
うどんは、カロリー自体はご飯やパンと比較して低めだが、主成分が糖質であるため、食べ過ぎると太りやすい食材の1つと言える。また、つゆやトッピング次第で塩分や脂質が増加し、ダイエット向きではないとされることも多い。
しかし、適切な量を守り、野菜やタンパク質をバランスよく組み合わせることで、栄養価を補いながらヘルシーに楽しめる。ダイエット中でも楽しめるうどんの食べ方を取り入れて無理なくダイエットをおこなおう。
この記事の監修者

古谷 彰子さん
博士(理学) 管理栄養士
うどんが太りやすいって本当?ダイエット向きではない?
うどんは主に炭水化物で構成される麺料理だが、実はダイエット中でも工夫次第で食事に取り入れられる。うどんが太りやすいと思われている理由は以下の3つ。
- GL値が高く、血糖値が上昇しやすい
- のどごしがよく、早食いをしやすい
- 汁ごと飲むと食塩過多になりやすい
とくにGL値の高さはダイエット中に気をつけたいポイント。
食事によって血糖値が上昇すると、血糖値を下げるためにインスリンが分泌される。インスリンには糖を脂肪として蓄える機能があり、血糖値が急上昇してインスリンが大量に分泌されるとそのぶん体脂肪が増えるリスクが高まる。
血糖値の上がり方の指標には「GL値」があり、これは「普段食べる1食量を想定して血糖値のあがり具合」を数値化したもの。うどんはGL値が30と、ごはん(GL値18)よりも1食分の炭水化物量で血糖値が上がりやすい「高GL食品」。
血糖値の急上昇を防ぐには食物繊維やタンパク質など、消化がゆるやかな食べ物と一緒にたべるのがおすすめ。消化がゆるやかなものを選ぶと血糖値の急上昇はもちろん、早食い防止にも役立つ。
【GL値の計算方法】
GL値=含まれる炭水化物の量(g)×GI値÷100
- GL値20以上:高GL食品(うどん、スパゲッティなど)
- GL値10~20:中GL食品(パン、ごはんなど)
- GL値10以下:低GL食品
【主食のGI値とGL値一覧】
GI値 | 1食分の目安量 | 1食あたりの炭水化物量 | GL値 | |
---|---|---|---|---|
うどん(ゆで) | 62 | 180g | 48g | 30 |
ごはん(コシヒカリ) | 48 | 150g | 38g | 18 |
パン | 52 | 30g | 20g | 10 |
スパゲッティ | 48 | 180g | 48g | 23 |
【GI値とGL値は何が違う?】
GI値は「ある食品の炭水化物が50g分になるまで摂取したときの血糖値のあがり具合」を数値化したもの。
例えば、にんじんもGI値で見ると「80」で高GI(GI値70以上)に分類されるが、普段食べる1食量を想定して数値化しているGL値では「12」と、1食分に換算すると血糖値の上昇幅はそこまで大きくない。

