想いについてWellulu編集部の堂上研が話を伺った。

『アトリエ・バンライ』公式ホームページはこちら

 

大萱 亮子さん

株式会社三井住友フィナンシャルグループ・株式会社三井住友銀行 社会的価値創造推進部 推進グループ 上席推進役 シニア・サステナビリティ・エキスパート

1999年に住友銀行(現三井住友銀行)入行。大企業法人営業、国際部門での金融機関取引やトレードファイナンス業務に従事した後、2010年から7年間リスク管理部門で非日系ポートフォリオや証券化商品などのリスク管理を経験。2017年に経営企画部CSR室、2023年4月にサステナビリティ企画部社会貢献グループ長。2010年ワシントン大学にてMBA取得。

※肩書は2025年3月末時点

呉藤 舞さん

株式会社三井住友フィナンシャルグループ・株式会社三井住友銀行 社会的価値創造推進部 推進グループ 部長代理

2014年に新卒で入社した後、「西日本お客様サービスセンター」(大阪)に配属。約4年間顧客対応の経験を積み、2018年に広報サステナビリティ推進部に異動。2023年より現職。

※肩書は2025年3月末時点

堂上 研

株式会社ECOTONE 代表取締役社長/Wellulu編集長

1999年に博報堂へ入社後、新規事業開発におけるビジネスデザインディレクターや経団連タスクフォース委員、Better Co-Beingプロジェクトファウンダーなどを歴任。2023年、Wellulu立ち上げに伴い編集長に就任。2024年10月、株式会社ECOTONEを立ち上げる。

https://ecotone.co.jp/

目次

教育格差の解消をめざすうえで痛感した、こどもの「体験格差」

堂上:アトリエ・バンライについて知ったとき、なんと素晴らしい取り組みだろうと思ったんです。こどものウェルビーイングについては、Welluluでも特集を組んでいます。今日はお話できるのを本当に楽しみにしていました。どうぞよろしくお願いします!

まず、僕のなかではSMBCさんをはじめ銀行にはどうしても硬派なイメージがあって、こうした取り組みを始められたこと自体が驚きでした。

大萱:社会貢献事業は以前から取り組んでいましたが、2023年度からスタートした中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」の基本方針のひとつに社会的価値創造を掲げています。これを機に、使えるリソースが増え、新しいことにもどんどんチャレンジしようという機運が活発になりました。

じつはここ『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』も構想がスタートしたのは2024年6月で、そこから1年足らずでオープンまで辿り着いたんです。こどもへの教育・体験支援を主軸に取り組むことが計画に明記されたことで、加速度的に進めることができました。

堂上:少し前だと社会貢献事業はビジネスとしては成り立たないと言われることが多かったですから、会社としてそういう風潮になっているのは素晴らしいなと思います。

大萱:私たちもそのような声はよく耳にしますし、やはり会社のベースとなる事業基盤が確りしているからこそ、社会課題解決や社会貢献に取り組めるのだと思います。我々の取り組みについて、社内全体に「いいね」と思ってもらえる仲間づくりや巻き込みは常に意識しています。

堂上:なるほど。僕も新規事業開発をしているのでよくわかるのですが、新しいことをスタートするときには「何のために」という課題設定がすごく大切ですよね。アトリエ・バンライはどのようにスタートした事業なのでしょうか?

大萱:前社長の太田氏は、我々のマザーマーケットである国内のこどもの貧困・格差問題に強い関心を持ち、「銀行は社会の豊かさの上に成り立つ存在であり、こうした社会課題に向き合わなければやがてその意義を失う」と語っていました。企業は利益を追求するだけではなく、社会と共に成長することが必要です。そうした考えのもと、「幸せな成長」というキーワードを掲げて進めている取り組みのひとつが、アトリエ・バンライです。

呉藤:そういった背景があり、2024年10月に社会的価値創造推進部ができたのですが、中期経営計画の初年度である2023年度は、まずは社員のボランティア参加を促進する企画をいくつか立ち上げました。イベントやボランティア活動などを通じて徐々に仲間を増やし、社内に社会貢献の意識を根付かせたかったんです。特に、社員が業務時間の20%をプロボノ活動に充てられる制度を導入したり、こども向けの体験型イベントを実施したりしました。

こうした活動を継続的におこなうなかで、「単発のプログラムではなく、もっと腰を据えて継続的に取り組める場が必要ではないか」という話になりました。そこで大萱と相談を重ね、ちょうど良い物件があるという話が管理部から持ち上がったのをきっかけに、アトリエ・バンライの構想が具体化していったんです。

