
一言でスポーツジムといっても、ジムの種類によって受けられるサービスや設備などさまざまな違いがある。
今回は「総合型フィットネスクラブ」「マシン中心のスポーツジム」「パーソナルトレーニングジム」の3種類の料金相場について紹介。
また、会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」最高技術責任者の中野ジェームズ修一さんのアドバイスをもとにジムを選ぶときのポイントを聞いた。
【タイプ別】ジムの料金相場を比較
総合型フィットネスクラブ
マシンでのトレーニング以外にも、プログラムレッスンが受けられたり、店舗によってはプールやお風呂、サウナなどの設備が充実しているのが特徴。
名称 | 月会費例 | 入会金 | オプション |
---|---|---|---|
![]() 出典:公式サイト | 8,250円~11,550円 (レギュラーメンバー、フルタイム) | 5,500円 ※入会登録料(カード作成料込) | ・1日1セット(タオル大小)レンタル ・1日1回シューズレンタル ・1日1セット(Tシャツ・パンツ)レンタル 各2,200円/月 |
![]() | 8,140円〜11,880円 (シングル) | 2,200円 ※登録手数料 | ・タオルセット:330円 ・ウエア:330円 ・シューズ:330円 ・ゴルフクラブ:330円 など |
![]() | 8,250円~13,530円 (レギュラー) | 登録料:5,500円 | ・タオルレンタル:1,650円/月 or 340円/1回 ・レンタル5点オプション:3,300円/月 or 1,140円/1回 |
![]() 出典:公式サイト | 10,340円~16,060円 (好きなだけフリー) | 会員証発行手数料:1,100円 登録料:3,300円 | ・タオルセット・ウエア上・ウエア下・シューズ・水着・スイムキャップ ※1点につき550円 |
![]() | 11,275円~15,180円 (フルタイム) | 事務手数料:5,500円 | ・フルレンタル:2,970円/月 ・タオル :1,760円/月 |
![]() 出典:公式サイト | 7,700円~14,300円 (レギュラー会員) | 入会金:3,300円 入会事務手数料:3,300円 | 手ぶらパック:1,650円/月 |
![]() 出典:公式サイト | 17,050円 (24メガロスゴールド) | 事務登録料:6,600円 セキュリティカード 発行手数料:2,200円 | バスタオル、フェイスタオルのセットを1日1回利用:1,430円/月 |
※店舗によって料金は異なります
契約する店舗によって実際の料金は異なるものの、8,000~12,000円くらいが相場。
日中や夜間のみ利用できるプランや休日限定のプラン、20代限定のプランなどを打ち出しているジムも多いので、利用用途に合ったプランがあるかもチェックしておくとよい。
マシン中心のスポーツジム
トレーニングマシンが中心のジムの場合、プログラムレッスンやプール、サウナなどがない分、綜合フィットネスクラブよりもリーズナブルな料金で利用できるのが特徴。
名称 | 月会費例 | 入会金 | レンタルオプション | 契約ロッカー | その他オプション |
---|---|---|---|---|---|
![]() 出典:公式サイト | 4,950~8,250円 | セキュリティカード発行料:3,300円 登録料:2,200円 | - | 〇 | 水素水:1,620円/月 |
![]() 出典:公式サイト | 7,150~8,250円 | 入会金:5,500円 事務手数料:3,300円 | - | 550円/月 | 水素水サーバー:1,080円/月 タンニングマシン:500円/回 |
出典:公式サイト | 6,578~10,450円 | セキュリティキー発行手数料:5,500円 | - | 〇 ※店舗によって料金は異なる | 水素水:店舗によって料金は異なる |