うどん1玉は白米1膳と同等の約200kcalと、カロリー自体は特別高いわけではありません。しかしGL値が高く、血糖値が上昇しやすい特徴から、インスリンが分泌されやすい食材です。食べ過ぎを防ぐためには、タンパク質を多く含む具材を加えることが重要です。
また、野菜に含まれる食物繊維により消化時間が延長され、血糖値の急激な上昇も抑えられるため、健康的な食事につながります。鍋焼きうどんや煮込みうどんなど、野菜を多く使用した料理なら満足感が高まり、血糖値の急激な上昇も抑制できます。
以下の記事ではダイエットと血糖値の関係について詳しく解説しているので、参考にしてみよう。
血糖値とダイエットの関係性とは?血糖値の急激な上昇を抑える食べ物・飲み物も紹介
そもそも血糖値とは?高血糖の原因や正常範囲について 血糖値は、体内のエネルギー供給と密接に関わっており、ダイエットや健康管理において重要な指標。血糖値の急激な上.....
うどんと他主食の「カロリー」「糖質量」「GI値」を比較
ここではうどんと他の主食を比較し、カロリーをはじめダイエットと関わりの深い糖質量やGI値の違いを解説。
- うどん
- ごはん(白米)
- そば
- パスタ
- そうめん
- 食パン
うどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉(200g) | 190 | 5.2 | 0.8 | 43.2 |
うどんは、1食(200g)あたり約210kcalと適度なカロリーで、糖質は約43g含まれている。GI値は85前後と高めで、血糖値を上昇させやすい。食べ方次第で満足感を得つつ、バランスのよい食事に活用できる。
ごはん(白米)
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1膳(150g) | 234 | 3.75 | 0.45 | 55.65 |
ごはん1膳(150g)のカロリーは234kcal、糖質は約55gとエネルギー補給に優れている。GI値は約88と高めだが、適量を摂ることで健康的な主食として最適。雑穀や玄米を混ぜると栄養価がアップし、血糖値の急上昇を抑えられる。
そば
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉(200g) | 226 | 9.6 | 1.4 | 44.2 |
そばは1食(茹で200g)あたり226kcal、糖質は約44gを含む。GI値は54と低めで、血糖値の上昇を抑えやすい。
とくに十割そばは、食物繊維が豊富でビタミンB群やマグネシウムなどのビタミン・ミネラルも摂取できる。さっぱりした風味と栄養バランスのよさから、ダイエットや糖質管理中の人にもおすすめ。
パスタ
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1束(200g) | 300 | 11.6 | 1.8 | 64.4 |
パスタは1食(茹で200g)あたり300kcal、糖質は約64g含まれている。GI値は45~65と中程度で、緩やかにエネルギーを補給できる。
全粒粉パスタを選ぶと食物繊維が増し、さらに血糖値のコントロールに役立つ。適量を心掛ければ満足感の高い主食となるが、単品食べをすると食物繊維やタンパク質が不足しやすいのでサラダやおかずもバランスよく食べよう。
そうめん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1束(100g) | 114 | 3.5 | 0.4 | 25.8 |
そうめんは1束(ゆで100g)で114kcal、糖質は約26g。GI値も80前後と高く、血糖値を上げやすいため、薬味や野菜を添えて栄養バランスを整えるのがポイント。暑い季節にぴったりの軽い食感で、食欲が落ちがちなときのエネルギー補給に適しているが、のどごしがよく食べやすいため食べすぎには要注意。
食パン
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
2切(120g) | 298 | 10.68 | 4.92 | 55.68 |
食パン1枚(6枚切り:約60g)のカロリーは約160kcal、糖質は約27g。GI値は95と高いため、血糖値を上げやすい。全粒粉パンやライ麦パンを選ぶと、血糖値の急上昇を抑えながら栄養価を高められるので、ダイエット中は意識して取り入れよう。
うどんの種類別カロリーを比較
うどんは生麺や乾麺、冷凍うどん、カップうどんなど種類によってカロリーが異なる。どの種類を選ぶかによって、食事全体の栄養バランスも影響を受ける。うどんの種類ごとのカロリーを比較し、シーンに合わせた選び方を理解しよう。
- 生麺のうどん
- 冷凍うどん
- 乾麺うどん
- カップうどん(きつねうどん)
生麺のうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉(200g) | 190 | 5.2 | 0.8 | 43.2 |
生麺のうどん1食分(茹で200g)は190kcal。もちもちとした食感が特徴で、つるっとしたのどごしが楽しめる。シンプルな原料で作られるため、比較的ヘルシーな反面、具材やつゆによってカロリーが増えることが多い。
冷凍うどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉 | 261 | 7 | 1.2 | 55.6 |
冷凍うどん1食分(茹で200g)は261kcal。急速冷凍で食感が生麺に近く、保存性も高いのが魅力。手軽に使える一方、生麵のうどんと同様につゆやトッピングの選び方でカロリーを調整する必要がある。
乾麺うどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉(100g) | 190 | 5.2 | 0.8 | 43.2 |
乾麺うどん1食分(茹で200g)は約281kcal。商品によっても異なるが、大体100gを1束にしており、茹でることで200〜240gになる。茹で上がりのカロリーは生のうどんとほぼ変わらない。軽量で保存性に優れ、長期保存にも便利。
カップうどん(きつねうどん)
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
1玉 | 約412 | 約9.9 | 約18 | 約52.6 |
カップうどん(きつねうどん)1食分のカロリーは麺とかやくで400kcal程度(麺のみだと370kcal程度)。
甘辛い味付けの油揚げが加わることで、手軽さと満足感がアップする一方で、脂質や塩分も増える点に注意が必要。間食や軽食として利用する場合は野菜の副菜を追加する、汁は残すなど栄養バランスを考えて取り入れよう。
うどんの調理法別カロリーを比較
うどんは「かけうどん」「きつねうどん」「カレーうどん」などさまざまな調理方法がある。ここでは主な調理法別のカロリーを比較し、健康管理やダイエットの参考となる情報を紹介。
- かけうどん
- きつねうどん
- 冷やしうどん
- たぬきうどん
- 天ぷらうどん
- 肉うどん
- カレーうどん
かけうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(533g) | 267 | 8.79 | 0.91 | 56.13 |
かけうどん1食分(茹で200g)は267kcal。低脂質かつ糖質が主成分のため、胃に優しく、さっぱりとした軽食として人気が高い。つゆに含まれる塩分が多いため、頻繁に摂取する場合は注意が必要。薬味としてねぎや生姜を加えることで風味が増し、栄養価もわずかに向上する。
きつねうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(588g) | 400 | 17.82 | 11.41 | 58.62 |
きつねうどん1食分(茹で200g)は400kcal。甘く煮付けた油揚げがうどんの淡白な味わいを引き立てる。油揚げによって脂質が増える一方、植物性タンパク質の補給源としても役立つ。つゆや油揚げの味付けがやや濃い場合が多く、塩分や糖質の摂り過ぎに注意が必要。
冷やしうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一皿(530g) | 376 | 17.76 | 4.93 | 65.78 |
冷やしうどん1食分(茹で200g)は376kcal。冷水でしめたうどんは弾力が増し、暑い季節にぴったりの食感が楽しめる。低脂質であり、サラダミックスなど生野菜との相性もよいため、つゆや具材の工夫によって栄養バランスを整えやすい点が魅力。
たぬきうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(554g) | 349 | 10.03 | 7.42 | 60.5 |
たぬきうどん1食分(茹で200g)は349kcal。香ばしい天かすが加わることで風味と食感が豊かになるが、脂質とカロリーが増加する。天かすは適量を意識し、加える野菜を多めにすると栄養バランスがよくなる。天かすの種類や量によってカロリーが変動しやすい点にも注意が必要。
天ぷらうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(596.3g) | 370 | 17.83 | 7.1 | 59.69 |
天ぷらうどん1食分(茹で200g)は370kcal。エビや野菜の天ぷらが加わることで脂質とカロリーが高くなるが、ボリュームが増す分満足感も高まりやすい。
天ぷらは揚げ油を吸収するため、脂質が多くなりがちだが、別添えにして量を調整することでカロリーを抑えられる。つゆの塩分量にも注意しつつ、野菜天ぷらを増やすとビタミンや食物繊維を摂取できる。
肉うどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(590g) | 372 | 16.76 | 8.61 | 57.23 |
肉うどん1食分(茹で200g)は約370kcal。牛肉や豚肉の甘辛い味付けが特徴で、タンパク質を摂取できるのが利点。
調理法によって脂質や糖質量が変動するため、適量を守ることが重要。野菜など食物繊維が豊富な食材を多めに加えることで食感に変化をつけつつ、栄養バランスも整えやすい。
カレーうどん
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
一杯(573.1g) | 447 | 14.67 | 15.47 | 63.73 |
カレーうどん1食分(茹で200g)は447kcal。カレーのルーに含まれる脂質と糖質でカロリーが高まりやすく、スパイスの香りが食欲を増進させるため食べ過ぎには注意が必要。
野菜を多く使ったカレールーや低脂質タイプのルーを選ぶと無理なくカロリーのコントロールができる。スープの塩分量に注意しつつ、具材にタンパク質を加えることで食べ応えと栄養を両立させよう。
うどんのトッピング別のカロリー
うどんの栄養価は主にトッピングによって決まり、選び方次第でカロリーは大きく変わる。ダイエット中の人や健康管理に気を使う人は、トッピングのカロリーを把握することで、目的に合わせた組み合わせを選択しよう。
- 天ぷら
- たまご
- 長ねぎ
- わかめ
- とろろ昆布
- あぶらあげ
- 天かす