大萱:はじめは「教育の支援」を目的としていました。しかし、活動を続けるうちに、そもそもこどもたちは進学や将来の選択肢を考える以前に「自分が何を好きなのか」「どんな道に進みたいのか」がわからない……ということが見えてきたんです。その背景には、より低年齢からの体験の不足があると気づきました。『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』ではさまざまな体験に重点を置き、それがその後の興味や学び、進路選択につながるようなシームレスな支援をめざしています。

堂上:アトリエ・バンライ誕生の裏には、そんな想いがあったんですね。とはいえ、新しいことを始めようとすると社内からは賛否両論ありますよね。先ほど、社内みんなに「いいね」と思ってもらうことを意識しているとおっしゃっていましたが、否定派の方々に納得してもらうためには、具体的にどんな手立てがあったのでしょうか。

大萱:正面からきちんと向き合い、地道に説明しました。社内の共感を得られなければ、仲間として巻き込む取り組みができないと思ったからです。たとえば、この椅子や壁の絵ひとつとっても、我々が今まで取り組んだことのない「こどもたちが楽しいと感じられる空間を作る」という観点を重視し意義を伝えました。外部のクリエイターさんやこどもの居場所づくりの専門家の意見も取り入れました。社内の声だけでなく、外部の方が「これは必要だ」と言うことで、社内の理解が進むことも多かったですね。

呉藤:仲間になってもらえるように、根気強くコミュニケーションを重ねていきましたよね。

堂上:お二人が丁寧に対話をしてきたからこそ、こんな素晴らしい施設が出来上がったんですね。

成果の要は、巻き込み力とウェルビーイングなチームワーク

堂上:今後、『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』はどのように運営していく予定でしょうか。

大萱:保育の資格、こどもとの接点や経験を持っているスタッフが常駐しています。加えて私たち社会的価値推進部のメンバー、そしてボランティアスタッフとしてSMBCの社員にも募集をかけています。社員向けに執務スペースやWi-Fiも整備しているので、在宅勤務より快適かもしれません(笑)。じつは蔵書を並べる際にも、20人ほどの社員が協力してくれたんですよ。

堂上:素晴らしいですね。事業を作るうえでは、コミュニティマネジャーとなる人の「巻き込み力」が欠かせません。『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』も、まさに巻き込み力あっての成果だと思うのですが、この巻き込み力が培われた原体験などがあれば教えていただきたいです。

大萱:私は幼少期、父の転勤で南アフリカ共和国に6年間住んでいたことがあったのですが、その経験が大きいかもしれません。当時はアパルトヘイト(人種隔離政策)の真っ只中、こども心に自分は対等ではないという劣等感を感じたり、だからこそ自分の得意や存在意義をみつけることを常に考えていました。日本と違って探求系や、答えのない授業が多かったりもしましたね……。SMBCに入社してからも、夫の転勤の関係で3年間休職してインドネシアで海外生活をしていました。

このように多様な文化に触れる機会が多かったこともあり、人に対する壁はないほうです。かつ関西人なので、周りからも「すぐに誰とでも仲良くなるよね」とよく言われます。自分で言うのもなんですが、チームの雰囲気もフラットなんじゃないかな。

呉藤:大萱と一緒に仕事をして2年が経ちますが、仕事がすごく楽しいんですよ。やりたいと言ったことは基本的に応援やサポートをしてくれて、恵まれているなと日々感じています。

堂上:素晴らしいですね。チームリーダーが意見を受け入れてくれるというのは、すごく嬉しいですよね。

大萱:業務の内容も関係していると思います。社会貢献は、ほかの事業に比べると正解やタブーが少なく、他社やNPO法人との関わりも深くなりますから、個人対個人の関係性でやり取りする機会も多いんです。「こういうこと考えているんですけど……」と相談すると「いいね!」「やろう!」と言ってくれる支援者が多くて、私も恵まれているなと感じます。

堂上:素敵ですね。良い環境があるとはいえ、それでも考えたことをすぐに行動に移せるお二人も素晴らしいです。行動力は昔からあったのですか?

大萱:ありましたね。とりあえず行動する、つまずいたらどうするか考える。業務でもわからないことがあれば呉藤を頼ります(笑)。

呉藤:「私に聞かないでくださいよ〜!」とよく言っています(笑)。

堂上:ウェルビーイングな組織には「上司がわからないことを素直に言える」という要素も欠かせないんですよ。大萱さんは自ずとそれを実現されていますね。

呉藤:本当にそのとおりです。「そんなフランクで大丈夫?」と周りに心配されるくらいフラットに接することを許してくださっていて。大萱以外の部署のメンバーも、後輩の私を頼ってくださることも多いですし、お互いの得意不得意を補い合う良いチームだと思います。

堂上:チームで働いているからなのか、お二人はなんだか雰囲気も似てますよね。

呉藤:SMBCっぽくないとはよく言われるのですが……(笑)。

堂上:そうなんですか。でも、こういうふうに多様な社員がいるからこそお互いに刺激を与え合うことができますし、それがウェルビーイングな組織につながっていくのだと思います。