出典:公式サイト | ジムLITE:4,378円 ナショナルLITE:7,678円 | 入会金:2,200円 登録事務手数料:3,300円 | レンタルタオル:1,650円/月 | 1,650円/月 | 水素水サーバー:1,080円/月 タンニングマシン:5,500円/月 |
出典:公式サイト | 3,278円 | 入会金:3,000円 事務手数料:2,000円 | - | - | - |
出典:公式サイト | 6,490円~7,920円 | 入会金:2,750円 事務登録料:2,750円 | - | 1,100円/月 2,200円/月(大型) | 水素水サーバー:無料 |
※店舗によって料金は異なります。
契約する店舗によって実際の料金は異なるものの、5,000~8,000円くらいが相場。料金が安い分、タオルやウェアなどの有料レンタルをおこなっていないことがほとんど。
トレーニングマシン以外のサービスや設備は必要最低限で十分という人にとっては、料金を抑えて通うことができる。
店舗によってはパーソナルトレーナーが在籍していたり、完全に無人だったりといった違いがあるので、スタッフの在籍状況は入会前に確認しておこう。
パーソナルトレーニングジム
パーソナルジムの場合、専門のトレーナーによるマンツーマンの指導が受けられる。
また、トレーニングメニューを組んでくれたり、食事管理のアドバイスをもらえたりするので、目標に向かって総合的なアドバイスをもらえるのもパーソナルジムの魅力。
名称 | 料金例 | トレーニング時間 | 入会金 | 1回あたりの金額 |
---|---|---|---|---|
![]() | 16回:327,800円〜 | 1回あたり50分 | 55,000円 | 約20,485円 |
![]() | 24回:422,400円 16回:281,600円 (ライフプランニングコース) | 1回あたり55分 | 0円 | 約17,600円 |
![]() | 32回:431,200円 24回:344,300円 16回:257,400円 8回:149,600円 ※入会金を含む | 1回あたり75分 | 41,800円 | 約13,475~18,700円 |
![]() 出典:公式サイト | 16回:199,650円 | 1回あたり75分 | 38,500円 | 約12,478円 |
![]() | 12回:75,900円 8回:55,000円 4回:29,700円 | 1回あたり45分 | 33,000円 | 約6,325~7,425円 |
出典:公式サイト | 月12回:72,600円 月8回:57,200円 月4回:33,000円 月1回:9,900円 | 1回あたり60分 | 0円 | 約6,050~9,900円 |
パーソナルジムは「コース契約」という形で契約することが多いが、都度利用ができるジムもある。トレーニングメニューやサポート内容などはジムによってさまざま。
1回あたりの料金は6,000円~20,000円ほど。12回、24回といった回数が多いコースにすると、1回あたりの料金が安くなる場合もある。ほかのジムよりも価格は高めだが、トレーニング方法をしっかりと学びたい人にパーソナルジムはおすすめ。
また、「ダイエットを得意としている」「筋肉をつけることを得意としている」など、ジムごとの特色もさまざまなので、体験を受ける、通っている人の口コミをチェックするなどして、自分の目的にマッチするのかを確認しよう。
ジム料金を確認するときの7つのポイント
入会金や月会費がお得になるキャンペーンを実施しているか
ジムによっては、入会金や月会費がお得になるキャンペーンを実施している。また店舗ごとに、キャンペーン実施の有無やキャンペーン内容、実施時期が異なる場合もあるので、通いたい店舗の情報をチェックしよう。
プラン変更が簡単にできるかどうか
仕事が忙しくなってジムに通いづらくなった、家族が増えるなどのライフスタイルの変化があった場合に備え、プラン変更ができるかどうかを確認しておこう。
臨機応変にプラン変更ができるジムであれば、料金を無駄にせず、無理なく続けられる。
料金は日割りで計算されるか?
