
ジムの体験や入会を決めたけれど、「持ち物がわからない」「何を揃えたらいいか悩んでいる」という人も多いのでは。
今回は、会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」最高技術責任者の中野ジェームズ修一さんと、パーソナルトレーナーのつむらみおさんに「ジムでの基本的な持ち物」から「あると便利なもの」「女性が通う際に便利なもの」について話を伺った。
必要な持ち物と選び方をおさえて、快適・安全にジムでの運動を楽しもう。
この記事の監修者
中野ジェームズ修一さん
フィジカルトレーナー
つむら みおさん
パーソナルトレーナー
ハーティネス株式会社代表
フィットネス勤務から独立し、現在はダイエット迷子に正しい知識を伝えるためのオンライングループレッスン運営中。コンプレックスを強みに変える!ボディメイク運動指導やリバウンドなしで、理想の体を手に入れる食事指導をおこなっている。2チャンネル目となるYouTube「みおGYM」にて週2回エクササイズ配信中
- 著書4冊/各種雑誌、テレビ出演
- JBBF 日本ボディビル・フィットネス連盟 2年連続優勝経験を持つ
ジムでの基本的な持ち物について
ウェア
明確なルールはないが、動きやすさは必須条件。各ジムのルールにしたがって運動しやすいものを選ぼう。上下ともに伸縮性のあるものが適している。
速乾性や吸収性に優れたウェアを着ないからといって、筋トレの効果がでないわけではないが、運動中に汗をかく場合は、速乾性のあるポリエステル素材がおすすめ。
また、消臭機能のあるウェアも人気が高い。上半身のトレーニング時は、腕の筋肉を確認しやすいタンクトップなども◎
ボトムス
ボトムスは伸縮性のあるトレーニングパンツやレギンスがおすすめ。スポーツ用のウェアなら速乾性や吸収性に優れている。
伸縮性のない素材だと、スクワットのときにひざにかかっている箇所が邪魔になったり、動きにくくなったりする。
また、スウェットパンツで運動していると「汗を吸って重たくなる」「冷えの原因にもなる」のであまりおすすめしない。
シューズ
ランニングやエアロバイクなどの有酸素運動ならランニング用、筋トレなら底がフラットなシューズがおすすめ。
有酸素運動に適したランニング用シューズは、クッション性があり脚への負担が少ない、横の揺れに強く安定して走れるものを選ぼう。ランニングは地面から足が離れるときに負荷がかかるので、しっかりと衝撃を吸収してくれるシューズを履いたほうがいい。
一方、筋トレの場合は底がフラットなシューズが適している。足元の安定性が増して持ち上げた際に踏ん張りが効きやすい。
筋トレも有酸素運動もやる人でどちらか1足買うなら、おすすめはランニングシューズ。
なお、スパイクや革靴、サンダルなどはくれぐれも着用しないようにしよう。動きにくいのはもちろんケガにつながる恐れがある。
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飲み物
トレーニング時の水分補給は欠かせない。脱水予防のために運動する少し前から小まめに水分補給するのがポイント。
トレーニング中は、スポーツドリンクやアミノ酸飲料などがおすすめ。運動量が多い場合は、素早く水分が吸収されるスポーツドリンクが適している。
また、麦茶は汗で失われたミネラルが補給できるので夏場のトレーニングにおすすめ。
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タオル
トレーニング中にかいた汗を拭うためのタオルも持参しよう。また、マシンに落ちた汗を拭く時には自分のタオルではなく、備え付けのタオルやペーパータオルを使おう。
普段使っているタオルで十分だが、速乾性のあるスポーツタオルがおすすめ。スポーツタオルのサイズは、幅40センチ、長さ110センチ前後が一般的。トレーニング中に首にかけて使用できる、幅20センチ前後のマフラータイプも便利。
素材は、吸収力や肌ざわりを優先するならコットンがおすすめ。また、吸収・速乾性に優れたマイクロファイバーなどの化学繊維は薄くて持ち運びに便利。
使用する場面に応じて使いやすいサイズや素材を選ぼう。
体験時に必要な持ち物は?