こどもの主体性を尊重することが生きる力を育む

堂上:こどものウェルビーイングを考えるうえで、上皇后美智子さまの「『幸せな子』を育てるのではなく、どんな境遇に置かれても『幸せになれる子』を育てたい(※)」というお言葉を思い出します。最近は、親がこどもに干渉しすぎることが話題になることもありますよね。大萱さんは子育てで意識していることはありますか?
※出典:「歩み 皇后陛下お言葉集」(海竜社)

大萱:我が家には小学5年生の娘がいるのですが、夫が単身赴任ということもあり、私一人では手が回らないことも多かったんです。ですから、娘には自分でできることは自分でやるように伝えてきました。娘も理解していて、かなりしっかりした子に育っているような気がします(笑)。

「人に迷惑をかけること」には厳しく叱りますが、それ以外は基本的に自由にさせていますね。あとは、自分でやりたいと言ったことにはしっかり責任を持つよう伝えています。それができなかったときには、習い事を辞めさせたこともあります。

堂上:僕も息子が自分で決めて始めた塾をサボっていて厳しく叱ったことがありました。どの家庭にも似た経験があるんですね……(笑)。そんななか、息子が入学した中学校の校長先生が、入学説明会で「お父さんお母さん、こどもたちは自分で気づいて動き出しますから大丈夫です。待っていてあげてください」とおっしゃったんです。

大萱:親の忍耐力ですね。子育てをしていると、つい口出ししたくなることがよくあります。

堂上:わかります。自分で歩く力、生きる力を身に付けてほしいと思いつつ、難しいですよね。

呉藤:「自分でやってみてだめだった」という経験も大事なのではないかと思います。

堂上:宿題なども、言われてからやっても身に付かないですもんね。

大萱:私はこどもの頃、宿題は早めに終わらせるタイプだったんです。でも、夫は逆で最後にギリギリで滑り込むタイプ。宿題や勉強のサポートは夫に任せているからか、娘は夫に似たようで提出直前になって二人でウンウン唸っているのをよく見かけます(笑)。ただ、私は「結果もお二人で受け入れてください」と任せるようになりました。

堂上:そうやってある程度放っておいてくれることで、きっと自分で考えるようになるのでしょうね。ちなみに僕も大萱さんと一緒で、夏休みの宿題は7月中に終わらせたいタイプでした(笑)!

堂上:お二人ご自身は、ご両親にどのように育てられましたか?

呉藤:私の家はけっこう厳格で、あれしろこれしろとかなり言われていた記憶があります。

大萱:言われるまでやらなかったからじゃ……(笑)?

呉藤:それもあるかもしれません……(笑)。今思えば、両親は学力などしっかり身に付けてほしいと思ってくれていたのでしょうね。ただ、母親が仕事から帰ってくるまでの18時までは自由だったので(笑)、私の家がたまり場で毎日のように自由に友人と遊んでいました。ある意味メリハリがある家だった気がします。

堂上:僕は「禁止を禁止する」という言葉が好きで、禁止を作ってしまうとイノベーションは起こらないと思っていたんです。でも、Welluluのある対談で「制約があるからこそ、それを破ろうとしたり、違う生き方をしようとする人が出てくる」ということを教わり、そういう考えも確かにあるなと思いました。ちょっとしたプレッシャーが良い意味で反動になることもあるのではないかと。

呉藤:そうかもしれませんね。違うように育てられていたら、きっと今の私はないでしょうから。

堂上:大萱さんはいかがですか?

大萱:私はあまり叱られた記憶はありません。「人に迷惑をかけないこと」「嘘をつかないこと」に関しては厳しく言われていましたが、それ以外は自由にのびのび育てられました。

堂上:時代もあるのでしょうが、僕も大萱さんと同じように育てられました。いろいろなご家庭があって面白いですね。

安心できる居場所で、楽しい体験を。多様な企業との連携で学びを広げる

堂上:『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』は今後、どのようにアップデートしていく予定でしょうか。

呉藤:もともと「ここに来たら楽しい」「ここに来るといろいろな体験ができる」場としてオープンしました。ですので、まずはこの施設が地域のこどもたちに広く認知され、足繁く通っていただける場所になることをめざしています。そのために、私たちが提供する金融経済教育のプログラムのほか、他社にも協力してもらい様々なプログラムを用意しています。それをひとつの場で体験できるのが『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』の魅力です。

大萱:すでに20社弱がここで授業することが決まっているんですよ。箱を作るハード面と同じくらいコンテンツというかソフト面も大切だと思っているので、プログラムにはこだわっています。今後も3カ月ごとに内容を見直していく予定です。

堂上:たとえばどんなプログラムがあるんですか?