ダイエット中にうどんを楽しむためには、トッピングの組み合わせがカギとなります。タンパク質や食物繊維を意識的に取り入れ、満足感を高めて過食を防ぎましょう。
天ぷらを選ぶ場合は、エビやささみなどのタンパク質とごぼうなどの食物繊維を組み合わせた天ぷらがおすすめです。副菜選びも重要なポイントで、おでんを組み合わせれば、こんにゃくなどから食物繊維を補えることも。うどんは和洋中どのような料理とも相性がいいため、様々な具材を組み合わせて栄養バランスの取れた一品に仕上げることをおすすめします。
天ぷら
項目 | 目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|---|
エビ | 一尾(21.3g) | 39 | 3.39 | 2.19 | 1.32 |
かき揚げ | 1個(47.4g) | 78 | 2.69 | 5.81 | 3.75 |
かぼちゃ | 一切れ(46g) | 99 | 1.19 | 7.45 | 7.33 |
鶏 | 1個(44.3g) | 97 | 6.5 | 6.14 | 3.95 |
ちくわ | 1本分(36g) | 63 | 4.07 | 3.14 | 4.87 |
茄子 | なす1/2個(50g) | 52 | 0.85 | 4.27 | 2.64 |
いか | 一切れ(80.3g) | 163 | 10.31 | 11.67 | 4.91 |
れんこん | 1個(33.1g) | 70 | 0.93 | 5.34 | 4.69 |
満足感を得るためには、天かすではなく天ぷらを1品選ぶのがおすすめ。油分のみの天かすよりも、タンパク質を含む天ぷらの方が栄養価も満足感も充実する。副菜にサラダやおひたしを選べば、より栄養バランスの取れた食事に。