入会時期が月の途中や月末だった場合に、初月の料金がどうなるのか確認しておこう。日割り計算される場合と週割り計算される場合など、ジムによって取り決めが異なる。
また、入会日が決まっているジムもあるので合わせて確認しておこう。
次月に繰り越しができるかどうか
月の利用回数を消化できない場合、余った分を次月に繰り越しできれば、忙しい人でも無駄なく消化できる。
ジムによっては、繰り越し回数や繰り越し可能日数など制限があるところも。
ただし、「繰り越しできるから」と休みがちになってしまうと、トレーニングの効果が下がるばかりでなく、繰り越した分を消化しきれず結局無駄になってしまうことになるので注意しよう。
逆に今月は多く通いたいといった場合に、追加利用のサービスがあるかもチェックしておこう。
自分に合ったオプションはあるか
自分に必要なオプションを確認しておこう。
レンタルタオル・シューズ、プライベートロッカーがあるジムなら、持ち物を減らせて仕事や遊びに行く前後にも通いやすく、洗濯物も減るなど、通うハードルも下がる。
検討しているジムには、どんな有料・無料オプションがあるのかを確認しよう。
見舞金制度などの保障があるか
慣れない運動や、はじめてのマシンを使ったトレーニングなどは、捻挫やぎっくり腰など思わぬケガにつながる可能性もある。
しかし、ジムでのケガや盗難などのトラブルは基本的には自己責任。もしもの備えとして、見舞金制度などの保障への加入も検討しよう。
グルメやレジャーの優待サービスがあるかどうか
ケガや盗難などの有料保障へ加入すると、セットで優待サービスが用意されていることがある。全国のレストランや映画館、温泉施設などの料金割引など、さまざまな優待が受けられる。
普段からよく利用しているレストランや施設の優待があれば、年間で換算すれば大きな割引になることも。
自分に合ったジムを選ぶ4つポイント
料金以外にも「通いやすさ」「マシンやプログラムの充実度」「トレーナーが在籍しているか」なども重要なポイント。フィジカルトレーナーの中野ジェームズ修一さんへのインタビューをもとに「自分に合ったジムを選ぶポイント」を紹介。
この記事の監修者
中野ジェームズ修一さん
フィジカルトレーナー
継続して通いやすいか
継続してジムに通うためには通いやすさは重要なポイント。自身の生活パターンと照らし合わせながら、継続して通うためのポイントを考えてみよう。
立地条件
自宅に近い方がいいのか、勤務先や学校から近い方がいいのかを判断して、場所を絞ろう。また、自宅勤務と出社が半々などの場合は、ほかの店舗も利用できるかどうかも確認しておくといい。
利用可能時間
仕事終わりに通いたい場合には遅くまで空いているか、朝の仕事前に通うことができるかなど、生活スタイルから利用したい時間帯を具体的に考えよう。
パートナーや友人と一緒に通えるか
誰かと一緒にジムに通うのも、継続するための重要なポイント。パートナーや友人など、共に頑張れる仲間がいることでモチベーションを保つことができる。
マシンやプログラムが整っているか
メインで利用しようと思っているマシンやプログラムはもちろん、身体の各部位を鍛えるマシンやプログラムがあるかどうかも確認しておこう。
筋トレやダイエットを目的にするなら、気になる箇所だけを鍛えていても効果は出にくい。全身をバランスよく鍛えることが大切。
運動に慣れていない人や時間に余裕のない人は、まずは脚の筋肉量を増やして代謝を上げるのがおすすめ。余裕が出てきたら胸や背中なども鍛えていこう。
マシンのチェックポイントとしては、バリエーションが豊富かどうかがあげられる。ワイヤー系のマシンやエアロバイクなどの有酸素運動ができるマシンなど、種類が豊富なジムを選ぶと、全身をまんべんなく鍛えやすくなる。
- 脚:レッグプレス、レッグエクステンション など
- 胸:バタフライマシン、ベンチプレス など
- 背中:ローイングマシン、ケーブルマシン など
また、下記の記事で「初心者におすすめのトレーニング方法」を部位別で紹介しているので、くわしく知りたい人は参考にしてみて。
ジム初心者におすすめの筋トレメニュー23選!トレーニングする前に知っておくべきことも紹介
初心者はジムでどんなメニューから始めるといい? 基本的にトレーニングは、気になる部位だけでなく、身体全体をまんべんなくバランスよく鍛えることが大切。 とはいえ初.....
トレーナーの指導を受けることができるか
ジムにトレーナーが常駐していて、マシンの使い方やトレーニング方法を教えてもらうことができるかどうかを確認しておこう。
自分に合ったトレーニングメニューの作成や食事管理のアドバイスなどを受けたい人は、パーソナルトレーナーをつけるといい。自分にはどの程度のサポートが必要なのかを見極め、入会前にジムに確認をしてミスマッチを防ごう。
【トレーナーの指導を受けた方がいい人】
- マシンの使い方がわからない
- 何から始めたらいいのかわからない
- 明確な目標がある
- 腰痛や肩こりなどがある
- 過去に大きなケガをしたことがある
- 薬を飲んでいる
目標達成のためには、目的に応じた正しい種目や回数、負荷のかけ方などに沿ってトレーニングをおこなうことが大切。
ケガや病気などで通院中や既往歴がある人は誤ったやり方でトレーニングをすると、ケガの再発や症状が悪化する恐れも。
また、服用している薬によっては運動中の血圧や心拍数が急激に上昇・低下する危険があるので、自己流でトレーニングをしないようにしよう。
※ケガや病気によっては、専門医に相談を
ジムのトレーナーではなく、フリーランスのパーソナルトレーナーを呼ぶ場合には、ジムの規約を確認し、許可を得ることを忘れずに。
利用する回数や時間帯に合ったプランがあるか
利用する時間帯や月の利用回数によって、お得なプランが用意されているジムもある。
自身の生活スタイルに沿って、月に何回ジムに通うのか、時間帯や曜日などを検討し、無理なく通える計画をたてよう。
ジムに通っている400人にアンケート
最後に現在ジムに通っている400人に「毎月ジムへいくらくらい払っているか」「今の料金に満足しているか」をアンケートで聞いてみた。
【アンケート概要】
手法:クロスマーケティング QIQUMO利用者に対してのウェブ調査
期間:2023/2/13~2023/2/20
回答数:400人
毎月ジムにいくら払っている?
