
頭がぼんやりして集中できない、イライラする、気持ちが落ち着かない…‥はっきりした理由はないのに、なんとなく「もやもや」した状態が続いた経験はないだろうか。その正体を知らないまま放っておくと、体調やメンタルの不調につながってしまうこともあるため、できるだけ早めにケアすることが大切。この記事では、もやもやの原因や身体にあらわれる症状、解消するための方法を詳しく解説する。
この記事の監修者

奥田 弘美さん
精神科医・産業医(労働衛生コンサルタント)
理由が不明のもやもやは誰にでもある!
心当たりがないのに気分が晴れず、もやもやする。天気に例えると、晴天でも土砂降りの雨でもなく、いまひとつスッキリしない「くもり空」のような状態。
あるいは心にひっかかることがあるものの、具体的な理由がわからない。そんな「もやもや」を経験することは誰にでもあるだろう。
心がもやもやするときに現れやすい症状
心がもやもやするときには、身体と心の両面にさまざまな症状が現れる。
- 頭痛・肩こり・食欲の低下
- 頭がぼんやりして集中できない
頭痛・肩こり・食欲の低下
頭痛や肩こりが一般的な症状として挙げられる。
また、食欲や好みの変化も特徴的。食事がおいしく感じられなくなる一方で、甘いものやアルコールといった嗜好品を過剰に欲する傾向が見られる。これはエネルギーが下がった状態を補おうとしたり、手っ取り早く気分を変えようとしたりする生理的な反応による。
頭がぼんやりして集中できない
頭がぼんやりして目の前の作業に集中できなくなる症状も現れる。普段ならしないミスが増えたり、眠気を感じたりすることも。
心がもやもやする主な原因
心がもやもやする原因は、身体的要因と精神的要因に分けられる。
- ホルモンバランスの変化
- 疲労の蓄積による自律神経の乱れ
- 精神的なストレス
ホルモンバランスの変化
女性の場合、生理前や生理中に心身がスッキリしない人もいるだろう。PMS(月経前症候群)と診断されたことがなくても、もやもやしたことがある人は多いのでは。
閉経を迎える前後10年を指す「更年期」もまたホルモンバランスの影響で気分が晴れにくくなり、もやもやの原因となる。
疲労の蓄積による自律神経の乱れ
身体の疲れが蓄積されている状態によって自律神経が乱れると、もやもやする傾向がある。
疲れているのに熟睡できない、身体が異様に冷える・火照る、便秘や下痢、胃もたれなどの胃腸の調子が悪い、微熱がとれないといった体調不良も合わせて起こりやすい。
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身体を動かす日も、食生活が気になるときも、夜ゆっくり休みたいときも。アミノ酸は、そんな毎日を陰ながら支えている成分の1つ。毎日を自分らしく過ごすためのひとつの工夫として、生活の中に取り入れてみては。
精神的なストレス
何らかのストレスを抱えていることも、心がもやもやする原因。これには自覚している場合と自覚していない場合があり、自分の意思や希望に反したことを余儀なくされている時などに生じやすい。

日常生活に大きな支障をきたすほどではないものの、心のもやもやは「軽いエネルギー漏れ」のような状態。その原因は個人差がありますが、体と心の両側面が絡み合って生じることがほとんどです。原因に自覚があるか、そうでないか、両方がある点も特徴的といえるでしょう。
心のもやもやを解消する方法
心のもやもやを解消するには、その原因を突き止めるのが大切。心身のどこに要因があるかによって対処法が異なる。
- 身体的要因:十分な睡眠・バランスのよい食事・軽い運動
- 精神的要因:もやもやの原因を突き止める
身体的要因:十分な睡眠・バランスのよい食事・軽い運動
ホルモンバランスや自律神経の乱れ、気象病といった「身体的要因」には、ストレスを軽減し、十分な睡眠や休息、栄養バランスのよい食事を取るなど生活リズムを整えるのが基本。生活リズムが乱れたままでは、心はいつまでもスッキリしない。
日常生活に影響するほど「もやもや」が強い場合は、医療機関にかかることも選択肢に入れるべき。
とくに女性の場合、生理にともなうホルモンバランスの変動や更年期に起こる身体症状を緩和させるため、医療の力を借りることが必要なケースもある。
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精神的要因:もやもやの原因を突き止める
心に要因がありそうな場合、まず「もやもや」の源を明確にすることが解消への第1歩。
「どうしてもやもやしているのか」を紙などに書いて自分の気持ちを整理してみよう。原因を突き止めたら改善に向けた行動へ移すこと。
たとえばキャリアや将来への不安が原因なら、具体的な行動を起こすだけでも気持ちが晴れるだろう。すぐに行動ができなくても、信頼できる人に話してみるだけでも、気持ちが軽くなることも。
自分ではどうしようもないレベルの問題や、自分では変えられない他人の行動などが「もやもや」の原因だった場合は、できるだけ関わる時間を減らすなどして一時的に意識をそらし、自分を癒やす活動を増やすのも効果的。
早めに家に帰って好きな音楽を聴いたり好きな俳優のドラマを見たりする、マッサージや温泉へ行くなど心身をリラックスさせる体験を意識的に取り入れるなどで、自分の心地よいことに関わる時間を増やすことでもやもやが軽減しやすくなる。

自分が抱える「もやもや」の原因を探り、それが心身のどこから発生するのか判断できるようになると適切な対応を取れるでしょう。
もやもやが続いたら専門家に相談しよう
もやもやする状態が1週間以上続き、日常生活や仕事に支障が出てきているようならば、医療機関に相談しよう。
具体的には睡眠が十分にとれない(寝付けない、途中で何度も起きるなど)、食欲低下or過食が続く、仕事や家事の効率が異常に落ちている、集中力が低下しミスが増加する、イライラして怒ったり涙が止まらなくなるなど感情のコントロールができなくなる……といった症状が見られたら、専門家のサポートが必要なタイミング。
もっと言えば「普段の自分ではないみたい」と感じる状態が続くなら、メンタルクリニックを受診するサインといえる。

現在は医療機関の数も増えており、アクセスしやすくなっています。受診すると、医師の診断に基づき、薬物療法が提案されることもあれば、カウンセリングを勧められることも。多くのクリニックではカウンセラーが常駐しており、総合的なケアが受けられる体制が整っています。早めの相談が不調改善につながるため、自分の変化に気づいた時点でためらわずに専門家を訪ねてくださいね。
都内クリニックおよび約20社の産業医として、日々多数の老若男女のメンタルケアに従事している。心のケアに関する著作も多く、今年2月に出版した最新刊「それ、すべて過緊張です。」(フォレスト出版)は、3万部を超えるベストセラーとなっている。