たまご
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
卵1個分(52g) | 74 | 6.34 | 5.3 | 0.21 |
卵とじうどんはとろみがつくため汁を多く摂取しやすく、塩分量が若干高めになるのが注意点。おかゆのように消化がよくなるので、シンプルに生卵を落として食べるのもおすすめ。
釜玉うどんのように生卵を使ったシンプルな食べ方もうどんの魅力を存分に味わいながら、タンパク質も補給しやすい食事に。

長ねぎ
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
10g | 4 | 0.14 | 0.01 | 0.83 |
長ねぎは10gあたりのカロリーが4kcalと非常に低く、食物繊維やビタミン、カリウムも含まれている。うどんのトッピングとして罪悪感なく楽しめる食材で、とくに加熱することで甘みが増し、うまみ成分であるアリシンも豊富に含まれるためうどんの風味がよくなる。
わかめ
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
10g | 3 | 0.19 | 0.02 | 0.56 |
わかめは10gあたり3kcalと極めて低カロリーで食物繊維も豊富な食材。ミネラル類も豊富に含み、とくにカルシウム、マグネシウム、鉄分など、女性に不足しがちな栄養素を補給できる。
とろろ昆布
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
10g | 18 | 0.65 | 0.09 | 2.2 |
とろろ昆布は10gあたり約18kcalで、わかめと同様食物繊維が豊富な食材。カルシウムやヨウ素、鉄分などのミネラルが豊富に含まれているのが特徴。水溶性食物繊維のアルギン酸が含まれており、コレステロール値を下げたり便秘改善に役立つことも。
あぶらあげ
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
30g | 113 | 7.02 | 10.32 | 0.12 |
油揚げは30gあたり113kcalとうどんのトッピングでは比較的高カロリーな食材。脂質はやや多いが良質な植物性タンパク源となり、大豆由来の不飽和脂肪酸を多く含んでいる。カロリーを気にする場合は食べる量に注意が必要。
天かす
目安の量 | カロリー(kcal) | タンパク質量(g) | 脂質量(g) | 糖質量(g) |
---|---|---|---|---|
10g | 51 | 0.6 | 4.32 | 2.59 |
天かすは10gあたり51kcalと、うどんのトッピングの中でもとくに高カロリーな食材。
主に揚げ油由来の脂肪が含まれており、タンパク質や糖質も含まれているが、栄養価としては脂質が中心となる。香ばしい風味と食感が特徴だが、カロリーコントロールの観点からは使用量に注意が必要。
【ダイエットにおすすめ】栄養バランスのよいうどんメニュー3選
ダイエット中の食事で栄養素バランスよく摂取するには、タンパク質、ビタミン、食物繊維などを含む具材を組み合わせることが重要。