呉藤:「丸亀製麺」の株式会社トリドールホールディングスによるうどん作り体験や、スターバックス コーヒー ジャパン 株式会社によるドリンク作り体験、カゴメ株式会社による野菜作り体験などを予定しています。ソニーグループ株式会社によるプログラミング体験もありますし、読売新聞社による球場の仕事に関する授業では、実際に試合観戦へ行く予定です。

※『アトリエ・バンライ』開催予定のプログラムはこちら

大萱:「楽しい」だけでは終わらないような内容を考えています。たとえばコーヒーの企業さんの体験プログラムでは、ただドリンクを作るだけでなく、フェアトレードやコーヒー豆の仕入れについても学んでいただけるようにできないか?等の相談をしています。

堂上:すごい……! 充実した内容であることに加えて、3カ月ごとに見直すとなると、いつ来ても新しい体験ができますね。

ちなみに、授業を受けたこどもたちがどのような影響を受けたのか、わかるようになるのでしょうか。

大萱:こどもたちが『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』を通じてどのように変化したか、またそれに伴う施設の意義などを今後測定して発信していく予定です。

呉藤:こどもたちにとって、ここでの体験が進学やキャリアを選択する際に将来の可能性を広げるきっかけになったり、生きていく力につながってくれたりしたら嬉しいです。だからこそ、大萱が言ったように「楽しい」だけではなく学びができるプログラムを用意しています。そして、ここだけではなく、家に帰った後も主体的に行動するきっかけになるような仕組みづくりをしています。

堂上:素晴らしいですね。親にとっても、安心してこどもに「行っておいで」と言える場所があるのはありがたいと思います。

大萱:そうですよね。ですので、安心安全であることは徹底しています。あとは、入退館の通知が入るような仕組みを導入しました。こどもの所在が不明だと保護者の方は不安だと思うので、基本的のところこそ大事にしようと。

将来的には、こどもがいない時間帯は大人向けのイベントなどもどんどん開催できたらいいなと思っています。

堂上:いろいろな企業の方々と連携する仕組みは、まさに僕らが目指しているウェルビーイングな共創社会です。

堂上:最後に、未来についてお聞かせください。お二人はこれからどのように生きていきたいですか?

呉藤:大萱はまさに私のロールモデルで、大萱のように人を惹きつけたりみんなを巻き込んだりできる社会人になりたいと思っています。

堂上:そう思える上司と出会えたことは、素晴らしい人生の財産ですね。ちなみに呉藤さんは、何をしているときが楽しいですか?

呉藤:今は、この仕事をしているときがすごく楽しいです。チームのみんなが素敵なのはもちろん、ここを利用するこどもたちの笑顔を想像するとわくわくします。それに、他企業や自治体、地域の方やこどもたちなど、本当にいろいろな人と接点を持ちながら働けることも、私にとってのウェルビーイングです。

堂上:素敵です。僕も、Welluluを通じていろいろな方と出会ったりお話しできたりするのが本当に楽しくて仕方がありません。周囲から「堂上はいつも楽しそうだな」と言われるたびに「大変なこともあるよ」と思いますが、それ以上に楽しいんですよね。

呉藤:すごくよくわかります……! 私たちも「楽しそうだね」とよく言われます。もちろん大変なこともありますが、周囲から楽しそうに見えているのはうれしいですね。常にハッピーオーラを出していきたい。

堂上:いいですね! 大萱さんはいかがですか?

大萱:まず直近で言うと、『アトリエ・バンライ-ITABASHI-』は3月上旬にようやく場所が完成し、半年間積み重ねてきたことが形として見えてきました。多くの人を巻き込んできた分、もしオープンに間に合わなかったらどうしようというプレッシャーも大きかったんです。この場所に立って、やっとほっとして、楽しいと感じるようになりました。

それから、私たちは工事自体に直接携わることができないからこそ、工事関係者の方々が重機を扱いながら作業している姿を見るたび、こうした裏方の努力によってこの場が成り立っているのだと強く感じます。プロジェクトの表舞台だけでなく、こうした支えがあるからこそ実現できるのだと、感慨深い気持ちになりますね。

将来的には、田舎に住みたいですね。ここまでバリバリ働いてきたので、引退後は田舎で理想の家を建ててゆっくり過ごしたいなと思っています。

堂上:ウェルビーイングに生きるには自然との対話も大切だと言われています。

大萱:気持ちにゆとりがある時こそ、アイデアが生まれることもありますもんね。しばらくゆっくりしてから、またいつか今とは別の形で社会の役に立つ仕事に関わりたいなと思っています。

堂上:家が建った頃、今度はぜひそこでWelluluの取材をさせてください! 今日はこんな素晴らしい場所で貴重なお話を伺えて嬉しかったです。ありがとうございました!

大萱呉藤ありがとうございました!

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