今回の調査によると、5,000円以下の月会費で通っていると答えた人が4割ほど。またその他の内訳としては、
- 12,000〜15,000円:1%
- 15,000円以上:1.7%
- 10,000〜12,000円:4.7%
という回答結果になった。
料金を抑えられている理由としては「スタッフのいない無人に通っている」「利用できる曜日や時間帯が決まっているプランにしている」「子どものスクールと一緒に契約しているので、料金が安くなっている」といった意見が見られた。
また、マシン以外にもプログラムレッスンを受けたり、プールやサウナなどの設備も利用したり、複数の店舗に通ったりしている人は10,000円前後の金額になることが多いよう。
料金に納得(満足)している?
続いて「今の月会費に納得しているか?」と聞いたところ、「納得している」と答えた人は38%という結果に。
料金が多少高くても、マシンやプログラムなどが充実していたり、通いやすかったりするといった点が満足感につながっているよう。
ミスマッチを防ぐためには、まずはどういう目的でジムを利用するのかを考えてから、自分に合ったジムやプランを選ぶことが重要といえそう。
定期的にジムに通うことができない人や利用する時間帯が決まっている人は、時間帯や曜日限定プラン、都度利用ができるジムもあるので、そうしたプランがあるかも確認しておこう。
【納得している理由】
- 平日限定プランの為安い金額で利用できている(30代男性|専門職)
- 通いやすい場所にあり料金もそんなには高くないから(30代男性|会社員)
- 安くはないと思うが、それなりの設備があるので妥当かと思う(40代女性|専門職)
- 利便性も高く、マシンやプログラムが充実しているから(20代女性|会社員)
【納得していない理由】
- 頻繁に行くわけではないので、月額制は割にあわないと思うことがある(20代女性|専業主婦)
- 自分の利用頻度が少ないせいもありコスパで考えたらやや悪いから(20代男性|公務員)
- 月会費制のため通った回数の少なかった月は損した気分になる(30代女性|パート)
- 時間に応じたプランがないため(30代女性|会社員)
料金が高いと感じて別のジムへ切り替えたことはある?
前回の質問で「今のジムの会費に納得している」と答えた人は38%だったものの、実際に乗り換えたことがある人は14%ほどだった。
一度契約すると、料金の理由だけで乗り換えることはあまりないようなので、複数店舗を比較して、通いやすさやマシンの充実度など総合的な判断でどこに通うかを決めよう。
つけてよかったオプションは?
今回アンケートに答えてもらった400人のうち、オプションをつけていると回答した120人に「つけてよかったオプション」を聞いたところ、62%が有料の契約ロッカーと回答。
必要な持ち物を置いておくことで、ジムへ通う手間を減らせて便利といった意見が多かった。
金額は高くなってしまうものの、ウェアやタオルのレンタルセット(またはセットになったプラン)を契約して、家での洗濯の手間を減らしているという意見も。
自分にとっての手間を減らすこともジムを継続するポイントの1つになりそう。
アメリカスポーツ医学会認定運動生理学士として、運動の大切さを広める活動を行っている。2014年からは青山学院大学駅伝部のトレーナーも務めており、東京神楽坂にある会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」で一般の方やアスリートを指導。「科学的根拠に基づき、必ず結果を出す」が合い言葉で熱意のある指導を常に心がけている。