- こんにゃく麺のミックスうどん
- 肉うどん
- アボカド納豆キムチうどん
こんにゃく麺のミックスうどん
- うどん:100g
- こんにゃく麺:100g
- ミックスサラダ:30g
- トマト(中):1/4個
- サラダチキン:120g
- ポン酢:大さじ1/2
- オリーブオイル:大さじ1/2
- 刻みのり:適量
- こんにゃく麺を2~3回水洗いし、うどんはパッケージの表記通りに加熱して流水で洗う。それぞれ水気をきっておく。トマトは角切りにし、サラダチキンは食べやすい大きさにほぐしておく。
- 器に1のこんにゃく麺とうどんを入れ、ミックスサラダと1のトマト、サラダチキンを盛り付ける。
- ポン酢とオリーブオイルを合わせて2に回しかけ、刻みのりをのせて完成。
編集部コメント

こんにゃく麺でカロリーを抑えつつ、うどんのもちもち感も楽しむことができる一品です。ミックスサラダやトマトで彩りと食感をプラスし、サラダチキンでしっかりタンパク質を補給。ポン酢とオリーブオイルのさっぱりとした味わいが素材を引き立てます。栄養バランスが良く満腹感も得られるので、カロリーが気になるときにもぴったりです。
肉うどん
- 具材
- 牛こま切れ肉:100g
- うどん:1玉
- 長ねぎ:1/2本
- 舞茸:20g(1/4パックほど)
- しょうゆ:大さじ2
- みりん:大さじ1
- 砂糖:大さじ1
- 出汁
- お湯:400ml
- 顆粒和風だし:小さじ1
- しょうゆ:大さじ1
- みりん:大さじ1
- 長ねぎは斜め1cmに切り、舞茸はほぐしておく。
- フライパンにしょうゆ、みりん、砂糖を入れて中火で熱し、沸いたら牛こま切れ肉、1を入れて炒める。具材に火が通ったら火から下ろす。
- 鍋にだしの材料を入れて中火で加熱する。ひと煮立ちしたらうどんを入れ、パッケージの表記通りに加熱する。
- 3を器に移し、2を乗せて完成。
編集部コメント

満足感と腹持ちの良さが魅力の一品です。牛こま切れ肉のうまみに、舞茸と長ねぎが合わさり風味よく仕上がります。だしの優しい味わいで心も体もほっと癒され、しっかり食べ応えが感じられます。忙しい日のランチや夕食にもぴったりなメニューです。
アボカド納豆キムチうどん
- 冷凍うどん:1玉
- 卵:1個
- 納豆:1パック
- アボカド:1/4個
- キムチ:30g
- かいわれ大根:適量
- 3倍濃縮めんつゆ:適量
- 冷凍うどんはパッケージの表記通りの方法で加熱し、流水で洗い水をきっておく。アボカドは角切りにし、納豆は付属のたれと一緒に混ぜる。
- 器に1のうどんを入れ、アボカド、納豆、卵、キムチ、かいわれ大根を盛り付ける。めんつゆをかけて完成。
編集部コメント

ヘルシーさと満足感を兼ね備えた一品です。納豆と卵でタンパク質を補い、アボカドの良質な脂質が満足感をプラス。発酵食品であるキムチで腸内環境を整えます。火を使わなくても手軽に作れるので、忙しい日の食事にも最適です。
太りにくいうどんの食べ方
うどんはGI値が高い特徴から、朝食や昼食など活動時間帯での摂取がおすすめ。カロリー自体は特別高くないため、食べる時間や量に気をつけながらダイエット中の食事に取り入れよう。
- つゆを残して塩分摂取を抑える
- よく噛んで食べる
- 1玉を目安に食べる量を抑える
- カロリーが高いトッピングを載せるときは他の食事で調整する
- タンパク質や食物繊維をトッピングする

つゆを残して塩分摂取を抑える
1日の食塩摂取目安量は女性で約6.5g、1食あたり2.5g程度が適正量。カップうどんの場合、食塩相当量が約5gと高め。1食の塩分摂取量を適正範囲内にするためにはうどんと具材のみを食べることを意識し、つゆはできる限り残すのがおすすめ。
過剰な塩分摂取は体内の水分バランスを乱し、むくみの原因に。つゆを残すことで、脂質や糖質もカットできる。
よく噛んで食べる
十分に咀嚼すると食事の満足感を得られるホルモンの分泌が促進され、食べ過ぎを防止できる。うどんは喉ごしがよく、ついつい咀嚼せずに飲み込んでしまうこともあるが、1口あたり最低でも30回以上の咀嚼回数を意識してみよう。
また、早食いをすると胃の中で麺が膨らんでから満腹感を感じるため、食べ過ぎてしまう傾向に。ゆっくりと食べることで満腹中枢が働き、適切な量で食事を終えやすくなる。