基本的には運動しやすい服装(Tシャツ・ジャージ・レギンスなど)と、室内で運動できるシューズを持参しよう。
体験セットという形でレンタルできるジムもあるので事前に確認しておこう。
体験後、その場で入会する場合は、身分証明書(運転免許証など)や、銀行印(口座引落にする場合)、クレジットカードなどを持参しよう。未成年の場合は保護者の同意書も必要。
トレーニング時にあると便利なもの
手のケガの予防にはパワーグリップ
ダンベルやバーベルを持ち上げる際、ストッパーの役割を果たすパワーグリップ。グリップ力が増すことで、余計なところに力が入りづらくなるので、効率よくウエイトトレーニングをおこなうことができる。
安定性が増す以外にも、グリップがないと肌が擦れたり挟まったりして、マメができてしまうことも…。握力の補助以外にも、手の保護やケガを予防する役割もあるので準備しておこう。
プールに入るならゴーグルや耳栓など
ジムのプールを利用するなら、ゴーグル、耳栓、スイムタオル、スイムキャップを用意しよう。
ゴーグルはプールの水に含まれる塩素から目を守る役割がある。クッションがついているものなら長時間装着しても痛くなりにくいのでおすすめ。
また、耳に水が入ってくるのが気になる人は耳栓を用意しておくとよい。
柔らかいポリウレタン製の耳栓は泳いでいる最中に取れる可能性もあるので、少し硬めのシリコン製のものを選ぼう。紛失コード付きの耳栓なら、水泳中に耳から外れても探しやすいのでおすすめ。
スイムタオルも1枚用意しておくと便利。普通のタオルよりも素早く水分を吸収できる上、何度でも絞って使えるので荷物がかさばらない。
日本ではスイムキャップがないと入水できないところがほとんど。忘れずに持参しよう。
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トレーニング後に履き替える場合は靴下
運動中は足元に汗をかく。シャワーを浴びたあとに、同じ靴下をはくのに抵抗がある人は、履き替え用の靴下を一足用意しておこう。
靴下は普通のタイプでOK。ウエイトトレーニングをする場合、五本指ソックスを履くと指1本1本に力が入るので、踏ん張りやすいというメリットも。
外反母趾や偏平足の人は、足裏にグリップ機能やアーチ機能のついたランニング仕様の5本指ソックスがおすすめ。
音楽を聴きながら運動するならワイヤレスイヤホン
好きな音楽を聴きながらトレーニングすると、運動のモチベーションが上がったり、周りに気を取られずトレーニングに集中できたりするのでおすすめ。
トレーニング中に音楽を聴くなら、コードのついていないワイヤレスイヤホンがよい。
周囲に迷惑がかからないよう音もれに注意しよう。音楽に集中しすぎてマシンを独占してしまわないなど、周りの人への配慮は忘れないように。
女性がジムに通う際にあると便利なもの
女性が用意しておくと便利なものを「パーソナルトレーナーのつむらみおさん」に話を伺った。
髪が長い人はヘアゴム
長い髪をおろしたままトレーニングをすると、汗で髪がくっついて運動の妨げになったり、マシンに髪の毛が巻き込まれたりする可能性も。
ヘアゴムは飾りが多いとケガにつながることもあるので、できるだけシンプルなものを選ぼう。運動後に予定がある人は跡がつかないタイプのヘアゴムがおすすめ。前髪が気になる人は、ヘアバンドを着用しよう。
スキンケア用品
ジムによってはスキンケア用品を置いてないところもあるので、ジムでシャワーに入る場合にはメイク落としや洗顔料、化粧水など、スキンケア用品を持っておくとよい。
とくにサウナに入る場合には、必ずメイクを落とすようにしよう。汗でメイクが流れてしまうほか、毛穴がうまく開かず汚れがしっかり排出されないため、サウナの美肌効果が十分に得られない。
シャンプー・トリートメント
ジムによってはシャンプーが置いていなかったり、置いていたとしても髪に合わず、逆にきしんでしまったりすることもあるので、自分の好きなシャンプーやトリートメントがある人は持っておくとよい。
1回使い切りの個包装タイプを選ぶか、小分けのボトルに移し替えておくと持ち運びに便利。利用頻度が多い人は、ボトルなどを置いておくことができる、プライベートロッカーの利用を検討するのもおすすめ。
メイク用品
運動前にメイクを落とさない場合でも、運動中に汗をかいたり、シャワーの湯気を浴びることで、メイクが崩れてしまう可能性がある。
運動後のメイク崩れが気になる場合は、メイク用品を持参しておこう。
トレーニング用の下着
運動中は、バストを揺れから守り、動きやすいようサポートしてくれるスポーツブラの着用がおすすめ。
また、レギンスを着用する場合は、Tバックなどのラインが気にならない下着を選ぶとよい。
スポーツ用下着を着用してジムに行く場合は、替えの下着を忘れずに。
その他
- 小さめのトートバッグ(貴重品入れ)
- 制汗剤、デオドランド
- 携帯用のトイレ消臭スプレー など
貴重品やちょっとした持ち物を持ち運ぶのに小さめのバッグがあると便利。ジムによってはロッカーが鍵付きのタイプでない場合もあるので、事前にチェックしておこう。
アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。