1玉を目安に食べる量を抑える
うどん1玉のカロリーは茶碗1杯分のご飯と同等の約240kcal。2玉以上の摂取は余分な炭水化物となり、体脂肪蓄積のリスクが上昇する。お店のうどんは盛り付け量が店舗によって変動するため、家庭の1玉と比較するのは難しい。
正確な量を知りたい場合は、店舗の食品表示や栄養表示をチェックしよう。もし表示がなければ店員さんに聞くのも1つの手。

カロリーが高いトッピングを載せるときは他の食事で調整する
天ぷらや油揚げなどの揚げ物トッピングは、1品で100〜200kcal程度の追加でカロリーを摂取することになる。複数の揚げ物を組み合わせると、うどんと合わせて1食600kcal以上になることも。
一方でトッピングを低カロリーなものばかりに制限すると、満足感が得られず間食や次の食事でドカ食いをしてしまうリスクがある。摂取するカロリーを意識しつつ、揚げ物などのハイカロリー食材を1品程度取り入れ、野菜を小鉢で追加したり次の食事量を調整することで1日の摂取カロリーをコントロールしよう。

ダイエット中の無理な食事制限や過度な我慢はストレスの元になることも。満足度の高い食事を維持しながら栄養のバランスを維持し、週単位、月単位で摂取カロリーを目標範囲に収めましょう。
タンパク質や食物繊維をトッピングする
鶏むね肉や豆腐、卵などの良質なタンパク質をトッピングすることで消化がゆるやかになり、満足感のある食事になる。
さらに、わかめやもやし、小松菜などの食物繊維が豊富な食材を追加することで、糖質の吸収がゆるやかになり、血糖値の急上昇を防ぎやすくなる。食物繊維は腸内環境も整えるため、ダイエット中は積極的に取り入れていきたい。
ダイエット中のうどんに関するQ&A
温かいうどんと冷たいうどんではどちらが太る?
A:カロリーや栄養素はもちろん、太りやすさに大きな違いはない。

冷たいうどんはでん粉が消化しにくい形になっており、血糖値が急上昇しにくい特徴があります。コシがあるので噛む回数が多くなるのも魅力ですが、のどごしがよい分食べ過ぎにつながりやすくなります。温かいうどんは食熱などから満足感が高まりやすく適量での食事がしやすくなりますが、消化がよいので血糖値の急上昇に注意が必要です。
どちらが太りやすいというわけではなく、食べ過ぎを防ぎやすい方を選択すると食事管理がしやすくなります。また、うどんのあたたかさだけではなく、一緒に何を食べるか、野菜やタンパク質の質や量、食べる順番によっても血糖値の上昇具合は変わってきます。
夜遅い時間帯に食べるのは避けたほうがいい?
A:ダイエット中は避けたほうがよい

夜遅い時間帯は食後の活動量が少なく、うどんで摂取した糖質を消費しにくくなります。そのため、うどんの代わりに血糖値が上がりにくいこんにゃく麺、春雨などの低糖質麺がおすすめです。とくに春雨は血糖値が急上昇しにくいイモ類のでん粉でできているので、夕食が遅くなってしまうときにもぴったりな炭水化物です。
うどんを食べたくなってしまったときは、朝に食べるのがおすすめです。暖かいうどんを食べて満足感のある食事から1日をスタートさせると体内時計が整い、過食を予防しやすくなります。
博士(理学) 管理栄養士
愛国学園短期大学 家政科 准教授、早稲田大学 ナノライフ創新研究機構 招聘研究員、(株)アスリートフードマイスター 認定講師、発酵料理士協会特別講師としても勤務。「時間」という観点から、医学・栄養学・調理学の領域にアプローチすることを専門とする。科学的根拠を基にしたライフスタイルへのアドバイス、実体験を基にした食育活動や講演活動、料理教室も開催している。『食べる時間を変えるだけ! 知って得する時間栄養学』(宝島社/2022)、『10時間空腹リセットダイエット』(主婦の友社/2023)、他多数の書籍を執筆。
【所属】
愛国学園短期大学 家政科 准教授
早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員
あきはばら駅クリニック 非常勤管理栄養士
アスリートフードマイスター認定講師
発酵料理士協会特別講師